最後から二番目のメルトダウン
究極の谷間である。なにしろクワコー(桜庭ななみ)が一回休みなのである。
で・・・いよいよ「最後から二番目の恋」・・・なのかと思ったが・・・さすがにおいそれと語れないボリュームなのですな。
そこで・・・とくになんていうことのない記事を書いておくことにする。
キッドが一番、好きな歌は「言論の自由」である。
それはこんな歌だ。
本当のことなんか言えない
本当のことなんか言えない
言えば殺される
作詞は忌野清志郎である。
もう、この世の人ではないから、本当のことを言っても殺されることはなくて幸せだ。
もちろん、本当のことなんか今となっては本当に言えないのだが。
で、『NHKスペシャル 3.11 あの日から1年南相馬 原発最前線の街で生きる』(NHK総合20120309PM10~)を見た。三月十日(1945年)の東京大空襲に遺恨の残るものにとっては東日本大震災はよりによって三月十一日(2011年)でなくてもよかっただろうとつぶやく災厄なのだが、相手は天災である。人知のおよぶところではないのだな。もちろん、人知のおよぶ部分もあったわけだが、テレビでは原発は危険だとは口がさけても言えないのである。
とにかく、東京大空襲では米国はどう弁護しても鬼畜なのであり、東日本大震災ではトモダチなので日米両国の友好のためにも3・10が3.11に吸収合併された方が望ましいと言える。
福島県南相馬市は放射能漏えい原発から半径20キロ以内が立ち入り禁止になった後も、20~30キロの広い範囲で国が居住可能と判定したために・・・福島原発事故の後も多くの住民が居住する・・・「原発にもっとも近い人の住む街」になったのである。その人々のいたたまれなさはまことにいたたまれないのである。
だが・・・そういう悲劇を招いた人々を裁く法律がない以上、法治国家ではそういう人たちは無罪放免である。
一体、なぜ、そんな不条理なことが起こるのだろうか。
もちろん・・・みんなバカだからだ。
「この歌って・・・みんな本当のことですよね・・・みんなに聞かせたいですよ」
現地のとある住民が語る。現地のとあるスピーカーから・・・その歌は流れてくる。
何言ってんだ ふざけんじゃねえ
核などいらねえ
何言ってんだ よせよ だませやしねえ
何言ってんだ やめときな
いくら理屈をこねても ほんの少し考えりゃ俺にもわかるさ
放射能はいらねえ 牛乳を飲みてえ
何言ってんだ 税金かえせ
目を覚ましな
たくみな言葉で一般庶民をだまそうとしても
ほんの少しバレてるその黒い腹
何やってんだ 偉そうに 世界の真ん中で・・・
2009年、忌野清志郎は癌性リンパ管症により死去した。
1988年、会社の事情でこの歌を発売中止にした人々はまだ存命である。
いつ・・・切腹するのだろうとキッドは胸をときめかせているのだが・・・そういうニュースはない。まあ、腹が黒いのだから仕方がないのである。
鎌倉の喫茶店では感情を表にだすのが苦手なタイプの彼女が・・・ヒロインにこうささやく。
「どのくらいか・・・しりたいですか」
「そんなことしりたくないわ」
「・・・」
「・・・何基よ」
「55基です」
「え~そんなに~」
となりの席では若者が言う。
「宇宙飛行士は宇宙で放射線あびても長生きしてるから・・・俺たちも大丈夫だと思いたい」
誰の責任でもなく、土地を奪われ、誰の責任でもなく仕事を奪われ、誰の責任でもなく将来の放射能障害におびえる若者たち。
仕事が欲しくて彼らが赴くのは・・・原発周辺のもっとも放射線を浴びやすい除染作業である。
粉塵がまいあがる。
鮭もセシウムとともに。
愛する人に愛してないかもと言われた女は愚痴をこぼす。
「子供が生まれて障害があったらどうしようって考えるといろいろ痛いのよ。
でもさ・・・そういう痛いことが人生だと思ってた。
ね、違うの? そうじゃないの?」
ヒロインは仕方なくやけ酒である。
ラジオから歌が聞こえてくる。
それでもTVは言っている
「日本の原発は安全です」
さっぱりわかんねえ 根拠がねえ
これが最後のサマータイム・ブルース
きみに子供を産んでほしい
ベトちゃんドクちゃんみたいじゃないのがいい
年長者が年少者に言う。
「今はそんなこと言ってるけど、あんたもいつかこうなっちゃうのよ」
「私はなりませんよ~、そんなに長生きしませんから~」
恐ろしい事が起こってしまった
もう だめだ 助けられない もう遅い
メルトダウン メルトダウン メルトダウン
科学の力を信じていたのに
メルトダウン メルトダウン メルトダウン
関連するキッドのブログ→ヒロシマ、ナガサキ、そしてフクシマ
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コメント
キッドさん、書いてくれますわぁ。
読みながらスカッとする。
腹黒い奴らにはムカッとするし、モヤッとするけど。
清志郎の言葉がキッドさんの言葉とリンクして…
贅沢です。
そう言えば思い出したことが。
亡くなった有名人をタイトルにブログ記事を書いたのは、
忌野清志郎とマイケルと原田芳雄…
だけだと思う。。。
記憶力低下を痛感する今日この頃は、
親の認知症を心配するよりも自分が心配だわ(笑)
投稿: mana | 2012年3月15日 (木) 09時44分
「本当に大丈夫なのか?」と言う声を黙殺したという
ことなのですか。
「悪い奴ほどよく眠る」の見本みたいな出来事だったのですね。
悪夢のあの日から本当にびっくりなことばかり続いています。
誰が悪いのかみんなわかってるけれど
でもどうしようもない事もわかってる。
怒りの拳を振り上げてもその手の行き場に困ってる気がします。
不条理だしいたたまれないし、一生許さない気でいます。
何も出来ないけれどでも声をあげていく。
じいや様が筆の立つお方で本当に心強いと思いましたわ。
じいやさま、お彼岸も近くなりました。
桜色のお餅でお茶にしましょうか。
投稿: エリ | 2012年3月15日 (木) 13時39分
|||-_||シャンプーブロー~mana様、いらっしゃいませ~トリートメント|||-_||
スカッとしていただいて恐縮でございます。
ムカッとしたり、モヤッとしたりもしていただきで恐悦至極です。
思うところあってキッドは世俗との交際を絶っておりまので
冠婚葬祭はずっと不義理を重ね
故・忌野清志郎の葬儀にも出席せず・・・
遅ればせながら心の弔辞とさせていただきました。
このドキュメンタリーと
「最後から二番目の恋」を
見ていないとかなり難解な替え歌ですけれども~。
結局、何よりも面白いことが好きだった故人なので
そこそこ許してくれるはずだと妄想しております。
やさしく愛して・・・ですからな。
ま、愛なんていらねえよ悪魔ですけれども~。
忌野清志郎とマイケルと原田芳雄・・・
みんな素晴らしい人たちですなあ。
多くのファンと同じように
キッドの魂にも彼らの面影はたしかに
刷り込まれていますぞ~。
大原麗子にえばる原田芳雄・・・。
キャプテンEOなマイケル・・・。
親指を鼻につっこんでビロ~ンと残りの指をヒラヒラさせる清志郎・・・それは妄想じゃないのか。
何もかもがなつかしい。
あんたなんかに何も世話になってないと言われた五分後に
お前がいなかったらあたしゃどうなるんだろうと泣かれる日々。
「どちらさまですか・・・」と言われる
脳のメルトダウンは近し・・・ですな。
その前にこっちがメルトダウンできたら
どんなにスカッとすることやら。
mana様も老化防止対策をお忘れなく。
ま、ストレス発散も大切ですぞ~。
投稿: キッド | 2012年3月15日 (木) 14時32分
✿❀✿❀✿かりん☆スー☆エリ様、いらっしゃいませ✿❀✿❀✿
当時の決定者は実業家ファミリーの一員ですからな。
様々な圧力というか暗黙の了解があったわけですな。
当時はバブルの途中で
世の中は浮かれまくっていましたからな
反体制もひとつのファッションとしてみなされ
逆にインディーズ版が「売れたじゃないか」
という見識もございます。
しかし、原子力帝国というものは
「本当のことなんか言えない」体制作りにかけては
実に全体主義的傾向を持ちますのです。
ある意味、「地球温暖化」の警鐘も
そのキャンペーンの一環だったりするのですな。
彼らの決め文句は
「原発の放射線リスクなんて喫煙の発癌リスクに比せば
微々たるもの」でございます。
産業が電力を必要とする以上・・・
恩恵に浴さないものは皆無でございますから
どうしても原子力反対であれば人でなしということになるわけです。
じいめは安全保障上、日本と言う小国が
自爆兵器として原発を持つことは
いたしかたないことだとご理解申し上げておりまする。
問題なのはそういう建前のもと
私腹をこやす輩がいることですが
これも人間の本性としては許容範囲なのかと。
所詮、実力の前では知性など
苦言を呈する気休めでございますから~。
じいめの筆など悪筆で困ったものですが
ドキュメンタリーの中で
懐かしい歌が聞こえてまいりましたので
つい筆がすべってしまいました。
忌野清志郎様は本当にロッカーでございましたからねえ。
いよいよ、今夜は最高の人生のフィナーレ。
ただ今、お茶をお持ちいたします・・・
あたたた・・・先週から正座していましたので
少し足がしびれております・・・しばらくお待ちくだされえぇぇぇぇぇぇっ。
今宵は全世界からお嬢様におくられた
ホワイトデーのお菓子を整理しなければなりませんぞ。
先輩方からのプレゼントは別室にしてありますので
ご安心くださりませ。
投稿: キッド | 2012年3月15日 (木) 14時50分
キッドさん、こんにちは~♪♪
清志郎さんの歌にそういう歌があったんだ。
なんか、「先目の明」というしか。
・・・才能だなあ。
友人は、祖母にあたる人間の介護を
ずーーーっと長い間、担当していました。
何故極めて家族数の多い彼女の家庭で
彼女のみがその役割だったのか・・・は、
彼女を10代半ばからよく知るヤマトなら
ものすごーくわかるんだけど。
そういう人なんだよね。
もうなんか、困っている人をほうっておけないで
自分が損するんだよね。
「おまえ悪魔だろう出ていけ!」
なんていう理科不能な罵声を数々あびながらも
彼女は真摯に祖母の世話をし続けたのです。
祖母が他界するまで何年も。
当時彼女は20代遊びたい盛り。
ヤマトなんかがチャラチャラしている頃、
彼女は青春ど真ん中らしいあらゆる誘いを全て断り、
「お婆ちゃん」に全ての時間を割いたのだなあ。
少子高齢化社会ドカン!
放射能原子力ドカン!
見て見ぬふりドカン!
本当のことは葬るぜドカン!
自分たちだけ安全ならいいやドカン!
もうこんな世の中愛想つきるよドカン!!
でも自分だけは見失わないぜドカンドカンドカン!!!
投稿: ヤマト | 2012年3月18日 (日) 13時06分
☆*⋄◊✧◇✧◊⋄*ヤマト様、いらっしゃいませ*⋄◊✧◇✧◊⋄*☆
こんな歌もございますぞ・・・。
さあさみなさんきいとくれ
原発賛成音頭だよ
これなら問題ないだろう
みんな大好き原子力
原発賛成
うれしい原発楽しいな
日本の原発世界一
なんの危険もございません
みんな仲間だ原子力
おら原発賛成(原発賛成)
原発賛成と(原発賛成)
今日もきれいな雨が降る
排気ガスなどでやしない
安全第一まもります
最高なんだよ原子力
おら原発賛成(原発賛成)
原発賛成と(原発賛成)
一家に一台原子力
原発推進あたりまえ
夜になっても明るいよ
みんな電気のおかげです
さあ、ご一緒に(原発賛成)
大きな声で(原発賛成)
原発賛成だ(原発賛成)
もっと自信を持っていきましょう(原発賛成)
なにも怖がることはありませんよ
安全ですよ
何も危険なことはございませんよ
原発賛成
原発推進
万歳
万歳
原発賛成
原発推進だ
電力会社万歳
・・・ワサビの効きまくるサビですな。
まあ、キッドは悪魔として
原発大賛成ですが
この皮肉なロック魂には大爆笑でございました。
人はそれぞれの
心に正直に生きるがよい・・・と思うのですな。
みんながそうなれば
世界は大混乱で
うっひっひでございますぞ。
キッドの幼いころには
空き地に土管はつきものでしたな。
焼け野原の後に土管はつまれるのです。
あちらこちらに土管土管です。
被災地には土管がつまれているのか。
瓦礫の処理もままならず
土管さえつまれていないのか。
土管を通じて放射能はどんどん
海へ流れ込んでいるのか。
土管かわいやかわいや土管
白い土管に唇よせて黙ってみている蒼い空・・・。
尽くす人も尽くさない人も
それぞれに喜びと悲しみがございます。
キッドは何にもできないけれど
ただただ祈るのですな。
それぞれがそれなりに幸せでありますようにと。
投稿: キッド | 2012年3月18日 (日) 21時06分