ゲゲゲの黒板~わからないことはおしえます(松下奈緒)
久しぶりの文盲ネタである。
スルーして、椿くんが唾液を甘いと感じる「謎の彼女X」で変態賛歌を三行くらい書きたかったのだが・・・そうもいかなくなってしまった第三夜である。ある意味、これが本編だったな。
「女性教師が中学生と淫行」なんていう三面記事的なスキャンダルを美談に・・・・。
脚本家はさすがである。
それにしても・・・一(神木隆之介)と御前会議の女(戸田恵子)がど底辺母子で共演とは・・・。
サトリンに複雑な性交渉関係を悟られた演出家だけに・・・スペック色濃すぎ・・・。
で、『ブラックボード~時代と戦った教師たち~・第三夜・学級崩壊「夢」』(TBSテレビ20120406PM9~)脚本・井上由美子、演出・今井夏木を見た。前夜から31年の月日が流れた都中学。早とちり教師・横手涼子(貫地谷しほり→賠償美津子)は校長になっている。実年齢(26)→(65)で年齢差39年なのは教育者の仕事はそれほど激務だったと妄想補正をしておく。前回も横手は問題をややこしくするキーマンだが、今回もしっかりやらかしてくれます。すごいのは本人に失策の自覚がないこと・・・あなたの周囲にも必ずいるな。
「学校の先生になることが子供の頃からの夢」だった滝沢桃子(松下)が担任を務める3年2組に問題のある転校生・大宮正樹(神木)がやってくる。反抗的な態度で「わかりません」を連発し、影響を受けたクラスメートたちはたちまち統制を失い、学級崩壊、桃子は自殺を考えるほどのノイローゼである。
未婚の母である実母の恵子(原田美恵子)に「死ぬなら死体を残すな」と喝を入れられ、教室女王に変身した桃子は地獄の教室に舞い戻る。必殺・内申書攻撃で・・・生徒たちをねじ伏せるのだった。
やがて、家庭訪問を強行した桃子は・・・正樹が反抗しているのではなく、単に「わからない」のだったと知る。どうしようもない母親に育てられ、最高水準の「学力格差」の犠牲者だったのである。漢字も読めなければ九々もできないのである。
幼い妹(谷花音)に絵本も満足に読んであげられないのである。
このエピソードに涙を禁じえない。
文盲ほどキッドの心を揺さぶるエピソードがあるだろうか・・・いや、ない。
なにしろ、このブログも読んでもらえないのだ。聴覚障害者なら音声ソフトも無効である。
おいてけぼりにあった正樹のために放課後、補修を行う桃子。
いつか・・・心を許した正樹に「抱っこして・・・」と言われ・・・抱きしめたのが命とりである。
教育に熱心すぎる母親(麻生祐未)にうんざりしていた学級委員の広河まなみ(松井珠理奈)は桃子女王のストーカーとなっていたのだが、そのシーンを目撃、撮影、投稿である。
たちまち・・・大問題に・・・。
正樹の母親は慰謝料目当てに警察に通報するのだった。
ここで・・・校長が正樹に「本当は勉強を教えてもらっていたんでしょ」と問い詰めたために正樹の心はねじ曲がる。
「生活のために万引きしていたことや、学力挽回のための補修は・・・秘密にする」と桃子が約束していたからである。
弁護士(上川隆也)との会見で事情を悟った桃子は教師生命を賭けて黙秘をつらぬく。
やがて・・・法廷でそのことを知った正樹は真実を絶叫する。
「なんで・・・俺のことなんか・・・かばうんだよ。先生は勉強教えてくれただけじゃないか・・・俺が母親の替わりに抱っこしてくれって頼んだんじゃないか・・・先生はただ抱きしめてくれただけじゃないか・・・みんな俺が悪いんじゃないか・・・」
真実を知った広河は失神する。
そして・・・卒業式。娑婆に戻った桃子だが・・・スキャンダルの影響を恐れてPTAは桃子の出席を拒む・・・しかし・・・生徒たちは「最後の授業」を桃子に懇願するのだった。
生徒たちに励まされ・・・涙ぐむ桃子。
最後の授業をプロデュースした広河は黒板に「私の夢」と題した寄せ書きを書き始める。
最後に教壇に立つ正樹。
Mi drem is teachar 大宮正樹
めちゃめちゃイケてる~!かっ。
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