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2013年2月21日 (木)

東京の宇宙人(大泉洋)

私事で恐縮ですが・・・ココログのログイン画面・リニューアル問題である。

「変えるよ~」と言っといてずっと変えない日々。

そして、予告もなく昨日、突然、変更である。

そして・・・なんだか不具合が生じて・・・各方面で恐慌が生じたらしい。

キッドも記事投稿に失敗したが・・・このブログとの付き合いも8年目である。メモで下書きコピーペースト作戦を実行したので・・・「へっへっへ」と悪魔のドヤ顔をすることができたのだった。

一夜、あけると・・・ログイン画面は旧画面に戻っていたのだった。

ココログさん、がんばって・・・と囁いておく。

・・・で、水曜日のレビュー対象もかなり・・・困難な状況だと察する。

視聴率は11.6%↘*9.6%↘*7.4%↘*6.8%↗*9.2%と先週、やや持ち直したものの・・・平均視聴率*8.9%は前季の「東京全力少女」の平均・*7.6%より些少まし・・・という程度なのである。前々季の「トッカン」は五輪の夏ドラマでありながら平均10.5%だったのだ。・・・まあ、ドングリの背比べだけどな。

しかし、「トッカン」「全力」は連続レビュー対象にもならなかったので・・・「シェアハウス」にはもう少しがんばってもらいたい気持ちでいっぱいだ。

「水川あさみ」「木南晴夏」「川口春奈」と個性派女優を三枚も使って・・・こ、これではっ・・・なのだなあ。

で、『シェアハウスの恋人・第6回』(日本テレビ20130220PM10~)脚本・水橋文美江、山岡真介、演出・中島悟を見た。水橋は「ホタルノヒカリ」や「ビギナー」の脚本家、山岡は「セクシーボイスアンドロボ」の脚本家である。もう少し、底力を出してもらいたよなあ。もっとも水橋は「トライアングル」、山岡は「赤鼻のセンセイ」とかなりガッカリさせられた過去もあるのだ。まあ、共同脚本体制というのは基本、失敗の要素が高いものなのである。いわば、シェアハウスみたいなものだから。

さて・・・バレンタインデーを挟み、「ローマの休日」の系譜の展開をしたわけだが・・・「~の~」という主題には対象を絞りこんて行く方向性がある。「シェアハウス・・・の・・・恋人」というように漠然としたものから具体性を導き出す手法なのである。「の」の持つ神秘の力である。

で・・・今回の記事のタイトルはもちろん「巴里のアメリカ人」(1951年)のパクリである。ミュージカル映画の金字塔なのであるが、キッドは志田未来を見るとレスリー・キャロンを思い出すのである・・・意味不明だぞ。「異国の人」というのは常にさびしい存在であり、それがテーマになりうる。「異星の人」ならそのさびしさは格別なわけである。最近、深夜映画で「グリーン・カード」(1990年)が放映されていたが、その物語の骨格は「ニューヨークのフランス人」である。外国人永住権「グリーンカード」を求めて米国女性と偽装結婚をするフランス人の話なのである。水と油のような二人だが結局、恋におちる・・・実に「よくわかる話」に仕上がっている。

もちろん、「映画」と「連続ドラマ」を同列に扱うことはできないが・・・話も中盤にさしかかり・・・「よくわからないまま」続いていく「シェアハウスの恋人」は・・・ものすごくもどかしい。

もちろん・・・登場人物の気持ちがもどかしいなら構わない。しかし、「シェアハウスの恋人」はドラマそのものがもどかしいのである。

なぜなら・・・「東京の宇宙人」の存在があまりにも不明確だからである。

もう一方の日本テレビのドラマが「マンガの世界からやってきた、はらちゃん」をストレートにぶつけてくるのとは対照的なのである。

もちろん・・・そういうテクニックはある。そうであるような、ないようなそぶりで興味を引くというやり方である。しかし・・・そうだとしたら・・・宇宙人である必要はないんじゃないのかな。

最初に裸で登場した辰平(大泉洋)である。これは宇宙人であることを明示していると思われる。その後でヒロインの汐(水川あさみ)や三枚目の雪哉(谷原章介)が辰平が宇宙人であることを信じないことは問題ではない。しかし、お茶の間に対してはもう少しサービスがあるべきだろう。おそらくシェアハウスは「空飛ぶ円盤」(宇宙船)なのだろうし、来週はようやく発光するみたいなのだが、もう少し早くから眠ると目が光ったり、ゲル状のものが耳から出てきたり、時々、空中浮遊したりするべきではないのか・・・と思う。

「グリーンカード」ではお高くとまってフランス人を下品と見下していた米国人に対して、ピアノを弾いて詩を朗読するという並々ならぬ教養を披露して異国の人が度肝を抜くというシーンが序盤にある。フランス人を演じるジェラール・ドパルデューに米国人を演ずるアンディ・マクダウェルが魅かれ始める瞬間である。その後も紆余曲折はあるが・・・そういう意味では「圧倒的な魅力の提示」はラブ・コメでは絶対に必要なのである。

もちろん・・・奥手なヒロインに対し、主人公がひたすら優しく癒しを与え続けるというのも「話」としては成立するが・・・面白いかと言われるとつまらないと言うしかないのだな。

ともかく・・・前回、辰平が汐に愛を告白したことにより、物語はターニングポイントを迎えたのである。

おそらく、様々な事情で望月メグ(木南晴夏)が消えていた回があったわけだが、今回は錦野カオル(川口春奈)が完全に消えている。ものすごくバランスの悪い脚本である。つまり、お約束の場面が全く作れていないということである。

今回は望月メグ(木南晴夏)が本当はお嬢様という設定により「物凄い簡単な事務作業をこなす」だけで一同万歳というコントが展開するわけだが、こういうお約束を作り、エスカレートさせていくというオーソドックスな作り方がないのでもたないのである。

汐は辰平に告白されたショックで失語症になってしまう。

しかし、津山凪(中島裕翔)の出番を捏造するために・・・弟だけには話せるという展開である。もちろん、それはそれでコミカルなのだが・・・演出・演技ともにスムーズではないため邪推の介入を許すのである。

雪哉を加えた・・・片思いの男と片思いの男に片思いの男と姉思いの弟が三人で汐が言葉を取り戻すための作戦を練る。

その中で、汐の父親が相撲の後援会の会長で汐も相撲ファンであるという設定が突然、提出されるのである。そんなこと・・・最初から匂わせておけよ。

で、それは置いておいて・・・家族旅行でスキーに行った汐が樹木に衝突しそうになって大声をあげたという思い出から・・・一同は突然、スキー・ツアーに出発するのだった。

スキー・ブームが去って、スキー場はガラガラだから行こうと思えば行けるわけである。

その人気の絶えたスキー場で・・・なんと、汐はかって勝負下着の赤いランジェリーを購入したショップの店員・秋穂(工藤里紗)と再会するのである。もうすぐ三十路のグラビアアイドルもタニショーのおしゃれ小鉢として出番を確保するのだった。

しかも・・・人気の絶えたスキー場で秋穂の婚約者として登場した大久保(林泰文)はなんと・・・汐の昔の恋人なのであった。

お・そ・ろ・し・い偶然というか、くたびれた脚本家の前頭葉なみに狭い世間なのだった。

・・・まあ、その点はいいじゃないか。

恋人との再会で図らずも言葉を取り戻した汐。

そして、汐から・・・大久保がふたまたをかけたうえに汐をふったと聞いた辰平と雪哉は突然、義憤にかられ、大久保に正義の鉄槌を下すことを宣言するのだった。

いやあ、ジオンの総統による戦意高揚演説なみに安易で唐突な展開と言う他ない。

・・・おいっ。

「なぜ・・・汐は失恋せねばならなかったのか・・・」

「お嬢ちゃんだからだよ」とつぶやく他はないではないかっ。

突然、任侠精神に目覚めた雪哉はゲレンデの恋人たちのリフトに割り込んで・・・大久保を恫喝するのだった。

「おい・・・あんた・・・ウチの(相撲の後援会)会長の娘と知って・・・お嬢にあんなことしたんかい」

「えええ」

「それなりの覚悟はあるんだろうな」

「えええええ」

「あの頭がもじゃもじゃな男な・・・あれ・・・ああ見えて・・・刈り込んだらパンチパーマやで・・・近頃はいろいろとあるんで・・・とぼけた顔してるが・・・きれたらみさかいない鉄砲玉じゃ」

「えええええええええええ」

蒼白になった大久保は汐に土下座してわびをいれるのだった。

汐も調子にのって「このうそつきのふたまた野郎、月の出る晩ばかりじゃあらへんで」と決めるのだった。

林泰文ファン涙目の一幕である。

汐は辰平はタイプじゃないと言い切るのだが、辰平と大久保、かなり同じタイプだとおもうんですけどーーーーーっ。

・・・もう、いいか。

突然の日帰り弾丸ツアーの決行で披露した汐は風邪を発症、発熱して寝込んでしまうのだった。

そんな汐を徹夜で看病する辰平である。

ケーキの保冷剤を汐の首筋、脇の下、股間に配置した辰平は・・・氷嚢を手でぶら下げつつ・・・「僕は君の悲しみを癒すためにこの星にやってきた・・・君が幸せならそれでいいんだ・・・」と看病&告白をするのだった。

寝たふりをしていた汐だったが・・・その言葉に聞き入っていたのである。

そして・・・おそらく・・・汐の心は少し揺れ始めたのである。

物凄く説得力はないが・・・明らかにそういう流れですので承認してください。

なぜ、急に男を愛し始めたのか、全く説明のないまま、妻子ある雪哉もまた、その告白を聞いてもの思いに沈むのである。

だからってなんだとしか思えませんがーーーっ。

とにかく・・・まとめとして「シェアハウスって凄い」とつぶやく姉思いの弟だった。

だれか・・・シェアハウスの凄さがわかった人いますかーーーっ。

関連するキッドのブログ→第5話のレビュー

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コメント

初めまして!
私は最終回の「シェアハウスの恋人」観ました!
宇宙人(大泉洋さん)とOLの女性(水川あさみさん)がキスをしたシーンは衝撃的でした(^-^)
そして宇宙へ帰っていったシーンは感動で涙流しながら観てましたよ!
又再放送で「シェアハウスの恋人」が入ったら又観ますね(^ー^)大泉洋さんの演技最高でした(^-^)v

投稿: ハンバーグ好きの10代 | 2013年4月 7日 (日) 21時33分

☮ドウデショウ?~ハンバーグ好きの10代様、いらっしゃいませ~シェアハウス☮

大泉洋さんがお好きなのでございますね。

ちなみに最終回のレビューはコチラでございます。

→http://kid-blog.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-8639.html

リンク不足で申し訳ございません。

しかし、ロムっていただき宝探し気分を
味わっていただきたいという管理人の心情を
前向きでご検討くださいますように・・・

投稿: キッド | 2013年4月 8日 (月) 00時22分

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