女(志田未来)と女(岩佐真悠子)と女(MEGUMI)と私(戸田恵梨香)と彼(大野智)
これでもかと・・・キャスティングで押してくるこのドラマ。まるで月9のようだが・・・あっ・・・月9だった。
MEGUMIは「都市伝説の女」に続くメイン・ゲストである。
髪形もメイクも変えて、一瞬だれだか分からない女として登場である。本質的にそうなのにさらにそうするってある意味、おのれを知っているんだよなあ。凄いぞ、MEGUMI。
そして・・・キッドのブログ登場回数ではMEGUMIを遥かに上回る岩佐真悠子・・・。
前回は「ドン★キホーテ」をチェックしているわけだが・・・休眠中にもチェックしているほど、キッドは好きなんだな・・・。サディスティックな役柄ばかりだが・・・このままだと・・・代表作が「トラブルマン」になってしまいそうだ・・・。今夏の久しぶりの主演映画「女優」・・・どうなんだ。もう、日中国交正常化40周年記念作品という時点でダメなんじゃないか・・・。林丹丹とW主演というのも物悲しいぞ。
そして、軽く通りすがりのお手伝いゲストといった趣きの志田未来。大物なのかっ。前回は春のつなぎスペシャル「ブラックボード」の第二夜に登場である。本来は志田未来が犯人であるべき話であるが・・・まあ、そこまでがめつく必要はない・・・ということなのだろう。もちろん・・・最後はもっていくわけである。夏ドラマは日本テレビで「ゴーストママ捜査線 〜僕とママの不思議な100日〜」(主演・仲間由紀恵)である。志田未来はともかく日本テレビ、どこへいこうとしているのか・・・。ま、夏だから、いいか。
で、『鍵のかかった部屋・第8回』(フジテレビ20120604PM9~)原作・貴志祐介、脚本・岡田道尚、演出・松山博昭を見た。脚本はフジテレビヤングシナリオ大賞出身者である。原作ありとはいえ、ほぼオリジナル・ストーリーで、ひねりもそれなりに効いていてなかなかがんばったんじゃないの・・・と妄想します。まあ、セリフまわしとか・・・特に終盤ね・・・修練が必要ですが・・・将来性は感じます。・・・何様なんだよ・・・キッド様ですが、なにか。
犬に人間と同じような感情があるかどうかは別として・・・一般的に餌をくれる人に対する尻尾の振り方は尋常ではありません。その点は人間そのものといっても過言ではありますまい。
密室事件を解明し続けたことでついに「めざましテレビ」のような番組のコメンテーターに起用された芹沢弁護士(佐藤浩市)は共演したアイドル・タレント中田友香(志田未来)から番組中に「死亡した姉の事件の解明」についてもちかけられ、安易に引受けてしまうのだった。
その事件とは・・・。友香の叔母で漫画家の中田文恵(渡辺めぐみ)が自宅で頭部損傷のために死に至ったものである。当時、自宅が密室状態であったために・・・酒に酔った文恵が躓いて棚に衝突、棚の上から落ちた置き時計に頭を強打された事故として処理されようとしていたのだが・・・姪の友香には姉がそこまで間抜けだとは思えなかったのだった。
「姉のお気に入りの時計が止まっていたんです・・・姉が霊界から私に何かを伝えようとしている気がするんです・・・」
念のために言っておきますが・・・このレビューはほぼ妄想です。
芹沢弁護士は早速、新米弁護士・青砥純子(戸田恵梨香)に東京総合セキュリティの解錠職人にして密室トリック解明おタク・・・榎本径(大野智)の召喚を命ずるのだった。
絶対に密室事件として解明したい芹沢と・・・いつになく「これは事故だったのかもしれませんね」を連発して天然上司いたぶりを展開する青砥。コメディー要素の挿入ぶりがトレビアンでございました・・・。
事件現場の私的実況見分に赴いたチーム榎本。
「おかしいですよ・・・コンビニのレシート・・・同じビールがお中元として届いたばかりなのに・・・」
「単に冷やし忘れたんじゃないか」
「それもそうですね」
死体の第一発見者は・・・死んだ文恵の第一アシスタントの理佳子(MEGUMI)だった。訪問した理佳子は在宅しているはずの文恵の応答がないために不審に思い窓から覗いたところ・・・遺体を発見してしまったのだった。
ただちに通報したところ・・・救急隊が到着、同時にかけつけた第二アシスタントの麻美(岩佐真悠子)の合鍵によって入室し、文恵の死亡が確認されたのである。
「合鍵?」
「アシスタントの皆さんは合鍵をお持ちでした」と姪の友香。
「では・・・密室じゃないじゃないか・・・」
「いえ・・・密室と言ったのは・・・犬のためなんです・・・。吠えるんですよ・・・もう誰かれかまわず・・・吠えられないのは叔母だけでした」
「つまり・・・犯行時間には・・・犬は吠えなかったと近所の人が証言しているわけですか」
「そうです・・・少し、無理があるのはわかります」
「それにしても・・・どうして第一アシスタントの理佳子さんは・・・合鍵を使わなかったんでしょうか」
「それは・・・おそらくうっかりでしょう」
「なるほど・・・ふれてはいけない点だったんですね」
その時・・・二人のアシスタントがやってくる。一人目の麻美は犬に吠えられず、二人目の理佳子は犬に吠えられる。しかも、犬が苦手な理佳子は犬撃退用の圧電エミッターによる超音波発振機を携帯しているのだった。
そして・・・それが事件解明の手掛かりになったのだった。
「それにしてもそんな証拠物・・・彼女はどうして捨てなかったのでしょうか」
「さあ・・・わかりません・・・犯人に興味はありませんから」
「もしかしたら・・・罪を悔いて誰かに発見してもらいたかったからかも・・・」
「そういう発想は少なくとも脚本的にはなかったようですね」
二人のアシスタントには確執があった。
新人アシスタント麻美には才能があった。十年もアシスタントを勤めた理佳子が一度もまかされたことのないキャラクター・デザインをまかされるほどだったのだ。理佳子は麻美に激しく嫉妬した。
しかし、理佳子には文恵との十年に渡る信頼関係があった。文恵のファンであり、文恵を深く愛する麻美は二人の親密な関係に嫉妬していた。
他人をうらやましがり、ねたむ。その心が・・・愛する対象を死に導いてしまったのである。
麻美は内向的な性格の理佳子を嘘で追い詰めていたのである。
「先生・・・あなたには才能がないっていつも私に言うの」
「先生・・・あなたをお払い箱にしたいみたい」
「先生・・・あなたの替わりはいくらでもいるって・・・」
やがて理佳子の中で愛は反転して憎しみに変わったのである。
そして、理佳子を追い払おうと目論んでいた麻美は・・・愛する文恵をこの世から追い出してしまったのである。
犬は餌をくれるアシスタントの二人、どちらにも吠えなくなっていた。
理佳子は犬除けの超音波発振機で・・・文恵を殺害し、合鍵で玄関の鍵を閉め、通報した後で・・・犬が吠えるように仕向けたのである。
「私がそれをしたって誰が証明するの・・・」
「止まった時計です・・・あなたがそれを使ったためにクォーツが共振して破壊されてしまったのです」
「犬が吠えるから・・・使ったのよ」
「あなたが・・・通報した時の通話は録音されているのです・・・わかりますか・・・この時点では犬は吠えていないのです」
「犬が吠えだすのは・・・通報した後で・・・犬に吠えさせるためにあなたが犬除けの超音波発振機を使ったからなのです・・・それができたのは・・・あなただけなのです」
「・・・ちょっと無理があるけど・・・ま、いいか・・・私は・・・私は・・・先生を殺したいほど嫌いになった・・・それだけです」
「・・・」
こうして・・・事件は解明されたわけだが・・・。
テレビで「犬のみぞ知る・・・犬のみそ汁ではありませんよ・・・ハハハ」と失言する芹沢。
友香は「それって・・・まさかみそ汁の具が犬ってことですか・・・愛犬協会が黙っちゃいませんよ」と失言を重ねる。
三宅正治アナ「いや、友香ちゃん・・・そうじゃないよ・・・犬用の味噌汁ってことですよね。ねえ、先生・・・だじゃれを言うのはだあれじゃあ・・・なんちって・・・CMです」
一方・・・私と彼は「やはりいざというときには頼りになりますねえ」「・・・」「犬って・・・」「・・・」とそこはかとなく、いちゃいちゃするのだった。これは脚本家の願望ストレートだな。
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