必殺晒し固めで曝し責め~大奥~男子禁制の間(多部未華子)
そこなのかよっ。
男子たるもの唯一のサービス、サービスを見逃すことはできませぬな。
凄く限定的な一部愛好家は金八先生の上戸彩以来のさらしからこぼれんばかりのふくらみに悩殺必至でございます。
BL好き女子ばかりにサービスするわけではないというこの姿勢。天晴。天晴でございます。
サラシ・・・サラシはやはりいいものだ。
まあ・・・女賭博師シリーズ(江波杏子)以来の伝統サービスだからな。
・・・いい加減にしとけよ~。春日局に始末されるぞっ。
多部未華子の女優魂に乾杯するものども。・・・その背後に忍び寄る将軍家指南役・澤村伝右衛門。
で、『大奥 ~誕生~[有功・家光篇]・第2回』(TBSテレビ20121019PM10~)原作・よしながふみ、脚本・神山由美子、演出・金子文紀を見た。圧巻の第二話である。お茶の間を騒然とさせる忠実なまでの原作通りに万歳三唱なのだな。変態の森は深し・・・でございます。男子の死亡率が80%という奇病「赤面疱瘡(あかづらほうそう)」が蔓延した17世紀初頭の江戸幕府三代将軍家光の御代。家光は正史よりも早く死亡し、江戸城大奥には家光の唯一の忘れ形見・千恵(多部未華子)が分岐したもう一つの未来に向かい「家光」として育てられていたのである。ここに春日局(麻生祐未))は男だらけの大奥を組織したのだった。すべては女・家光に世継ぎを生ませるためなのである。
正史では村上源氏六条有純の娘・お万が家光の側室になるのだが、改変されたこの世界では藤原北家勧修寺流万里小路有純の子息・万里小路有功(堺雅人)が種馬・お万となるのだった。もはや、後戻りできない魔の歴史が流れ始めたのである。
「おそろしいところにきてしまった・・・」と恐怖するお万である。
唯一のお供である15歳の少年・玉栄(田中聖)は「お連れいただいて幸いでした・・・もしも一緒にお城に上がらねば・・・あの春日局のこと・・・私も始末されてしまったことでしょう・・・」とお万に感謝の気持ちを伝えるのだった。まあ・・・実年齢/役年齢的にギリギリの・・・なんちゃって師弟である。正史では寛永十七年(1640年)お万の方(16)、お玉の方(13)である。
ちなみに万里小路有功が院主となる予定だった慶光院は正史では尼寺で・・・お万の方(永光院)が6世門跡を務めている。なかなかに計算された歴史改変ものなのである。家光が死んだ時点で大きく流れを変えることなく・・・八代将軍には吉宗が登場する。ただし、吉宗は女将軍という邪史なのだ。だが・・・それはまだ先のこと・・・今は・・・大奥に幽閉されたお万の方の運命を辿る・・・。
当惑した二人の元へ春日局から大奥案内役・村瀬正資(尾美としのり)がやってきた。すでに将軍の小姓としての登録が済んで、実家にも連絡済み、そしてお万の方は一生、大奥暮らしということが伝えられ、「気持ち悪い京言葉」禁止令が出るのだった。
お万の方は郷に入っては郷に従えの精神であっさりと標準語に切り替える。
そんな・・・お万の元へ夜這にやってくる家光。
しかし、家光はツンデレなので白い子猫を投げ付けるようにプレゼントするとお万の寝間を去るのだった。
その頃、表で家光の影武者を演じる春日局の実子・稲葉正勝(平山浩行)は生き別れとなった愛妻・雪(南沢奈央)の面影を忍ぶのだった。稲葉正勝は表向きは家光の身代わりで死んだことになっているのである。
このように大奥は二重構造になっている。
江戸城・大奥には数少ない男衆が集められているが本当の家光が女であることを知るのは大奥の大奥に入ることが許された者たちだけなのである。
その者の中には家光を懐妊させるために集められたお万の方と同じ境遇の者があった。
三バカ御中臈の登場である。その筆頭は角南重郷(戸次重幸)である。角南家は元・宇喜多家臣であるが、後に徳川家旗本になった一族である。本家の家紋は折敷に一文字なので羽織の紋からおそらく分家の者なのであろう。また勝田頼秀(夙川アトム)は正史では旗本ではないが今川義元の祖父・義忠を敗死させた遠江国の豪族・勝田氏の系累と思われる。そして和田正隆(遠藤要)は戦国武将・和田惟長の系累であるのだろう。和田家もまた没落して徳川の旗本に名跡を残しているのである。
お万の方と同様に世に捨てられた御中臈たちであったが、さらに悪い事に家光のお声がかからない飼い殺し状態となっていた。その鬱屈は新参者のお万の方に向けられるのであった。
「京の公家などにあのじゃじゃ馬の相手が務まるものか・・・」
これに対し、お万の方は教養で対抗するのだった。
「論語(孔子)子路 二十六章」
子曰わく、君子は泰にして驕らず、小人は驕りて泰ならず。
「おそれ多くも上様を馬にたとえるなど不謹慎でございましょう・・・」
「どういう意味だ・・・」といぶかしげなお仲間に角南は解説するのだった。
「大物は虚勢を張らず、虚勢を張るのは大物ではない・・・つまり我らを小物と言うたのだな」
教養は時に無駄に敵を作るものなのである。
その夜、お万の方の部屋の前には汚物が撒かれるのだった。
お万からはたちどころに教養が迸る。
「源氏物語」
第1帖 桐壺
第5帖 若紫
「桐壷とは?」と尋ねる玉栄にお万の方は教える。
「光源氏の母である桐壺の更衣は高貴な身分ではなかったので・・・その他の女御たちの羨望と嫉妬を一身に集めたのだ」
「それでは有功様が・・・将軍の父になられるのですね・・・」
「そうとは限らない・・・」
それからおもむろに家光から下された仔猫(たま・こたま)に「若紫」と名付けるのだった。
若紫とは光源氏の初恋の人である藤壺の縁者であり、後の紫の上(光源氏の妻)の少女時代を示す名前である。
その後、お万の方は玉栄に一篇の詩を講義する。
「送別/王維」
下馬飲君酒
問君何所之
君言不得意
歸臥南山陲
但去莫復問
白雲無盡時
「中国唐朝の王維の詩じゃ・・・馬を下りて君に酒を飲ましむ・・・君に問う何れに之く所ぞと・・・君は言う意を得ずして・・・南山のほとりに帰臥すと・・・ただ去れまた問うことなし・・・白雲は尽くる時なし・・・」
「どういう意味ですか・・・」
「思いのままにならない人生に疲れて隠居するという友を送り出す別れの詩なのだ・・・行きなさい・・・もはや言葉いらない・・・君の旅にはいつも白い雲が友としてついていくだろう・・・つまりあるがままに生きることの喜びを歌っているのだ」
「あるがままに・・・」
かごの鳥となった二人は故郷の青い空に浮かぶ一片の雲を想う。
そんな二人に対する三バカ御中臈の嫌がらせは続く。
ネズミ入りの椀を出され、怒り心頭に達した玉栄は怒鳴り込むが逆に三人に凌辱されてしまうのだった。
菊門の痛みをこらえて耐える玉栄・・・しかし、お万の方には余計な心配をかけまいと口を閉ざす。
ついに・・・三人は「上様をお守りするためには武芸の心得がなくてはならぬ」と箸より重いものを持ったことがないお万の方を道場に呼び出すのだった。
そこで待っていたのは澤村伝右衛門(内藤剛志)だった。
三人は澤村にお万の方を叩きのめさせるつもりだった。
しかし、お万の方の覚悟を見極めた澤村は千本素振りを命ずるのだった。
「一・・・二・・・三・・・」
何事かを期し、無心で木刀をふるうお万の方。
五百を越える頃には・・・嘲笑の声も途絶えていた。
夕日の中・・・千本をふりきるお万の方。
「お師匠様~」
「案ずるな・・・私はただ・・・もう何も考えたくなかったのだ・・・」
その姿を春日局は見ていた。
そして・・・武骨な男たちと違うお万の方の魅力に・・・家光はすでにサラシの下の胸をときめかせていたのである。
関連するキッドのブログ→第1話のレビュー
ごっこガーデン。大奥・薔薇の間セット。まこ「ぎゃぼ~ん。あまりに教養あふれるお万の方様の攻撃に・・・まこは主に泣いてますモードの防御姿勢をとるのでしゅ~。このあとは猫まこに変身して堺さまに抱っこしてもらいましゅ~。じいやには内緒でお万の方ロイドのお勉強モードをオフにしちゃいましゅ~・・・その後は玉パンダのヒリヒリお尻にクスリをぬってあげなくては~」くう「おぞましくも美しい大奥残酷物語だよね~。男の嫉妬は醜いよ~。来週は・・・この怨みはらさでおくものか~なのかな。それはにゃんだかこわいことになりそうにゃ~ん・・・それにつけても堺さまの素人とは思えない素振りの形の決まり方・・・山南敬助で塚原卜伝ですものね~♥」ikasama4「堺さんの上品な佇まいには脱帽ですな。そして陰湿な根性焼き。この先もかなり楽しみです|; ̄∇ ̄)ゞ 」
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コメント
思わずココに食い付きました(笑)
>サラシ・・・サラシはやはりいいものだ。
最高だ(≧∇≦)ノ彡バンバン!
お万と言えば瀬戸朝香ちゃんを思い出し、
お末上がりのお玉は江波杏子さんですからね~。
繋がってる♪
ってそうでもしないと、逆転ややこしや~(笑)
もう何を見ても繋げようとする今日この頃で、
内容よりも拘ってしまって困ったもんだのドラマ見過ぎ症候群。
キッドさんのようには書けないものの、
私も週に4、5本は書いてた時期もあったのにと振り返りながら、
面白くないから書けないことにして休んでる奴は~、
どこのどいつだ~い(ノ∇≦*)キャハッッッ♪
あ~ぁ、誰かドラマ記事買ってくれたらな~。。。
と言えば、ずん飯尾さんまでも日9に登場してびっくりしましたよ。
柳原可奈子ちゃん、バカリズムさん、福田彩乃ちゃんもドラマに馴染んでる。
お笑い芸人さんがお笑いでは済まなくなっちゃいますね。
堺さんは『大奥』より『リーガル・ハイ』の方が萌え~だったしな~ヾ(゚∇゚*)オイ
今期も、キッドさんのレビューで笑わせて貰います。
よろしくおつき合い下さいませ~(^-^*)/
投稿: mana | 2012年10月24日 (水) 14時43分
まあ、なにしろ、基本が
しめつけて緊縛するものなので
そこはかとなく団鬼六先生の世界が香るのですな。
同時によせてあげる作業ですので
ないものもあるようになる喜びがございます。
そして俗説とはいえ
刺激による育成という未来への希望を含んでおり
多部ちゃんも上戸彩嬢のように
隠れ巨乳になる期待が高まるので・・・
サラシ・・・サラシはやはり極上なのでございます。
このことは・・・
ジオン帝国のキシリア様にもお伝えしたいほどです。
(ガンダムネタ禁止警報発令)
本家大奥とよしなが大奥の間にも
暗くて深い河があるのですが
地下水脈では繋がっておるようなのですな~。
原作通りなら堺さまはクローンのように
時代を越えて登場なのでございます。
ここが一番の一同爆笑ポイントでございます。
夏ドラマと比して
秋ドラマの洪水ぶりは困ったものでございます。
「イロドリヒムラ」の酒井若菜がかわいかったこととか
全く触れられず~
「ヨシヒコ」のかわいいよ、ムラサキかわいいよも
完全スルーでございます。
しかも、大河ドラマは都落ち、深キョンドラマはレビュー落ちのあり様・・・。
津波じゃ、禁断のたとえとして大津波じゃ~。
まあ、お笑い芸人でも
ドラマに馴染むタイプと・・・そうでない人の差は
歴然としてますが・・・
特にザ・ヨシモト系はだめなんだな~。
やはり・・・関西弁を標準語に置換できない奴に
演技とか役作りとか基本的に無理だからですな。
まあ、昔は演出家がそのあたりを心得ていたのですが
ネイティブで使うとかワンポイントならとか・・・。
最近はタレントパワーがあるので
ひきずられてドラマを台無しにしてしまうことがほとんどでございます。
そう言う意味では「ホーム」でのバカリズム、
「プライスレス」のイッセー尾形は的を射てます。
最初の連打を終えて悪魔もかなり
ガタが来ていますが
地獄の炎が燃える限りは頑張りたい今日この頃です。
こちらこそ、よろしくお付き合いくだされませ
投稿: キッド | 2012年10月24日 (水) 15時53分