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2012年1月28日 (土)

兄貴ィ・・・(横山裕)ちぇっ、結局、翔ばないの?(沢木リカ)お母さんみたいにはならない(工藤綾乃)

時代が違うからなんとも言えないが・・・過去にチンピラ役の似合う俳優といえば・・・。

なんといっても水谷豊がいた。

もちろん…16歳で「パンパイヤ」(1968年)の主役を務めたキャリアがあるのだが・・・「太陽にほえろ!」(1972年)の第一話にゲスト出演した時はマカロニ刑事(萩原健一)に逮捕されるチンピラだったのである。そして、ついにチンピラの頂点を極める「傷だらけの天使」(1974年)の乾亨(いぬい・あきら)という役にめぐりあう。この時、水谷豊は22歳だった。

この後は「男たちの旅路」(1976年)、「熱中時代」(1978年)と徐々に一般人になっていき、「あんちゃん」(1980年)でほぼチンピラを卒業するのである。この時、水谷豊は30歳だった。

現在は杉下右京役で知られる「相棒」の名優は最高の「チンピラ」だったのである。

横山裕も気がつけば30歳なのである。それなりのキャリアを積み上げているわけだが・・・せっかく・・・チンピラが似合うのに・・・まだ極めてないのである。

今回は組み合わせで言えば・・・兄貴(松岡昌宏)に対する弟分である。年齢的にかなり・・・遅いが・・・ある意味では「傷だらけの天使」のパターンなのだな。

「P.S.元気です、俊平」(1999年)の下川啓介や、「白線流し~二十五歳」(2003年)の高坂聖など・・・ヒット作に恵まれなかったという点はあるが・・・実は化けるチャンスは何回かあったと思う。

しかし・・・20代では「チンピラ」として完全燃焼しきれなかったわけである。

だから・・・「有閑倶楽部」とか、「ザ・クイズショウ」とか・・・それなりの配役を得ても実に惜しい感じになっている。

逆に「拝啓、父上様」の板前・時夫とか「恋して悪魔」の吸血鬼・ハーデスとか、「CONTROL」の寺西刑事とかは・・・完全な脇役で下積みの凄みを要求される役柄だけに少し輝きを秘めるのである。

もちろん・・・神秘めいたもの言いになるが・・・横山裕という俳優が自分の特性と役に真剣に向き合う最高のチャンスが・・・チンピラ高野清文という役なのかもしれない。

実はエリートという設定で・・・例によって帝国色はつきまとうわけだが・・・なんとか・・・このチャンスをものにしてもらいたいと考える。

で、『13歳のハローワーク第3回』(20120127PM1115~テレビ朝日)原作・村上龍、脚本・大石哲也、演出・塚本連平を見た。『時効警察』の中では割と地味な奥菜恵(第5話)と葉月里緒奈(第7話)の回の演出家である。しかし、「イグアナの娘」とか、「ドラゴン桜」とか・・・やる時にはやる男である。今回も・・・物語そのものはどうってことないのだが・・・「娘を打つ母親」とか「若い女の寝顔をいじる刑事」とか「自殺のシャッター・チャンス狙う少女」とか・・・随所に地味だけど妄想ふくらむ場面を作っている。

さらに言えば・・・今回は「ナースマンふたたび」である。松岡昌宏の当り役のひとつと言っていいだろう。「ナースマン」(2002年)から十年なのだな。思えば・・・岸田今日子も逝去し・・・極楽とんぼの山本も今はいないのだなあ・・・おいっ。

さて・・・「新参者」(2010年)の奈々から瑛が「プリンセス・トヨトミ」(2011年)を経てここの仁科佳奈を演じる沢木ルカである。実年齢14歳でまだまだ輝いているわけだが・・・そろそろ・・・こういう使われ方以外を見たいよなあ。このドラマで最終的に何かを演じてもらいたいぞ。どんどん成長しているわけですからーーーーっ。

今回の1990年は若槻葵(工藤綾乃)をピックアップである。とにかく・・・つまみ食い形式なので・・・現代の佳奈や・・・1990年の翔子(桐谷美玲)の伏線が一体、最後にはつながるのかどうか心配なのだが・・・看護婦の母(石田ひかり)に複雑な感情を持つ葵は将来はスチュワーデス(後の世のキャビン・アテンダントである)になろうと考えている。

工藤綾乃は「鈴木先生」(2011年)の同性愛志向の凶悪中学生・神田マリでなかなかの存在感を発揮していたわけだが・・・15歳にして身長168センチメートルである。

1990年になると葵は旅行代理店の社員(遊井亮子)になっているわけだが・・・身長166センチメートルなのである。

縮んでるじゃないかっ。

とにかく・・・「どんな仕事でも・・・人を幸福にできる可能性がある・・・人を幸福にできる仕事は・・・いい仕事なんだぜ」・・・と自分のことは棚にあげて説教する小暮刑事(松岡)なのである。

そして・・・どうやら・・・また他人の人生を変更してしまったらしい。

現代と過去の時間経過など・・・アバウトすぎる展開に・・・いつも説教臭さだけが残るここまでなのだが・・・今回はとにかく・・・大きな中学生が見れて幸せだっな。

どんなドラマでもお前は幸せになれるんだな。

関連するキッドのブログ→第1話のレビュー

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