タカオスミレの花言葉は援助交際禁止・・・なわけないだろう(天狗)じゃなくて(長澤まさみ)
ついに・・・音無月子(長澤まさみ)の存在そのものが都市伝説化しつつあるな・・・。
これは・・・「エコエコアザラク」のヒロイン・黒井ミサが・・・ドラマ化の途上で・・・「都市伝説」扱いされていくという作風へのオマージュなのか・・・。
だったら・・・「音無月子・・・あの音無月子か」「伝説の女刑事だろう」「ハイヒールでチョモランマに駆けあがったという・・・」「ガンジス川でバタフライしたという・・・」「電話がかかってくるのを予知できるとか」「烏天狗の黒い羽根募金をしているって」「神隠しにあってカルピスのレシピを手にいれたそうじゃないか」「モスラを呼べるっていうぞ」「セーラー服を着て機関銃を」「結局、東大に入れたのか入れなかったのか」「呪いの宝石のコレクターだとか」「どこでも花嫁衣装を着るそうだ」「ふにゃふにゃってしゃべるらしいぞ」「オダギリジョーの妹らしい」「いや、高校時代は新体操で」「いやみなみちゃんなのにレオタードを着なかったとか」「ピチモだよ、ピチモ」的に囁かれるイントロダクションが必要だろう・・・。
妄想はそこまでだ。
とにかく・・・いよいよ・・・存在そのものがミステリーとなってきた音無月子である。
一体・・・どんな秘密が隠されているまか・・・最終回が今から楽しみなのである。
秘密・・・あるんだろうな。
で、『都市伝説の女・第4回』(テレビ朝日20120505PM2315~)脚本・後藤法子、演出・秋山純を見た。天拘村(フィクション)を舞台にしたにしているところが・・・ちょっときついのだな。ここは高尾山天狗伝説とまっこう勝負を挑むべきではないか。あることないことでっちあげて高尾山薬王院に告訴されるくらいの姿勢で創作してもらいたいものだな・・・どこにそんな必要税があるんだよ。
だって・・・音無月子(フィクション)が幼い頃、天狗(フィクション)に神隠しにあった(フィクション)場所(フィクション)じゃ・・・まことしやかさがこれっぽっちもないじゃないですかーーーっ。
まあ、ドラマ(フィクション)相手に警視庁鑑識課の勝浦(溝端淳平)のようにツッコムのも大人気ないですが~。
さて・・・このドラマで一番のお約束と言えば・・・月子が・・・事件関係者にセクシーさをつっこまれ・・・「女の武器を使うのは警察が男社会だからなんです」と告白すると・・・相手(女)が急に態度を軟化させるという謎のシークエンス(物語の断片)である。
単独脚本なので・・・ここがひとつのこだわりなのだと思うが・・・何にこだわってんだ・・・という気がしないでもない。一話での相手は容疑者の一人(内山理名)だったが、今回は被害者の妻・大久保千明(荻野目慶子)である。
まあ、女優たちにしてみると「女が女の武器を使わんでどうする」と言う言葉は頷くしかないセリフではありますけれど・・・それで本音を引き出すという流れはなんだか・・・違うのでは・・・。ストレートに男をたぶらかさないと・・・女の武器の持ち腐れなのでは~。
で、とにかく・・・このドラマにおける女の武器にたぶらかされている最大のターゲット・勝浦は休日に月子と高尾山にハイキング・デートに来たわけだが・・・月子の目的は当然の如く・・・天狗探訪である。
なにしろ・・・月子は幼い頃、天狗にさらわれて一時的に記憶喪失になった過去を持つ女なのだ。
そこに久しぶりに謎の老人・小栗龍太郎(宇津井健)が現れる。
「ここは・・・パワースポットなのですじゃ・・・」
「なぜ・・・」
「もちろん、天狗様の神域でございますから・・・」
「そんな・・・天狗なんて・・・」
「何・・・するとあなたは音無月子さんをお信じにならないのですか・・・」
「え・・・それは・・・」
常識人と淫らな男の間で苦悩する勝浦だった。
そんな・・・下世話な勝浦とは別に・・・「気配」を感じる月子。
ものすごいスピードで走り出すのである。この後も走り倒す月子。下半身にものすごく乳酸たまりそうなロケだったことは分かります。
そして・・・高尾山付近の山中で・・・月子は記憶喪失の少年と首つり死体を発見するのである。
そして・・・月子は烏天狗の黒羽を発見するが・・・その遺留品は風と共に霧散するのだった。
やがて・・・死体は女子高生・佐々木梢(岡本紗里)ラブホテル絞殺事件の重要参考人だった元・高校教師の大久保光弘(三上市朗)だったことが判明する。一緒にいた少年は大久保の息子の順(平松來馬)だった。
事件の後、教職を追われた大久保は別居中の妻・千明の元から息子を連れ出し・・・山中で自殺したように見えた。
しかし、月子には分かっていた・・・これが「高尾山の天狗がらみの殺人事件」であることが・・・。
もちろん・・・事件の真相を一瞬で月子は見抜いているわけだが・・・いろいろと証拠を収集するために・・・捜査を開始するのである。
その過程で・・・死んだ大久保の同僚である高校教師・国枝(デビット伊東)が浮上する。
もう、荻野目でなければデビットな事件である。
捜査の途中でせっかく、月子と二人きりになったのに・・・「神隠しなんて冗談でしょう」とうっかり口にした勝浦は月子の逆鱗に触れ・・・またもセクシーの恩恵にはあずかれないのだった。男の子は女の子の趣味にもう少し、気を使おうねという教育的指導なのだな。
殺された女子高校生・梢の親友・理沙(平松來馬)の口から・・・二人が援助交際をしていたこと・・・死んだ大久保教師はいい先生で・・・売春していたのが国枝だったことが判明する。・・・っていうか・・・最初の捜査で・・・ま、いいか。
さて・・・高尾山には様々な神が祭られている。神変大菩薩(役行者)とか、不動明王とか、弁財天とか、浅間大菩薩とか、稲荷神とか・・・まあ、よくある見晴らしのいい神仏混合テーマパークなのである。
その中に飯縄智羅天狗こと、聖徳太子に暗殺された日羅の化身の大天狗とその眷属の小天狗(烏天狗)が祭られているわけである。・・・それは「日出処の天子」(山岸凉子)の話だろう。・・・ま、いいじゃないか。
月子はかって・・・このチラチラの霊(大天狗の異称)と接触したことがあり・・・その霊験を授かっているというのが本筋である。
真犯人として告発されそうになった国枝は大久保を呼び出して殺害したのだが・・・そこが善なる大天狗の神域だったために祟られてしまったのである。
目撃者である大久保の息子も口封じのために殺そうとする国枝だったが・・・天狗笑い、天狗倒しなどの怪現象に阻まれ・・・ついに逮捕されてしまう。
現場に残された遺留物と国枝のDNAが一致してしまったのである。だったら・・・最初から・・・ま、いいか。
「へ・・・妻に疑われて・・・奴はさぞや苦しんだろうさ」と嘯く国枝を・・・大久保の妻にかわって離婚調停中の丹内主任(竹中直人)は鉄拳制裁である。
とにかく・・・勝浦はついに天狗の実在を半信半疑するようになるのだった。
都市伝説の女を讃え、白いタカオスミレは誠実で無邪気な恋を示して風に揺れるのである。
おっと・・・忘れていた。
図書館で枕草子を借りると素敵な出会いが訪れる・・・岩田刑事(安藤玉恵)
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