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2012年3月 3日 (土)

昔の俺も俺なのだ(松岡昌宏)

時間が加速するのは過去の記憶の堆積によるものだという考え方がある。

小学生の夏休みの長さに比して、大学生の夏季休暇の心理的な短さを多くのものが体験するのはその証である。

しかし、それも一つの幻想で・・・今を生きる人種には一時間は一時間に過ぎなかったりするのだな。

キッドはよく気分屋だと言われるが、そうではなく単に多重人格なのであるということに似ている。

しかし、単純明快な性格・・・つまりバカ・・・であることが必要な時はあるのだ。

なにしろ・・・バカはわかりやすいのである。

なにしろ・・・世の中はバカばかりなのである・・・などと言うと「やめときなさい」と良識派は大合唱なのである。

だが、キッドだって充分バカなのだ。

バカがバカについて語ることは少なくとも馬鹿馬鹿しくはございます。

人間はだんだん利口になっていくと思っているバカもいる。

昔のキッドがバカなら・・・今のキッドもある程度バカだし、未来のキッドもきっとバカなのだ。それでいいのだ。

で、『13歳のハローワーク・第8回』(20120302PM1115~テレビ朝日)原作・村上龍、脚本・大石哲也、演出・塚本連平を見た。前回からのルール変更によって、ついに2012年の高野(古田新太)が小暮鉄平(松岡昌宏)との因縁を匂わすようになった。これは鉄平が1990年にタイムスリップしたルートあるいは時系列に高野が乗っていることを示す兆候である。しかし、それは鉄平の過去改変の成果なのかどうかは不明である。このあたりの一番単純なタイムパラドックスについては・・・このドラマはスルーする気満々なのであまり触れないでおくことにする。

さて、フィールド、スケジュールと分析してきたので、今回はもっともポピュラーなキャラクターの分析をしてみたい。

登場人物と言ってもいいわけだが、そうなると・・・通行人の一人一人も分析しなければならないのでキャラクターと言っておくのである。

今回の主要なキャラクターは九人である。一人は主人公の2012年の小暮鉄平と、1990年の小暮鉄平(田中偉登)に分離が可能である。

ここでは①小暮35歳と②小暮13歳としておく。

同じように③高野管理官と④高野チンピラ(横山裕)も分離する。

次に佐々木課長(小松和重)も2012年と1990年に分離可能だが今回は⑤1990年の防犯課の佐々木刑事のみを残す。

⑥はヒロインの翔子(桐谷美玲)。

⑦はゲストの中学生・三上(中川大志)。

⑧は東社長(風吹ジュン)。

⑨はその他である。ここには敵役のチーマーだとか、三上の姉の友人なども入る。

今回は②の小暮13歳と⑦の三上の人間関係が一つの主軸になっている。

凡庸な小暮13歳は優秀な三上との関係を非常に重要に考え、そこにこだわるあまりに周囲を困惑させることになるのだ。

一番、困惑するのは小暮13歳が自分の記憶にないことをすれば消滅の危機にある小暮35歳であることは言うまでもない。

ここで問題となるのが記憶の問題なのである。小暮35歳が小暮13歳の延長線にあるキャラクターだとすれば・・・小暮13歳の身の上にあったことは・・・小暮35歳の記憶にあるはずだ・・・という矛盾だ。

ここで投入されるのがバカという要素なのだな。それは「忘却」という手段でもある。

つまり、あったことを覚えていないのはバカには普通のことだからなのである。

そういう意味で小暮13歳はバカだし、当然、小暮35歳もバカだということなのだな。

そういうキャラクター設定なのである。

今回の職業は警察官と犯罪者である。犯罪者を職業と考えるのは非常に問題があるという見方もあるのだが、金を稼げる以上、職種の一つと考えることは可能だ。ルパン三世はまさに泥棒が職業以外の何者でもないだろうし。

早熟の犯罪者である⑦三上は・・・無垢と言う名のバカである②小暮13歳を利用しまくるわけである。

しかし、②小暮13歳はバカの力で三上を更生させようと努力するわけである。

これに対してその他のキャラクターは困惑するわけだが・・・警察官である①小暮35歳はバカであるが順法精神にのっとり、たとえ②小暮13歳(過去の自分)が巻き添えになっても⑦三上に贖罪を求めるわけである。

このままでは物語が破綻するために⑧東社長は賢い選択として、⑤佐々木刑事を利用してご都合主義的なタイミングで⑦三上だけの確保ですませるという荒業を完遂させるのである。

ここで辛うじて話をもたせるのが・・・キャラクターの一貫性である。

①の小暮35歳は身を張って「暴力の痛み」を三上に悟らせようとするバカであり、過去の自分をも犠牲にできる献身的バカなのである。

②の小暮13歳は自分がどうなっても三上を助けようとするバカであり、三上の裏切りを知っても献身的バカなのである。

つまり・・・小暮13~35は「バカ」いう一点でキャラクターを継続しているのだ。

もちろん・・・そのために馬鹿馬鹿しくて話についていけないバカもいるわけだが・・・多くのバカはバカにちょっぴりは共感してくれるはずというバカの計算なのである。

まさにバカの有効利用なのだなあ。

そう言えば、前回はその他で翔子の先輩の田中さん(大村彩子)がいたんだな。うっかり見逃してたよ。

以上でキャラクターの分析を終了します。

関連するキッドのブログ→第7話のレビュー

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