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2012年3月 6日 (火)

なでしこなローリング・ソバット・アルガルベカップ2012の守護天使(松本潤)

おい・・・タイトルになんか混ぜんなよ。

いや・・・「アルガルベカップ」(ファーロ=ポルトガル)第三戦でサッカー女子日本代表なでしこジャパンが後半38分、キャプテン宮間あやからの華麗なるピンポイント・コーナーキックにフォワード高瀬愛美が豪快にヘディングであわせて決勝点をあげ、米国代表に歴史的初勝利(通算・日本の1勝21敗4引き分け)し1-2位決定戦に進出したことなど無関係です。

・・・言いたいことは言ったようだな。

元ネタは「汚れた守護天使」リザ・コディ(1992年)である。異色といえばものすごい異色の探偵だ。主人公のエヴァ・ワイリーは「ロンドンの女暗殺者」というリング・ネームを持つ現役バリバリの悪役女子プロレスラーなのである。で、プロレスだけでは食えないので探偵もやっちゃうのである。しかも強くて優しいヒロインが守るのはかよわい女の子である。・・・いやあ、このまま、仲里依紗で・・・映画化しちゃえばいいのに・・・と思う。

なぜなら、キッドの頭の中では仲里依紗はエヴァ・ワイリーなのである・・・なんのこっちゃ。

ちなみに「掟破りのリターンマッチ」「闘う守護天使」と続編もございます。

で、『ラッキーセブン・第8回』(フジテレビ20120305PM9~)脚本・早船歌江子、演出・平野眞を見た。ゲストに美人ホステス(釈由美子)を迎えての水野飛鳥(仲里依紗)回である。もう、完全持ち回り制らしい。まあ、連続ドラマにはよくあることなので咎めはしないが・・・なぜ・・・仕事の枠を超えて友情とか仲間意識の話に持っていくのかは謎である。そういうものは滲みだしてくるものであって、全面に押し出してくるものじゃないと思うのでございます。

前回、あれだけ恋の始まりを描いたくせに千崎陽子(中越典子)と旭(大泉洋)の「二人の恋は終わったのね・・・」ということで陽子の影も形もありません。ま、ゲスト行政的なことをこれだけストレートにネタにされるといっそ潔いというか・・・なんだかなあでございます。

だって、今回、登場する飛鳥の自然消滅した元恋人・誠(細田よしひこ)も結局はそういうことなんだろう・・・となって物語の求心力が低下するだけですからな。

まあ、そういう細かいことを言っているとドラマを楽しめないので見ざる聞かざる言わざるモードで話を進めましょう。

調査対象を失尾(尾行に失敗)した上に、相手に調査されていることを気付かれるという大失態を犯した飛鳥・・・悔しさにううーっとなっているところを叱咤ベタの旭が追い打ちをかけて気分がダウンである。こういう時に女霊能力者とかが・・・その話題は禁止。そんな飛鳥の前に元カレが突然のプロポースである。「米国に栄転するんでワシントンに一緒に来ないか?」なのである。

「私、この調査が終わったら結婚するんだ・・・」はフラグだが・・・「飛鳥が死んでいる」展開は月9には無理なんだな。

新たなる調査依頼は高級クラブのホステス・月子(釈)によるもので「自宅が盗聴されている可能性がある・・・」と言うのだな。

そのために・・・「大物代議士との熱愛」がスキャンダルとして報道されてしまったらしい。

ラッキー探偵社が月子の自宅を捜索すると盗聴器を発見。駿太郎(松本潤)と飛鳥が盗聴者を確定するために送信機の受信範囲にて張り込みを開始。まあ、最近の装置は高性能だから受信側を特定することはまず不可能だが・・・これみよがしに盗聴している三流記者を確保である。

しかし、盗聴者は匿名の第三者からの情報を利用していただけだったのである。

普通のミステリなら「真犯人」は月子に恨みを持つものか、スキャンダル報道で利を得る第三者と推理していくわけだが・・・ここでは誠の出番確保のために・・・飛鳥が「政治の話は難しくてわかんない・・・だからお・し・え・て・く・れ・る?」展開である。本当に意味不明だよな。

誠は飛鳥を何故か突然猛烈に愛している設定なのでものすごい直観力で「月子に月の権利書(3000円)をプレゼントしてくれた本当の愛人代議士が・・・スキャンダルの大物代議士の派閥に属しているが最近、グループ離脱を画策しているので、月子を利用したのではないか」という今回の話の核心を全部解明してしまうのである。・・・本当に本当に意味不明だ。

まあ、全くプロフェッショナルな場面がないまま、旭は退社した同僚(瑛太)の現在をこつこつ調べたりしている。すべてはラッキー探偵社の謎(主に社長=松嶋菜々子に限定される)を最終回周辺で解明するための伏線だが・・・ドラマツルギー的には・・・もういいか。

とにかく、月子の身辺に不審な動きがあったので・・・駿太郎は家族の出番確保サービスのために自宅を避難場所として選択する。

そして・・・何故か、月子と飛鳥は手作り料理対決である。

そして・・・料理は大失敗なのだが・・・ストーリーの方がもっと失敗しているので気にならない程度である。

で、黒幕のはずの愛人代議士が手下を連れて突然、愛人月子宅に乱入。

証拠となる月の権利証を回収に来たらしい・・・意味不・・・ま、いいか。

そして、たまたま訪問した飛鳥を誘拐してアジトにしている自宅マンションに拉致監禁である。もう、プロット構築が幼稚園児の発想だな。

だが、ここで、駿太郎が格闘道場で確実に腕をあげている見せ場が挿入されるので問題ないのだった。

階上から絶対に切れちゃいそうなロープで階下の窓辺へ。執念深いカラスの逆襲がとてもユーモラスである。いや、このトーンで全編まとめてほしいくらいだ。

とにかく落下寸前の駿太郎と落花狼藉寸前の飛鳥の友情のアイ・コンタクトである。

そして、侵入した駿太郎はフェイントを交えて、蟹鋏捕(かにばさみ=柔道技)やら、フライング・ローリング・ソバット・キック(おフランス風跳び回し蹴り=プロレス技)を炸裂させて、飛鳥を連れての脱出成功である。秘儀・ピンポンダッシュ作戦もそこそこ有効だった。

しかし・・・悪党議員とその仲間たち・・・白昼堂々何やってんだ。

地下駐車場の倉庫らしき一室に隠れる飛鳥と駿太郎・・・白昼堂々、なぜそんな袋の鼠になる必要があるのか・・・いや・・・これはそういう風には描かれていないが・・・旭と連携した拉致監禁犯人を警察に一斉検挙させるための罠なのだな。

とにかく・・・桐原警部補(吹石一恵)と後藤警部(金田明夫)は出番を確保して、ついでに罪状不明な悪党を確保したのである。

まあ、大暴れしないで逃げ回るのが探偵ドラマのミソなのかもしれないが・・・エンターティメントとしては・・・どうなんだい?

とりあえず・・・後藤警部のお薦めは「福島の飯坂温泉」である。

取材でコメントを求めた後で相手が母親を救出に低地に向かい、津波で間一髪で死亡したために「もしも、俺があの時、コメントを求めていなかったら、あの人は亡くならずにすんだのではないか」と鬱になるカメラマンのドキュメンタリーを見た後だけにこの軽いセリフ回しはギリギリアウトだったな。

ホステス人生に見切りをつけて「故郷に帰ってやりなおす」という月子。

その必要性が・・・もう、いいよね。

とにかくドラマは黒革の手帳とともにつづく・・・なのである。

今回の教訓・探偵は厄介事にはなるべく関わらないこと

関連するキッドのブログ→第7話のレビュー

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