腹がへった弁護士ですから。(新垣結衣)
滝川クリステルでない場合、長澤まさみだったらよかったのかぁぁぁぁぁっ。
もう、なんでもありだな。
ところで・・・最終回まで引っ張る三木弁護士の写真に写っているのは・・・。
1、犬
2、猫
3、人間以外の生物
・・・のような気がします。カシオミニを賭けてもいいですが、パタリロではないので賭けません。
で、『リーガル・ハイ・第10回』(フジテレビ20120619PM9~)脚本・古沢良太、演出・城宝秀則を見た。旗が翻っていた。七人の旗が・・・。七人とは・・・長澤まさみより蟹股の新人弁護士・黛真知子(新垣結衣)、常勝無敗の天才弁護士・古美門(堺雅人)、古の忍者・服部(里見浩太朗)、イケメン忍者・加賀蘭丸(田口淳之介)、おそらくペットの復讐に燃える三木長一郎(生瀬勝久)、権力大好きなくのいち沢地君江(小池栄子)、そしていてもいなくてもいいがいないとちょっとさびしい井手孝雄(矢野聖人)である。敵味方混在じゃないか・・・という方もいるだろうが・・・これはのぶせり(野武士)のような国策大企業・・・主に東電など・・・と略奪されるしかない憐れな農民のような南モンブラン市の愚民たちの代理戦争の暗喩なのである。
画面には放射能のように目には見えない雨が降っているのである。
これは見えない雨に打たれて汚染された土壌で泥まみれになり、血反吐を吐きながら闘う・・・勇者たちの物語なのである。
そして・・・元をただせば愚民であり・・・お里が知れる純情可憐な女侍・黛の討ち死にの物語なのである。
「菊千代ーーーっ、菊千代ーーーっ」
戦いの最中に落命した黛の名を叫ぶ、古美門の叫び声が聞こえてくるのだ。
・・・映画「七人の侍」見てなきゃ、わからない話はそれまでだ。
ついに開始された仙羽化学と南モンブラン市の老人たちの有害物質ヘルムート38による土壌汚染とそれに基づく健康被害に対する損害賠償訴訟。
被害者側の要求は「五億円と安全性が確認されるまでの操業停止」である。
第一ラウンドは・・・ヘルムート38の日本における権威による有害性の証明だった。
大学教授は有害性を断言する。
しかし、その助手は無害と反論する。
助手がセクハラで首になったと古美門が追求すれば、三木はセクハラ被害者が助手に好意を持っており、教授が被害者に好意を寄せていたために過剰に反応した痴話喧嘩だったと暴露・・・まさに醜聞的泥試合そのものである。
お互いの手を知りつくした古美門と三木は一歩も譲らぬ汚れっぷりである。
もう、こういう状態だと・・・三木が携える遺影が人間である可能性はまったくないな。
だって、マジで復讐ものの様相じゃないもの~。
古美門は私有財産を抵当に入れ、汚染土壌の調査のため、地主から土地を即金で購入して背水の陣を引く。
そしてついに・・・土壌からはヘルムート38が大量に検出されるのである。
しかし、三木はヘルムート38の発見者であるヘルムート博士を招聘し、ヘルムート38が有害だとする根拠はないと証言させるのだった。
有害物質と健康被害の因果関係の証明・・・それはたとえば・・・フクシマにおけるガンの発生と原発事故との因果関係を立証しようとすれば軽く半世紀を要する長丁場である・・・というような困難さを伴う。
それまで・・・古美門の経済力がもたないのは明らかだった。
しかし・・・黛には秘策があったのである。
黛は汚染された農作物と水を摂取して・・・自らが健康被害を受ける覚悟だったのだ。
そんな折、仙羽化学の研究員・八木沼佳奈(田畑智子)の存在がクローズアップされる。孤高の科学者である八木沼が何か重大な秘密を握っていると・・・黛は野生の勘で見抜くのである。何よりも黛は八木沼に自分と同じ鈍くささを感じていたのだった。
「彼女はがにまたです・・・そして、きっと・・・拾った百円玉を届けたいと思っているのです」
追い詰められた古美門は・・・黛にすべてを託した。
しかし・・・八木沼は頑なに証言を拒否する。
だが・・・ついに・・・黛は身体の不調を感じ・・・八木沼の前で失神してしまうのだった。
「冗談はやめてよ・・・」
「冗談ではない・・・正真正銘のバカなのです・・・なにしろ・・・人体実験で・・・ヘルムート38の毒性を実証しようとする愚か者ですからな・・・」
「そんな・・・」
「彼女はガンです」
「・・・」
「大丈夫ですよ・・・私・・・若いから・・・」
「若いと進行が早い場合もある・・・」
「・・・」
死を決意する黛の心に・・・ついに陥落する八木沼。
禁断の内部文書・・・仙羽化学社員の健康被害の事実・・・を漏えいするのである。
まあ、単純に統計上のガンの発生率では現場の関係者がダントツになるのは間違いないですからな。なにしろ汚染源に一番近いわけですから~。いや、あくまで妄想の話ですからご注意ください。
なにひとつ科学的根拠のない戯言ですぞ~。
じゃ、言うなよ。
必殺の武器を手にいれた古美門は・・・三木を恫喝。
ついに勝利を手にするのだった。
服部「勝ち戦ですな・・・」
古美門「いや、勝ったのはあの百姓たちじゃ・・・」
死を覚悟し、古美門の胸に顔をうずめて泣きじゃくるかわいいよ、ガッキーかわいいよである。
し・か・し・・・すべては古美門の策略だった。
医師に謝礼を渡し、そこはかとなく誤診してもらったのである。
黛は単なる食べ過ぎだった。
その時・・・黛の中で・・・何かが壊れたのである。
「古美門先生、どんな手を使っても勝つという先生の教え・・・ありがとうございました。でも・・・私は私の道を行きます。私は先生には絶対なれない弁護士を目指すのです・・・」
「お行きなさい」
古美門は旅立つ黛の後ろ姿を、そのO脚を胸に刻む・・・。
そして・・・最終回へ・・・。八木沼佳奈(田畑智子)の転職後の人生を巡る争いが始まるらしい・・・。もう・・・ガッキーのかわいい弁護士姿の見おさめなのですかーーーっ。歴代敵弁護士全員集合で東映オールスター時代劇ですかーーーっ。たまらんなっ。
関連するキッドのブログ→第9話のレビュー
シナリオに沿ったレビューをお望みの方はコチラへ→くう様のリーガル・ハイ
| 固定リンク
コメント
実情をその身をもって知っているのは現場作業員ですものね…そして彼らは闇に…
今回もかわいいガッキー満載で満足です。(><)
最後のガッキーは目がすわっていましたが美人だからなんでもOKです(><)
いくら汚染食糧飲料を毎食摂取してもあんな短期間にガン発症はまずないな~と観ていたので、最後はすっかり古美門側に同調してしまいました。出来の悪いところがある弟子ほど愛い愛いということでますますかわいいガッキー
投稿: mi-mi | 2012年6月21日 (木) 06時50分
長澤まさみの名前が出た時はキッドさん喜んでいるだろうな~って思わず顔が浮かんじゃいました
(ガーデンのキッドさんです)
写真に写っているのは3でお願いします
犬猫を家族と思っている人たちはたくさんいそうだし 元々寿命の短い小動物か鳥あたりですかね?
前編の長台詞がドラマを借りて1番脚本家の伝えたいことだとすると それは十分伝わった気がしますが正論であっても答えが出ないものだから どんな感じに仕上げてくるのか心配でしたが 村人をリスペクトした台詞をコメディーの中に混ぜてきた感じでさすがでした
堺さんだけでなく生瀬さんの演技力も素晴らしくて(*^o^*)
でも 見終わった後に爽快感でなく不安ばかりが広がっちゃいました(;_;)
ひょっとしたらスタッフは続編作る気がないんでしょうか?このドラマを見て味わった高揚感はひと春だけの夢で終わってしまうのか
黛が古美門を倒すのは まだまだ先でいいです

綺麗な完成形を見たいけれど続編可能な感じで終わって欲しい
最終回なんか来なければいいのに
今はそんな気持ちでいっぱいです
投稿: chiru | 2012年6月21日 (木) 07時56分
キッドさん、こんにちは
台風は、本当に大変でしたね


とはいいつつ、今日も大雨。
窓の外は雷が響いていますわ
私は、たまっていた録画を消化しようと、
オウムと重信房子のドキュメンタリーを続けて見て、
暗澹たる気分になってしまいました
先週から引き続き、ナイーブな話題ですが、
)
(思わず、スポンサーがどこか確かめてしまいました
七人の侍や長澤まさみなどの小ネタもからめつつ、
軽やかに描き切ってくれました。
流石ですね。
私財を投げ打つ古美門には、びっくり。
でも、一方では、(目に見える成果として)お金は好きだけど、
あまり固執していないようにも見えていたので、納得している自分がいたり。
改めて人物造形の深さに、感じ入りました。
もう来週で終りだなんて
「真実はいつもコメディだ」
およそ弁護士ドラマとは思えないコピーですが、
楽しみで楽しみで、仕方がありません
このキャスト、スタッフなら、
絶対に面白いに決まっている、との妙な安心感がありますわ。
キッドさんも、修羅場を脱出されたようで、お疲れ様でした。
良作揃いだった春ドラマも、次々と終わっていって淋しいですね。
オリンピックの夏はどうなることでしょうね
投稿: mi-nuts | 2012年6月21日 (木) 13時41分
フクシマでは死者は一人もいないことになっていますが
最初の津波で二人の従業員が発電所地下で溺死しています。
もちろん、原発事故ではなくて津波による死者でカウントされているわけですが・・・。
津波で従業員が溺死してしまう発電所が
安全なんて絶対に言えないわけで・・・
そこをネグレクトするのが・・・キッドを含めた
「悪魔たち」の本質と理解なさるのがよろしいでしょう。
まあ、そう言う点を
かなり遠まわしに皮肉って
ブラック・ユーモア醸し出してくるのが
「リーガル・ハイ」の傑作なるところですな。
もちろん、基本にあるのは
「社会正義」などという愚民の戯言ではないわけです。
しかし、そういうピュアなものが
完全に喪失してしまえば
この世は闇ですからな。
かわいいよガッキー、かわいいよが燦然と光り輝くわけです。
で、この「光」は同時にピエロです。
サーカスの団長としては
もうひとつ笑いのとれないピエロに
そっと手をさしのべて
大爆笑を誘うわけですが・・・
ピエロ本人としては
自分の芸で笑いをとったわけではないので
ものすごく不満なのですな。
しかし、同時に自分の実力不足も悟る。
ここが・・・爆笑を得たものと
それ以前の未熟さとの
根本的相違となり・・・黛の成長の証でもある。
すでに古美門を愛している黛としては
もはや対等になるためには
独立しかないと決意するわけです。
いつまでも・・・二人の仄かな関係に
ひたっていたいお茶の間としてはちょっと残念なことですが・・・。
何事にも終りはつきものですからねえ。
最終回は大傑作の有終の美を心から楽しみたいと考えます。
投稿: キッド | 2012年6月21日 (木) 15時59分
もちろん、多重人格一同大爆笑でしたぞ。
ドラゴン桜以来、長澤-新垣は永遠のライバルですしねえ。
蟹股なのに長澤と同じくらいに魅力的なガッキーは素晴らしいですな。
まあ、あくまで役柄としての蟹股なのですが~。
それにしても、仲間由紀恵の「トリック」における貧乳といい、ガッキーの蟹股といい・・・沖縄出身のスターは
かわいい弱点ポイントのアピールが絶妙ですな。
なんか・・・スタッフの中にある種の差別感情があって
それがいい感じに醸し出されるのでは・・・と邪推したいほどでございます。
ふふふ・・・写真の正体を妄想するのは楽しいですな。
カメレオンとかもありですな。
ウサギとか、オウムとか、コオロギとか・・・。
もう、いろいろとアレですな。
まあ、ペットを人間同様と考える方もいるので
犬、猫では弱いと考えるか・・・
あるいは逆に動物愛護精神に唾を吐くか・・・
そのあたりもこのドラマは油断なりませんしねえ。
まあ・・・それぞれの倫理観が問われるドラマですし
そのあたりがかなり視聴率的には苦戦の理由だったり
するわけでしょうから。
本当に楽しみです。
さて、すでに生みだされ、
お茶の間の一部愛好家を魅了している古美門というキャラクター。
彼の魅力はその毒舌にあるといっても過言ではないでしょう。
キッドは悪魔ですのでかなり毒舌ですが
毒舌がある程度大目にみてもらえるのは
些少でも人類に対する愛があるからだと思っています。
同様に古美門もそれとなく
他人に対する愛もあるように見えるところがミソですな。
その代表が服部さんで・・・服部さん経由で
実の父親だとか、黛などにも
それなりの愛おしさを示してみせる。
この匙加減が絶妙なのですねえ。
しかし・・・簡単なように見えて
この匙加減はかなりの重労働であり、高度な技術を要求されます。
その証拠にこれだけドラマが量産されても
そう簡単に「リーガル・ハイ」のようなドラマは
誕生しないわけです。
だから・・・お茶の間はもっともっととおねだりしたいところですが・・・。
なかなか・・・なのですな。
面白ければ面白いほど・・・そう簡単には手に入らない宿命ということです。
キッドが見る限り、すでに二~三のキャラクターは
崩壊寸前だったりするわけです。
それらが崩壊すれば完璧さはたちまち
失われてしまう。
もちろん、続編というものは
それなりの準備期間とかタイミングとかで
不可能ではないでしょう。
しかし・・・まだ見ぬごちそうを求めて
目の前にある美味しいものの味を損なってはなりません。
おいしいものはおいしいものとして味わう。
それが人生を豊かにするポイントだとキッドめは
悪魔ながらに申し上げますぞ。
そして・・・すべての美味なるものは
くさりかけが一番おいしいのですねえ。
投稿: キッド | 2012年6月21日 (木) 16時48分
台風4~5号連続襲来で大変ですな。
ここ一週間は小さいながら地震も群発しております。
そろそろ最大余震の頃あいですから不気味でございます。
オウム真理教もかっての赤軍派も単なる犯罪者として片付けるには
あまりにも病的で狂的な側面がございますな。
しかし、どのような理由があれども
無差別大量殺人を正義として考えたことを
肯定すれば地獄、否定しても地獄でございます。
生き恥をさらすとはまさにこのことだと悪魔は思いますな。
まあ、生きて行くのはおおかれすくなかれ恥ずかしいことではありますが。
オウムの娘や、赤軍派の娘に生まれてしまったものの
心情を思うとここだけの話・・・多重人格一同爆笑でございます。
もう、特殊がすぎますからな。
「七人の侍」では世界のクロサワは
「のぶせりという盗賊団に搾取され続ける農民たちが腹のへった侍を軍事顧問として雇い入れ逆襲に転じる物語」を描きます。
当時としては画期的なエンターティメント性を持った作品でした。
しかし、クロサワはけして主義主張をしない。
あくまで「面白さ」を追求していくわけです。
虚構をこよなく愛するものにとって
この一点だけでもクロサワは尊敬に値する作家でございます。
七人の侍のリーダーであり軍師である侍は
三船敏郎演ずる菊千代というサムライが実は
百姓あがりであることを見抜く・・・。
しかし、いつしか菊千代を我が子のように感じます。
菊千代が戦いの中で果てた時に
軍師が叫ぶ悲痛な声は「七人の侍」の白眉でございます。
今回の黛の菊千代っぷりは
原作に対する深いリスペクトを感じさせるものでございました。
流石なのでございますよ~。
ドラマでは社会は変革されませんが
個人の心に一石を投ずることは可能です。
古美門の勝利への執念、
黛のバカはバカなりに頑張る姿勢。
こういうものはお茶の間の皆さんの心に
必ずや傷跡を残しますでしょう。
そこが面白いのですな。
ある程度、スタッフ一同、ノリノリであると同時に
覚悟を決めて作っている感じが潔いですねえ。
まあ・・・このような作品は
滅多にお目にかかれるものではないので
最終回終了後の喪失感も抜群ではないかと思われますな。
しかし・・・まあ・・・
そういう作品に出会うからこそ・・・次が期待できるわけですから~。
五輪の夏、ニッポンの夏ですな。
キッドは寒さより暑さが苦手なので
猛暑にならないでほしい・・・。
祈るのはそればかりでございます~
投稿: キッド | 2012年6月21日 (木) 20時37分