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2012年1月30日 (月)

愛されているとは思いもよらず黒髪乱して父に恋する私(松山ケンイチ)

百人一首80番は堀河局(りょう)の「長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものをこそ思へ」である。直訳すれば「相手が本気で愛してくれていたとは知らずその心を疑って昨夜の情事を念入りに回想する朝もあったなあ」という意味である。

後に西行法師となる佐藤義清(藤木直人)と和歌で語らう二人だが、もちろん・・・西行の和歌も百人一首になっている。「嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな」(月が泣かせるのだと言いたいが涙の理由はもちろん違う)である。

二人の雅な魂の触れ合いは・・・ともかく・・・堀河局の和歌は・・・まさしく、平清盛の父への心情を忠実に表現したものだ。

実父でないがゆえに素直に父を愛おしく思えなかった清盛は父の偽りなき愛を感じてついに心開くのである。

で、『平清盛・第4回』(NHK総合20120122PM8~)脚本・藤本有紀、演出・渡辺一貴を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は平為義描き下ろしイラストに魔都・平安京を血で紡ぐ藤原摂関家と大王家の婚姻系譜付でお得でございます。系図をみれば藤原忠実の憤懣、一目瞭然。

Tairakiyomori02厳密に言えば、平忠盛昇殿を許されたのは春なのでまだ天承2年(1132年)なのである。長承元年(1132年)になるのは秋なのだ。一応・・・念のため。さて・・・このブログの古い読者ならお気付きと思うが・・・ここからは妄想中の妄想なのでご容赦ください。もちろん・・・しのびの話である。古人の妄想によれば・・・正史に登場する最初の忍者は聖徳太子が重宝した大伴細人ということになっている。しかし、妖術で物部一族を撃破した聖徳太子自身が相当な忍者であることは言うまでもない。さらにはクマソを女装で討ったヤマトタケルはくのいちだし、スサノオにいたってはキングギドラより首五本多いヤマタノオロチを毒殺しているのだな。・・・まあ、とにかく・・・忍者は売春婦と同じくらい最古の職業であることを認知してもらいたいのである。だって本当の事ですからーーーーっ。で、この時代・・・平安京にはいたるところに忍者が潜伏しているわけです。大河ドラマがそれを表沙汰にしないのは・・・暗殺される恐れがあるからなのでございます。

さて・・・史実ではすっかり影をひそめた大伴忍者は・・・この平安末期にあっても大王家の忍びとして御所周辺に巣くっています。故・白河法皇は自ら上忍としてこれを指揮していたのです。藤原氏や平氏や源氏が白河独裁にまったをかけられないのは・・・この影の軍団に畏怖を感じるからなのですな。

マッカーサーとて・・・危険なのでこれ以上の記述は自主規制します・・・なのです。

しかし・・・魔都の実質上の支配者・藤原一族にも忍びがおります。本来、藤原氏は死霊使いの末裔ですから・・・基本は妖術使いです。

もちろん・・・大陸伝来の古き吸血鬼の主流はここが押さえてます。

一方で・・・白河法皇や・・・藤原一族の天敵とも言えるのが・・・比叡山などにこもる土着の神霊であることは言うまでもありません。犬神だの天狗だの土蜘蛛だの熊神だの・・・神通力を備えた神仏忍軍は独立した結界を張って・・・ある意味、自由を謳歌しているのですな。彼らの神輿が繰り出されると大王家もたじたじなのですな。

さて・・・そうなると自明のことですが・・・平氏も源氏もすべて忍者です。

そもそも・・・白河法皇が平氏一族をとりたてたのは・・・比叡山の山神がいろいろと皇室に悪戯を仕掛けてくるので・・・その自衛処置なのです。北面の武士とは・・・大伴の忍びが行う攻撃的な側面を補う・・・防衛軍なのでございます。

さて・・・忍びの連鎖はさらに続いてまいります。源為義は河内忍軍を率いていますが・・・いつも伊勢平氏(平家)に遅れをとるわけです。それというのも伊勢平氏には伊賀平氏という直属の忍び集団があるからです。この時代は乱世ですから・・・実力で土地は奪取し放題(私的荘園化)になっていますが・・・伊勢平氏は伊賀の新開地を白河法皇に寄進したり・・・優秀な下忍を供給したりして・・・出世街道を歩んでいるのです。

もちろん・・・伊賀平氏の棟梁は昔も今も服部半蔵であることは言うまでもありませんぞ。

今回、昇殿中の平忠盛の元へ・・・警護をかいくぐって清盛が忍んでいけるのは・・・清盛もまた・・・伊賀平氏服部家で鍛え上げられた忍びの中の忍びだから・・・なのでございます。

ゆめゆめ疑うことなかれ・・・。

関連するキッドのブログ→『第3話のレビュー』

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平氏に大きな知らせが舞い込む。朝廷に忠誠を尽くす忠盛(中井貴一)の功が認められ 殿上人に武士として初めてなったというのだ。喜ぶ平氏一門。 北面の武士として務める清盛(松山ケンイチ)にとっても...... [続きを読む]

受信: 2012年1月30日 (月) 11時50分

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