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2012年4月12日 (木)

誰かを犠牲にしないで済む方法を考えるんだ・・・何か手があるはずだ・・・あ・・・(木村拓哉)

ついに・・・実写版「宇宙戦艦ヤマト」をオンエアで見る日がこようとは・・・地デジだけれどもーーーっ。

初代「宇宙戦艦ヤマト」のオンエアが1974年だからな・・・38年か・・・。

なにもかも・・・懐かしい。

そもそも、宇宙戦艦ヤマトの原型である戦艦大和が轟沈したのが1945年だからな。

そこからだと67年である。

その間に発生した様々な命のことを考えると歳月の重さがそのまま、作品にのしかかる計算である。

しかし・・・見事にその重量をささえた・・・見事な出来栄えであると言わざるをえない。

最高だ。最高だよ、「スペース・バトルシップ ヤマト」・・・。絶賛するよ。

日本で唯一、魔術的な怨念を示すことができる脚本家の脚本をVFXの名手がしっかりと映像化である。

もちろん・・・平和な日本に生きる人々には伝わらないかもしれないが・・・キッドには聞こえる。

空しく海底に眠る英霊たちの呪詛が・・・。

で、『SPACE BATTLESHIP ヤマト(2010年公開)』(TBSテレビ20120411PM9~)原作・西崎義展、脚本・佐藤嗣麻子、VFX・渋谷紀世子(他)、監督・山崎貴を見た。若いパパやママだと一緒に見た子供に映画についていろいろと聞かれても困ることがあるかもしれない・・・という妄想の上で展開したいと思います。まずは戦艦大和についてだな・・・そこからかよっ。

昔、日本が大日本帝国だった頃、米国などのほぼ全世界を相手にただ一国で戦争をしていたことがある。流石に敗色濃厚となり、一億玉砕(全国民が死ぬまで闘う)もやむなし・・・というところまできた。その先駆けとなったのが世界最大の戦艦である大和による沖縄特攻作戦「天一号」である。

敵国の沖縄上陸作戦を妨害するために、大和を沖縄で巨大な砲台にしようという苦肉の策であった。すでに航空攻撃全盛時代である。護衛の空母も持たず、軽巡洋艦一隻と数隻の駆逐艦を従えた大和は本土の防空圏を一歩出たところで敵の猛襲に逢い、空しく海の藻屑と消える。護衛の駆逐艦には「雪風」「冬月」の名前もある。

その英霊たちの怨念・・・が時を越えて復活したのが宇宙戦艦ヤマトである。

その心は「俺たちだけに特攻させておいて・・・自分たちは平和日本でぬくぬくかよ・・・」なのである。

そのために・・・「宇宙戦艦ヤマト」の世界では・・・日本以外の全世界はすでに滅んでいる。

滅ぼしたのは謎の異星人デスラー率いるガミラスである。

ガミラスは遊星爆弾で無差別爆撃を行い、地上を放射能で汚染してしまう。

日本も地下のシェルターにかくれ・・・細々と命脈をつないでいる。

日本の宇宙戦力も底をつき・・・もはや・・・滅亡と覚悟を決めた時、救いの手がイスカンダルから差し伸べられる。

ここからは・・・様々な多元宇宙と化したそれぞれの「ヤマト」の世界でそれぞれの神話が繰り広げられるのである。

今回は・・・「イスカンダルに来れば放射能除去装置が手に入るし、そのための超科学技術・波動エンジンの設計図をプレゼント」というカプセル・キャンペーンなのである。

日本の首脳陣は地球脱出のために改装中だった戦艦大和を・・・波動エンジン搭載の宇宙戦艦ヤマトに急遽改造するのである。

日本人しか生き残っていないので世界の命運は・・・沖田艦長(山崎努)とヤマトの諸君(クルー)に委ねられるのである。

こうして、はるか宇宙の彼方のイスカンダルを目指し、ワープ航法による超光速移動で宇宙戦艦ヤマトは旅立つのである。

太陽系を抜け出すところで通信圏外となる超光速通信について説明しよう。地球と冥王星の距離は光の速度でおよそ一時間であり、通常通信では「もしもし」と言ってそれが地球に届くのに1時間かかり、「ただ今、電話に出ることができません」という返事が来るまでにまた1時間かかるのである。これでは持ち時間1分では足りないので、波動エンジンの技術を使った亜空間パイパス通信を行う。これならばタイムロスは超理論上ゼロとなる。

だが・・・かって誤射で両親のいる宇宙ステーションを蒸発させた過去を持ち、直前の戦闘で唯一の肉親である兄の宇宙駆逐艦ゆきかぜの艦長・守(堤真一)を失った出戻り軍人・古代進(木村拓哉)には地球に残した家族はいないのである。

部下を戦死させて生還した沖田に対して含むところのある古代は戦闘班班長として「誰も見捨てない闘い方」にこだわる。

しかし、戦争に犠牲はつきものという鉄則のために・・・やがて心が折れていくのだった。

そんな・・・古代に医療科長の佐渡(高島礼子)は「艦長の息子さんは宇宙駆逐艦ふゆつきに乗っていたのよ・・・」と家族を失ったのはお前だけじゃないと暗に仄めかす。佐渡先生が男性でないのは男女雇用機会均等法の影響である。

また機関長の徳川(西田敏行)は「艦長は若い頃のお前より、もっと無謀だった」と古代を激励する。

なぜなら・・・沖田艦長は余命いくばくもない持病をかかえており・・・艦長候補生として古代に期待していたのでいろいろと根回ししていたのである、。

いつしか・・・古代は沖田を父のように慕うように洗脳されるのだった。

いくつかの戦闘の果てに問題の「第三艦橋事件」が発生する。

敵の自爆兵器にとりつかれてしまった第三艦橋。クルーの安藤(浅利陽介)は救援を求めるが・・・このままでは艦全体に被害が及ぶと判断した艦長代理の古代は・・・ブラックタイガー隊のエースパイロット・森雪(黒木メイサ)に第三艦橋の破壊を命じる。

「自分たちが生き残るために味方も切り捨てる」・・・古代も森も戦争の非情な論理の自覚に傷つき・・・お互いに心が通うようになる。

心の傷にセックスが特効薬であることは言うまでもないだろう。

古代も森も戦闘がない間はお互いの体をむさぼりあいなぐさめあうのだった。

戦場ではありがちなことである。

やがて・・・犠牲に犠牲を重ね・・・たどりついたイスカンダルは実はガミラスと同一の生命体だった。

クリスタル状鉱石質生命体であるイスカンダル/ガミラスは母星の危機に対し、一方では殉死を選び、一方では他星侵略を選んでいたのである。

「他者への慈愛」に満ちたイスカンダルはその残存エネルギーを森雪に移し、森雪を放射能除去装置に改造する。

一方で攻撃的なガミラスの中枢部に侵入した技術班班長・真田(柳葉敏郎)と空間騎兵隊隊長・斉藤(池内博之)は「敵を倒すことこそ武士の本懐」と自爆攻撃でガミラス本拠の破壊に成功する。死んで花実を咲かせたのである。

こういう美しい気持ちを若者が失ってしまっては特攻作戦が立案できないので作戦部が困るために国家はもう少し本腰入れて特攻精神を教育するべきなのである。・・・おいっ。

その美しい心は伝染するために・・・古代の心にも根付くのだった。

やがて・・・ヤマトは地球に帰還する。

しかし・・・ガミラスの怨念であるデスラー(伊武雅刀)は「死なばもろとも」の精神で残存エネルギーをかき集め、地球を破壊する最終兵器ガミラスミサイルを地球に向けて発射すると同時にヤマトを奇襲し、戦闘力を奪うのである。

これによってデスラーの最後の力は尽きるが、ガミラスミサイルは地球に向かう軌道上にあった。

波動砲を封印された古代に残されたのは・・・ヤマトによる特攻攻撃だけだった。

「それじゃ・・・古代さんが死んじゃう」

「ごめん・・・でも・・・俺は家族を守りたいんだ・・・それはお前だよ」

森をパラライザーで失神させた古代の元へ・・・すべてを飲みこんだ親友の島(緒形直人)がやってくる。オンエアでは「俺も残る」「いやお前には息子がいるじゃないか」「・・・」「そして・・・脱出艇を地球に確実に届けられるのはお前しかいない」という結構、大切な部分がカットされています。

こうして・・・艦長代理を残して総員退艦したヤマト。

ガミラスミサイルを射程距離・・・ゼロ・ポイント・・・にとらえるために猛追する古代である。

そしてその時がやってくる。

「エネルギー充填率120%、対閃光、対ショック防御、波動砲発射」

闘いに全身全霊を傾けた男の歓喜とともに・・・地球に平和がもどった。

そして・・・艦内セックスに励んだおかげで・・・男は女の胎内に種子を残すことに成功したのである。

かくて命は続いていく・・・すべての終焉を迎えるまで・・・。それはおそらく・・・遠い未来の話である。

とにかく・・・これだけは言えるだろう・・・こんなかっこいい男を演じられるのは木村拓哉しかいないということでございます。

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アンナお嬢様の秘密の小部屋  →アンナお嬢様の劇場版ヤマト

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コメント

昨日の雨を持ちこたえたらしく車窓から満開の桜が見えてなんだか幸せ

遠い記憶ですが 学生の頃 スターウォーズとヤマトをあまり違わない時期に見たのです
どちらも すごく面白かったんですがストーリーはヤマトのほうがより好きでした

でも アニメだからできたんだなと ぼーっとしている私でさえ思ったのです

昨日 オンエアを見た時、実写で日本の映画がここまできたんだとただそれだけで感動的な作品だなぁと

ただ テレビドラマでもよく見るキムタクお得意のラブストーリーが展開されると…こんなのヤマトじゃないみたいに思ったりもして バタバタしていたせいもありますが 絶賛と微妙が交互にくる感じ(^^;

あ~ でも最後のシーンのキムタク
本当に本当にカッコよかった(^O^)/

キッドさんのblogを読んでラブストーリー展開になるのも ありなんだなと思いました

この映画の公開は2010年の年末だったでしょうか

ロングランしていたと思うので3月まで上映していた映画館もあったかもしれませんね
放射能除去装置
重く響きました

投稿: chiru | 2012年4月12日 (木) 08時00分

あ~ありがたや~(-人-)

>まずは戦艦大和についてだな・・・そこからかよっ。
そこからなのがキッドさんなのである(笑)

そして今では…
別の男の子供を宿したメイサ嬢を見る目が、
劇場で観た感情とは違っていたのでした。

今日もここで、
ためになったね~。ためになったよ~。
ありがとうございました~(^o^)丿

投稿: mana | 2012年4月12日 (木) 10時57分

シンザンモノ?シッソウニン?・・・chiru様、いらっしゃいませ・・・大ファン

キッドの家の周辺の桜はそろそろ葉桜が目立ってきました。
今年も桜の季節が通り過ぎていきますな。
100年の孤独に寄り添う100回の桜の季節。
あと・・・何回だろう・・・ということですな。

封切で学生時代に両作品をごらんになったとすると・・・もうかなり桜の季節を通り過ぎましたな。

キッドも同じように戦争に勝った国はさすがだな。
負けた国はアニメが限界だな・・・と
思ったことを覚えています。

今、思えば大スクリーンで展開するほどの画質では
なかった作品ですが
その怨念に涙した記憶もございます。

なにしろ・・・古代くんが古代くんが死んじゃう!
のでございます。

その後で原作権利者が醜い争いを繰り広げたのが
戦後日本の象徴でしたけれど・・・。

技術革新が進んで
映像はかなりの「それなり」感を
醸し出すようになりましたな。

後は「世界」の構築観と
「技術」の熟練・・・そういうものは一朝一夕には
到達できませんからな。
ある程度の市場があって
ある程度の人材があって
ある程度の潮流がある・・・。
これがなかなかなのですな。

たとえば・・・ディズニーもかなり長い間
低迷したり、試行錯誤を繰り返した時代もありました。
今は・・・そういう過去を乗り越えて
結構、いい感じになっています。

日本では黒沢清監督のような
独自の様式美に到達する人もいますが
なんとなくマイナー。
そういう意味では新技術で
それなりにヒットさせるということは
凄く難しいのですな。
ただ、面白いだけでは「カリブのパイレーツ」の
ありえないほどのリアリティーには
なかなか追いつけませんからねえ。

宇宙戦艦ヤマトは基本、ラブ・ストーリー。
ただし・・・小学生の男の子向きなのですな。

それを大の男がまじめにとりくむ。
そういう姿勢が最も大切なのですな。

そうでなければ少年の心を持った大人の男の心を
奪うことはできませんからねえ。

少なくともキッドめは
ハートを奪われまくりましたぞ~~~っ。

今、福島県民ならずとも日本国民、在日外国人、
周辺の国家も・・・。
放射能除去装置があれば・・・と
心から思っていることでしょう。
科学者たちはそういうことを真剣に考えないのが
不思議なのですな。

そして・・・除洗というその場しのぎで
お茶を濁す。
洗ったって放射能は半減期が来るまで
ただ海に垂れ流されるだけでございますのに。

現場で絶望した人は首を括りますが
本当の責任者は誰も切腹しない。
大和魂はいつでも夢の彼方なのですな。

しかし、まあ、だからこそギスギスしないで
のほほんとこの世の春を謳歌できるわけで・・・。

赤く荒廃した地球を眺めて・・・
そんなことを考える今日この頃でございます。

投稿: キッド | 2012年4月12日 (木) 16時48分

|||-_||シャンプーブロー~mana様、いらっしゃいませ~トリートメント|||-_||

笑っていただきありがたやでございます。

キッドはこの映画で一番説明不足なのは
なぜ・・・数ある星の中から
デスラーが地球を選んだか・・・ということなのですな。

それはガミラスは放射能汚染された
生態系を好む生命体なので
当然、ある程度・・・地球が
放射能汚染されていたから・・・魅かれた・・・。
という大前提でございます。

どうせ・・・放射能汚染されているのなら
もっと完全に汚染しようという流れなのですな。

当時は・・・原水爆実験が日常茶飯事で
今よりも地球全体の放射能濃度は濃かった。
こういうことでございます。

それから・・・ヤマトの敵は
デスラーがなんとなく、ドイツ・・・。
スターシアがなんとなく・・・ロシアで・・・。
本来、怨むべき鬼畜米英は
スポイルされているところもミソなのですな。
キッドはよく反共戦士とケンカするときに
確かに悪魔の帝国ソ連も危険だが
本当に国土を愛するなら
米軍基地にもの申せと揶揄したものでございました。
まあ、若気のいたりというか・・・
英霊たちの魂に憑依されていたのですな。

まあ・・・若い人たちは
愛し合い
孕む・・・そして年老いていく。

これもまた人生なのでございますねえ。

それが映画だろうが現実だろうが
すべてはフィクションでございますから~。

(´U_U`)ゞ40過ぎたら卵子は老化、妊娠出産お早めに・・・でございますともーーーっ。

投稿: キッド | 2012年4月12日 (木) 16時59分

おはようございます。
こちらではプチご無沙汰でした。
冒頭から凄い絶賛ですね。エネルギー120%♪
   
ヤマト=大和への思い入れが深いってことか、
あるいはコタツでカエルと一緒にテレビ見てる
可愛い女の子への愛が深いってことですか(笑)
        
脚本家、全く知らなかったから、ウィキで作品を
見ると、確かに「魔術的な怨念」だらけ。
全て、見てないものばかり (^^ゞ
岩手出身、宮城育ちって辺りにも怨念を感じますね。
まあ、それにしては、エンディングでヒロインの目が
妖しく光ったりはしなかったけど(笑)
   
僕は子供の頃、大和・神風・回天に引き付けられました。
切ない別れ、国家のための自己犠牲ってことかな。
特に、人間魚雷・回天の絵かマンガを初めて見た時は、
しばらく釘付けになった覚えがありますね。
神風ならまだ、最後に大空に羽ばたくって感じが
あるけど、魚雷の中で爆発を待つのは哀し過ぎる。
爆発しなくても辛過ぎるし。。
ま、個人的に狭所恐怖症ってこともあるんだけど。
       
それにしても、ウィキで見ると、ヤマトって
色んな作品があって、物語が統一されてないようですね。
この実写版がまずまずのまとめ方と思っていいんですか?
  
あと、別の話ですが、VFXのレベルはどうなんですかね。
日本の他の映画やハリウッドと比較して。
あるいは、CGってことなら、ゲームと比べるとか。
僕はそれなりにワクワク楽しめたけど、いかにも
映画的な凄まじい迫力ってものは感じなかった気がします。
まあ、テレビの流し見って所は割り引くべきだけど。
  
割愛部分を説明してるってことは、キッドさんは
映画館で見てるんですか? まさか創作とか♪
新たな命の創造作業を官能的に映してくれてたら、
もっと高く評価したんですけどね
最後に森雪がしばらく横たわった時、
色々と脳内補てんしましたよ。
僕がカメラか監督なら、もっとじっくり撮ったはず(笑)
    
自分の死もイメージしにくいけど、「すべての終焉」も
何ともイメージしにくいし、考えるのも難しいですね。
何となく、単なる物理・数学的な虚構みたいに感じます。
    
よくグラフを描いてるけど、実際はグラフを描く紙も
時空間もないはずだし、見る生物もいませんからね♪
すべての終焉でも、それを認識する超越的存在は残るのかな。
   
大き過ぎる話になって来た所で、今朝はこの辺で。。

投稿: テンメイ | 2012年4月13日 (金) 07時43分

○-○)))テンメイ様、いらっしゃいませ。○-○)))

なかなかお邪魔できずにすみません。
ロムるまではいくのですが
コメントする時間までたどりつけず・・・でございます。

ふふふ、様方のご機嫌うるわしいことを願う執事の務めもありますが、やはり批判より賞賛の方が創作的であるという信念に基づきますな。
まあ、批判の場合、限度を超えることがあるので
自重している節もありますな。

もちろん、「ヤマト」というコンテンツは
恋愛対象と言えますな。
ヤマトと訊いただけで・・・でございます。

ふふふ、キッドは特に映画「エコエコアザラク」が
大好きなのでございます。

本作の監督と脚本は公私に渡ってナイス・コンビですが
ともにVFXの使い手として相互理解の上で
優しさと怖さのバランスがいい具合だったように思います。

監督の作品は時に退屈さを感じるのですが
この脚本家と組むとまあまあ良い感じにしあがるのですな。

まあ、うっかりすると憑依の方に話が進んでしまう場合がありますけれど。

そうですねえ。日本の特攻兵器については
二つの側面があって・・・
(1)国家=愛する家族のために身を挺する
(2)覚醒剤使用で特攻
このバランスが
情緒的には不安定なのですな。
「先立つ不孝をお許しください」と
やはり、正気ではなかなか死ねないということですな。

もちろん、正気と狂気の境界線にも問題がありますけれど。

しかも、ナイーヴな機械の操縦者として
アッパーによって舞い上がった精神で
必中させる困難さもあり・・・
ひどい作戦をかんがえちゃったなーーーっ。
と思うのですねえ。

しかも、「震洋」(自爆ボート)、「伏竜」(自爆機雷)
「桜花」(自爆ロケット)、「神龍」(自爆グライダー)・・・などなど悲しいほどにバリエーションがございますからな。

責任者出てこいっと言いたい感じがいたします。

米軍が大量破壊兵器を構築中に
自傷しているわけですからな・・・。

さらに・・・恐ろしいことに
東日本大震災と東電事故の実情にも明確に
その筋がまだ生きている感じがいたします。
捜索ロボットもなく「誰かがやらなくちゃならない・・・お前やれ」でございます。

安楽死ということでは
確実に引火爆発すれば
桜花が一番、楽と言えるかもしれませんな。
文字通り華々しい最後と言えるでしょう。
即死ですし。
脳そのものが蒸発するので
何も感じないだろうと推測できます。

特殊潜水艇・海龍で海底着座してしまい
酸欠で死ぬのは長く苦しむこと確実ですな。

「くらいよ、せまいよ、息がくるしいよ」

これは・・・こわい。

まあ、悪魔としてはかなりそそられる部分もございますがーーーっ。

歴代ヤマトと比較するのは難しいですが
ストーリーという点では
かなり網羅的で
その割にはシンプルにまとまっている・・・
というところですかな。

ま、異論はあると思いますけど。

VFXに関しては相当な水準と言っていいのですが
問題はセットの予算なのですな。

これがやはりハリウッド作品とは
比較できないほど低予算。
だから・・・一点豪華主義なのですな。
ほぼヤマト艦内で予算を使い果たして
ガミラスに到着すると
いかにも安い・・・リアリティーの欠如の方向性に
そっていきます。
まあ・・・それが国情というものですな。

「パイレーツ・オブ・カリビアン」とか
「宇宙戦争」とか
「スターシップトゥルーパーズ」とか
「エイリアン」とか
かなり年代をさかのぼっても負けていますな。

いわゆるひとつのスペクタクル感は
かなりの巨大なセットと
CGの組み合わせがものを言うのでございます。

もちろん、CG職人の大量投入というお家芸で
ちょっぴり勝ってる部分もありますけどねえ。

テンメイ様の直感、まさにご明察でございますな。
まあ、映画館で見ればある程度は大画面による錯覚で
ごまかせますけどね。

割愛部分に関してはあくまで妄想ベースでございます。
テンメイ様が人間の自然のいとなみ部分の
省略に言及されるのと同様に・・・。
ここにはこれがとうぜんあったはず・・・というニュアンスですのでご了承くださいませ。

まあ・・・ヤマト艦内は男女雇用機会均等法ほどには
男女比が等分化されていないので
逆ハーレム状態であることは間違いないでしょう。

その中で通り過ぎるだけでも満足する相手を
独占できるなんていうのはまさしく主役の特権ですな。

裏・ヤマト・古代森雪スペース48手なんて
鑑賞してみたいですなーーーっ。

最後の横たわりの後でそっとスーツに手が伸びた後
種付けが行われた可能性はありますし
一種の屍姦プレーですしな。

はたして・・・死がイメージできるものなのか。
ここはものすごい脳内バトル・ポイントですな。

キッドの場合は若い頃にはよく自分の葬儀について
考えましたが・・・年老いると
そこにいない自分のことに気持ちが行って
あまり深く想像できなくなってしまいました。

宇宙の終焉のその後で・・・
というのは宇宙の終焉の有無の問題もございますしね。
さらに新たなる永遠が続くと考える問題もある。
一種の死後の世界論ですからな。

案外、意識としての天使テンメイ様や悪魔などが
「これがあれか~」
「なるほどですな~」
などと他愛のない感想を言い合っていたりするかもしれませんぞ。

色即是空、空即是色ですからな。

すでに宇宙は終焉を迎えているのでもあるわけです。
そしてテンメイ様のグラフも存在しないし
数式も計算もない。
テンメイ様の輝きもない。
テンメイ様そのものがいない。
すべては空ですし・・・空であることも空なのですな。

ま、その場合でも神や悪魔は存在するし、
そう言う意味では悪魔はなかなかにクリスチャンなのですな・・・


投稿: キッド | 2012年4月13日 (金) 15時19分

>
オンエアでは「俺も残る」「いやお前には息子がいるじゃないか」「・・・」「そして・・・脱出艇を地球に確実に届けられるのはお前しかいない」という結構、大切な部分がカットされています。

へぇぇ!!そうだったんですか・・・。
いやぁ、いきなり雪を失神させて机に寝かせて
それから急に島を呼んだから
「ええ!あのラブラブシーんを島にがっつりとみせて、側で待機させてたのかよ。すげぇな。古代」

って思ったんですけど、いろいろあったんですね。
なるほど。

投稿: みのむし | 2012年4月16日 (月) 15時07分

*simple*life*みのむし様、いらっしゃいませ*simple*life*

あくまでオンエア・ベースのレビューですので
劇場ではあった・・・ということではなく
キッドの妄想補完とお考えください。
まあ、劇場でもあったかもしれませんけどーーーっ。

まあ、島と古代はそのような
阿吽の関係でもありますからね。

「言葉」にしなくてもわかっている。
島的には
古代に俺も残るっていったら反論されるだろうな。
反論されたら説得されちゃうだろうな。
そしてそのことを古代も俺も納得なんだな。
今頃、森雪にからまれてるだろうな。
でも古代は神経麻痺銃を使って気絶させちゃうだろう。
そしたら・・・俺が森雪を
脱出艇に運ぶことになるだろうな。
だからとにかくブリッヂにいかなくちゃ。
パラライザー発射まで後10秒くらいか・・・。
秒読みしとくか・・・。
最後のキスをみこんで・・・。

「やあ・・・古代」
こんな感じですな。

まあ・・・ヤマトは「戦闘」と
思っている方は多いのですが
基本的には小学生男子向けのラブ・ストーリーですからな。
そういう点では
ガッチリ王道に仕上がった実写版ですぞ。

死んだと思っている古代の兄だって
どっこい生きていて異星人との恋に
溺れたりしているわけですから~~~。

投稿: キッド | 2012年4月16日 (月) 17時58分

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