甘いグリシンのために美しいユーグレナを(瑛太)
このブログのタイトルの中でもかなり意味不明に近い・・・タイトルになってしまいました。
ただ、「・・・のために・・・を」という言い回しは結構好きなので・・・個人的にはすごく気に入っている。
「時の娘」で知られるジョセフィン・テイ(イギリスの推理作家)のグラント警部シリーズの「ロウソクのために一シリングを」のもじりである。
ついでに言えば元ネタは・・・重要参考人の無実を晴らす・・・という筋立てである。
探偵が・・・壊れかけた友情を修復するという・・・この甘ったるいドラマにふさわしいもじりかどうかは・・・皆様の判断に委ねたい。
まあ・・・世知辛い世の中である・・・冤罪被害者が無実の罪を晴らすという夢物語が現実のものになるのは真犯人が気まぐれで白状した時だけという考え方があります。
ちなみに潜入捜査した輝(瑛太)は女性研究員に「ユーグレナ」から生成するアミノ酸について問われ「グリシン」と答える。ユーグレナとはミドリムシの別名で、グリシンとはタンパク質を構成するアミノ酸の一種、グルコースに転換され、それが結合した高分子がグリコーゲンだ。
世界のどこかには今もそういう研究をしている誰かがいるわけだが・・・もちろん・・・事件との関係は白紙である。
実は、この線で深読みすればできるのだが・・・「なんだかむずかしい研究している人」になりすましている探偵という程度の「話」なのである・・・結果、このあたりでちんぷんかんぷんな人にはものすごいバリアになっている。本当はここで「わかりやすく、ちょっと頭がよさそうな話」に持っていくのも脚本の腕の見せ所なんですけどねーーーーっ。
で、『ラッキーセブン・第2回』(フジテレビ20120123PM9~)脚本・金沢達也、演出・成田岳を見た。駿太郎(松本潤)の甥・翔太(後藤奏佑人)を見て母親の百合子(岡江久美子)が「駿太郎にそっくりになってきたねえ」と直感的結論を下す。つまり・・・駿太郎は弟の孝次郎(小山慶一郎)の嫁(人妻)も毒牙に・・・。
さて・・・今回はどちらかといえば・・・輝の活躍する・・・輝が主役の回である。天才的な科学者・佐々岡(リリー・フランキー)の素行調査を依頼された輝は佐々岡が研究員を勤める「ステラバイオ社」に潜入する。輝はフィクション界の東大と言われる東都大学中退者だったのだ。輝は頭も切れて体力にも自信あり・・・しかし、駿太郎だって逃げ足とか第三の足には自信があるらしい。まあ・・・こういう場合・・・主役に残るのは「勇気」とか「真心」とか「優しさ」とか・・・軽量できない「何か」にするのが王道である。
たちまち・・・佐々岡は研究成果を盗んでライバル企業に転職しようとしていることが発覚する。
調査を依頼した・・・ステラバイオ社の人事部長・峰岸(鶴見辰吾)は複雑な表情を見せる。
その表情に直感で「隠された何か」を嗅ぎ取った輝は・・・その変人ぶりに、いつの間にか、好意を持った・・・つまりそういう設定なのだな・・・輝は妄想上は駿太郎のことも・・・あーっ・・・なのである・・・佐々岡に真意を尋ねる。
「俺の開発した・・・穀物の種は・・・世界の食料事情を一変させる・・・世界から飢餓を一掃する可能性があるのに・・・研究途上で・・・研究所の経営者は損失補てんのために俺の発明品を売り払おうとしているんだ・・・俺でなきゃ・・・完成できないって言うのにさ・・・」
「まあ・・・世界の飢餓克服は・・・食物生産量の問題ではなくて・・・分配のシステムの問題だけどな」
しかし・・・惚れた男のために・・・輝は・・・直感的に同好の士であると見抜いた峰岸に真相を伝える。
峰岸は複雑な心情を吐露するのである。「ふふふ・・・そうなんだ・・・あいつは昔から天才肌で・・・同じ研究仲間として愛さずにはいられなかったものさ・・・君ならわかるだろう・・・しかし、ご存じの通り・・・彼はノーマルな結婚をした・・・奇人のくせに性的にノーマルなんだぜ・・・まさに天は二物をあたえずさ・・・でも仕方ないよな・・・本当に素晴らしい奴なんだから」
峰岸は社内の派閥争いを利用して佐々岡が研究を続けられるように手配し、自らは不祥事の責任をとって社を去っていくのだった。
「めでたし、めでたし」と浮かれる駿太郎を横目に・・・「幸せだよな・・・学者バカも・・・単細胞的バカも」と心の奥でつぶやく輝だった。
豪華キャスティングのために・・・松嶋菜々子も吹石一恵も出番待ちの時間の方が確実に長いと思われる。
とにかく・・・探偵・飛鳥(仲里依紗)は今回はムムマッハ専用の谷間をサービスしてくれました。・・・膝枕なんだろう?・・・馬鹿だなあ・・・膝枕されて見上げる醍醐味だよ・・・主役回では全開で頼むぞ!
今回の教訓・探偵は文武両道が必修であるがダンスより柔道だな。
関連するキッドのブログ→『第1話』のレビュー
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