またひとりラインをこえて迷い込み今や夢昔や夢と惑わされかたむく夕陽を追いかけて(二階堂ふみ)
いやあ・・・今回、重盛(窪田正孝)でもよかったけど・・・やはり・・・ラインを越えて来られると弱いよね。
いつまで・・・「熱海の捜査官」を引きずるんだよ・・・休眠前で仮記事レビューしかできなかったからなあ。
東雲麻衣(三吉彩花)はラインを越えまくっているが甘利レミー(二階堂ふみ)もちょくちょく越えているよね。
ポスト宮﨑あおいの呼び声も高いからな。・・・いや、それはどうかな。
とにかく・・・諸行無常の響きは・・・まさに平徳子のためにある言葉だからな。
偉大な父に期待され、百鬼夜行の朝廷で孤軍奮闘、胃に穴が開き心は病んで・・・憐れ極まる重盛よりもかっ。
いやいや・・・やはり徳子♥16歳!!だよね。
で、『平清盛・第36回』(NHK総合20120916PM8~)脚本・藤本有紀、演出・中島由貴を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回はついにキターッ!後白河法皇の第一の近臣にして鹿ケ谷山荘の陰謀の首謀者・藤原師光こと西光と平安の超人伝説・猪を頭に載せても大丈夫・源頼朝夫人・北条政子の二大描き下ろしイラスト大公開でございます。平安時代の終焉が刻一刻と近づいてまいりましたな~。政子サイコー!
仁安四年(1169年)四月、高倉天皇の即位により改元が行われ、嘉応元年となった六月、後白河院は出家して法皇となった。院の御所となっていた法住寺殿に戒師として招かれたのは長等山園城寺(三井寺)の長吏だった。比叡山延暦寺と園城寺はともに天台宗を代表する寺だが、延暦寺の三代目座主・円仁と五代目座主の円珍の派閥争いが尾を引き、円珍派が園城寺に分派した因縁を持つ。以来、延暦寺が天台宗山門派、園城寺が天台宗寺門派となり対立していたのである。平清盛が延暦寺に接近し、後白河法皇が園城寺に接近したのは均衡を保つための策ともとれるが・・・実際には無用の摩擦を生みだすことになる。後白河法皇が慣習を破って延暦寺から戒師を招かなかったことは天台宗山門派の威信を甚だしく傷つけたのである。このために比叡山の門徒は後白河法皇に対する嫌がらせを始めるのだった。因縁をつけられたのは後白河法皇の側近にして平重盛の妻の兄・藤原成親だった。これには後白河法皇による荘園抑制策と・・・比叡山の領する荘園の既得権確保という経済的な問題もからんでくる。とにかく・・・延暦寺は「藤原成親の配流」を求めて世に言う「嘉応の強訴」を起こし内裏に乱入したのだった。ちなみに事態の収束をはかる朝議には平治の乱後に失脚し、阿波国に配流されていた藤原北家師実流の中御門大臣経宗が返り咲いている。ヴェテラン貴族として後白河院派、摂政派、そして平家一門にもいろいろと重宝がられたのだった。左大臣経宗は平家滅亡後も後白河法皇とともにしぶとく生き延びるのである。ちなみに経宗は重盛七男の宗実を養子にしている。
山門派と寺門派の最大の違いは修験道の有無にある。天台宗は唐伝来の法華経と涅槃経を主軸にそもそも顕教である円教(完全な教え)に密教を加え、戒律を示しさらに実戦的な座禅を添えた言わば「完全なる仏教」であったが、これに日本古来の修験道を加味したのが天台宗寺門派なのである。いわば、最澄に役小角をまぜてしまったのである。正統派と言える山門派に対し・・・怪しげなところが後白河法皇の心を動かしたことは想像に難くない。天台宗では止観と呼ばれる瞑想法が主眼となっている。これは止の瞑想であらゆる雑念を払い、観の瞑想で世界を正しく認識する境地に至る修行法である。これに山野における荒行である修験の法を加えてしまったのだから言わば先祖がえりなのである。
もちろん・・・山門派が目指すのが仏の道ならば・・・寺門派の目指すのは超人の道なのである。
しかし、修験道の開祖・役行者になれるのは選ばれた一握りの人間であることは言うまでもない。まあ・・・一種のインドア派とアウトドア派の対立と言えます・・・本当かよっ。
念仏を座して唱えるか、走って唱えるかなのでございます。誤解を招くから妄想はほどほどにしとけよ。
しかし・・・そのような人の道は・・・すでに両面宿禰として光と闇の双方を見据えることが可能になった清盛には無用であり、児戯に等しかった。
天狗の化身である後白河法皇の気まぐれをあしらうことも造作なかったのである。
しかし、後継者として偉大なる父親の影を強く感じつつ・・・実務にあたる正二位平大納言重盛は人の身であった。その重すぎる責務は重盛の心身を蝕んでいく。
重盛の正室・藤原経子の兄・藤原成親とは同い年である。後白河法皇の近臣であるこの義兄が重盛の拠り所であった。
実力的には王に等しい父を持ち、院政を始めた後白河法皇と幼い帝に仕えながら、朝廷の貴族たちとの折衝を行いつつ、平家一門を束ねる・・・物凄い激務である。
重盛は孤独であった。
一つ年下の同母弟・基盛が病で死んで七年になる。
「基盛がいてくれたら・・・」
重盛は思わずにはいられない。戦上手で明るい気性の弟は兄思いでもあった。
武門の長子として激しいしごきによって育てられた重盛にとって唯一気の許せる同胞(はらから)だったのである。
気配りにも長けた基盛は慎重な重盛が臆した時には励まし、思わず抜けた穴を埋める周到さもあった。
遺児の行盛を見る度に基盛の不在を痛切に感じる重盛だった。
継室の平時子の子である異母弟たちは頼りにならなかった。特に三男である宗盛は無能でありながら傲慢というやっかいな性格である。
その背後に時子の弟である平時忠の影があった。高倉天皇の国母として奉られ建春門院となった時子・時忠の異母妹・滋子の権威によりそい・・・一門内に派閥が作られつつあった。
父・清盛の数多い弟たちも油断ができなかった。特に祖父・忠盛の正室・池禅尼の子である平頼盛は常に独自の路線を示したがる。
平家一門の頭領でありながら・・・その一門は重盛の統制下にあるとは言えなかったのである。
「もしも・・・父上の身に何かがあったら・・・」
その問いかけがもたらすものは恐怖である。
たちまち平家一門は瓦解してしまうだろう。重盛はそう確信していた。
それなのに・・・と重盛は歯がみする。
後白河法皇の気まぐれによって延暦寺との無用の摩擦が生じ・・・藤原成親を失脚する事態が生じていた。十二歳になった長男・維盛と成親の娘・家子(仮称)との婚姻が決まったばかりなのである。孤立無援の重盛の朝廷における唯一の拠り所が失われてしまうのだ。
重盛は暗澹とした思いを抱えて御所へ向かう。
その後ろ姿を影法師が見送っていた。死んだ基盛の怨霊である。
死してなお・・・基盛は兄を見守っていたのである。
しかし・・・死霊にできることは限られている。
鬱屈した重盛を慰めるように白いものがゆらりと揺れた。
平安京には雪が舞い降りていた。
「雪は・・・清いな・・・」
重盛はつぶやいた。一瞬、気が晴れた。重盛は振り返った。
そこに弟が微笑んで佇んでいるような気がしたのである。
しかし・・・そこにはただ風が吹いているだけだった。
関連するキッドのブログ→第35話のレビュー
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コメント
キッドさん、こんばんは~♪♪
いや、おはようございます~♪♪
なのか?
深夜1時頃に目が覚めて、
眠れないままに
もう時計の針は4時をまわりました。
もうすぐ外明るくなるな。
まあいいや、たまには、
だって毎日、
夜9時就寝朝6時起床だからー!
もうなんか規則正しすぎて
壁高い場所の中みたいなんだからー!
なので久しぶりにおじゃましました。
ドラマ、見ていないんですけどね、
今期もひとっつも。でもほら、
「熱海の捜査官」つながりみたいな・・・。
いやアレ、あの最終回のレビュー、
ブログ生活史上初の三ケタいってびびってたのですが、
yahooで
「熱海の捜査官 最終回」
でググってみて下さい。
今も日々びびりながら生活しています。
三木聡も読んでくれてたりして?
オダジョーまでもが読んでてくれてたりして??
あ~どうしようどうしよう
地味にジャブがくる静かなストレスとの戦いの日々。
そのうちにリアルに胃に穴があくかも・・・。
二階堂さん、「ヒミズ」、
観たかったんですよね。
でも田舎暮らしなので、近所の映画館
どっこも上映してくれなかったんですよね。
東京にいくヒマもねがったもんでな、
見れなかっただよ。
では、またおじゃましにきますだ。
失礼しますだ。あよ。
投稿: ヤマト | 2012年9月18日 (火) 04時21分
☆*⋄◊✧◇✧◊⋄*ヤマト様、いらっしゃいませ*⋄◊✧◇✧◊⋄*☆
今、5時ですな。
すっかり、日の出が遅くなって
まだ薄明でございます。
キッドの場合、この時間帯は日常茶飯事ですな。
オタッキーなライフと
老人看護の日課が混じり合い
超時空間を形成しておりますので
仮眠で仮眠でまた仮眠です。
たまに爆睡しますぞ。
まあ、今育児~?
そうね、大体ね~
・・・でございますからな。
思い切って第二子、第三子と
とめどなく産出しますと
もう慣れっこになるかもしれません。
ふふふ・・・
老舗のドラマブロガー
きこり様、ikasama4様、mari様、くう様などを
押さえて堂々のトップ検索・・・。
トレビアンでコングラッチュレーションですな。
返す返すも・・・仮記事で肩を並べられず残念でございます。
ちなみに
熱海の捜査官 一線
でヤフってみてください。
まあ、関係者が読んでくれる喜び・・・
これぞ・・・ブロガーの妄想の本望ですからねえ。
まあ、キッドは命あるかぎり
千感シリーズを愛読いたしますぞ~。
「ヒミズ」は映画祭での
二階堂ふみの青いドレスの胸元が
気になって気になってしばらく夢に見ましたな。
まあ、一線を越えないように注意したいところです。
カントリーライフ・・・。
カルチャー薄い日々・・・。
それもまた人生・・・でございましょう。
キッドも敬老の日のお赤飯を
おこわおかゆに仕立て直す日がくるとは
十代の頃は想像もつきませんでしたからな。
今夜は・・・千隻の中国武装漁船と
海上保安庁警備船との
国境線上のアリアの夢を希望しますな。
海上自衛隊の出番があるかどうかも気がかりです。
しかし・・・多勢に無勢・・・。
一発も撃たなければ突破されまくりの事態に・・・。
ああ、想像するだに恐ろしい・・・。
阿鼻叫喚の尖閣諸島周辺海域でございます。
ラインを越えなきゃ・・・いいのだけど。
投稿: キッド | 2012年9月18日 (火) 05時17分