赤い疑惑の運命の衝撃の絆とは何かを汝に問うミニスカポリス(山田涼介)
血縁とは便利なもので・・・ある程度、近親者に自分の未来を視ることができる。
ただし、兄弟姉妹のいるものなら、必ずしも全く同じということはないという実感があるはずである。
一人っ子はフィギュア・スケートの浅田姉妹を参考にするといいだろう。
たとえば・・・近親者にガン患者がいれば、遺伝的な恐怖を感じることができるのである。
天涯孤独のものは・・・先行形のイメージ獲得が難しい。
未来はまさに暗黒である。しかし、逆にどんな光も見出すことができるのだ。
つまり、血縁とはその程度のものだ。
このように断ずるのは血縁に恵まれているものの発想かもしれない。
この場合の恵みとは「もてるもの」という意味である。
近親者に恐ろしい社会的不適合者がいるとしてもそれは「もてるもの」で恵まれていると考えるのだな。
もちろん、性的不能者を除外すれば血縁に希望はある。
どんな手段を使っても子供を成せばいいわけだ。
そういう意味では「遺伝子の研究」とは「もたざるもの」の大いなる意思を感じる分野である。
誰もが「己が何者か」のたくさんのヒントを求めているからだ。
まあ、たかが血縁、されど血縁です。
で、『理想の男子・第8回』(日本テレビ20120303PM9~)脚本・野島伸司、演出・佐久間紀佳を見た。裏でイストリゲームの宣伝のためにエデンの園ゲームがばぁかだよねぇぇぇぇっ、そんなはずないじゃぁぁぁん、フクナガさん、まただましたんですか、あきやまぁぁぁぁぁ、お前はナオにだまされたんだよ・・・ふっ・・・的な大金争奪ゲームが繰り広げられていたのだが、こちらはイストリゲームからアダムとイブゲームに流れ込む展開である。まあ、アダムとイブは恥じらいを知らないからいきなりずっこんばっこんである。・・・おいっ。
こちらのイストリゲームはゼネコン大手七社・・・和泉川グループ、金剛寺組、名棟建設、プラムハウジング、新江戸ビルディング、天王寺グループ、株式会社マルコバ建設が政府の極秘プロジェクトの受注をめぐり、激しく水面下で争奪戦を繰り広げるのだ。
その発注者は三人目のそっくりさん(金子ノブアキ)である。まったく斬新な出番獲得方法だな。この点だけでも見応えがありました。
そして、その決定方法は・・・各グループの後継者による知能・体力・根性対決なのである。
しかし、天王寺グループの次期当主・天王寺鷹(風間俊介)は事前に対立相手を粉砕してそれでも生きてゆく悪辣さを見せるのだった。
だが、マルコバの女王(鈴木杏樹)はそれを上回る非道さを見せつけるのだった。
頼りにならない息子(中島裕翔)の代役として・・・金にものを言わせて乳児取り違え事件を捏造し、鈴木大地(山田)を実子登録するのだった。
ドジでノロマな亀である鈴木海(鈴木京香)はただでさえ揺らぎやすい母親としてのアイデンティティーを失い、激しく動揺するのだった。
「えーっ・・・あの素晴らしい息子が自分の息子じゃないなんてー・・・なんだか納得・・・でも、それってすごく残念無念でございますーっ」なのだな。
もちろん、隣人倉橋(沢村一樹)の「血は肉の中にあるから血縁と肉親はどっこいどっこい」という奇妙な理屈は幽かな慰めにしかならないのである。
ついに断ち切られそうになる鈴木親子の絆。
しかし、海への愛に満ち溢れた大地はついに「イストリゲームに勝ったら、母ちゃん・・・いや海さんのお婿さんにしてください」と女王に願い出るのだった。
晴れて近親相姦達成なのである。
そうはさせじと油ぬるぬる攻撃、画鋲攻撃など姑息な手段に訴える鷹。
「ぼぼぼぼくは、エエエエエリートなんだな、きききききき君のようなマママママジ高校生にはママママママ負けるわけにはいかない、だだだだってぼぼぼぼぼくはジジジジ実年齢にににににににに28歳のななななななんちゃって高校生なんだから」
かっての母校である明風学園でピンチに陥る大地。
しかし、心の愛人、三船(藤ヶ谷太輔)にバイクで送られて海が到着すると「マザコン・コアラ・カンガルータブルパワーお前をのせるおひざはねえーっ」で腕相撲大会に決着をつけるのだった。
もう、語る言葉はないところだが・・・忘れてはいけない丹波兄妹(脇知弘・三吉彩花)のコスプレ・コーナーである。今回はミニスカポリスであなたのハートを逮捕しちゃうぞで丹波兄妹をおひざにのせちゃう勢いである。もうキャイーンでクウーンでワンワンなのだな。脇はともかく、山田と三吉はこれでいいのか。もちろん、いいよな。っていうか、「13歳のハローワーク」の桐谷美玲に続いて連夜のミニスカポリスで「逮捕しちゃうぞ」攻撃かよっ。
鼠、鳩と小動物的転生を繰り返す真のマルコバ御曹司はまたしても千尋の谷の彼方に・・・次回、覚醒なるか・・・?
そして・・・謎のフィアンセ(石橋杏奈)登場である。『MM9-MONSTER MAGNITUDE-』(2010年)の朏万里(尾野真千子)は現在大活躍である。がんばれ、気象庁特異生物部対策課機動班・藤澤さくら!
この枠のレギュラーって言うか常連さんとして・・・。
関連するキッドのブログ→第7話のレビュー
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コメント
今時、子供の取り違いって、10年前の昼メロかよっ。
と思いつつ…なぜか反論できない迫力があるマルコバ女王という
海さんの解説にも、ちょっと納得。
しかし、息子を貸し出してマルコバを助けてやったんだから、
家はくれてもいいんじゃないか?と思ったり…
まぁ、何でもアリなこのドラマ。
海さんは母性はそれなりに持ち合わせているのに自分でそれに気づいていないだけだと思います。
血が繋がっていなくて一緒に住めないならば、結婚しようなんて、
羨ましいほどのマザコンっぷりの大地くん。
光子さんじゃなくても羨ましい。
・・・と、光子さんの「羨ましい」は、そこから発生した言葉だと思ってます。私。
それが、あの小林少年に伝わるかどうかは・・・
次回のお楽しみでございますね。
今回はコスプレコーナーはないのかと心配してしまいました( ̄∇ ̄;)
投稿: くう | 2012年3月 4日 (日) 16時27分
「エンプラ」が脱ドラマを匂わせておいて
すっかり、ドラマのセオリーを守っているのに対し
こちらは完全に脱ドラマ化しておりますな。
まあ、このあたりが
ヴェテランと超ヴェテランの
キャリアの差でございましょうな。
「エンプラ」が相当読みこまないと面白くならないのに
こちらは全く手がかからない面白さ。
まあ、そうなるとじいやとしては面倒な方が楽しいわけですが。
わかりやすい鈴木親子に対して
やや難解な小林親子。
しかし、あくまでサブ・キャラクターですからな。
ただし、中島裕翔のコメディアンとしての
才能は開花いたしましたな。
このまま「風間俊介」を継ぐものになってしまうのか。
小林母の我が子を思う思いは
帝王学的な要素がございますしねえ。
よって、総帥という立場にあるものは
しごきに耐えかねた血族を粛清することが「善」なので
実に母としては苦しいのですな。
一方、鈴木母の気持ちはあくまで
自分が中心ですからな。
「息子のそばにいられるなら家政婦でもいい」
ということは結局、
息子に依存していることに他ならない。
つまり・・・鈴木海のアイデンティティーは
「鈴木大地の母親であること」に尽きるわけです。
それを美しいと見るかどうかは
各人のポジションによって
変容いたしますな。
まあ、そういう母ちゃんの息子に生まれたら
それもまた人生なのでしょうな。
もう歌うしかありません。
♪この世に産んだお母さん
あなたの愛につつまれて
何もしらずに生きていくなら
それはたやすいことだけど
なのですな。
もう母子としてはひとつの理想ですが
一般的には息子が自立していくのが普通です。
このあたりのかねあい。
これに尽きましょう。
姑に対する夫のマザコンぶりは許せなくても
自分の息子にはマザコンであってほしい。
ご婦人方のはてない欲望には脱帽でござりまする。
ついに予告編にもコスプレコーナーが
登場する時代になりましたからな。
来週は安心して見られますぞ~。
今週は・・・お・・・やらないのか
と思わせておいて
なわけないでしょうのバラエティー・ショー展開。
まさに脱ドラマですな。
出演者が完全にお茶の間に語りかけてますしね。
とにかく・・・東雲クララ、豹女に続いて次回は
日テレドラマの女子高生の顔が登場。
脚本家が若い女の子の血を求めて
彷徨いだしておりますな~。
実にめでたくぞんじますぞ~。(⌒(´・▲・`)⌒)
投稿: キッド | 2012年3月 5日 (月) 00時57分