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2013年6月22日 (土)

みんな!ハード・デイズ・ナイトだよ!のんほい!のんほい!のんほい!(真野恵里菜)

春ドラマも終盤戦である。

「ラストシンデレラ」の篠原涼子が三浦春馬と藤木直人のどっちを選ぶのかはまったく気にならないが・・・嘉郎が夏帆と真野恵里菜の間で揺れるのはせつないぞ。

それに・・・浅見紗英の運命もどうなるのか・・・なにしろ、エスパーと旧人類の恋なんだからな。

「七瀬ふたたび」ならエスパー全員死亡なのだが・・・巻き添え食らってヘニーデ姫が死ぬってことはあるからな。

なんてったって、今回は自分でフラグを振ってるのである。

浅見さん・・・人生から卒業してしまうのか。

無惨な最終コーナーを曲がって行くのか・・・。

テレビ東京系で全国区でないのがたまらなく残念である。

憂鬱さは虚構の隠し味だが・・・このまま、のんほい(なあおい)とほのぼのと超日常で終っていってもいいんじゃないかとも思う・・・。

で、『みんな!エスパーだよ!・第10回』(テレビ東京201306220012~)原作・若杉公徳、脚本・園子温、演出・そのしおんを見た。脚本も監督もそれぞれの持ち味を出しているが・・・主題歌、エンディングテーマがそれぞれに強烈なのでなんとなく、統一感が醸しだされる。歌の力の強さである。田舎の高校生の幻想的な恋模様・・・それはまさしく日本の青春そのものなのである。そのダメ人間ぶり・・・ダメ青春ぶりが面白くてやがて悲しいのである。

愛知県立東三河の地で覚醒した愛知県立東三河高校の男子生徒・榎本洋介(深水元基)は突然、肉体運動に目覚める。喫茶「シーホース」に重い荷物を背負って現れた彼は歩いて全国一周の旅に出ると宣言し、マスターの永野輝光(マキタスポーツ)を唖然とさせるのだった。

「先輩がマラソンを走るっていうもんで、トレーニングにつきあったら・・・走る喜びに気がついたんだに・・・だもんで・・・エスパーをやめたいと思うんだら」

「やめるって・・・」

そもそもエスパーはやめるとかやめないの問題ではない。

「思えば・・・童貞だからこそ・・・テレポーテーションという超能力を授かっただら・・・その童貞力があればなんでもできる気がするだに・・・」

「・・・」

「マスターもいい加減、童貞だってカミングアウトしい」

「いや・・・俺は・・・」

この期に及んで見栄を張るマスターだった。

しかし、店を出た洋介は早くも足を挫き、避難したコインランドリーで美女レストランの雑誌を発見すると思わず全裸テレポートしてしまうのだった。

コインランドリーで洋介の脱衣を発見したマスターは微笑んでため息をつくのである。

小銭稼ぎのコメンテーターであるゲストの客(水道橋博士)がひっそりと座る喫茶店に・・・鴨川嘉郎(染谷将太)は父(イジリー岡田)と母(筒井真理子)と共に朝食を食べにやってくる。

そして、尾張・三河両地方独特の文化である喫茶店のモーニングセット350円談義に花を咲かせるのだった。

嘉郎の母・律子をオナペットにしているマスターは喜んで腰を振るのだった。

「コーヒーに卵とサラダとトースト・・・さらには味噌汁とかご飯とかハンバーグとかナポリタンとか・・・とめどないメニュー」

「モーニングは青春」

「青春の舌ペロ」

「舌使いの魔術師」

「エロ・・・トン・ジョン」

「トミー」

「セックスピストルズは愛を歌わなかった」

嘉郎は精神感応者として父と母のリアルな夫婦愛に翻弄されている。美しい母でオナニーしようとするマスターも日常茶飯事だ。そういう日々の鬱屈が堆積しているようだった。現実の声と心の声の境界線も曖昧になっていく。

空中浮揚するTENGA(自慰行為補助具)を抑えてクレームをつける嘉郎。

「僕の母ちゃんでオナニーせんでくれ」

「じゃ・・・美由紀ちゃんで・・・」

「せんで」

「じや・・・紗英ちゃん」

「いかんて」

嘉郎は・・・紗英(真野恵里菜)は好きなのだが・・・どうやら美由紀(夏帆)も気になるらしい。

そういう青春の蹉跌の話なのである。

父親の超能力の研究のために・・・東京から転校し、彼氏テツヤ(岩崎拓馬)と遠距離恋愛になったあげくにどうやら音信不通になってしまった紗英はベッドの上でセパレーツのランジェリー姿でおヘソをサービスしながらアンニュイにモーニングセットのようなお得感のあるグループのデビュー曲を口ずさむのだった。

ねえ はずかしいわ

あなたの言葉

モーニングコーヒー飲もうよ

二人で

一方、何故か、嘉郎のことが好きで好きでたまらなくなった美由紀はシーホースの見えるコインランドリーで悶々としている。

そこへマスターがやってくる。

「どうしたに・・・店に嘉郎がおるだで」

「知ってるに」

「じゃ・・・コーヒーでも飲んでおいき・・・ただにするに」

「ああ・・・もう・・・いく」

たまりかねてついに立ちあがる美由紀だった。

美由紀は発情中なのである。

好き。好き。嘉郎が好き。

気持ちが抑えきれない美由紀なのだった。

嘉郎はテレパシーの能力を制御して・・・なるべく使わないようにしている。

他人の心が悲しいまでに欲望でたぎっていることに慄くからである。

そんな嘉郎に美由紀はストレートにアタックするのだった。

「デートに行こう・・・」

「え・・・」

「デートに行こう・・・」

「でも・・・心読み合って気まずくなるだに・・・」

「いいだら・・・それも面白いだら」

「何たくらんどるの・・・」

「アタシとデートしたくないに?」

「そんなことはないら・・・」

「じゃ・・・どこへいく?」

「のんほいパーク・・・」

「・・・」

「ダメ?」

「そんなことはないに・・・のんほいパークへ行こまい」

しかし・・・美由紀の心は・・・。

好き、好き、嘉郎が好き、抱かれたい、抱かれたい、嘉郎に抱かれたい、嘉郎と行きたい、嘉郎と行きたい、嘉郎とラブホテルに行きたいってなことになっているらしい。

テレパシストなのに・・・美由紀の本心をまったく読まない嘉郎だった。

その頃・・・紗英の父親の教授(安田顕)もなんとなく物憂い気分になっていた。

「今日は・・・研究のことは忘れて・・・ホの国東三河をぶらぶらしたい・・・」

「教授・・・」

教授は助手の秋山多香子(神楽坂恵)とのんほいパークに向かうのだった。

「のんほいってどんな意味なんですか」とパークの従業員に問う教授。

「ヤアっ感じですら」

「じゃあ、ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!は東三河ではビートルズがやって来るのんほいのんほいのんほいって感じですか」

「・・・」

ハードなんだよ

毎日がハードでヘトヘトなんだよ

もう死んだマグロみたいに眠らないとだよ

それもみんな娘のためなのに

わたしのためにハードでヘトヘトなのねって

娘はどうして言ってくれないのだ・・・

「教授どうしたんですか・・・」

「疲れたんだ・・・」

「教授・・・」

「超能力の研究なんて・・・ただ嘲笑されるだけ・・・」

「・・・」

「学界でも誰も相手にしてくれない」

「・・・」

「今日は・・・何もかも忘れたいんだ」

嘉郎と美由紀はテラスに座っている。

周囲はカップルだらけである。

美由紀は嘉郎とデートしていることで嬉しさがこみ上げる。

嘉郎も悪い気はしないのである。

紗英が来るまで・・・幼馴染の美由紀こそが嘉郎のたった一人の女友達だったのだ。

もちろん・・・オナペットなのである。

しかし、ヤリマン少女風に育った美由紀がちょっと怖くなってしまっただけなのだ。

【やりたい】

そんな嘉郎の心に誰かの声が届く。それは目の前のカップルだった。

「君と一緒にいられてうれしいよ・・・」

【やりたいやりたいセックスがしたい】

男は爽やかな笑顔とは裏腹に欲望をたぎらせていた。

「私もずっとこのままで・・・」

【ああ・・・もう・・・こんなデートじゃものたりないわ・・・どうしてラブホテルに誘ってくれないの・・・昼間なら割引だし】

女(松永渚)もまた内心では性行為を望んでいたのだった。

二人の心を読んだ美由紀はなんとなく微笑む。

(なんだら・・・二人ともセックスしたいと思っているだに)

(うん)

美由紀と嘉郎はお互いの心を読み合うのだった。

(ちょっとからかってみぃ)

(うん)

「ああ・・・セックスでもする?」と嘉郎。

「いいね、しようしよう」と美由紀。

美由紀と嘉郎の会話に驚く件のカップル。

【大胆ね】

【すげえ・・・すげえよ・・・あんたたち】

(お・・・のってきた)

(もうひと押し)

「ラブホテルでも行こうか」

「ええよ・・・行こう、行こう・・・昼なら割引だら」

【大胆だわ】

【このぐらい積極的でいいのか】

【私から誘うくらいで】

「あの・・・」

「僕らもラブホ行こうか」

「え・・・ああ・・・うん」

嘉郎と美由紀に煽られてそそくさとたちあがりセックスしに行く二人だった。

顔を見合わせる嘉郎と美由紀。

「面白かったね」

「うん・・・私たちも行く?」

「え・・・」

【ラブホテルに・・・】

「今・・・なんて・・・」

「なんのこと・・・」

「いや・・・聞き間違いだった・・・」

(嘉郎、心の中でなんか叫んでみい)

((ああ、童貞捨てたい・・・!))

(ふふふ)

(美由紀ちゃんも叫びい)

((処女を捨てたい~!))

(セックス・・・セックス・・・セックス)((セックス))(((セックス)))

「セックスーーーっ」

園内のすべての生物が耳を疑うのだった。

(しまった・・・声にだしちゃった・・・美由紀ちゃんかわいいな)

(((ありがとう嘉郎・・・好きだに)))

((ええっ))

「今、なんて・・・」

「何も言わんでね」

「み、美由紀ちゃん」

「ああ、もう」

恥ずかしさとじれったさとせつなさと愛おしさで思わず走り出す美由紀だった。

(もれちゃったに)(心の声が)(もう限界だに)(素直になりたいら)(ああうざいだら)

逃げていく美由紀の心に飛び込んでくる教授の声。

【抱きたい・・・抱きたい・・・秋山くんを抱きたい・・・好きだ・・・好きだ・・・秋山くんが好きだ】

(ええっ・・・)

いかにもデートしている教授たちに驚く美由紀。

【嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い】

そこへ割り込む・・・紗英の思念。

紗英は父親を尾行していたのだった。

そこへ追いついた嘉郎。

「美由紀ちゃん・・・さっき・・・なんて」

「しっ」

嘉郎が紗英に気がつくと紗英も嘉郎に気がつくのだった。

(浅見さん・・・かわいい)

「なんだら」

美由紀は嘉郎の本心に愕然として激しく嫉妬するのだった。

「鴨川くん・・・」

「浅見さん」

「見てよ・・・あの二人、いちゃいちゃしてんのよ・・・あんなんで超能力の研究とかいって・・・バカバカしい」

「お父さんのことをそんなに悪くいったらダメだに・・・」

【なにいってんのよ・・・クソメガネ・・・さかりのついたエロメガネ】

思わず飛び出す美由紀だった。

「誰がエロメガネじゃ」

「美由紀ちゃん・・・」

「嘉郎しっかりしぃ・・・あんたもエスパーならこの女の腹黒さわかるだら」

【なんだこのヤリマンヤンキー】

「誰がヤリマンだら」

【なんだ・・・ヤリマンとバカメガネでデートかよ】

「あなたって・・・オナニーしていて超能力者になったオナニーエスパーなんでしょ」

「オナニーして何が悪いだに・・・」

「ふっ・・・何が地球を救うよ・・・みんなバカみたい・・・エスパーなんて死ねばいい」

「教授・・・」

教授は娘の悪態に打ちのめされた。そして去って行った。後を追う秋山。

紗英も去って行った。

そして・・・美由紀も去った。

誰も追いかけることができず・・・シャキッとできない・・・どいやな嘉郎は一人残された。

愛する人に愛されない。ただそれだけで世界は奈落へと落ちていく。

教授は何もかもが嫌になっていた。

そして・・・シーホースで酒に溺れるのだった。

集まったエスパーたちはそんな教授に愛想を尽かした。

中に入ることのできない嘉郎に秋山がそっと告げる。

「教授を支えてあげて・・・」

「そんな・・・僕には・・・」

口ごもる嘉郎。

そんな嘉郎を美由紀はコインランドリーから見つめるのだった。

一人、夜の街を彷徨う紗英。

東京の女友達から・・・テツヤが卒業して渡米する話を聞かされる。

やるせなく歌い出す・・・紗英だった。

仰げば尊し彼氏の恩

教えの床にもはやいく度

思えば愛しきその腰つき

今こそ 別れ目 いざさらば・・・

ああ・・・

洗濯物はたまっていくだけ

世界は滅亡へのカウントダウン

「私」の旗を振る紗英は夜の街を走る。そして、物語の終焉が始ったらしい・・・。

関連するキッドのブログ→第9話のレビュー

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コメント

『みんな! エスパーだよ!』今回(とくにラスト)>『惡の華』原作>『惡の華』ロトスコープ…
(美術…背景美術はまた別)
一瞬一瞬評価順は変わるんですけどね。

役者(演技者/プロとして演技すること)ってすごいなぁと、その値打ちって確かにあるよなぁと思うわけです。テレビ版『電車男』での伊東美咲とかでも思いましたけど。『カラスの親指』の小柳友と『阪急電車』の小柳友を最近両方観て思ったりも。

投稿: 幻灯機 | 2013年6月23日 (日) 20時57分

movie✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪movie

キッドは「惡の華」はキャラクターが
ユラユラしすぎる上に
あまりにもお耽美な内容に辟易してしまい
スルーしておりますぞ。
ロトスコープの背景はそこそこ面白いと思いましたけど。

中学生の性は物凄い差別性に満ちていると
基本的に考えます。
中学生というのは小学生と高校生が
同じ教室にすわっているようなものですからねえ。

キッドは持ち物検査で避妊具を発見され
激しく糾弾されたことを思い出すばかりです。
「男のたしなみです」で一点突破いたしました。

男をめぐって女生徒が女生徒を
集団リンチしたりして
実にほのぼのとした中学校だったなあ。

そういうことを知らずに高校生になった
われらがエスパーたち。
そして知っているダーク・ヒロイン。

この葛藤がみんエスの醍醐味ですな。
ヒロインもダーク・ヒロインも
ジャスト・フィットして・・・
一種の超絶空間を形成していますな。
二人の女の子のこと・・・
きっと永遠に忘れない・・・みたいな。

役を演じ分けることよりも
物凄い存在感。
キッドは主演級役者の本質はそこにあると考えます。
ショーケンはあくまでショーケン。
優作はあくまで優作。
伊東美咲も蒼井優も深キョンも加藤あいも能年玲奈も
きっとどこまで行っても彼女たちだと思うから。

投稿: キッド | 2013年6月24日 (月) 01時45分

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 今回は小休止的なのんびりした展開・・・ でも実は、チーム・エスパー的にも、東三河的にも、静か〜変化の時期がきていたのです。 多分・・・(´-ε-`;)  オープニングは、の ... [続きを読む]

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受信: 2013年6月28日 (金) 00時02分

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