こうして私は弁護士なのにリーガル・ハイで無罪を買いました(新垣結衣)
ハイと言えばスカイ・ハイである。
どこまでもどこまでもアッパーなのである。
リーガルといえば合法的な・・・ということである。
もちろん・・・お高い弁護士でもあるが・・・法律に基づいてハイになるってことでもある。
だから、水戸黄門がタイムスリップして執事になっていたり、白石父娘が法廷で敵味方だったり、朝ドラマの主人公がドジでノロマなウメだったり、小池A子先輩が水着にならなかったりする幻想が見えても問題ないのである。
そうなんだよ・・・裁判は燃えるんだよ・・・法廷に立たない弁護士なんて・・・独裁者のいない北朝鮮みたいなもんなんだよなーーーっ・・・おい・・・ラリってるのか。
まあ・・・とにかく、春のお色気祭り・・・ガッキーは開いた脚を閉じるだけでクリア。どんだけスペック高いんだよ。
で、『リーガル・ハイ・第1回』(フジテレビ20120417PM9~)脚本・古沢良太、演出・石川淳一を見た。『全開ガール』でも弁護士だったガッキーがまた弁護士になっちゃいましたーーーっ。ま、間になんちゃって女子高生(らんま1/2)、なんちゃって女子大生(もう誘拐なんてしない)はさんでリフレッシュしてきたからなーーーっ。まあ、前回の弁護士は別に弁護士でなくてもよかっただろう的弁護士だったが・・・今回は全開バリバリの・・・正義感の強い人権派的・・・お嬢様な新人さんである。しかも・・・やるときはやるタイプ。これは・・・もう・・・絶対に面白い。
そして・・・この完璧なヒロインキャラに・・・ターボをかけるのが・・・言わば篤姫における宮﨑あおいに徳川家定である。・・・いい加減に正気にもどらないとな。
つまり・・・「正義なんて金で買える」し「人権も金で買える」し「お嬢様も新人さんも金で買える」的な超法規的弁護士・堺雅人なのである。
これは・・・もう・・・断固として・・・超絶技巧的に・・・不確定性原理も確定するほどに・・・面白いぞーーーっ。・・・おいっ。
いわゆるメジャー・リーグの弁護士事務所の新人弁護士・黛真知子(新垣結衣)である。
事務所のトップ・・・三木長一郎(生瀬勝久)は黛を企業買収などで稼げる弁護士に育てたいのだが・・・お安い刑事事件の弁護人となった黛はあっさり敗訴してしまう。
殺人罪で起訴されて一審で有罪判決を受けた被告・坪倉裕一(中村蒼)の無罪を信じた黛は控訴審に挑もうとするが・・・「つまらない過去は忘れろ」と三木に警告されるのである。
そんな・・・黛に胸元に天国を隠し持つ美人秘書・沢地君江(小池栄子)が妖しいアドバイスを告げるのだった。
「三木所長に逆らう気があるなら・・・絶対に負けない弁護士を紹介するけど・・・」
絶対に負けない弁護士・・・敗訴によりエリート意識を傷つけられた黛は蟹股でよろめくのだった。
しかし・・・その男は・・・通勤電車で老人を立たせて席を譲らない・・・注意した黛を一撃で論破した・・・天敵だったのである。
超天才弁護士・古美門研介(堺雅人)はかっては三木の右腕だったが・・・三木より手腕に優れたために・・・三木が破門した男だった。そして・・・三木はいつか・・・古美門の泣きっ面をみたいと・・・それだけを願う執念深い男だった。
黛は本人の知らぬ間に・・・そのための刺客に仕立て上げられていたのである。
テンポがいいのでこのあたりのドロドロさはまったく気にならない濃度でございます。
なんだかんだで・・・古美門の実力・・・黛より口が立つ・・・とヨーロッパでシェフ経験があり、経営コンサルタントで、武道の達人、懐に印篭を隠し持つパーフェクト執事・服部(里見浩太朗)の作る料理に魅かれ・・・実家の田畑を抵当にして三千万円の弁護料を自腹を切って捻出してしまう黛・・・ファンタスティック!
黛はこれまでの資料を差し出すが・・・古美門は一蹴である。
古美門の戦略は・・・。
①裁判員裁判なので・・・被告の好感度を上げるために美談の発掘。
②自供を覆すために・・・取り調べたベテラン刑事(中原丈雄)の悪評を工作員・加賀蘭丸(田口淳之介)を使って捏造。
③それをマスメディアにやらせ報道させて世間の同情を買う。
④絶対的なアリバイを証人に催眠術をかけて証言させる。
・・・以上である。
まさに・・・裁判の沙汰も金次第なのだった。
古美門の魔術のようなリーガル・ハイに感染し・・・黛も法廷でノリノリの快感を覚えるのだった。
だが・・・「被告は公園でパンを買ってずっとベンチにすわっていた」と証言した証人に対し・・・影の薄い検事(正名僕蔵)は新しい証人を喚問する。
新証人は善意の第三者のブロガーで・・・その日、公園にいたことをブログに書いているのである。
根本的に戦略を否定された黛・古美門の弁護人チーム。
なんと・・・自動ドアも感知しない検事の背後には「古美門に恥をかかせたい一心の三木」が控えていたのだった。
このブロガーを隠し玉として発掘したので・・・美人秘書に命じて・・・黛に古美門へアプローチさせたのである。・・・手のかかることを・・・である。
敗北の予感に茫然自失となる・・・弁護人チーム。
しかし・・・執事はささやくのである。「人生、苦もあれば楽もありますぞ・・・ブロガーの書くことは100%誠でしょうか・・・毎日、面白おかしいなんて・・・時代劇の中だけではありませんかの・・・くわっくわっくわっ」
黛は正義の心も忘れ、被害者遺族の慟哭も忘れ、勝利の美酒へとまっしぐらになるのだった。
やがて逆転裁判である。
新証人のブログを全部読んだ黛は「定休日の店で食事をした」という・・・ブログのフィクションをあぶりだすのだった。
「あなたは本当にあの日に公園にいたのですか?」
「・・・」
ざわっ。
そして・・・取り調べをした刑事に質問する・・・古美門。
「あなたは・・・取り調べ室からは物音ひとつしなかったというが・・・その日は隣のビルの取り壊しがあって一日中ものすごい騒音だったわけなんですけど・・・しかも大震災で原子炉メルトダウンで節電の夏で窓全開だったわけですよね・・・おかしくないですか?」
ざわざわ・・・。
「あなたは・・・取り調べの可視化によって・・・いろいろと追い詰められていたんじゃないんですか・・・これまで培ってきたテクニックが封じられるかもしれないと・・・あせっていたんじゃないんですか・・・」
ざわざわざわ。
「何言ってんだ。俺は刑事なんだよ。あいつの目を見れば殺ったのはこいつだよって直感が働くんだ。こいつは間違いなく犯人なんだよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
練習したのにガッキーすってんころりん、無罪さかさまのコントがあって・・・。
釈放された被告・・・彼は刑事を目撃し・・・「次はあいつをぶっ殺してやる」とつぶやくのである。
黛はその口調に殺意を感じて胸騒ぎを感じるのだった。
「ふふふ・・・思い知っただろう・・・殺人犯を無罪にしてしまったかも・・・って恐怖を感じただろう・・・でも・・・推定無罪の原則だからな・・・彼は無実ではないかもしれないが・・・無罪なんだよ。それを全力で勝ち取るのが・・・弁護士の仕事なんだ」
「・・・」
しかし・・・すでに黛は法廷中毒に冒されていたのである。
当然のように・・・三木の事務所を退職し・・・古美門の事務所に売り込みに来るのだった。
「私はやはり高齢者には席を譲るべきだと思うのです・・・それは不文律ですから」
「なるほど・・・雇用しよう・・・ただし・・・あの場で言えていたら・・・ボーナスもらえたのに・・・残念賞・・・」
「この後は・・・腕もないのに口だけ達者な研修医の話・・・天下の副将軍の後は将軍様でお楽しみください」
あなたの見たかったガッキーがここにいます。
こんな堺雅人が見たかったあなたはコチラへ→くう様のリーガル・ハイ
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コメント
あなたの見たかったガッキーはここにいます。
・・・で、私の見たかった堺雅人もここにいます(^^)/
もぅ、これは素晴らしいですね。
ドラマ初回はキャラクターに違和感感じたりストーリーに馴染めなかったりで
戸惑う事も多いですが、これはガッツリ持っていかれましたわ。
なかなか良いドラマには恵まれないと感じていた堺さんに、
ようやく素晴らしいドラマがやってきた感じ。
私、興奮状態~でございます!
という事で…今期は間違いなくこれが私の一押しになる事でしょう。
この勢い、ぜひ続いていただきたいです~。
投稿: くう | 2012年4月18日 (水) 02時23分
❀❀❀☥❀❀❀~くう様、いらっしゃいませ~❀❀❀☥❀❀❀
際だつダーティーヒーローとスーパーヒロイン。
分をわきまえた脇役。
ヒーローもヒロインも脅かす暗黒界からのゲスト。
きれいにひもとかれた複雑なプロット。
見事な弁護士の相棒譚でございましたな。
名画や名曲鑑賞の気配がございましたねえ。
そしてエンターティメントとしてのドラマを
お茶の間で堪能する喜び。
ただし、毒のついた棘にヒヤリ。
シンメトリーで結ばれるフリとオチ。
いやはや・・・面白いけど
もう一歩の春ドラマの中で
パーフェクトを達成しましたな。
はたして・・・この水準で
ワンクールを乗り切れるのか。
くう様の眠れぬ夜がまた始まるのですな~。
春眠暁を覚えずなのですな。
まあ・・・もうすぐ暦の上では夏ですけどね~。
投稿: キッド | 2012年4月18日 (水) 03時27分
いやぁ 面白かった~
もう こんなドラマを何年も待ち望んでいたんだ~(^O^)/って感じで視聴後もハイテンション継続中♪
おかげで ちょっと無難な感じだけどわかりやすい脚本だと思った草なぎ君のドラマの方向性がわからなくなっちゃいました(^^; もう田辺さんだけ好き!
ガッキー 髪切る必要なかったんじゃあと心配してましたがはまり役きましたね☆ものすごく可愛い!小池栄子は色っぽい☆
堺正人の演技を見るだけでも内容にかかわらず楽しめそうなのに 華やかなヒロイン 小気味よい演出 脚本も最高で夢中になれるドラマに出会えて 嬉しい春です♪
投稿: chiru | 2012年4月18日 (水) 07時46分
お久しぶり。一時期更新止められてた時期に、離れてしまって。
このドラマ面白かったですね。
ガッキー可愛いし。
また、よろしくお願いします。
投稿: rhforever | 2012年4月18日 (水) 12時16分
シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃいませ・・・大ファン
ドラマ・マニアにはたまらない一品でしたね。
もしもあの日古美門にあわなければ
黛はどんな女弁護士になっていたのか・・・
と思わずにはいられない
黛の染められぶり・・・
特にツーショットの息の合い方は
半端なかったですな。
法廷でのダブル頷きとか。
オムレツ食わせちゃうぞ食っちゃうぞとか。
逆襲、再逆襲とか。
痺れます。
草彅ドラマは原作へのアプローチの仕方が
やや難しいところですな。
東大工学部→会社員→医師→作家
という経歴は確かに
とある能力の高さを感じるものですが
だからといって「いい医者」じゃないことは
一目瞭然ですからな。
こういうものがベストセラーになる背景というものを
もう少し辛辣に考えると
この原作をそのままやるのは
非常にタイトロープと刑事は直感で感じるものなんですけれども。
まあ、もう少し様子を見るしかないんですけれど。
ノーマルな田辺さん久しぶりですな。
紫のバラを背負ってほしいところですな。
ガッキー髪形選ばずですな。
ソックスはやはりハイソックスですが・・・。
ルーズソックスも似合いそうなところがさすがです。
ドラゴン桜ではどっちだったかな~。
小池栄子はいつ、脱衣するのか・・・楽しみです。
出演者、脚本、演出・・・すべてエレガント。
最近ではSPECや熱海の捜査官の完成度も
高かったのですが
ストレートでこれは・・・脱帽でございます。
春の絶対見逃せないドラマであることは間違いないでしょう。
がんばってレビューしたいと考えます。
まあ・・・絶賛するしかないわけですがーーーっ。
投稿: キッド | 2012年4月18日 (水) 21時07分
長澤まさみハ~rhforever様、いらっしゃいませ~諸行無常ノ響キアリ
ふふふ、ガッキーと長澤まさみの揃う春。
長期休養明けには
こたえるラインナップですな。
(月)戸田恵梨香
(火)ガッキー
(水)?
(木)谷村美月
(金)?
(土)長澤まさみ
(日)深田恭子・武井咲・成海璃子・・・
まさに・・・殺す気かっ・・・でございます。
また、よろしくお付き合いくださいますように。
投稿: キッド | 2012年4月18日 (水) 21時16分