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2012年8月11日 (土)

文武両道と責任転嫁と黒の保護者と黒の女教師(榮倉奈々)

スポーツの世界にルールはつきものである。

ルールはファールを生む。

勝利という目標を得るために手段を択ばなければならないのである。

人間というものが・・・複雑で魅力ある存在となったのはすべてがこのシステムに起因するといっても過言ではない。

五輪・女子レスリングで日本に金メダルを三つプラスしたアスリートはそのうち二人が警備会社の所属である。霊長類最強と称されるアスリートを広告塔とする警備会社への信頼感向上は間違いないだろう。

もう一人は自衛官である。小原日登美1等陸尉がスポーツの世界で活躍できる平和な国家は素晴らしい。

ロンドン五輪で吉田・伊調・小原という三枚のカードを持っていたことは日本チームにとって好材料だったのである。

さて・・・すべてをカード化していく悪魔の世界では外交もカード・ゲームである。

政治の世界では内政カードとして外交カードを切ることは珍しくない。

愛国的であることが絶対条件の国家では自国の利益を守るために他国の権利を侵害することは悪いカードではないのである。

そのために「不法占拠中の他国領土を侵犯する」という韓国大統領のカードの使い方は国際ルールとしてはファールに限りなく近いが勝利のためのイエローカード獲得は戦略としては間違っていない。

これに対し日本の切れるカードは少ないのである。

それは第二次世界大戦の唯一の敗戦国としての日本の歴史(イタリアやドイツは先に降伏しているために全世界を敵にまわしたのは日本一国なのである)と無縁ではない。

そのために日本は世界で唯一無二のカードである「絶対に戦争はしません」というカードを配られている。

このカードは国内では「憲法九条」といあう名で親しまれている。

かっては他国に侵略され、殺害され、強姦されてもけして抵抗しないというものすごいカードだったのだが・・・マイナーチェンジをして「自衛権はないことはない」というルールの解釈を自他ともに認知されるようにはなっている。

一部の世界が都合により日本に寛容になったためである。

どちらにしろ・・・「竹島」を韓国によって武力占領されても・・・軍事的に奪回しないのがこれまでのところの日本のルールの限界だった。

あくまで「乱暴しないでください」とお願いするのが日本に許されたカードだったのである。

もちろん・・・そこには両国経済の思惑や、国際的な戦略環境という様々な他のルールが関与してくるのである。

なにしろ、戦略的には、日米同盟、米韓同盟を通じて、日韓は擬似同盟関係なのである。そして戦略的互恵関係という名の仮想敵国中国と緩やかな敵対関係の中では日韓は連携しなければならない立場にある。

軍事的に限りなく同盟に近い関係で領土紛争を起こす・・・これは明らかに障害なので・・・竹島はあくまでアンタッチャブルな存在にしておきたいというのが両国官僚の本音だろう。

それを選挙対策でカードとして使う韓国大統領・・・もう、しょうがないやつである。

それなら・・・こちらは「憲法九条」カードを破棄して・・・不法占拠者を退去させる軍事的圧力を構成するカードを持つべきなのであるのが・・・そうなれば小原1尉が戦死する覚悟もしなければならない。

悪魔としてはそういう世界でもまったく構わないが・・・おそらく・・・日本と日本国民はそういう選択はまだまだしないであろう。とにかく・・・日本海の小島がどうなろうと多くの国民には無関係だし、友好国の韓国と喧嘩するなら敵国である中国やロシアとも喧嘩しなければならなくなるからである。

一部の日本人が「憲法九条」が有効なカードである・・・と考えたりするのも・・・このような消極的対処法によって安全を保持してきた現実があるからだ。

たとえ、国民を外国に拉致されて・・・五輪を楽しめない環境に監禁されたとしても・・・運不運で片付けることができる国民性があるのである。

まあ・・・それもまたすごい「カード」なのかもしれませんな。

で、『黒の女教師・第4回』(TBSテレビ20120810PM10~)原案・山下友弘、脚本・池田奈津子、演出・川嶋龍太郎を見た。肉体と精神が分離不可能であることは通説である。「健全な精神は健全な肉体に宿る」という名言はこれに基づいている。「宿ってほしい」とか「宿るべきである」という願望や枠づけはこれに準ずるものである。単純に肉体的に認知症を発症すれば精神力はとりとめなく低下するのだ。しかし、健全の定義は難しい。たとえば一部アスリートにはいかにも暗黒面に傾斜した精神を見てとれるからである。時には悪魔に魂を売った選手が勝利の栄冠を手にすることも珍しくない。だから・・・健全さはある意味、好みの問題と言える。

「努力できる」のも才能だし、「努力が必要ない」才能も実在するのである。

健全な肉体はそれをある程度保証するものだ。単純な話、五体不満足よりも知的作業が楽という事実がある。ただし、五体不満足だからこそ、一部知的作業に集中できるという考え方もある。

金メダルを獲得するような特殊なキャラクターは別として多くの人間はそこそこ運動してそこそこ勉強してそこそこ幸福であればよい・・・というのが文武両道の基本だろう。

博物学的天才であり、世界最強のアスリートなどという存在は人類的には抹殺対象になりかねない存在でございますからね。

かっての春高バレーのヒロインであり、エースアタッカーだった安田瑠美子(キムラ緑子)は故障により選手生命をたたれ、競技に熱中していたために偏差値が低下して志望校にも進学できなかった・・・という文武両道での挫折から生じた怨念を抱えたまま、一児の母になる。その怨念を息子の俊介(山﨑賢人)の文武両道での成功によって浄化しようと試みるのである。

しかし、息子のアスリートとしての能力は伸び悩み、後輩にレギュラーの座を奪われようとしていた。

そこで瑠美子は息子のライバルではある後輩の家業を経営難に追い込み、後輩を排除しようとする。

しかし、そのために息子のチームは弱体化してしまう。

さらに・・・息子の学業が低下すると・・・アスリートとしての活動を停止させるために・・・担当教師・近藤(モロ師岡)を陰謀によって排除しようとするのだった。

人間として天晴な悪行三昧だが・・・息子は凶悪な母親に恐怖するのだった。

そこで・・・黒の女教師出動である。

炸裂するテコンドーなみの顔面打撃・・・絶対に傷害罪ですが・・・愛の鞭なので黙認されます・・・「自分の失敗を他人にせいにしているものに勝利の女神は微笑みません」という教育的指導なのである。

「母さん・・・敗者は敗者同士、よりそって慰め合って生きるのも幸せなんじゃないかな」

息子の優しさに・・・母は敗者の安らぎを得るのだった。

ここに不法占拠されてもいい徴兵されるよりましだという本音があります。

さあ、日韓戦、兵役の義務のないちゃらさをみせてやれっ。

関連するキッドのブログ→第3話のレビュー

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コメント

キッドさん
こんばんは
ヤッター ヤッター
見事 日本女子バレー 銅メダル
いやあ よかったですねぇ(^O^)/
本当 嬉しいです
それにしても キッドさん なにげに予言してましたよね~(*^o^*)
キッドさんはスポーツ分野のお仕事もなさってたんですか?ドラマレビューと同じくらい目からうろこが落ちる感じでオリンピックレビューも楽しく読ませて貰ってます
少し涼しいくなった感じもしますがお肌の調子はいかがですか
少しでもキッドさんがゆっくりできる時間が取れるといいんですけど…
それにしても愛ちゃんといいサオリンといい良い表情をしていました
元気を貰いました

投稿: chiru | 2012年8月11日 (土) 21時16分

シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃいませ・・・大ファン

男子サッカーのリベンジを
見事に果たした火の鳥NIPPON!
流石でございましたね。

まさに女子力の時代です。
男子サッカーもなでしこにお尻をたたかれて
ベスト4までやってきたわけですし・・・
金メダル比は男子:女子=1:4・・・。
日本男子なにやってんだ・・・でございます。

しかし、すべては戦争放棄の賜物ですからな。
先制攻撃ができない国家の国民は
ものすごく不利なのです。

その中でフェンシング男子団体銀メダルは天晴でしたな。

キッドは特にスポーツ関連の番組には
携わっていませんでしたが・・・
基本的に好きなのです。

スポーツも好きですし
ゲームもそして勝負も・・・。
またエンターティメントでは
スポーツは重要なテキストですからね。
それなりに勉強いたします。

たとえば実況中継というのは
アナウンサーと解説者で構成されますが
これは基本的に漫才のシステムと同じです。

ボケとツッコミは場合によって代わりますがね。

プライベートではやや落ち着きをとりもどしてきましたし
五輪祭りも終盤戦・・・。
もう少しでレビューに割ける時間が
取り戻せる予定でございます。

競泳女子、バドミントン女子、卓球女子、レスリング女子、なでしこJAPAN、火の鳥NIPPON、柔道女子、重量挙げ女子・・・。

かわいいよ、五輪女子かわいいよの夏。

後は秋風を待つばかりでございまする

投稿: キッド | 2012年8月12日 (日) 04時13分

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