のぶせりのような悪徳大企業とぺったん娘(新垣結衣)
そのタイトルはどうかな。
まあ・・・修羅場のために心に余裕がないのです。
それにしても犯罪者の子孫の国を相手にしているんだから、内田はもう少し用心しないとな。
・・・なんの話だよっ。
犯罪者の子孫の国には罪はない。悪いのは石油わんさかの主審だろう。
・・・もう、これ以上、外国人を敵に回すなよっ。
まあ、ダッシュ、ダッシュ、ダッシュだな。
そろそろ、本題に入りなさい。
で、『リーガル・ハイ・第9回』(フジテレビ20120612PM9~)脚本・古沢良太、演出・石川淳一を見た。タイトルのガッキーにエールを送ろう。砂塵にまみれた脚だけだとしてもガッキー、かわいいよガッキー。がんばれ、ガッキー。
モンブランより美しいと言われた南モンブラン市(旧・絹美村)にはまだ日本の美しい田園風景が幽かに残っていた。しかし、そびえたつ仙波電力原子力発電所は老朽化が進み、周囲に放射性物質を撒き散らしていたのである。放射能汚染され、次々と倒れる村人たち。彼らを救うためには遥かイスカンダルへの・・・。
・・・おいっ。
国策を左右する超巨大企業仙波グループに属する仙波化学の工場からは有害物質・ヘルムート38(フィクション)が垂れ流され、村人たちは深刻な健康被害に見舞われていた。
余命いくばくもない村長夫人は村人たちを叱咤する。
「おめえら・・・このままでええんか」
「だども、おっかねえ大企業相手に、おらたちに何ができる・・・」
「元はといえばあんたの亭主・・・村長が承諾した工場建設じゃねえか」
「だから・・・バチさあたって・・・最初におっちんだべ」
「とにかく、こんなじじばばがなにしたって、喧嘩にならねえ・・・」
「腹の減った侍・・・いや、金に目がない弁護士やとうだよ・・・」
「おらたちの頼みなんか、引受けてもらえないべ」
「賠償金じゃ・・・賠償金で釣るのじゃ・・・」
その頃、古美門研介(堺雅人)は女性霊媒師(千葉雅子)の弁護をしていた。
黛真知子(新垣結衣)は女性霊媒師に合計500万円近くも支払ったにもかかわらず、見合いは失敗続きで恋人ができないと訴える原告の浜村(古澤裕介)がどのように除霊されたかを身を持って示し、腰は打たれるは、塩まみれになるはで散々な目に会うが、裁判は勝利する。
上京した村人たちは・・・土下座して「村をお助け下さい」と懇願するのだった。
もちろん、古美門は断じて田舎には出張しないと心に決めていたのだが、天使の黛には憐れな村人を見捨てることなどできるはずもない。
そんな黛に古の忍者・服部(里見浩太朗)は優しくアドバイスする。
「一本の矢は折れても・・・」・・・それは先々週やっただろう。
黒沢映画「七人の侍」のテーマに乗って・・・仲間の女弁護士を集める黛。
二人目はほぼ同期の新米弁護士・青砥(戸田恵梨香)である。ギャル仲間なので二つ返事で引き受ける青砥である。青砥の紹介で「BOSS」の科捜研仲間であり、青砥を監禁したこともある弁護士・藤堂真紀(釈由美子)「七人の女弁護士」を引き入れる。とにかく、藤堂は青砥と黛にないものを持っている。そういう意味では同じ新米弁護士でも堂本灯(上戸彩)「ホカベン」はかなりのものを持っており、確実に揺らしてくるのだった。もう少し、大人のメンバーも必要だということで、積木珠子(菅野美穂)「わたしたちの教科書」に声をかける。なんといっても名作である。しかし、確実な勝利をものにしたい彼女たちは朝ドラのヒロイン・南田のぞみ(松嶋菜々子)「ひまわり」を説得するのである。ここまでくれば後はちょっとたよりない楓由子(ミムラ)「ビギナー」でもいいかということになるのであった。
まとめてみよう。
黛(ガッキー)
青砥(戸田恵梨香)
藤堂(釈由美子)
堂本(上戸彩)
積木(菅野美穂)
南田(松嶋菜々子)
楓(ミムラ)
・・・ううん。かなり、いい感じの七人の女弁護士が・・・いい加減にしておけよ・・・修羅場なんだから。
単身、南モンブラン市にのりこんだ黛だったが、仙波化学の顧問弁護士は・・・三木(生瀬勝久)なのである。そもそも・・・老人たちをけしかけたのも三木弁護士で・・・いよいよ・・・古美門と直接対決をし・・・三年前の謎の案件で負った傷心を胸に・・・古美門の弁護士生命抹殺計画の罠に引き込もうとしているのである。
老人たちが物見遊山気分で・・・裁判に臨もうとしているのを知り、黛に不安がよぎる。
しかし・・・調査によって汚染物質の存在が明らかになるのである。
勝算が生じたためについに重い腰をあげる古美門。
村人の切り崩しをはかる三木陣営の行動をくのいち沢地君江(小池栄子)のリークによって知らされた古美門は忍者・加賀蘭丸(田口淳之介)によって切り崩しを阻止する。しかし、それさえも・・・三木にとって想定内だったらしい。
結局・・・「村の絆」のために和解金2000万円で手を打とうとする村人たち。
そんな村人たちを「いいでしょう。奴隷は奴隷のままで一生を終えるがいい・・・クソムシにはクソムシの生き方があるでしょう。放射能汚染され、前途に絶望して、自ら死を選ぶことがあっても、けして原発をダイナマイトで爆破して、死なばもろとも怨みはらさでおくものかと復讐しないのが我が国の国民の持つ美しい魂の証なのでしょうから・・・下層民には下層民たる理由がなるほどあるものです」
激昂した村人の一人、譲二(丹古母鬼馬二)に殴打される古美門。
そこに・・・村長夫人の訃報が届く。
「苦しい時には一番頼りになりそうな婆だったのに・・・」
「これからが・・・一番苦しいんですよね」
しかし、古来、一人の仲間の死は民衆を熱狂に追いやる導火線なのである。
えんやこーら、どっこいしょ
村人の心が今、ひとつになりました。
そして・・・つづくのか、お前もやっぱりつづくのか。
まあ、七人の侍は長い映画なので仕方なかろう。
関連するキッドのブログ→第8話のレビュー
シナリオに沿ったレビューをお望みの方はコチラへ→くう様のリーガル・ハイ
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コメント
修羅場なのに記事アップありがとうございます。
修羅場なのにコメント書きます。後で読んでください。お許しを~
原因不明のだるさ、心筋梗塞、棄民、責任、絆などなど
重要キーワードの連打に思わず涙が
先週あたりからリーガル・ハイドラマ広報の芸能ニュースがインターネット上で集中的にアップされていましたよね
yahooとかmixiとか
制作陣、グッジョブ
フジテレビ、意外とやるじゃない、と驚いています
そして何よりも説教くさいドラマに仕上がっていないことに感動しています
フィクションでやるならこうしてやる! みたいな力の奔流
ぺったん娘♪ぺったんこー♪でもかわいいガッキー
投稿: mi-mi | 2012年6月13日 (水) 04時35分
陣中お見舞い申し上げますm(_ _)m
えーっ そこで笛?
の荒れた試合からリーガル突入
どうやら 前・後編らしいし 予告を見ても明らかに想起させるものがあって ある意味心構えが必要でした
オチが最高なこのドラマ 解決を次週に持ち越し満足感が低くなってしまうかと思えばさにあらず 堺雅人劇場に酔いしれ 涙が出てくる始末
もう 表情とかすごくて
日照権問題の時とは真逆な主張にも見えますが前回、父が登場し しっとりした話だったので違和感がないです
次週が待ち切れませんが このドラマの1番好きなところはバランスなんで 救いのある笑いのあるオチを待ってます
次回お邪魔する時はキッドさんもハードなお仕事から解放されていることでしょう
ゴールはもうすぐFight
投稿: chiru | 2012年6月13日 (水) 07時54分
キッドさん、こんにちは
FKは本当に残念でしたわ
久々に画面に向かって叫んでしまいました。
これも戦争なんでしょうか。
先週、下手なバイオリンを殊勝に練習する古美門に、涙したのもつかの間、
今週は、ものすごいところに切り込んできますねえ。
最後の古美門の長台詞なんて、まさに圧巻でした。
その地域に住んでいる人だけの話ではないのですよね。
でも、重いテーマなのに、「七人の侍」をはじめとして、
「鍵部屋」や「ATARU」のパロディーもあったり、
ものすごくバランスが取れているような気がします。
オープニングの「ぺったんこ」ガッキーの起死回生はあるのかどうかも気になるし、
とにかく一時間があっという間で、来週が待ち遠しくて仕方がありません。
キッドさんも、お忙しいのに、レビューを有難うございます
七人の女弁護士の皆様は、とてつもなく豪華絢爛
見てみたいけど、暑苦しそう・・・
それでも、古美門に勝てる気がしないのは何故なんでしょう
投稿: mi-nuts | 2012年6月13日 (水) 13時21分
aDayinOurLife~ mi-im 様、いらっしゃいませ~アタラシイナニカヲミツケルネェ
どのような修羅場でも
コメントを読み、コメントにお応えする機能は
有効ですのでご遠慮なくどうぞ。
ふふふ、このドラマの基本のひとつは
「おちょくり」ですからな。
現実世界でこれをやると
怒られたり、ぶんなぐられたり、抹殺されたりする
可能性があるわけですが
このドラマでは
「古美門の言うことだから仕方ない」というムードを
あらかじめ作ってあるので
どのうような暴言(真実を含む)であっても
表現可能なのですな。
もちろん、最低限のオブラートには包んでありますからねえ。
それをどう感じるかは・・・お茶の間の良識レベルが試されているようでもあります。
今回のテーマで
「今頃、公害の話かよ」なんていう
感度の悪い人間は確かに実在しますからね。
これはもう「原発事故」の暗喩であることは
間違いなく・・・
本当なら・・・高齢者以外の人々が
愚民として登場してもおかしくないのですが
そこを「無力な民衆」「弱者」「善良な市民」として
老いた村人に集約してくるところが
このドラマのうまさなのですな。
原発事故による避難中に高齢者が多数死亡していますが
それが原発事故によるものなのか、
寿命なのか、
はっきりしないために・・・
「原発事故での死亡者はゼロ」と
明言するもの続出ですからな。
最初に地下で溺死した所員のことなんか誰も思い出さないし。
そういう、本当のことなんて知らん顔の最近・・・
なにしろテレビ局なんて
電源ないとやってられない企業のトップですからな。
しかし、表現者のフラストレーションはたまります。
それが大爆発している今回。
もはや修羅場中の多重人格一度爆笑でした。
まあ、月曜日のムネナシさんにくらべれば
ほんのりとぺったんこではないガッキーなのですが
まあ、まさみと比較するとなーっ。
あれだからなー。
今季は
(日)栗山千明スレンダー
(月)戸田恵梨香B75
(火)新垣結衣元グラビアアイドルとしては控えめ
(水)北乃きいB80
(木)谷村美月B87
(金)長澤まさみ時価
(土)大政絢B82~84
週末にかけて・・・あれですな。
人の好みは十人十色でございますし~。
投稿: キッド | 2012年6月13日 (水) 16時14分
シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃいませ・・・大ファン
痛み入りまする。
まあ、昔、コーナーキックを蹴ろうとしたら笛というのは見たことがあります。
負け試合だったので
解説者は「もたもたしてたらこういうこともありますよ」と
叱責してましたな。
まあ、スポーツにおいて審判の言うことは絶対で
サッカーは特に
審判の自由裁量の多いスポーツです。
そこを含めての競技ですからねえ。
しかし、愛国者にとっては
憤懣やるかたない幕切れでしたね。
リーガハッは今回、これだけ熱く語っておいて
オチが「靴、ふんでます」でますからね。
もう、場内場外あわせて爆笑の展開でしたな。
お茶の間のどよめきが聞こえました。
基本、古美門の主張は
「すべて裁判に勝つための方便」ですからねえ。
ただし、依頼者の意向にそわないところが
「金」のためなのかどうかは謎ですな。
古美門の相場だと
弁護料・2000万円なので
村人の取り分実質ゼロでございます。
これでは終われない・・・と踏んだと察します。
ハード・デイズ・ナイトは
仮眠の日々なので寝言で失礼します。
むにゃむにゃ・・・次のイラク戦は五輪の後かよ・・・。
投稿: キッド | 2012年6月13日 (水) 16時33分
✭クイーン・オブ・ザ・ランチ✭mi-nuts様、いらっしゃいませ✭親切百回接吻一回✭
今後の戦争予定
9/11 イラク(本土防衛)
11/14 オマーン(敵地侵攻)
2013 3/26 ヨルダン(敵地侵攻)
6/4 オーストラリア(本土防衛)
6/11 イラク(敵地侵攻)
になってます。まさに一年戦争ですな。
・・・先は長し・・・。
バイオリンで奏でるキラキラ星は・・・
父を思うモーツァルトのごとしでしたな。
一転、原子力事故爆笑ものがたり・・・不謹慎笑止な今回。
まあ・・・支配する方もされる方も
なれあい・・・が基本の我が国ですからな。
それはそれで美点でもあるのですな。
いちいち、つきつめるとなんにもできなくなってしまいますから。
で、ある程度の犠牲は仕方ないのですが・・・
それは口が裂けてもいえない公の場というものがございます。
この開かれた社会の建前ほど・・・
むずがゆいものはないと悪魔は人間になりかわって断言しておきます。
で、それを掻くのがフィクションの醍醐味ですな。
かゆいところに手が届く・・・これは大切です。
おかゆいところはございませんか・・・
と問われてもどうやって答えていいのかとまどう年頃であっても~。
今季はトリオが大繁盛ですが
チーム榎本も
ちょこざいトリオも
適材適所が極まって
いい味だしてますよねえ。
ここでは水と油の接着剤役の服部さんが
なかなかの影の指揮官ぶりでございます。
ぺったんこガッキーの来週の立ち位置を
想像するだけで楽しいのですから困ったものですぞ~。
ふふふ・・・七人の女弁護士はなるべくフレッシュな顔ぶれで・・・。
林檎農家出身の姫野京子(鶴田真由)とか
さすらいの女弁護士 山岸晶(南野陽子)とか
モンペア対応の高村樹季(米倉涼子)とか
元検事の天地涼子(江角マキコ)とか
元ヤクザの情婦の森乃望(松雪泰子)とか
さらに暑苦しくするために・・・いくらでも予備軍いますから~。
まあ・・・それでも古美門には
「負けてもらいたくない」というのが
一部愛好家の本心でございますよね~
投稿: キッド | 2012年6月13日 (水) 17時00分