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2012年7月 9日 (月)

ころげまわって掴んだ、この野郎と殴って、恥をさらしつづけた(松山ケンイチ)

因縁の対決・・・そして決着である。

その前座として・・・。

ケータイ捜査官7バディのケイタ(窪田正孝)VSライオン丸G(波岡一喜)があります。

ともに特撮ヒーローものの主人公出身ながら・・・かたやNHKの時代劇で主演も務めた平重盛と・・・かたやチンピラ街道をひたすら歩んでここにきた悪源太義平・・・。

いや・・・ライオン丸・・・よくがんばったと健闘を讃えたい気分である。

・・・っていうかこのブログも思えば遠くに来たもんだ。

一方、平清盛と源義朝の事実上の最終決戦・・・。大陸渡来の宋剣と源氏伝来の髭切・・・共に父より譲り受けた獲物で雌雄を決する一騎打ちである。

もう、なんていうか・・・脚本万歳だな。

大河史上最高のノリノリと言っていいだろう。

さらば、為義-義朝、さらば、忠盛-清盛である。

そして・・・ついに公卿・平清盛が誕生するのである。

武家でありながら公家となった清盛・・・それは革命の成功なのか・・・失敗なのか・・・微妙なところだよねえ。

で、『平清盛・第27回』(NHK総合20120708PM8~)脚本・藤本有紀、演出・渡辺一貴を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は怒涛の描き下ろし・新作・源義朝・最後の雄姿、そして平家の覇者・平清盛の武者姿に感涙でございます。ついでに藤原経宗、藤原惟方の二条天皇側近公卿のぞんざい付録付きでお得になっています。ついに開幕紅白源平戦合戦記念ですな・・・戦かぶってるだろうっ。赤勝て、白勝てでございますねえ。ちなみに・・・悪魔は・・・平家と藤原氏のハーフなので・・・源氏には冷淡なところがあるかもしれないのでご注意ください。まあ、千年近くたてば血脈なんて混じりに混じってますけどねえ。

Tairakiyomori25 平治元年(1960年)十二月十七日、平清盛は六波羅平家屋敷に帰還する。すでに、伊勢や伊賀、播磨などから一族郎党が終結し、京における兵力は平氏がクーデター側を上回る情勢になっていた。十八日、清盛は婿として六波羅に在住していた藤原信頼の子息・信親を内裏に護送し、クーデター政権に恭順の意を示す。しかし、すでに無政府状態となった内裏周辺では藤原信頼の独裁に対する危惧が高まっていた。実質上の王家の長である美福門院は従兄弟の三条公教(藤原北家閑院流)、関白・近衞基実(藤原忠通の嫡男)などを通じてカウンター・クーデターの準備に入っていた。そもそも・・・信西排除は・・・後白河院政派の内部抗争であり、二条天皇親政派にとっては目的が達成された今、藤原信頼が排除すべき目標となったのである。本来、美福門院寄りの源出雲守や源伊豆守らも加わり・・・二条天皇の内裏脱出計画が実行に移される。二十五日、この計画は後白河院の知るところとなるが・・・後白河は信頼を見捨ていち早く弟のいる仁和寺に脱出する。明けて二十六日未明、二条天皇は計画通りに内裏を脱出し、六波羅に行幸した。これにより形勢は完全に二条天皇親政派と平氏一門の圧倒的優位となる。二条天皇は直ちに反乱軍の鎮圧を命ずるのだった。二十六日、早朝。内裏にこもる反乱軍の手勢は八百。対する官軍は三千騎に達していた。しかも、陽明門を守備する源出雲守三百はすでに官軍に恭順の意を示している。決戦を前にして藤原信頼に味方するものは五百騎に過ぎなかったのである。

「なぜじゃ・・・なぜ・・・院も帝も麻呂をお見捨てなさったのじゃ・・・」

名ばかりの近衛大将・藤原信頼は唯一の味方であり・・・家臣とも言える源義朝に訴える。

そのうろたえぶりを半ばあきれながら・・・義朝は自分と自分の一族が窮地に陥ったことを悟った。

(結局・・・朝廷は・・・あのあやかしの玩具にすぎないということか・・・)

もう・・・長い年月をその戦いに費やしてきたのである。

最後には・・・父や兄弟まで斬る破目になってしまった。

何がそうさせたのか・・・今となってはわからない。すべては魔に操られたものの哀しい末路という他にはない。

あやかしと戦っていたはずの自分が・・・いつ・・・あやかしの駒となってしまったのか。

源義朝は・・・魔というものの巧妙さを改めて感じていた。

誰もが・・・奇妙と思う筈なのである。そのものは・・・数十年を経て・・・全く容色の衰えをみせない。まさに化け物であった。しかし、魅入られればその呪縛からは逃れられないのである。

もはや・・・平清盛を殲滅しなければ・・・自分の生きる道はなかった。なぜ、そうなのかはあわてふためく信頼と同様にわからない。しかし、そうしなければならないと・・・心の奥底で蠢くもの・・・魔が命ずるのである。

「由良御前・・・我はどうすればよいのだ・・・」

亡妻の面影に問いかける。しかし・・・由良は無言である。

遺児の頼朝の顔が浮かぶ。長男の義平が・・・次男の朝長が・・・義朝の胸に去来する。

一族の繁栄のために・・・亡き父のため・・・亡き兄弟たちのために・・・闘わねばならぬ。

常盤御前の腹の子のためにも・・・戦って勝利するしか道はないのだ。

平氏の軍勢が盛んに内裏周辺に出没していた。

「父上・・・」と義平が呼びかける。

「申せ」

「平氏の軍勢はおよそ・・・十倍と見受けられまする」

「そうか・・・」

「もはや、一点を突破して・・・六波羅に奇襲をかけるしかありませぬ・・・」

「さもありなん」

「我が坂東武者どもを先頭に立て、内裏からうって出、賀茂の流れを越えて六波羅をつくのでござる」

「時を移さずかかれ・・・」

こうして・・・源義朝の一族郎党は平氏の包囲網の一角を切り崩そうと突撃を開始する。

だが・・・清盛の作った陣形は義朝の騎馬隊をたちまちに矢の雨で飲みこんでいく。

名のある武者たちが次々と倒れて行った。

「南無三・・・」

賀茂川河原にたどり着いた時には源氏勢はすでに百騎足らずになっていた。対岸には平氏が鉄壁の布陣を敷いている。

「もはや・・・これまでじゃ」

「殿・・・落ちのびなされよ・・・武蔵にて再起をはかりなされ・・・」

関東で義朝の傘下に入ったもののふたちは・・・義理堅く、義朝に忠誠を示す。

「さあ・・・いかれませい」

あるものは血路を開き、あるものは後衛をつとめ・・・義朝の一族は進路を北東に帰る。

一昼夜続いた源平合戦は終焉を迎えようとしていた。

二十七日の夕刻・・・落ち武者となった源氏の騎馬武者たちは東海道を敗走していく。

あるものは脱落し・・・あるものは息絶える。官軍の追及の手は衰えることを知らなかった。

平清盛は内裏に入った。

そこには上西門院が待っていた。

源氏がうってでたために大内裏には目立った被害はなかった。乱暴狼藉の沙汰が起こらぬように平氏一門が要所を警戒している。

王城の各所ではすでに戦勝気分があふれだしていた。潜んでいた官吏や女官たちが後始末を始めている。

そのざわめきを縫って上西門院と清盛は御所の奥へと進む。

内裏には篝火がたかれていたが・・・夕闇も迫っていた。

そこは王家の宝庫に通じる道であった。暗がりに灯りがともる。そこに一人の姫御子がいた。

「異母妹の八条院じゃ・・・」

「では・・・美福門院様の・・・」

上西門院よりも十歳ほど若い八条院は噂にたがわぬ美姫だった。だが・・・母親の美福門院はそれ以上の美貌と若さを持っていた。

「母に化けたあやかしは・・・今、妾の八条殿で休んでおりまする・・・」

八条院は澄んだ声で言った。

清盛は思わず跪く。

「清盛・・・熊野玉をこれへ・・・」

清盛は熊野の最後の封印を解除して得た・・・宝玉を差し出した。

すでに上西門院は真言祝言を唱えている。

「いざやいざやいざなみのくまのくまのはやたまの・・・」

すると庭の暗がりに小さな祠が出現した。

八条院は清盛の手から宝玉を取ると・・・それを祠にかざす。

周辺に霊気が満ち始める。

清盛は背筋が凍るような圧力を感じていた。

突然・・・祠の周囲に暗がりが出現した。

いや・・・それは祠が穴に変じたのだった。目の前に地下通路が出現したのである。

「これは・・・」

「黄泉路に通じる穴じゃ・・・」

清盛は思わず穴を覗きこんだ・・・そこには闇よりも濃い闇がどこまでも広がっている。

「いけ・・・清盛」

清盛は思わず「えーっ」と叫びそうになった。

関連するキッドのブログ→第26回のレビュー

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コメント

こんにちはでございます
栄光から失墜
まさにジェットコースタードラマですな


普段、イラストに色をつけない私も
あの黒と赤のいでたちのコントラストに
思わすやってしまいました ̄∇ ̄;ゞ

イラストに関しては
池禅尼
常盤
頼盛

いずれもスタンバイOK

正清・・・どうしよ ̄∇ ̄;ゞ
二条帝・・・どうしよ ̄∇ ̄;ゞ

まぁこんなところですね

8月には新たに宗盛、知盛も登場するらしいし
どんどんてんやわんやになりそうですな

投稿: ikasama4 | 2012年7月10日 (火) 12時55分

✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥

まさに革命が革命を生む構図でございますねえ。
連続三日天下ですよね。

頼長→信西→信頼→清盛と続く叛乱の嵐。
次に来るのはお決まりの追討そして粛清ですな。
洋の東西を問わず
一度乱世になったなら・・・
停止するのは困難なのでございますねえ。

平家物語のこの面白さを
源氏の勝利の物語としか
受け取れない・・・この世の憐れも
ひしひしと感じたりいたしますな。

そして・・・紅白戦の集いの開幕。

一体いつ・・・赤が女性で白が男性になったのか
興味深いところでございます。

男性の方が血に弱いとか・・・
女性には月のものがあるからでしょうかねえ。
赤飯炊いて祝うわけですし。 (´U_U`)ゞ

もうしばらくするとマップは
「赤」の独占状態になるわけですが
黄色と紫もなかなかにしぶといですからねえ。

常盤は何色になるのかなあ・・・。
そして池禅尼と頼盛は・・・。

すごく楽しみでございます。

正清は来週・・・〆切でございますよねーーーっ。

経盛、教盛、頼盛兄弟

基盛、宗盛、知盛兄弟

その子ら・・・平だらけの大河まで
秒読み状態・・・。

二条天皇は余命まだまだこれからですが・・・。
主軸なので欲しいですけどね~。

あくまでマイペースでお願いします~。(; ̄∀ ̄)ゞ

投稿: キッド | 2012年7月10日 (火) 15時16分

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