あまやかし・・・こんな女(木南晴夏)に誰がした?(谷村美月)
クレオパトラな女たちの早期終結の余韻もさめないまま、顔面美容整形手術ものである。
「鬘」を笑う趣向と同様に、「整形」を笑うことは下司の極みだと思う。
それは・・・第二次大戦後に世にあふれたパンパン(米軍人相手の娼婦)を笑うのと同様に酷である。
やるからには命がけでとりくまねばならない。
刺されても文句が言えないジャンルなのである。
もちろん、例外はあるもので・・・整形手術そのものを心の病ととらえるポップな感覚はないことはない。
「今よりもっと美しくなりたい」という心を笑うことは・・・「ふつうの顔になりたい」という心を笑うこととは違うのである。
しかし・・・それを考えたか、考えなかったかは・・・たちまち、色に出る。
もちろん・・・この作品はそういう一線にさえ届いていないことは言うまでもない。
ただし、女優の中の女優が演じてしまったので・・・単なる変態の物語としてはそこそこ見られるものになっている。
そうでなかったら・・・触れるのもおぞましい部類の出来になっただろう。
で、『たぶらかし-代行女優業・マキ-・第12回』(日本テレビ20120621PM2358~)原作・安田依央、脚本・ブラジリィー・アン・山田、演出・遠藤光貴を見た。なんていうか・・・スタッフ一同、一回、病院に行ってみてもらった方がいいな。
幼児の時に義母に捨てられたトラウマから殺人鬼と化してしまった建築デザイナー秋山光博(金子貴俊)を愛してしまった地味めな女・畑中友子(木南晴夏)・・・。友子は自分が醜女だと思い込んでおり、秋山に愛されるために秋山好みの顔に整形し、偽名を使い、ついに秋山の恋人になることに成功する。しかし、秋山は愛した女の顔を破壊しなければ気が済まない超絶変態野郎だったのである。自動車事故にみせかけて秋山によって顔を壊された友子は・・・それでも秋山を愛し、壊れた顔を見たい一心の秋山を遠ざけるために・・・マキに秋山の誘惑を依頼する。
なぜ・・・秋山は女の顔を壊そうとするのか。
水鳥(山本耕史)は秋山の過去を探り・・・秋山自身が母親に似た顔に整形していることを突き止める。
秋山は母に代表される女といものをを愛しつつ憎み・・・愛した女の顔を壊すことで女と対等な存在になろうとしていたのだった・・・仕方なく推察してみました。
オペラ座の怪人友子とサイコな秋山との異常な恋愛にまきこまれたマキである。
ついには、秋山によって東京スカイツリーの頂上から突き落とされてしまう。
しかし、間一髪、水鳥が落下するマキをキャッチャー・ミットで受け止めるのだった。
・・・少し誇張していますが事実です。
ついに秋山の正体を暴くマキ。しかし・・・友子はそんな秋山の変態性を含めて愛していると告白し・・・二人は心身ともに結ばれるのである。
明らかに秋山が殺人未遂犯なので水鳥か誰かが通報して秋山は逮捕されます。
・・・まあ、もう、いちいち、まともに対応していられないレベルの脚本ですな。
こんな話をそこそこ、見せるものにしている美月と晴夏・・・天才だなあ。
最後はミネコ(白羽ゆり)とマキが入院中の水鳥にダブルミニスカナースでサービス、サービス~・・・・・・・・。
あれ・・・社長(段田安則)・・・ついに脱落したのか。
来週、最終回か・・・こんなにうれしいことはないよ。
泣けて涙も 涸れ果てた
こんな視聴者に誰がした
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コメント
こんにちは~。
>なんていうか・・・
>スタッフ一同、一回、病院に行ってみてもらった方がいいな。
(≧∇≦)ノ彡 バンバン!
>仕方なく推察してみました。
偉い!(笑)
>東京スカイツリーの頂上から
お見事!(ノ∇≦*)キャハッッッ♪
>あれ・・・社長(段田安則)・・・ついに脱落したのか。
(  ̄ー ̄)ノ◇ ザブトン1マイ
あ~面白かったです~♪
キッドさんが書き続けてくれなかったら、
私がとっくに脱落してたかも。
ありがたや~(-人-)
投稿: mana | 2012年6月22日 (金) 13時00分
|||-_||シャンプーブロー~mana様、いらっしゃいませ~トリートメント|||-_||
高い山に登るのは・・・。
1、そこに山があるから
2、修行のため
3、バカだから
と様々な理由があります。
もう、3じゃないかと思うしかない昨今のたぶらかし・・・。
今回は・・・木南晴夏がいたから何とか乗り切りました~。
基本的にオペラ座の怪人ですからな。
ファントム友子で・・・ずっと仮面(包帯)でよかったのに。
で、友子は
秋山の過去のトラウマも
秋山が整形していることも
秋山が整形美女の顔を壊していることも
全部知っている上で
自分も整形して顔を壊されている・・・
というのが前提ですな。
そうでないとああいう結末にならない。
だから・・・マキの役割は
「愛する秋山に捧げられる生贄」
ということになります。
どうでしょうか・・・これなら
なんとか、すっきり見れる。
最後はマキが危機一髪のところをモンゾウが救い
ファントム友子は愛する秋山とともに
業火の中に消えて行く・・・。
このぐらいで30分だと思います。
そんなのやだ・・・もっと
なんだかわからない作品にしたいんだい・・・と
タダをこねられたらそれまでですけど~。
少しはお茶の間のことも考えてもらいたい今日この頃で
ございまする・・・。
ファイト~。
天候が回復してきたぞ~。
頂上はすぐそこだ~。
隊長~・・・な、なだ・・れ・・が・・・。
投稿: キッド | 2012年6月22日 (金) 15時42分