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2013年2月11日 (月)

会津松平(保科)家・家訓、一つ、大君の儀、一心大切に忠勤を存すべし、列国の例をもって自ら処すべからず(綾瀬はるか)

江戸幕府二代将軍徳川秀忠の落胤である保科正之は兄である三代将軍家光によって会津藩祖となった。

この恩に報いるために定めたのが家訓(かきん)十五ヵ条である。

その第一条は「将軍の恩義に報いるために心を一つにして忠誠をつくし、他藩の動向に左右されることがあってはならない」と将軍家第一主義を謳っている。

つまり、常に将軍の命に従い、将軍家が滅びる時にはともに滅びる覚悟を求めているのである。

会津松平家の歴代藩主たちはこの教えを忠実に守ってきたわけだが・・・婿養子である第九代藩主・松平容保は頑ななほどにこれを順守したと言われる。

会津23万石は黒船来航以来、様々な任務を遂行し、国力は疲弊していた。

結果論として京都守護職を拝命したことが失敗だったということではなく、東山道の一国で陸路しかもたない会津藩にとって一千名の京都出兵は最初から過酷な負担だったと言える。

これに対し、薩摩藩は77万国の大国であり、さらに海運国として密貿易の利がある上に京都への道も海路が開けていた。一千名の動員は容易だったわけである。

薩摩の兵一千名と会津の兵一千名では領民に対する重圧が明らかに違うのだった。

家訓第十四条には「民飢えればこれを救うべし」とある。

一条をたてて十四条を捨てたことが会津を滅亡へと導いたのだ。

で、『八重の桜・第6回』(NHK総合20130210PM8~)作・山本むつみ、演出・一木正恵を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回はちょい悪親父風第16代越前福井藩主にして幕府政事総裁職・松平春嶽とついつい唆されてしまう純情可憐な乙女風・会津藩主にして京都守護職・松平容保の二大松平描き下ろしイラスト大公開でお得でございます。画伯~っ、憐れ敏姫スルーでございますな・・・言ってみたかっただけなのであくまでマイペースでお願いします。

Yaeden006 安政七年(1860年)、桜田門外で大老が暗殺されたために万延元年に改元。譜代大名家が動揺し、政権は親藩・外様による雄藩同盟の巻き返しが起こる。五月に渡米していた勝海舟が帰国。万延二年(1861年)二月、陰陽道的に文久元年に改元されると老中首座の安藤信正は公武合体政策を推進、将軍家茂への和宮降嫁が決定される。まもなく米国ではリンカーン大統領の北軍と奴隷州の南軍の対立によって四年におよぶ内戦に突入する。所謂、南北戦争である。十月、会津藩主・容保の正室・敏姫が19歳で逝去。四年間の結婚生活で子は生さなかったという。明けて文久二年(1862年)一月に坂下門外にて安藤信正襲撃事件が発生。幕政は混乱を極める。四月、薩摩藩主・島津久光が兵を率いて上洛。圧倒的武力を背景に幕政に関与し、春嶽を総裁に、一橋慶喜を将軍後見職と定める。文久の改革と呼ばれる政変で安政の大獄によって処分されていた土佐藩の山内容堂も復活する。開国派と攘夷派で揺れる長州藩も参戦し京都では政争の嵐が吹き荒れることになる。尊王攘夷派による天誅テロリズムの発動である。幕府は将軍上洛で体制回復を目指し、京都守護職を設置する。度重なる要請を受け・・・ついに松平容保はその大役を拝命するのだった。風雲急を告げる京へと会津藩は出兵する。その中に山本覚馬の姿もあった。

会津藩には大東流と呼ばれる武術が伝えられている。その流派は甲斐武田に源流があり、会津武田氏がその流れを伝承し、発展させたものとされる。幕末においては馬庭念流と北辰一刀流の対決に見られるように秘伝の型を伝授する古武術と合理的な竹刀稽古を主流とした新武術とか融合し、爆発的な武術の発展があった。

大東流も直心影流、小野派一刀流、鏡新明智流、宝蔵院流など様々な流派を統合し、相撲、柔術、剣術、棒術、槍術、薙刀術、鎖鎌術、弓術などあらゆる武術を盛り込んだ総合格闘技の様相を呈している。

武家の女のたしなみとして十六の春を迎えた山本八重も薙刀の稽古に励んでいた。

山本家が会津藩国産化を目指す改良ゲーベル銃を発達した膂力により反動なしで立撃ちできる八重の薙刀は剛腕の冴えを見せる。

それに対し、会津藩家老・内藤信順の次男で一千石の名家梶原家を継いだ梶原平馬に嫁ぐことになった山川家の長女・二葉の薙刀は柔である。

豪快に二葉の足元を狙う八重の薙刀を受け流し、気がつけば八重の足元につけいっている。

「まいりやした」

控える八重に二葉は微笑みかける。

「なんの・・・型通りの試合なれば、私にも勝てましょうが・・・実戦となれば八重殿の豪力に敵うものはありますまい・・・一撃で頭を割られてしまいますものね。八重様は片手で薙刀を振れますもの・・・」

「はい・・・両手に二本の薙刀を持てば必勝間違いなしでごぜえます」

「ふふふ・・・それでは女武蔵でございますねえ」

「薙刀の二天一流でごぜえます」

「面白い人・・・どれどれ・・・その力の源を拝見」

「あんれ・・・こそばゆうごぜえます」

「すごいわねえ・・・この肉づき・・・」

「ひゃひゃひゃ・・・おやめくだされませえ」

「ねえ、得意の鉄砲も二刀流で撃てるのかしら・・・」

「いえ、さすがにゲーベル銃では無理でございます。片手では撃ったあとの反動がおさえきれませぬ。けんど、短筒ならば西洋に二丁拳銃という流儀があるそうでございます」

「短筒?」

「はい、我が家に居候なさってる川崎様の話では連発式の短筒なるものがあるそうでございます。西部の女拳銃使いには名を為したものもあるとか・・・いつかは勝負をいどんでみてえものでごぜえます」

「ほほほ・・・八重殿は本当に面白いお方・・・」

しかし、西部の名うての女ガンマンたちは八重よりもまだ若い。山賊女王ベル・スターは13歳、平原女王カラミティ・ジェーンは5歳、射撃名人アニー・オークレイは生れたばかりである。

八重は女ガンマンとして世界に先駆けているのだった。

この年、ワイルド・ビル・ヒコックはネブラスカ州で保安官になり、バッファロー・ビルは金鉱を掘っていた。そしてドク・ホリデイは酒の味をまだ知らない少年だった。

季節は夢のように過ぎ去り八重は京へむけて出征する兵たちをいつもの木の上で見送っていた。

「ゲーベル銃・・・間に合わなかったな」

兄の兵制改革の夢は破れ・・・会津武士たちは旧態依然のまま戦地へ旅立っていく。

陸奥の早い冬が迫っている。

関連するキッドのブログ→第5話のレビュー

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コメント

いやぁほんとはもうちょっと
女性陣も描きたいと思ったのですが

次から次へと登場人物が死ぬもんだから
描く方も大変です; ̄∇ ̄ゞ

とりあえず、今日から女性陣着手です

ただ、なんかすごい展開が早そうで
来週にはもう孝明天皇が出るようなので

只今、あれこれ段取りに慌ててます

孝明天皇も早い方ですからねぇ

真木和泉に宮部鼎蔵もまだなんですけど; ̄∇ ̄ゞ

精神と時の部屋がほしいです; ̄∇ ̄ゞ

投稿: ikasama4 | 2013年2月11日 (月) 22時18分

pencil✥✥✥ピーポ✥✥✥ikasama4様、いらっしゃいませ✥✥✥ピーポ✥✥✥pencil

いえいえ、本当にただ言ってみたかっただけで
けしておねだりしているわけでは
ございませんぞ~。

時代が激しく動いていくと同時に
平安時代から幕末という
時差がありますので
妄想視点もなかなかに
さだまらないのですよね。

容保と敏姫は従兄妹同志の結婚なので
少し平安モードで
妖しく展開したい気もしたのですが
あれよあれよでございました。

みんな・・・死んでいくのだな。

明治にはいってしまうと
激動とはいえ・・・
やはり政治の主流ではありえず・・・
このまま傍観モードふたたびになるような気がして
かってない大河になる予感もいたします。

京都の方の
犠牲者の皆さんも何派かにわかれて
大量発生する勢いですからな~。

精神と時の部屋の扉の敷居にたち
右半身と左半身を素早く入れ替えることで
新陳代謝を抑え時間を盗む秘義がございます。
しかし、腰痛になりやすいのでご注意くださりませ。

ちょっと時間をゲットだぜ!

投稿: キッド | 2013年2月11日 (月) 22時49分

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