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2010年8月11日 (水)

あなたはとてもいい人、でも初体験の相手としてはドブ(森山未來)知るかボケ(信川清順)

「帰ってきた時効警察・第7話」(2007年)でママさんバレーのコーチ・ミッシェル(加勢大周)と不倫している人妻・ヨシ子を演じていた信川清順が、幸世(森山)の人生で一番好きな女・小宮山夏樹(松本莉緒)の姉・基樹を演じている。

美人とか、美少女とか、美女とか人は軽々しく口にするわけであるが・・・人の好みは十人十色とか、蓼食う虫も好き好きとか、美は相対的なものとか・・・いろいろとお茶を濁す言葉も準備しているわけである。

人はないものねだりであるから・・・「ブサイクのくせにメンクイ」だったりしても何の問題もないわけだが・・・その点はオブラートに包むのがお茶の間に対する礼儀である。

しかし、深夜ドラマとなればその掟を軽々と踏み越えてナンボである。

王様がハダカだったり、王様の耳がロバの耳だったりしたら絶対に黙っていられない性格の人間にとっては・・・やってくれたね、やってくれたわねーと万歳三唱せざるをえない展開だった。

火曜日のドラマ対決は①「ジョーカー」↗13.8% ②「逃亡弁護士」↗*8.7%

中盤を過ぎて二つのドラマともフリにあたる説明部分がようやく終わり、「拉致監禁をする刑事」と「濡れ衣で指名手配の弁護士」という横軸と「一話完結の事件」という縦軸がようやくかみ合ってきた感じ。この手は難しいけれどそれほどはずさないということである。

「ジョーカー」の今回のターゲット・氷川弁護士(鈴木砂羽)は「直接的には誰も殺さないけれど他人の死を重大に受け止めないタイプ」である。こういうタイプを知力ではかなわないから実力行使というのはある意味逸脱であるが・・・知的弱者の味方をお茶の間は喝采で迎えるわけである。法治国家の完全な否定である意味、恐ろしいことだ。なにしろ、坂本弁護士一家を殺害したオウム真理教と同じ論理なのだ・・・主人公側がである。

一方、「なにか辛いものでも食べましたか」とうっかり聞いてしまい顰蹙を買うことまちがいなしのヒロインが本格的にドラマにからんできて、ファンとしてはうれしい感じの「逃亡弁護士」・・・少女売春婦・望を演じた波瑠もなかなかに清々しい。援助交際ギャルと売春少女は区別するべきという考え方もあるが・・・ここは目くそ鼻くそでいいと思う。

まあ、「ジョーカー」はともかく、「逃亡弁護士」は逃亡中に扱う案件に無理がある・・・たとえば今回、売春の裏づけとるのにどれだけ日時を費やすか・・・のは明瞭ですが・・・脚本監修者が秦健日子なのでいつものことである・・・う、撃たないで。

で、『モテキ・第4回』(テレビ東京100807AM0012~)原作・久保ミツロウ(女子)、脚本・演出・大根仁(男子)を見た。29才にして彼女イナイ歴29年の幸世は実質童貞である。ただし、本人としては忘れたい初体験がないこともなく・・・相手は幸世が一番好きな女性のあまり似ていないお姉さんだった・・・という過去が明らかになる今回。仕事仲間の亜紀(野波麻帆)や最高の女友達・いつかちゃん(満島ひかり)との恋のニアミス体験をブログに書いた幸世は幸世にとって最高にエロい女である夏樹に呼び出されるのだった。

「最近・・・いい感じみたいじゃない・・・誰かとつきあっちゃえば?」という夏樹。

「そんなこと・・・オレをふったアナタに言われたくない」と激昂する幸世。

しかし、「でも・・・あの時のあなたは私が好きになるの待ちみたいで・・・重かったのよ」と耳に痛い事実を指摘され、過去の世界へ逃亡する幸世だった。

その過去とは・・・。

酔った夏樹からラブホテルに誘われた幸世は・・・童貞という経験値のなさと本来の消極性から・・・初体験に恐怖して・・・入室を拒絶するのだった。

幸世の中に眠る多重人格、中学時代のチビメガネ幸世(泉澤祐希)と過食症時代のデブメガネ幸世(森田完)は未来の自分のあまりの根性のなさに絶望する。

しかし、自宅アパートに夏樹を連れ込んだ幸世。そして無防備にベッドに横たわる・・・明らかに誘惑モードの夏樹。

今度こそは・・・と息ごむ・・・チビメガネ・・・デブメガネだが・・・。

あろうことか・・・夏樹の寝顔を撮影する幸世。

「どうした・・・キスしろよ・・・」とデブメガネ。

「うるさい、お前がひきこもり時代に二次元中毒になったから・・・一度二次元に変換する必要があるんだよ・・・」と自己弁護する幸世。

その上・・・夏樹の携帯電話のチェック開始である。

そこで・・・夏樹の元カレの画像を発見した幸世は・・・ふさぎこんでしまう。

初体験は好きな人と結ばれたい・・・初体験での失敗を極度に怖れる幸世は逃げ道を発見したのである。

「こりゃ・・・だめだ・・・」とうなだれるチビメガネ。

翌朝・・・なにごともなかった二人は別れたのである。まさに据え膳くわぬは男の恥、女の屈辱である。こんなにわかりやすい例は初めて見たぞ。

そんな展開で鬱になった幸世を励ます会を催したのが、夏樹の姉・基樹と幸世の親友・島田(新井浩文)だった。

しかし、その席で酔った夏樹と島田とのただならぬ関係が暴露されてしまう。

居辛くなった島田は脱出。幸世は痛飲して酒に溺れるのである。

そして・・・そんな幸世を介抱した基樹と夢のような一夜を過ごすのだが・・・覚醒した幸世にとってそれは悪夢そのものだったのである。

しかし・・・基樹によって童貞喪失したことでものすごく不機嫌で傷心感まるだしになる幸世。

童貞である前に人間としてダメなのであるが・・・まあ・・・本音だっていわれればそれまでです。

そんな幸世を叱咤する基樹。

「なによ・・・私だってあんたに抱かれるなんて交通事故にあったようなものだわよ・・・犬にかまれたと思って忘れちゃうわよ・・・だから、あんたもなかったことにしなさい・・・」

幸世はようやく素直さが他人を傷つけることがあることに気がつくのだった。

基樹はすごくいい女なのだが・・・だからといってブスには惚れない基本メンクイの幸世・・・お前って奴は・・・。「顔/コンセントピックス」(1984年)かっ。

ごめんね キミはとてもいい人

だけど顔がキライなの

顔がキライ 顔がキライ

あなたはとってもいい人よ

性格だって悪くない

だけど顔がキライ

顔がキライ 顔がキライ

カラオケに行くと名曲なので時々、歌いたくなる歌だが・・・「その歌はあまり唄わない方がいいと思う」と・・・昔、美人の女友達に忠告されたことがある。「自虐的な人ぱかりじゃないから」ということである。それ以来、こっそりと唄っています。まあ、心ない男ですから~。

ともかく・・・童貞ではなくなったのに童貞と同じという幸世の心情はそういうことだったのだ。

とにかく、時間の螺旋をひとっとびで現在の幸世と夏樹。

「私さあ・・・人を好きになったことないから、告白したこともないし・・・そりゃ・・・好きになってくれる人は一杯いたけど・・・お酒を飲まないとセックスしたくならないから・・・なるべくお酒を飲まないようにしているし・・・」

「オレ・・・帰る」

雑居ビルのらせん階段を降りる幸世を追いかける夏樹。

「どうしたのよ・・・」

「オレ・・・わかんない・・・好きだから・・・相手にも好きになってもらうの期待しちゃうし・・・今でも夏樹さんのこと好きだし・・・」

「・・・それが聞きたかったの・・・」

はっきりもっと言い出すんだぜ

ふざけるのはやめて

はっきりもっと勇敢になって

ふざけるのはやめて

突然、「はっきりもっと勇敢になって/岡村靖幸」(2007年)となる幸世。熱烈キスである。モテキか・・・これがモテキの威力なのか・・・。

姉妹どんぶりしちゃうのかぁぁぁぁぁぁ。

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ところでSPAMコメントが一日50件を越えたのでしばらく、承認制度に移行します。皆様には不自由とご迷惑をおかけして本当に申し訳アリマセン。

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受信: 2010年8月11日 (水) 20時57分

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受信: 2010年8月15日 (日) 01時24分

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受信: 2010年8月15日 (日) 22時26分

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