涙で綴りかけたお別れの手紙を破っちゃう女(尾野真千子)
「ああ、これは破っちゃうな」
「また、そんな風に先回りして・・・」
「だって恥ずかしいだろ・・・こんな本心書いちゃったら」
「だとしても・・・流れを楽しみなさいよ」
「手紙はいつも卑怯なんだよ」
「未来の明日香のために明日香は生きます」
「クリームソーダは飲み物です」
「綴り終えたら終わりですものね」
「何が悪いのか、今もわからない」
「だれのせいなのか、今もわからない」
ビリッ、ビリッ、ビリビリッ。
で、『最高の離婚・第7回』(フジテレビ20130221PM10~)脚本・坂元裕二、演出・並木道子を見た。1810年、絶頂期のナポレオン・ポナバルト皇帝は大陸封鎖令で自らの首をしめつつあった。協定違反を犯したロシアに対し、戦争で白黒つけることを決意したのである。同盟諸国から徴兵した兵力は六十万人に達し、補給困難の問題が予想された。そのために発案されたのが缶詰である。これにより食料調達の問題は解決したに見えたが、缶詰の開封のために使用した銃剣が折れるという事態が発生する。飢えと寒さに襲われたナポレオン軍は大敗を喫し、ナポレオンは破滅の坂を転げおちる。やがてセントヘレナ島に幽閉されたナポレオンは失意のまま1821年に死去する。米国で便利な缶切りが発明されたのは1858年である。ナポレオンの辞書に缶切りという文字はなかったのである。
濱崎光生(瑛太)は「昔の恋人と赤いソファでハリー・ポッターを見ようとして賢者の石(2001年)と謎のプリンス(2009年)の時の涙が不一致する」夢を見て目覚めたのだった。
実は光生を愛している以上に光生に愛されていない疑惑に包まれている星野結夏(尾野真千子)はたちまち・・・光生の心が紺野灯里(真木よう子)に傾いていることを察知してしまうのだった。
「元カノが破局したら・・・よりを戻そう的な・・・」
けして・・・結夏とは別れたくない光生だったが・・・それはそれなりに邪心がないわけではないために硬直するのだった。
そんな二人が離婚したことをそれとなく察していた光生の祖母・濱崎亜以子(八千草薫)は「大切なものが遅れてやってくることはあるので・・・もう一度考え直してくれないか」と結夏に老婆心を伝える。
結夏は光生の心を得ようと拙い料理に挑戦するのだが・・・食材買い物中に灯里と遭遇するのだった。
「ナツメグってなんですか・・・」
「ハンバーグとかに・・・」
「そうなんだ・・・」
元カノと元妻は「光生の好きな動物年代別ベスト10の秘密のメモの話」で盛り上がるのだった。
上原諒(綾野剛)はなんとか灯里の心を取り戻そうとするが、押せば引くの法則で灯里は頑なに諒を拒絶するのである。
ついには部屋から追われるように出て行く諒。
いざ・・・そうなると灯里の心は揺れる。
街を彷徨う諒を目撃する光生。
しかし、放置である。
そして、初島淳之介(窪田正孝)と結夏のツーショットを目撃してしまうのだった。
心がざわつく光生である。
次に灯里を目撃した光生は猫の缶詰めを放り捨て尻尾をふりふりアタックを開始するのだった。
一方、淳之介から熱烈なプロポーズを受ける結夏。
二組のカップルは桜並木の川沿いを川を挟んですれ違う。
「桜が好きなの」
「桜なんて嫌い」
「私も・・・」
「私・・・あなたとじゃだめなのよ」
「僕は誰かにがんばれなんて言うのは言った人をぶんなぐっちゃうほど嫌いなんです」
「くそばばあ」
「でも・・・がんばってください」
「くそがき・・・」
「ありがとうございます」
光生への愛のために淳之介をふりきる結夏。
くすぶっていた灯里への思いが燃えあがる光生。
ほろ酔い機嫌で戻った光生の心を女の直感で見抜く結夏。
死んでもあなたと 暮らしていたいと
今日までつとめた この私だけど
最後の最後に光生好みの女になるために全身全霊を賭ける結夏。
「いってらっしゃい」と笑顔で送り出された光生は両手に花気分でウキウキしてくるのだった。
しかし・・・荷物をまとめた結夏は渾身のハンバーグを作り、置き手紙を書きはじめるのだった。
光生さんへ・・・光生さんだって・・・今、自分でそう書いててびっくりしました。あなたのことを名前で呼ぶのはちょっと記憶にないぐらい久しぶりな気がして、何か緊張します。あのね・・・光生さん。私、やっぱり、このまま一緒に住んでいるのは変だと思いました。離婚して結構たつし・・・何かと支障があると思うのです。どんな支障かはうまく説明できないのですが、最近どうも・・・あなたのことを見てると変にざわざわとするのです。私なりに・・・その・・・ざわざわを打ち消すとか、あるいは元に戻す努力を検討してみたのですが・・・どちらもうまくいきませんでした。・・・私、あなたのことを変だとか言いましたが・・・どうやら、誰より変なのは私なのかもしれません。私はいろんなことの調整がうまくできないのです。好きな人とは気が合わない・・・気が合う人は好きになれない。私・・・あなたの言うことや、することには何一つ同意できないけど・・・でも、あなたが好きなんですね。あなたへの愛情とあなたとの生活はいつも ぶつかって・・・何というか、それは、私が生きる上で抱える・・・とても厄介な病なのです。前に・・・映画見に行きましたよね?・・・ほら、私が・・・10分遅刻したとき・・・横断歩道を渡ったら、待ち合わせのところにあなたが立っていました。寒そうにしてポケットに 手を入れてました。・・・この人は、今、私を待ってるんだ・・・そう思うと何故か嬉しくなっていつまでも見ていたくなりました。それは私にとって映画を観るよりも・・・ずっとずっと素敵な光景だったのです。・・・・・・・・あなたをこっそり見るのが好きでした。あなたは照れ屋でなかなかこっちを向かないから盗み見るチャンスはたびたびあったのです・・・目黒川を二人で並んで歩くとき、こっそり見てました。DVDを一緒に見てるとき、別々に本を読んでるとき、いつもあなたを盗み見て・・・気持ちは 自然と弾みました。桜が見える家にお嫁にきて・・・桜が嫌いな人と一緒に暮らして・・・だけど、あなたが思うより・・・ずっと私はあなたに甘えていたし、包容力っていうのとは少し違うけど・・・あなたの膝でくつろぐ心地よさを感じていました・・・一日中、日向にいるような・・・そんな・・・まるで猫のように。もしかしたら私はこの家に住む3匹目の猫のようなものだったのかもしれません。・・・おいしいご飯ありがとう。温かいベッドを ありがとう。膝の上で頭をなでてくれてありがとう。あなたを見上げたり見下ろしたり盗み見たりまじまじ見たり・・・そんなことが何よりかけがえのない幸せでした。・・・光生さん、ありがとう。・・・お別れするのは自分で決めたことだけど少し淋しい気もします。でも・・・もし、またあなたをこっそり見たくなったときは・・・あなたにちょっと話しかけたくなった時はまたどこかで・・・
・・・と可愛い便箋に書いてみたけれど・・・最初はちょっと消してみて・・・それからすべてを破棄する結夏だった。
そして・・・チラシの裏に「冷蔵庫にハンバーグあるからチンしてね」と書いて部屋を出たのである。
黄昏は夕闇に包まれ、のほほんと帰宅する光生。
結夏の不在を感じてたちまち不安な気持ちに・・・。
そこでチャイムが鳴り、ハンバーグの皿を抱えてドアを開けた光生は捨てられた猫のような・・・諒を発見するのだった。
「にゃあ・・・」
「にゃあ・・・って、今、別の猫がね」
寒い駅のホームで震える雌猫が一匹。
さ、再現率高すぎ~。
仕方ないじゃないか・・・凄いんだものっ。
は、はっくょしおおおおい。
関連するキッドのブログ→第6話のレビュー
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コメント
このドラマ、テンポのよい会話の中に本質をつく言葉が入り ハッとさせられたり笑ったり楽しく見ていました
でも 何故かちょっと自分とは違う遠いところにいる人の話のようにも感じてました
7話は共感しまくりで 亜以子さんの缶詰の話も淳之介の言葉も 結夏の最後に完璧な妻を演じたい気持ちも
痛いほどわかり 思わず手紙の文面に泣かされました
結夏と灯里の何気ない会話が 後で利いてくるというか。。 脚本が神がかっていますね!
次回 ざわつく展開ですが淳之介を振り切った結夏のために光生には もう一度操を守ってもらって
ハッピーエンドでお願いしたいです☆
投稿: chiru | 2013年2月22日 (金) 21時08分
シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃいませ・・・大ファン
このドラマのカップルは
まだ子供のいない人々なので
誤解を恐れずに言えば
まだ、半分、子供なのですな。
いわば・・・青春が終わっていないわけです。
わかれる、きれるも
あくまで個人的な問題で
まあ、「好き」とか「嫌い」とか
たわいもないことが
何より中心になってくる。
子供がいたら少なくとも
それが「問題」になってきます。
そもそも・・・離婚なんて
子供に対する裏切りそのものですし、
どちらか、あるいは双方が
そうせざるを得ない事態を招いた責任を追及される。
しかし、子供がいないと
結局、どちらかの恋の終りが「結末」になることは
ある程度、許されちゃうわけですからねえ。
ただし・・・どちらかが
「家族」であることを求めたり
本当はどちらもそうありたいのだが
行き違ったりする。
ここがドラマなんですな。
「もう一度、君にプロポーズ」の主題が
ふたたび、繰り返されているような気がします。
あの作家が誰なのか・・・キッドはまたしても
疑いを濃くしている今日この頃です。
今回の未完の「ラブレター」・・・。
あの「日記」と同じトーンでしたからああああっ。
ま、それはそれとして・・・。
結局、変人の光生が好きで好きでたまらない結夏。
やはり、浮気三昧の諒を嫌い嫌いも好きのうちのような灯里。
悪い事しても女が許してくれるといいなあという
脚本家の男心が匂い立つのでございます。
おばあちゃんが上手く説明できる「缶詰と缶切り」の話を上手く光生に伝えられない結夏。
手紙は上手に書けるのに照れくさいのか、意地なのか
出さない結夏。
この辺のじれったい感じが
微笑ましいドラマでございます。
遠く去った青春の日々の残照が
心を赤く染めるのですな~。
ああ・・・帰りたいけど帰れない日々へ。
タイムトラベルさせてくれるドラマは
いいドラマと言うしかないのです。
投稿: キッド | 2013年2月23日 (土) 04時27分
はじめまして
僕はほとんどドラマを見ない人間で、このドラマも妻が録画していたのを横で流し見していた程度なのですが、今回の話を見ていて思わず引き込まれて、慌てて1話からきちんと見直しました。
今回は圧倒的に、ゆかちゃんのターンでしたね。
あかりさんと諒の別れもありますが、何よりゆかちゃんのターンです。
がさつな女だなあと思っていましたけど、今回はなんだかジーンときてグスンとしました。
>誤解を恐れずに言えば
>まだ、半分、子供なのですな。
>
>いわば・・・青春が終わっていないわけです。
>(中略)
>しかし、子供がいないと
>結局、どちらかの恋の終りが「結末」になることは
>ある程度、許されちゃうわけですからねえ。
>(中略)
>ただし・・・どちらかが
>「家族」であることを求めたり
>本当はどちらもそうありたいのだが
>行き違ったりする。
>ここがドラマなんですな。
なるほど。「青春が終わっていない」人たちの行き違いのドラマ。卓見です
>「もう一度、君にプロポーズ」の主題が
>ふたたび、繰り返されているような気がします。
ドラマはほぼ見ないので、このあたりは良く分からないのですが、僕の場合は、なぜだかめぞん一刻を思い出しちゃいました。
想いが行き違ったり、伝えるのをやめたり、諦めてしまうもどかしさとか。
>手紙は上手に書けるのに照れくさいのか、意地なのか
>出さない結夏。
>
>この辺のじれったい感じが
>微笑ましいドラマでございます。
微笑ましいというより、僕はそれこそ、ざわざわしてしました。
ゆかちゃん、きちんと伝えればいいのに……。
もっと言えば離婚する前から、自分の気持ちをちゃんと伝えればいいのに、何か変わったかもしれないのに。
それはゆかちゃんだけじゃなく、のび太(光生)もそうです。
しかし自分で頭悪いとか言っていますけど、それでまた光生に説明しようとする缶切りと缶詰の話も事実相当に要領を得ないですが、あの手紙はなかなかどうして書けない。
書けないですよ!
―――――泣かされた!
と、なんだか初めての書き込みなのに、すいません。
今回の話は結構心動かされて、何個かサイト回ったんですが良い感じに書いたところがないなーと思ってたところ、素敵にレビューされていて、思わず知らず長くなってしまいました、平にご容赦くださいまし。
投稿: じゃごらあ | 2013年2月27日 (水) 02時02分
ナンジャ(゚д゚)ゴラァ!!~じゃごらあ様、いらっしゃいませ~トドカナイテガミニナカサレテ
拙いレビューをおほめいただきありがとうございました。
流し見していた方がついひきこまれる・・・そういう力のあるドラマなのでございますねえ。
一話から見直されてよろしゅうございましたね。
やはり、連続ドラマですから・・・
ゆかちゃんがここで爆発する成り行きを
楽しみませんともったいないですから。
最初にお断りしておきますが
このレビューは基本的に視聴後のキッドの妄想で
成立していますので
記事内容はあまり、ご信用なさらないでください。
今回・・・というか、このドラマはかなり
再現性の高い記事になっていますが
それはなかなかに妄想のつけいる隙のない
素晴らしいドラマの証ということになります。
さて、「もう一度君に、プロポーズ」は2012年の4月~6月に放送されていたドラマで子供のいない竹野内豊と和久井映見の演じる夫婦の物語。結婚してからの記憶を突然失ってしまった妻に・・・夫がとまどいながらも妻の残した日記を手掛かりに愛を再構築していくラブ・ストーリーなのです。
ここで登場する妻の日記がなかなかに素敵だったのでございます。
脚本家が桐野世樹という新人さんなので
これは誰か名のある作家の覆面だろうと噂されたのです。
キッドとしてはおそらく野島・・・と考えていたのですが
今回の「手紙」で坂元・・・かも。
と、妄想しなおしたということです。
常連さんへのお返事コメントなので説明不足で申し訳ありませんでした。
「めぞん一刻」の二人は
夫婦ではなく恋人でしたが
まあ、「青春のもどかしさ」ということでは
天下一品の名作ですからねえ。
連想されたら作者もうれしいことでしょうな。
女神のような管理人さんと
ふつうの男の子である主人公。
高橋留美子の筆冴えまくりでしたな。
じれったい感じが微笑ましいのは
まあ・・・キッドが
青春を遠くに思う白秋に身を置くからなのでございます。
キッドにしても青春時代の真ん中は道に迷っているばかり~に決まっていたわけですが。
ゆかちゃんとのび太の場合、
どちらもそこそこ発達障害的な性質があって
特に言葉の伝達に問題があるわけですね。
形としてはゆかちゃんが包容力で包んでいる夫婦。
しかし、のび太は包まれている自覚がないばかりか
自分が包んでいるという思い違いがあるわけです。
そのためにゆかちゃんの堪忍袋の緒が切れるわけですが
それでも・・・愛してるというところがミソなのですねえ。
こういう設定が抜群だし、
役者も見事な演技力で
そういう微妙なところを表現しきれていると考えます。
もはや中盤を過ぎつつあるところですが
キッドも残りの人生模様を楽しみたいと思います。
また、その気になったらおでかけください。
投稿: キッド | 2013年2月27日 (水) 03時19分
>このレビューは基本的に視聴後のキッドの妄想で
>成立していますので
>記事内容はあまり、ご信用なさらないでください。
「妄想で成立していますので」。
そこがいいんじゃないですか!!!
あ、すいません、思わず大きな声が出てしまいました。
しかし妄想といいつつ意外に(というか狙い通りでしょうか)ドラマの文意を捉えてるように感じます。
>「にゃあ・・・」
>「にゃあ・・・って、今、別の猫がね」
>寒い駅のホームで震える雌猫が一匹。
こういうのが、素敵です。
>ゆかちゃんとのび太の場合、
>どちらもそこそこ発達障害的な性質があって
>特に言葉の伝達に問題があるわけですね。
発達障害的な……なんてミモフタモナイ、的確な表現。笑っちゃいました。
>しかし、のび太は包まれている自覚がないばかりか
>自分が包んでいるという思い違いがあるわけです。
そうですよねぇ勘違いしてますよねぇノビタノクセニナマイキナ
>形としてはゆかちゃんが包容力で包んでいる夫婦。
此処だけは異論がございまして、<包容力というのとは少し違う>のだと思うのです。
ゆかちゃんは、自分或いはのび太の各々の愛情ベクトルの向きと大きさを鋭く分かっており、そのため少しのび太より視点が高く見通せている、ということなのだと考えます。
見通せているにもかかわらず、<発達障害的な>ために残念ながらそのベクトルの制御には至っておりませんが。
なので、#4で
「ゆかが言うからっていうのもあなたの都合なの!いい加減認めたら。私はずっと前から気付いているよ……あなたが好きなのは自分だけなの!」と喝破しますが
#6終盤であかりさん夫婦を取り持とうとする4者会談において、
何故か的になってしまうのび太を一切擁護することなく一緒に攻撃するという事態が生み出されます。
のび太を許している――包容している訳ではないという所以の一例です。
僕は、のび太家は、のび太+3匹の猫ではなく実は4匹の猫で構成されている。
と心密かに見ております。
あ、木曜日ですね今夜ですねまた寄せて頂きます~
投稿: じゃごらあ | 2013年2月28日 (木) 03時24分
ナンジャ(゚д゚)ゴラァ!!~じゃごらあ様、いらっしゃいませ~トドカナイテガミニナカサレテ
ふふふ・・・基本的には
ドラマは原作者や脚本家、キャスト&スタッフによる
総合芸術ですからね。
この記事はレビューという形式ですが
あくまで他人のふんどしで相撲をとっているわけで
妄想で責任を転嫁いたします。
そういう手法なのでございます。
ただし、具体的に「見逃した方」などが
この記事で情報を補完するのは
危険ですのでおやめください・・・というお断りでもあります。
まあ、妄想力には自信があるので
妄想的にはただ謙遜しているだけなのでございます。
<包容力>の解釈ですが
これには男女雇用機会均等の施行が
影を落としています。
そうでなかった時代の名残はありますが
急速に両性が中性化している様相がございます。
男女平等の名のもとに性差が
極限まで削除されていく傾向ですな。
そうなると
わがままは男の罪
それを許さないのは女の罪
で、すんだ話がすまなくなってくるという問題が発生するのですね。
まあ、男女間の階級闘争では
まだまだ女性が一方的なハンデを負っているので
仕方なく「女が大人にならざるをえない」のですな。
このドラマでは女たちは
「男がいつまでも子供だから女がつらいのよ」的な
本音を炸裂させてくるわけです。
あえて言葉を使い分ければ
ゆかちゃんはのび太を今も包容していると考えます。
じゃごらあさんがおっしゃるのは
ゆかちゃんが「許容できなくなった」という話ですよね。
ゆかちゃんはのび太がゆかちゃんを
包容しているつもりでいることも
包容しているのです。
それに対してのび太は包容されているとは
夢にも思わない。
それが一同爆笑ポイントなのですし
ドラマの中ではのび太は
ぬきんでた発達障害者であることは間違いないのです。
なにしろ、祖母や姉の公認ですからね。
だから・・・四者会談でも
「一番、ものがわからないのはお前が前提なんだよ」と
三人から袋叩きに遭うわけです。
憐れですな。
しかし、だからこそ・・・
聖人としての愛をのび太は秘めているわけです。
なにしろ・・・彼は生れついての飼育係なのでございますから~
投稿: キッド | 2013年2月28日 (木) 04時01分