« 高校入試・・・アルバイトが正社員を見下すなんてふにゃふにゃ(長澤まさみ) | トップページ | パーフェクト・ブルーと千葉すずのうるんだ瞳(キッド) »

2012年10月 8日 (月)

兎、兎、何見て跳ねる、十五夜お月さん見て跳ねる(加藤浩次)

AKB48をぶん回した翌日、京に散る兎丸だった・・・。

この物語における最大の架空の人物が去って・・・物語は源氏の作った史実に向かって流れだしていく。

そんな感じの今回である。

架空の人物としては鱸丸が実在の人物・・・平盛国に転換するという離れ業もある。

そろそろ、登場するべき人物に盛国の子、盛俊がいて・・・清盛の厳島における愛人・厳島内侍と関係深い人物である。

無双の豪力を誇った平盛俊は・・・嚴島社の巫女・桃李(柊瑠美)と兎丸の子・・・小兎丸がなったりなんかして。

ちょっと幼いけどな・・・この世界では子供だって凄い奴ばかりだからな。

ありえますよ~・・・誰に言ってんだ?

で、『平清盛・第39回』(NHK総合20121007PM8~)脚本・藤本有紀、演出・柴田岳志を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回はいよいよ京の五条の橋の上、新たなる革命勢力の萌芽を示す牛若丸こと源義経と武蔵坊弁慶の宿命の出会い記念、少年義経、青年義経、弁慶と歴代弁慶の五大イラスト描き下ろしで空前絶後のお得感でございまする。画伯、燃えましたな。

Tairakiyomori37 承安二年(1172年)、南宋慶元府(現在の寧波市)から使節が大輪田泊を訪れた。元の時代にはこの地から日本侵略軍が出港したのである。南宋皇帝と後白河法皇の直接の貿易には両者に様々な問題があったが、無官の清盛が介入することで事実上の日宋交易が開始されたのである。翌年の大和田泊の開港を経て、港湾の整備は長期に渡って続き、一応の完成を見たのは平家滅亡後の建久七年(1196年)であったと言う。大事業である。これによって南宋からは大量の宋銭が流入した。つまり、平清盛による銭ゲバルト(実力行使)である。当時、朝廷の流通させている貨幣は「絹」であった。アジア全体を流通する宋銭の貨幣価値は強大であり、これによって絹は相対的な貨幣価値を下げることになる。絹を貨幣として主催する朝廷の困惑は絶大だったのである。絹の大暴落によって一財産失った貴族たちは平家の流通させる宋銭を激しく憎悪したのであった。その流れは全国に波及し、地方の絹持ちたちを落胆させた。やがて、宋銭でなければ貨幣でなしの時代が到来したのだ。かくて、平家打倒の火の手が上がりはじめる。宋銭戦争の始りである。「宋銭反対、絹物保護」は鎌倉時代以後も続いていくが・・・結局、銭は勝つのだった。

「なに・・・遮那王が・・・刺客にならんと申すか・・・」

「興味がない・・・と申しておりまする」

「馬鹿な・・・何のために沙流王の眼を与えてやったと思っておるのじゃ・・・」

「あの者・・・本来・・・人ではないかもしれませぬ・・・」

「人でなければ・・・なんじゃと申すのじゃ・・・」

神・・・と言いかけて闇の陰陽師の頭領・安倍晴久は口ごもる。

古の妖魔・沙流王の力を得た遮那王の第三の眼に睨まれた時の底知れぬ恐怖を晴久は思い出していた。闇の力を駆使するものなら些少は感じたことのある本物の底知れぬ闇の力を・・・晴久は感じていたのだった。

「忌々しいの・・・平家のものに仇なすことは叶わぬか・・・」

八条院はため息をついた。その刹那、八条院は疑惑を感じる。

妾は・・・いつから・・・かように平家を疎ましく感じるようになったのか・・・。

しかし、その疑心は一瞬のことであった。一転俄にかき曇るように・・・八条院の心には停滞が生じる。

妾が愛する以仁王の親王宣下を邪魔立てした・・・あの平家の女狐が憎いのじゃ・・・。

憎くて憎くてならぬのじゃ・・・。

八条院の顔が醜くひきつった。

その頃、播磨の国で一党を率いた山賊の首領があった。

書寫山圓教寺を焼き打ちし、金品を強奪したためにお尋ねものとなっている。

播磨国守は五条大納言藤原邦綱である。

邦綱は藤原家相続人である平盛子の後見人であり、平家との関係は深い。一子・清邦は清盛の養子となっている。同時に邦綱は高倉天皇の側近でもある。

邦綱は地方官の連絡を受け・・・平時忠を頼った。時忠は高倉天皇の中宮・徳子の家人でもある。言わば夫の側近が妻の側近に相談したのである。

時忠はわが娘・朱雀姫に命じ、堂上くのいちを播磨の国に派遣したのだった。

山賊の集団は氷の山と呼ばれる高山に拠点を構えていた。

その総数は三十人ほどである。村々を襲い略奪した女を監禁し酒池肉林の騒ぎを繰り広げている。

くのいちたちは女に混じり、酒に毒を盛った。

たちまち・・・山賊は死体の山になった。

しかし、その中の一人、山賊たちの頭と目されたものがむっくりと起きあがったのだ。

「小癪な・・・国府の忍びか・・・この武蔵坊弁慶に毒は効かぬわっ」

「なんと・・・」

検分に来た朱雀姫は目を瞠った。

弁慶は薙刀を持って立ち上がった。

「女子供とて容赦はせぬっ」

不運にも弁慶の傍にいたくのいちの首が飛ぶ。

「皆のもの・・・遠巻きにせよ」

朱雀姫の命令でくのいちたちは距離をとった。

「ふふふ・・・そんなに離れていては俺の命はとれぬぞ・・・」

「かかれっ」

くのいちたちはそれぞれに忍び矢を放った。

無数の矢が弁慶に突き刺さる。

「む・・・」とうめいて・・・弁慶は倒れ伏した。

「恐ろしい奴・・・」

朱雀姫は巨大な死体を見下ろしてつぶやく。

囚われの娘たちを解放し、山賊たちの死体を残して堂上くのいちは山を降りた。

雪に覆われた氷の山。吹雪の中で武蔵坊弁慶が立ち上がる。

再生した強靭な筋肉によって身に刺さった矢が次々と体外に押し出されていく。

弁慶は何事もなかったようにあくびをした。

「つまらぬな・・・久しぶりに都にでも行ってみるかの」

武蔵坊弁慶は不死身だった。

関連するキッドのブログ→第38話のレビュー

|

« 高校入試・・・アルバイトが正社員を見下すなんてふにゃふにゃ(長澤まさみ) | トップページ | パーフェクト・ブルーと千葉すずのうるんだ瞳(キッド) »

コメント

どうもです
なるほど、絹の相場ですかぁ
確かに大量輸入すれば、儲かるけれども
その利権は平家が牛耳ってますからねぇ

ま、そういうところも公家にとっては
面白くないところでしょうなぁ

そして己の政のために大事な友が死ぬ
その友に手をかけた者は子供であろうと容赦しない

たとえ子供であっても

そんな事、果たして
若かりし頃の清盛が認めていたのだろうか
と、考えると面白いですな

全体的に赤=平家が強調され
牛若丸の服装に源氏が強調されるところも
ポイントになるのでしょうな

それにつけても柊さん
いい役者になりましたな
あの表情だけで絶望してるのが
とても伝わりますなぁ

投稿: ikasama4 | 2012年10月11日 (木) 21時56分

pencil✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥pencil

日本に貨幣経済が発展していない段階ですからねえ。

そこに宋銭が導入される。
絹で決算されるより宋銭の方が利便性が高いのは
言うまでもありません。

あえて、絹銭といういい方をすれば
宋銭が絹銭を駆逐していくわけです。

宋銭は基本的に銅銭で
仏像の鋳造原料でもあります。
その需要も高かったのですな。

で、貴族や荘園領主は
絹銭を貯蓄していたのに
ただの「布切れ」になってしまうわけです。

関東武者の怒りとは
この「平家の宋銭」憎しの心だったのでございます。

まさに平清盛は銭ゲバだったのですな。

さて・・・兎丸は
清盛にとって
「義の変革のための同志」
革命家と内ゲバとは
きってもきれないものでございますからね。

「理想の実現」のために「手段」を選ばないものと。
「手段」にこそ「理想」を求めるもの。
その乖離は確実に軋轢をもたらすのですな。

修羅の道を歩けば
それは孤高の道・・・。
「一体、自分はだれのために世をただそうとしたのか」
「何のための世直しなのか」
苦言を呈した同志の死は・・・。
まさに清盛の茫然自失の瞬間の到来でしたな。

その双方の気持ちを分かっていた
桃李のやるせなさ・・・。
「野ブタをプロデュース。」の時もそうでしたが
荒涼としたやるせなさを
柊さんは実に見事に表現しますねえ。

この兎丸死後も登場してもらいたいものでございます。

投稿: キッド | 2012年10月12日 (金) 03時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/83353/47351690

この記事へのトラックバック一覧です: 兎、兎、何見て跳ねる、十五夜お月さん見て跳ねる(加藤浩次):

» 【平清盛】第39回 [ドラマ@見取り八段・実0段]
義経(神木隆之介)は、ついに五条大橋で弁慶(青木崇高)と会い、宿命の対決をする。 一方、福原では清盛(松山ケンイチ)が、大輪田泊の工期を巡って兎丸(加藤浩次)と対立。 決裂が避けられない状況に...... [続きを読む]

受信: 2012年10月 8日 (月) 03時54分

» 大河ドラマ「平清盛」第39回 [日々“是”精進! ver.F]
兎丸、死す… 詳細レビューはφ(.. ) http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201210070003/ 平清盛 完全版 Blu-ray-BOX 第壱集ジェネオン・ユニバーサル 2012-11-21売り上げランキング :... [続きを読む]

受信: 2012年10月 8日 (月) 05時36分

» 平清盛 第39回 兎丸無念 [レベル999のgoo部屋]
『兎丸無念』 内容 京・五条大橋で、禿退治をしていた弁慶(青木崇高)は、 ある日、今は遮那王(神木隆之介)となっている牛若と再会するのだった。 その禿のことで、時忠(森田剛)の行いをヤリスギと注意する兎丸(加藤浩次) あまりの横暴ぶりに、万灯会を行う福原...... [続きを読む]

受信: 2012年10月 8日 (月) 07時30分

» 「平清盛」第39話。 [Flour of Life]
「平清盛」第39話の感想です。今週は旅行に行ってたので、感想を書くのが遅れました。 [続きを読む]

受信: 2012年10月 8日 (月) 23時36分

» 大河ドラマ「平清盛」時代を変えた男39兎丸が清盛の無茶な要求に仲違いし禿によって始末され清盛は自らの行いに嘆くも前へ進むのだった [オールマイティにコメンテート]
大河ドラマ「平清盛」第39話は五条大橋で義経と弁慶が運命的な出会いは果たし、これにより義経と弁慶は行動を共にする。一方清盛は時忠に命じて平家に刃向う者たちは尽く断罪し ... [続きを読む]

受信: 2012年10月 9日 (火) 06時26分

» 平清盛、清盛の心変わり!! [函館 Glass Life]
弾圧すればするほど抑圧が反抗心となり内に溢れてくるのです 表向き従っているように見えても実のところhellip; 清盛の子・徳子が高倉天皇の中宮となり後に安徳天皇が生まれ ますが、清盛は天皇の外祖父として権力を振るおうとします。 権力の頂点を極めた清盛...... [続きを読む]

受信: 2012年10月 9日 (火) 11時03分

« 高校入試・・・アルバイトが正社員を見下すなんてふにゃふにゃ(長澤まさみ) | トップページ | パーフェクト・ブルーと千葉すずのうるんだ瞳(キッド) »