シェアハウスの恋人のロングロングケーキなテイスト(水川あさみ)
先週は「書店員ミチルの身の上話」に大島弓子の「ノン・レガート」がなんとなく思い出されたのだが・・・今回は大島弓子の「ロングロングケーキ」が匂い立つ「シェアハウスの恋人」である。
みんな・・・大島弓子を愛読しているんだな~。
別にパクるつもりはなくてもなんとなく滲み出てしまうんだな~と生温かく思うのだった。
さて・・・ここまでかなりの2013年冬ドラマの幕が開いたのだが・・・一日一作だとかなりあまる感じになっている。
で、今回は「シェアハウスの恋人」に「ミチル」を付属させておく。
来週の予定は・・・。
(日)「八重の桜」
(月)「ビブリア」
(火)「ミチル」
(水)「シェアハウス」
になる予定です。つまり、「ハンチョウ」「サキ」「ラストホープ」「いつか陽のあたる場所で」はレビューしない方向なのであしからず。
まあ、来週の「シェアハウス」の感じで水曜、谷間にできれば短評の可能性もあります。
で、『シェアハウスの恋人・第1回』(日本テレビ20130116PM10~)脚本・水橋文美江、演出・南雲聖一を見た。大島弓子の「ロングロングケーキ」は親友のシシオを愛するバイセクシュアルのコタと地球外生命体の「宇 宙人」の変装完全無欠美少女をめぐる永遠の青春賛歌である。妄想を激しく刺激する妄想的傑作と言えます。で・・・おそらく男→女で変換されたのがこのドラマなんですな・・・あくまで妄想的にでございます。
主人公の津山汐(水川あさみ)は特に起伏のない二十代を過ごし、三十歳になった瞬間に左遷され、小さな営業所に配属される。事務機械・・・主にコピー機を扱う会社のOLである。
島流しになった先にはふてぶてしいタイプの望月メグ(木南晴夏)がいます。
これは「犬飼さんちの犬」でおなじみの展開ですな。
もちろん・・・メグは火田七瀬の世を忍ぶ仮の姿である。
≪とばされました≫≪とばされました≫≪こんな場所へ≫
汐の心にひしめく寂寥感に七瀬は同情するのだった。
しかし・・・顔に笑顔の仮面をかぶり、平常心を装う汐を慰めることはできない。そんなことをしたらテレパシストである正体がバレてしまうからである。
・・・いい加減にしておけよ。
そんな汐の悲哀を感知したものが広大な宇宙にもう一体いた。
さびしい宇宙人であるそれは川木辰平(大泉洋)という人間に変態して地球に降下する。
そして、河原にて汐と接近遭遇を果たすのだが汐はそのことの記憶があいまいになる。
シェアハウスで再会した宇宙人にマフラーをプレゼントしたことさえ、忘れているのである。
宇宙人はスーパーマーケットに就職するが・・・その優秀さを古株のパートタイマー寺坂(もたいまさこ)は疑う。
「最近のことを知らないのよ・・・前科者じゃないかしら」
「あの・・・エグザイルと結婚した胸の大きい子みたいな」
「ああ~、前科があるってバレたらどうしよう~とかウジウジするやつね」
「だったら前科者と縁を切りなさいよって話よね~」
「犯罪者なのに被害者面したヒロインって何様なのよね~」
・・・おばさんたちの話はとりとめないのだった。
シェアハウスのもう一人の住人・山吹(三浦理恵子)が40歳になった記念に恋人と同居を始めたために空き室が発生。
40歳独身の山吹を見下すと同時に心の支えにしていた汐は激しく気落ちするのだった。
そんな・・・汐はコンビニの店員・桜井雪哉(谷原章介)に片思いをしていたのだが・・・雪哉はコンビニを首になりホームレスにまで身を落していた。
(さすがに・・・ホームレスの男とは・・・)と自重する汐。
しかし・・・そんな汐の元に雪哉の息子・空知(君野夢真)が届けられる。
空知は・・・汐の弟の凪(中島裕翔)と結婚を前提に交際している大学生の錦野カオル(川口春奈)がアルバイトしているピアノ教室の元生徒で・・・雪哉と別居して長野でチーズを作っている妻の櫻井真希(須藤理彩)に無断で上京してきたのだった。
「近所のコンビニで働いていた」という空知の父親の写真は・・・汐の片思いの相手だったのだ。
思わず走り出す汐。
いかにもバカップルな凪とカオルの青春ぶりがうらやましく・・・片思いの相手が妻子ある男性であったことがうらめしく・・・でもホームレスにまで落ちぶれているなら自分にもワンチャンスあるかとあさましく・・・心は動いたのである。
しかし、雪哉は他人の迷惑考えずに飛び込み自殺を考えていた。
「なんで死のうとするんですか」
「関係ないだろう」
「もう関係あるんです」
どこからともなく現れた宇宙人と雪哉を捕獲する汐だった。
そして・・・長距離バスで長野に帰る空知には「お父さんを必ずお届けするから・・・」とよくわからない約束をかわすのである。
だが・・・なにやら鬱屈した雪哉は一筋縄ではいかない相手だった。
宇宙人「惑星では何が好きですか」
雪哉「しいて言えば土星かな」
風呂に入れてきれいになった雪哉にうっとりとする汐。
しかし・・・ちょっと目を離すと雪哉は宇宙人とキスを始めるのである。おえっ。
ああーっ、やっぱりねえ、大島弓子のテイストなんだね~。
関連するキッドのブログ→ホタルノヒカリ
で、『書店員ミチルの身の上話・第2回』(NHK総合201301152255~)原作・佐藤正午、脚本・演出・合津直枝を見た。目が覚めたらもう八時過ぎてたんです。始発の飛行機で長崎に帰ろうと思っていたのに。しょうがない私(戸田恵梨香)です。でも、豊増一樹さん(新井浩文)と前夜、はげしく愛し合ったので仕方なかったんです。もう、明日は別れなきゃと思うと何度も何度も欲しくなるんです。その気持ち分かるでしょ。でも彼ったらあんなにがんばったのに朝はさっさと一人で出勤しちゃって・・・タフなんです。それとも奥さんがこわくて外泊できなかったのかしら。そういうところもかわいい気がします。テーブルの上には現金が置かれていて、結構大金なんです。きっと彼は出張費とかを水増し請求して着服しているんだわ・・・と思うとその健気な感じがますます愛おしい私でした。仕方がないので東京の大学に通っている男の子の部屋を訪ねました。竹井輝夫(高良健吾)くんは私の言うことは何でも叶えてくれるすごくいい子なんです。二人で買い物をしてようやく制服を脱いだ私は気持ちがウキウキしてきました。こうなったら東京でもっともっと楽しみたい気分です。シーとかランドとかにもいってみようかな。そこで同僚の春子(安藤サクラ)に電話でお願いしちゃったんです。「東京で・・・急病になったからもろもろよろしく~」ってことで。私は知らなかったんだけど長崎では職場のみんなや、父親(平田満)や妹(波瑠)、そして恋人の久太郎(柄本佑)とかが大騒ぎだったみたい。でも・・・彼に電話すると昼間から逢ってくれるというのでとにかくラブホに突入したんです。「私服もかわいいね」と彼はほめてくれました。「なんだか・・・地元では騒いでいるみたいなの・・・ちょっと東京に来ただけなのに・・・」「それは君が凄く魅力的だからだよ・・・」と彼は言葉巧みに私を気持ちよくしてくれます。それだけでなく、昨日の夜にあんなにあんなに愛し合ったのにもう大きくなっているものを押しつけてくるんです。私も部屋に入った瞬間から濡れそぼっていたのであわてて下着を脱いじゃいました。とにかく・・・入れるもの入れて出すもの出さないと落ち着かないってことあるでしょう。彼はすごくタフだし、テクニシャンだし、私は行って行って行きまくるのでした。・・・で、彼と逢ったり、逢えない日は東京見物したりしてあっという間に十日がすぎてしまったんです。本当に楽しい時はあっという間、性交中は時間感覚おかしくなりますよねえ。ところが・・・キャッシュカードが突然使えなくなっちゃいました。春子に電話したら・・・「あんた・・・このままでは・・・もう駄目かもしれないよ・・・職場は解雇されちゃうし、オヤジさんカンカンで預金を通帳で全額下ろしちやったって・・・」・・・ええーっと私は腰が抜けそうになりました。なんでまたそんな大変なことになっているのか・・・ただただ私は自分に正直であろうとしただけなのに・・・。とにかく・・・目の前にあった宝くじ売り場に行きました。職場のみんなから頼まれた宝くじがあたっていたら・・・少しはご機嫌をとれるかも・・・と思ったからでした。ところが・・・宝クジ売り場のお姉さんが言うことにゃ・・・「お譲さん、おめでとうございます一等2億円の当選です・・・」・・・私は下半身がじゅっと音をたてて融けたような気分になっちゃいました。さあ・・・いよい来週からは宝くじがあたった女の波乱が幕開けするんですよ~。
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