おもしろうてやがて悲しきテレポート(染谷将太)
無免許医と言えばコミック「ブラック・ジャック/手塚治虫」(1973年)なわけだが、小説「雲の階段/渡辺淳一」(1982年)もおなじみの原作である。
無医村で無資格の人間が医療行為をして人命救助をしたら善なのか悪なのか・・・よくわからないという話である。
手先の器用じゃない医師の問題もある。
まあ、プロ棋士が人工知能に敗北する時代である。
ロボット医師でないと手術できない時代はすぐそこまで来ているのかもしれない。
ボトルシップを作るように外科手術を行う高卒の事務員・相川三郎に長谷川博己、年上の看護婦・鈴木明子に稲森いずみ、年下のお嬢様・田坂亜希子に木村文乃・・・爆笑の医療ドラマ開幕である。まあ、笑うのは悪魔ですけれど。ま、レビューはしませんが~。
一方で、観月ありさ(独身36歳)が主演するマジな婚活ドラマ・・・「ご縁ハンター」・・・婚活ドラマの最高峰かもしれないがレビューはしないのだった。
ただ、言いたいのは観月ありさの真面目な上司・海藤部長を演じているのがマキタスポーツだと言うことだ。
「君にはもっと輝いてもらいたい」などと真面目な顔で言われても爆笑するしかないのである。
で、『みんな!エスパーだよ!・第3回』(テレビ東京201304270012~)原作・若杉公徳、脚本・田中眞一、演出・入江悠を見た。謎の超能力者フィールドが発生中の愛知県東三河・・・謎の教授(安田顕)は「地球の未来のために超能力者を結集しなければならない」とつぶやくのだが・・・東三河では下世話な超能力者たちがトータリタリアニズム(全体主義)よりもインデュビデュアリズム(個人主義)を重視する態度で次々に覚醒しているのであった。
エロい目的がないとその気にならないテレキネシスト・永野輝光(マキタスポーツ)、清楚な外見の転校生・浅見紗英(真野恵里菜)の処女を守ることが世界を救うことだと信じるテレパシスト・鴨川嘉郎(染谷将太)、純情可憐な不良少女のテレパシスト・平野美由紀(夏帆)はお互いの能力に魅かれあうように集い・・・仲間意識で結ばれ始めていた。
おりしも・・・身体だけを瞬間的に空間移動できるエスパーが誕生していた。
バスケットボール部の万年補欠の榎本洋介(深水元基)である。
彼は登校途上で便意を催し、自宅トイレに全裸でテレポーテーションしてしまったのである。
もはや・・・濃厚に漂う下ネタ全開の気配なのだった。
≪浅見さん≫≪浅見さん≫≪浅見さん≫≪私はあなたの崇拝者です≫
◎また・・・かよ◎
≪浅見さん≫≪浅見さん≫≪浅見さん≫≪私はあなたの守護者です≫
◎うるさいな◎
≪浅見さん≫≪浅見さん≫≪浅見紗英≫≪紗英・・・≫
「うるさいんだよっ・・・浅見、浅見って・・・」
ついにこらえきれずに鴨川の胸倉をつかむ美由紀だった。
弾みで喫茶「シーホース」の水がこぼれ、鴨川の股間を濡らす。
「あ、ごめん、悪かったな」
美由紀は根が優しすぎる女だった。幼馴染の鴨川を子犬のように可愛がる気持ちがあるのだった。
あわてて、ハンカチで鴨川の股間を拭うのである。
「あ、いいよ・・・大丈夫」
「そんなことないで、濡れとるで」
そこへ、鴨川の意中の人、浅見がやってくる。
いかにも鴨川の下半身に奉仕をしているような美由紀という情景を目撃するのだった。
<まあ、昼間からハードね><鴨川くん、濡れてるのね><ひょっとしてスボンの中身も濡れてるんじゃない><内も外も><べちょべちょ><ぐちょぐちょ><勃起><射精><パンツ>
≪ああ≫≪また≫≪まただ≫≪また誤解≫≪誤解されて≫≪これは≫≪違うんです≫≪変な意味じゃないんです≫≪ただ勃起してるんです≫≪もう≫≪美由紀でもいいか≫
◎なんだとっ◎
「おい、こらっ」
その瞬間、鴨川の勃起した巨根はズボンをつきやぶり、美由紀の顔面を激しく殴打するのだった。
◎なに、しやがるんだよ◎
<まあ><すごいプレー><チンコビンタかよ>
≪うわあ≫≪うわああ≫≪うわあああああああああああああああああ≫
恥辱にまみれ、シーホースを飛び出す鴨川だった。
シーホースのマスター輝光は常に念動力でスカートをめくる風を吹かせている。
今日も快調にパンチラしまくる美由紀と浅見だった。
二人とも健康的で安産型の太ももが眩しいのである。
浅見はともかく美由紀は「見えそうだけど絶対に見えない女子高生のミニスカートの常識」を越えて下着を見せて見せて見せまくりますが、フィギュアスケートのコスチュームのことを考えればそんなにエロいわけでありませんが・・・それなりにエロいのでした。
いや、浅田真央だってな・・・それ以上は言わないのが花ですぞ。
学校では今日も人気ナンバーワンの江崎先輩(武田航平)の華麗なるプレーに女生徒たちの黄色い嬌声があがる。
その中には浅見の姿もある。
それを舞台の袖から悩ましく見つめる鴨川。
しかし、浅見を邪な視線で見つめる男がもう一人いた。テレポーター洋介である。
{転校性か}{かわいいな}{俺もいいとこ見せて}{あの子とセックス}{ダンクダンクダンク}{ドリブルドリブルドリブル}
洋介の妄想の中で突いて突いて突きまくられて絶頂を迎える浅見だった。
妄想の中とはいえ体当たりの艶技である。
{ようし}{あのリバウンド}{俺がもらった}
ゴールに向かって全裸でテレポートする洋介だった・・・。
たちまち、阿鼻叫喚の体育館。
「しまった・・・」
あわててボールで陰部を隠す洋介。
「こら、ボールにチンポをこすりつけたらあかんで」
注意するコーチ。
「あの人、チンチンブラブラさせとるで」
「きゃー」
「やだー」
「うそー」
騒ぎの中、鴨川だけは気がついていた。
≪あの人もエスパーだ≫≪テレポーターだ≫≪なんであの人が≫
早速、尾行を開始する鴨川。しかし、洋介の心の中は浅見に対する邪悪な欲望で渦巻いているのだった。
≪ひ≫≪ひどい≫≪浅見さんになんてことを≫
その日、バトミントン部の部室で浅見が一人になることを知った洋介は密室にテレポートをする計画を立てるのだった。
≪なんとかせんといかん≫
あせる鴨川・・・。しかし、親友のヤス(柄本時生)は実在するAV-DVDはオカズとして貸してくれるが、それ以外ではまったく頼りにならない。ちなみに、つるまん少女・板野有紀、着エロ極限点・新井エリーに続いて今回は潮吹失禁巨乳メイド・さとう遥希である。
あわてふためく鴨川のところに美由紀がやってくる。
「大変なんだよ」
「落ち着けって」
「そうだ・・・もうあの人に頼るしかない」
鴨川はいざとなったら頼りになる輝光を呼び出すのだった・・・信頼関係なのである。絆なのである。どこが・・・なのかは問わないでください。
合流した三人はバトミントン部の合鍵を輝光の念動力で入手しようとする。
「やる気がわかん」
「あれは・・・更衣室の鍵なんですよ・・・更衣室には下着があります」
「なにっ・・・」
「しかも・・・スケスケのヒモパンで・・・脱ぎたてのホカホカです」
「沁みはどうだ・・・沁みは・・・」
「もう、滲みまくってますよ」
「おい・・・それは言いすぎだろう」
と根が真面目な美由紀が突っ込むが合鍵は空中を浮遊してくるのだった。テレキネシスによる物品呼び寄せである。
その頃、浅見は部室で着替えサービス中である。
妄想を膨らませて洋介は部室めがけてテレポーテーションを実行。
しかし、タイミング悪く、着替え終わった浅見は退室するところだった。
{ええー}{なんてことだ}{このままじゃ}
「手ぶらじゃ帰れん・・・なにか戦利品を・・・お・・・これは転校性の脱ぎたての制服」
興奮した洋介は女装モードに突入するのだった。まさに男はみんな変態状態である。
さらに・・・洋介は浅見の携帯電話に注目する。
これまでの経験から、肛門内のものは一緒に移動できることが判明しているので・・・携帯電話の肛門への挿入にチャレンジするのだった。
かなり痛いので妄想の助けを借りるためにロシア人・セルゲイ(アダム・トレル)との男色を妄想する洋介。まさに男はみんな変態状態である。いや・・・この場合は一部愛好家限定である。
とにかく・・・肛門に浅見の携帯電話を挿入してお持ち帰りしようと洋介が奮闘努力しているところへ・・・乱入する三人だった。
「おえっ」となる美由紀だった。
「ああー、携帯が・・・携帯が・・・」
「なんじゃ、お前たち」
「とりかえしてください・・・携帯を・・・あれにはハメ撮り動画とかが入ってます」
「なにっ」
「嘘もええ加減にせえよ」
心身虚脱の携帯電話を巡る念力と括約筋のある意味、超能力合戦があり・・・テレポートで脱出する洋介。
しかし、精神感応で逃げ場を読みとる鴨川の手からは逃れられない。
ついに屋上に追い詰められた洋介だった。
「お前たち・・・なんで・・・俺を・・・」
「能力をそんなことに使ったらダメなんです・・・僕たちは地球を救うことができるんだ」
しかし、洋介は輝光の念力に着目するのだった。
「二人が手を組んだら・・・世界中の女を手中にできる」
「そうじゃないって」
とにかく・・・携帯電話は無事に取り戻すことができた。
浅見は何故か変な匂いのする携帯電話を・・・何も知らずに使用する。
「ああ・・・俺のケツの中に入っていたかと思うと・・・アヌスに囁かれているような気がする・・・」
洋介は詩人だった。
こうして・・・エスパーは四人になった。
荒廃していたエンディングも・・・エスパーたちが記念撮影をするやや楽しいものに進化した。
人類の未来はストッキングをかぶって夜道を歩く程度には明るい兆しを見せ始めたようだ。
揺れ続ける世界でエスパーたちよ、来週もまた笑わせてください。
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