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2013年6月27日 (木)

彼(綾野剛)も私もそれを我慢できない(新垣結衣)

東日本大震災(2011年3月11日発生)から三度目の夏がやってくる。

テレビからは震災のもたらした悲惨な光景はほとんど流れなくなっている。

今年の大河ドラマ「八重の桜」は福島県の会津地方が舞台となっている。

東北復興を支援する内容のドラマとして・・・幕末の会津藩が・・・ふさわしいのかどうかは別として、少なくとも原発事故に関して言えば・・・日本国の進んだ道が福島県民に災害をもたらしたことは間違いないだろう。

朝ドラマの「あまちゃん」は震災前の岩手県の沿岸部を舞台のスタート地点に選んでいる。

ドラマの終盤では東日本大震災が描かれる予定だという。

「空飛ぶ広報室」もまた震災前の「時間」からスタートしたドラマだった。

ブルーインパルスのパイロットになれなかった主人公の物語が・・・ブルーインパルスの根拠地である宮城県の松島基地へとつながって行くのはある意味、自然の帰結である。

惨事をエンターティメントとして描くことは難しい。

フィクションについての理解度は人それぞれだからである。

しかし、「描いてはいけないことを本質的に認めない」ことこそ、表現者のあるべき姿だとキッドは信じている。

そういう意味で「空飛ぶ広報室」のチャレンジは素晴らしいものだったと考える。

青森県や茨城県、千葉県などの物語もどんどん生まれてきますように。

次の大惨事はすぐそこまで迫っているのかもしれないのだから。

で、『日曜劇場 空飛ぶ広報室・最終回(全11話)』(TBSテレビ20130623PM9~)原作・有川浩、脚本・野木亜紀子、演出・土井裕泰を見た。東日本大震災は東北地方太平洋沖地震とそれにともなって発生した津波や余震によって未曽有の災厄をもたらした大規模災害である。2013年6月の時点で死者・行方不明者はおよそ18000人、総避難者数は40万人以上、今もおよそ30万人が避難生活を余儀なくされている。被害総額の試算は最大25兆円となっている。この気が遠くなる金額はもちろん世界史上最高額なのだった。そんなことで世界一になって・・・どうするというのだ。

そういう嘆きを予想もしない・・・あの日だった。

2011年3月10日

防衛省航空幕僚監部総務部広報室のスカイこと空井大祐2等空尉(綾野剛)は宮城県・松島基地に出張していた。

「明日、東京に戻るので広報室で会いましょう」

帝都テレビ情報局ディレクターの稲ピョンこと稲葉リカ(新垣結衣)は紆余曲折あった恋人との再会に心を弾ませた。

2011年3月11日

午後2時46分、日本の太平洋三陸沖で発生した地震は岩手県沖から茨城県沖に震源域を拡大させ、まもなく東京にも波及する。地震の規模を示すマグニチュードは9と判定され、宮城県北部で震度7、東北から関東の広い範囲で震度6強~6弱を観測する。帝都テレビの社屋でリカは経験したことのない揺れに驚愕する。

帝都テレビはただちに災害時・緊急速報体制にシフトチェンジした。

各地からの想定外の被害情報がゆっくりと伝わり始める。

気象庁は津波警報を発令した。

しかし、その予想は控えめだった。

まもなく、太平洋上を飛行する自衛隊機が巨大な津波の発生を観測する。

報道関係者は「それ」のもたらす災害の恐怖に震えた。まもなく最大遡上高40メートル、広い範囲で20メートルを越える巨大な津波が次々と太平洋沿岸部に到達していった。

現場にいないものも身をすくませる自然の脅威は人々を街ごと飲みこんでいく。

特別番組編成で報道局のヘルプをしながらリカは祈る。

(スカイ・・・あなたはどうか無事でいて)

スカイはメールを送信した。

「僕は無事です」

情報は錯綜した・・・。あらゆる地域から様々な情報が発信される。

しかし、本当の被災地は停電し、断線し、ブラックアウトした。

取材のための部隊が編成され、出動し、あらゆる伝達手段を使った取材行動が開始される。しかし、被害の範囲は刻々と拡大し、重要な情報は手に余るほどに増大する。

本隊に帰還寸前だったスカイのいる松島基地。

気象庁は午後2時50分、宮城県に高さ6メートルの津波が午後3時頃に到達すると発表していた。

松島基地は地震による滑走路の被害点検、機体の整備、余震による被害への対応などに追われていた。しかし・・・予断があったことは否めないだろう。いずれにせよ自衛隊機はてんでこには逃げられない。午後3時54分、高さ2メートルの津波が松山基地に到達し、航空機28機が水没し、基地機能は完全に失われた。およそ900名の隊員は建物屋上に逃れ無事だった。また、ブルーインパルスは九州新幹線の祝賀行事に参加するために芦屋基地に展開中で奇跡的に難を逃れていた。

スカイは避難した屋上から基地を冠水させた津波の猛威を見つめながらリカに無事メールを送ったのである。

リカは祈りをこめて返信した。

「どうかそのまま無事でいてください」

松島基地は1機の救難ヘリも発進させることもできないまま、沈黙した。

眠れぬ一夜を過ごしたスカイは水のひいた夜明けから手作業による滑走路の復旧作業に参加する。午後になって被害を免れた他の基地から重機が到着。本格的な復旧作業が開始される中、松島基地の隊員たちは被害を免れたトラックに分譲し、周辺地域の救助活動に向かう。滑走路は3月15日に離着陸可能な状態に復旧する。

そして・・・陸海空を問わず自衛隊員たちは「勝利なき戦いである災害派遣」に没頭していく。

瓦礫の山。捜索活動。救援。土砂。除去。呼びかけ。救助。捜索活動。破壊された街。移動。仮眠。瓦礫の山。腐臭。捜索活動。遺体の発見。遺体の搬出。移動。瓦礫の山。腐臭。雪。捜索活動。仮眠。土砂。粉塵。救難。輸送。搬入。消毒。遺体。捜索活動。瓦礫の山。腐臭。慟哭。嗚咽。沈黙・・・。

リカは震災報道一色となったテレビ局で仕事に追われていた。

「こちらは三日間、報道局で情報収集にあたっています」

「状況を知れば知るほど・・・茫然とするばかりです」

「現地で災害派遣の任務にあたっている皆さんを思うとがんばらなければと思います」

「私には・・・報道することしかできない・・・」

スカイに差し伸べる手がないことに歯噛みするリカだった。

「五日ぶりに帰宅できました。空井さんはその後、大丈夫ですか」

「広報室の皆さんもほとんど東北へ派遣されて様子を聞くことができません」

スカイから返信はなかった。

「テレビの映像を見るのがつらいという視聴者からの電話がたくさん入ってます。情報を伝えることは本当に難しい。しかし、私にはそれしかできません」

リカはスカイにメールを送り続けた。

返信がないことに不満はなかった。

現地では想像を超える出来事が起こっていると想像できたからである。

ただ・・・返信がないことは不安だった。

「ずっとメールできなくてごめんなさい。水が引いてからの松島基地はフル稼働しています。終りはまるで見えませんが弱音を吐く隊員はいません」

被災地の悲惨な日常と全国の平穏な日常は少しずつ乖離して行った。

2011年6月

「街角グルメの取材を再開しました。今、こんなことをしていていいのか。もっと他に伝えるべきことがあるんじゃないのか。そればかりを考えてしまいます」

震災から三ヶ月が経過しようとしていた。

「僕は松島基地に人事異動することになりました。自分から志願しました。今までありがとうございました。もう連絡しません。稲葉さん、どうか、幸せになってください」

リカは空を見上げた。

不安は的中したのだった。

震災はスカイをリカから奪っていったのだった。

リカは例によって仕事に没頭するしかなかった。

スカイの心の扉を叩く勇気はリカにはなかった。

考えれば考えるほど破局は避けられない必然である。

リカはそのように考えるタイプだったのだから。

深夜のドキュメンタリー番組では想像を絶する悲惨が時折流される。

しかし、リカは日常を取り戻したお茶の間のために「東京スカイツリーのおみやげランキング」を伝えなければならない。

放射能は街を漂う。

目に見えないスカイへの恋心を押し隠し、リカは取材対象に笑顔を向ける。

2012年4月

連絡業務のためにリカは広報室を訪れ、幹部でないために人事異動をしない比嘉哲広(ムロツヨシ)1等空曹とあった。

「お元気でしたか」

「はい」

「比嘉さんも・・・現地に行かれたんですか」

「被災地の子供たちの人気者になりましたよ」

「・・・」

「昼間は明るく遊んでいる子供でも・・・夜になると時々恐ろしさが蘇って泣きだしたりするんです」

「・・・」

「そういう子供たちに少しでも楽しんでもらおうと芸のレパートリーも増やしました・・・子供たちの笑顔をみていると・・・」

不意に何かを思い出して絶句する比嘉。

その理由を問わないリカだった。

リカは震災直後のニュースで見た松島基地の搭乗員のインタビューでのコメントを思いだす。

「救難ヘリをすべて失って・・・何もできなくなって・・・」

そこで絶句した隊員。

こらえるしかない現場の人々の嗚咽を思うとリカはいたたまれなくなるのだった。

そして・・・リカもまた心を抑え込むのである。

リカもスカイも己を殺すことにかけてはすでに変態の領域に達しているのだった。

お茶の間は絶叫するのだった。誰かなんとかしてやってください。

彼らは彼ら自身を救済することはできないみたいなのだから。

2013年4月

しかし、恐ろしいことに歳月は流れ去っていくのだった。

藤枝敏生アナウンサー(桐山漣)と香塚ともみ報道局記者(三倉茉奈)がなんとなく良い感じになり、技術局カメラマンアシスタントの大津(前野朋哉)と情報局「帝都イブニング」のディレクター佐藤(大川藍)が同棲を始め、報道班の槙3等空佐(高橋努)と柚木3等空佐(水野美紀)ができちゃった結婚をして、片山1等空尉(要潤)でさえ彼女(真中乃亜)と交際中だというのに凍結されたままのスカイとリカ。

そんな折、ブルーインパルスが松山基地に帰還するのだった。

もはや、歌い出すしかない上司二人だった。

帝都テレビ情報局・阿久津チーフディレクター(生瀬勝久)と元・防衛省航空幕僚監部総務部広報室長・鷺坂正司1等空佐(柴田恭兵)である。

「The Girl Can't Help It(女の子にはできない相談さ)」

「The Girl Can't Help It(女の子には無理だもんね)」

ロックン・ロールを歌いながら暗躍する二人だった。

「ブルーインパルスの松島基地復帰は地元の人々には復興の一つの象徴だ・・・これを機会に空自をからめた震災の一つの区切りみたいな特集があってもいいんじゃないかな」

「それを・・・取材する資格が私にあるでしょうか」

「今のお前にできなかったら・・・できる奴なんていやしない」

阿久津は頑なに心を閉ざすリカを無理矢理任務に追い立てるのだった。

背中を押されたリカはそれでも消極的である。

「私が松島に行かなくても・・・」

全員集合してリカを励ます昔の広報室のメンバーだった。

「あなたしかいない、あなたしかいない、あなたに松島に行ってほしいの」

仕方なく・・・松島に取材に向かうリカ。

そして・・・スカイとリカは二年ぶりに再開を果たすのだった。

仕事として・・・震災から今までの雑感をインタビューするリカ。

「あまりに・・・被害が大きすぎて・・・活動範囲の線引きさえも問題になりました。自衛官は救助活動以外で私有地に入ることを禁じられているんです。被害に遭ったお宅のがれきの撤去や泥かきも本来してはならない。石ころ一つ拾えない。そういうルールなのです。しかし、地元の了解を得てから基地司令からの命令がされました。基地から流された流出物を捜索せよという名目で出動したのです。もちろん、ルール違反の指摘は覚悟の上です。しかし、現地に入った報道機関の皆さんは好意的な報道をしてくれました。おかげで災害救助活動を続けることができたのです。隊員達はよく頑張ってくれました。つらい光景もたくさん見たと思います。隊員の中には自分の家族が行方不明のままの者もいました。それでもみんな少し休むとすぐにまた出て行こうとするんです。現場では何も考えないようスイッチを切って動けるんですけど・・・基地に帰って・・・ふとした瞬間に」

突然、絶句するスカイだった。

「空井さんの泣き顔ならたくさん見てますから・・・今さら大丈夫ですよ」

「ひどいなあ・・・」

涙が止まらないのはリカだった。

「私は・・・何もできなくて・・・ごめんなさい」

「稲葉さんがあやまることはないんです」

出会った頃とは逆にリカの頭を撫でるスカイ。

「慰められたら余計泣けるんでやめてください」

「でも・・・僕が稲葉さんにできることは・・・もうないんです」

どこまでもすれ違う二人だった。

明日の技術クルーとの合流に備えて宿舎に戻るリカを鷺坂が待ち構えていた。

「どうでしたか・・・二年ぶりの彼は・・・」

「空井さんはたくさんのものを抱えて・・・抱えきれなくなって・・・そしてその荷物を私には抱えさせたくないんですよね」

「それでいいんですか」

「自分がどんなにつらくても・・・あの人には選んだ道を歩いてもらいたいと思うんです」

「・・・」

「だから・・・これで良いんです。別々の道で・・・私も自分の道を歩いていこうと思います」

鷺坂はリカを避難民の人々の元へと案内した。

悲惨な生活の中で明るくふるまう人々がいた。

「ブルーインパルスせっかく帰って来たのにイベントが中止になって・・・残念だわ」

何気なく聞いた地元の声に感じるところのあるリカ。

「明日の飛行訓練を公開するのは無理ですかね」

「飛行訓練だからな・・・」

言葉を濁す鷺坂。

「でも、第三者が勝手に呼びかけて・・・ゲートの外に見物人を集めても問題ないですよね」

「それは・・・問題外だからねえ」

翌日、リカは勝手に広報活動を開始するのだった。

「帝都テレビです・・・明日取材します・・・ブルーインパルス飛びますよ」

地元のブルーインパルスファンたちは続々とゲート周辺に集まるのだった。

基地の中でスカイは時計を気にしていた。

「もう・・・訓練開始なのに・・・稲葉さん、どうしたんだろう」

「稲ぴょんはここには来ないよ・・・撮るもの撮ったら帰るつもりだろう」

「鷺坂さん・・・」

「有事において・・・果たすべき任務を果たすのは当然のことだ。想像を絶する困難があることも確かだろう。失われた貴重な生命は戻らない・・・瓦礫の処理は進まない・・・放射能汚染は深刻だ・・・しかし、そんなことで・・・若者が愛をあきらめるなんて・・・そんなのは最悪なんじゃないのか・・・」

「・・・」

「空井・・・かわいい稲ぴょんを泣かせて・・・それで誰かを幸せにできると本当に思っているのかい・・・お前さんは・・・」

スカイは走り出した。

空にはブルーインパルスが思い出の恋のハートを描きだす。

歓声をあげるブルーインパルスを心から愛する松島の人々。

(このままお別れなんて・・・できるわけがないじゃない)

リカも走り出した。

疾走する二人の軌跡は熱く交錯した。

二人が抱き合った画像を送信する鷺坂。

受信する阿久津。

「おい・・・みんな・・・ちょっと来てみろ」

そこには勝手にメッセージが付随していた。

【私たち、結婚します】

青い空の下・・・遠距離結婚の二人は固い絆で結ばれている。

ストイックな二人にとって会えない時間なんてさほどのことはないのだった。

あの日に生まれた子供たちも二歳になった。

そして、人の喜びと悲しみを飲みこみながら時は未来に向かって今も続いていく。

関連するキッドのブログ→第10話のレビュー

Sk010_2 ごっこガーデン。夏の祈りの夕べ。まこ結婚おめでとうごじゃいましゅ~。自衛官とテレビ局員の結婚式は地味なんだか派手なんだか予想もつかないのでしゅ~。ランデブーは輸送機に乗って北海道とか、沖縄だとかですればいいのだじょ~。まこなら好きなところでパラシュート降下もありだと思いましゅ~。と・に・か・く~。ハッピーエンドでよかった~。三度目の夏・・・被災された皆さまの一日も早い復旧をお祈りしますデスmari詐欺師鷺坂も幸せになりますようにくういい最終回だったねえ・・・重いけどいい最終回だったよお・・・苦しみを抱え過ぎて身動きできなくなった男・・・それを知って静かに身を引こうとする女・・・二人とも・・・思い込みが激しすぎるとも言えるよね~。もう、どんだけ禁欲的な性格なんだよっ。やはり・・・過去・・・幕末の記憶がそうさせるのですかっ・・・とにかく・・・現世で幸せになれて・・・よかったよねえっ・・・すると・・・リカの前世は・・・私に苦しみを分けてください姫だったのか・・・

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コメント

今クールは 途中ほとんど見ずに最終回だけ見たドラマがたくさんあったんですが、全ドラマの中で
広報室の最終回が一番よかったです
こんなに爽やかな最終回って なかなか ない気がしました!見終わって何日もたっているのに 感動がそのまま残っているというか。。 
たぶん ブルーインパルスの映像と爽やか過ぎるカップルが微笑ましくって 幸せな気分になれました(あまり見ていなかったのがすごく悔やまれます)

ものすごく初歩的な疑問なんですが、
ブルーインパルスはドラマのために飛ばしたのですか?
このドラマってものすごく お金がかかっているんでしょうか?

このドラマが始まった頃、映画館で同原作者の別の自衛隊の映画を見ました
なんだか 最近やたら自衛隊をフィーチャーしているなとちょっと否定的に見ていたんですが、映画もドラマもイメージと違い 爽やかで時間がたっても 満足感が残ってます

投稿: chiru | 2013年6月27日 (木) 23時04分

シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃ いませ・・・大ファン

熱狂的に軍事が好き・・・というのは
かなりあぶない気配があるわけですが
基本的に軍事には無関心もしくは嫌悪感というのも
キッドはかなりあぶないことだと考えています。

この国は焦土の寸前まで
軍事力を行使された国ですから
当時の人々は
心底、戦争が愚かなことだと
思いこんでいたと言えます。

占領軍による誘導だったにせよ・・・
戦争を放棄して成立した
世界史上にも稀な国家だったわけです。

その親から子へ子から孫へと
「戦後の平和」が継承され
「平和」であることが前提で
すべての発想が展開するという・・・
ある意味、甘やかされた子供みたいなものなのですな。

そういう意味では
バカ坊ちゃんのハトポッポが
野放しになっていることでも
判るように超現実的国家とも言えるわけです。
なにしろ・・・あの男を
総理大臣にしてしまう国家なのですからねえ。

そういう「平和の病」は
全国民に蔓延している・・・。
「暴力」は何があってもいけないことだし
「死刑」だって殺人で
「原子力がダメなら炭酸ガスを排出すればいい」し
「親が子供を躾けられなくて当然」で
「外国に我が子を拉致されても我慢するしかない」ということになりますな。

まあ、すべての出来事は善悪あわせもつので
トータルでハッピーならいいではないかいいではないか・・・ということでございまする。

そういう現代の我が国に風穴を開けちゃった・・・
といえるこのドラマ。
もちろん・・・そこには
兵隊さんが威張り散らす国家にはしないという覚悟も
必要ですが
兵隊さんを全員、殺人鬼みたいに考えてどうする?
という問いかけが滲み出るわけです。

ドラマにもあるように
航空自衛隊の協力で展開する
航空自衛隊のドラマですからねえ。
ドラマ予算の枠を越えた燃料消費が行われているのですな。

航空ショーの曲芸飛行で大惨事が
起きたばかりですし、
空自の新型対潜哨戒機に不具合が発見され
問題になっている今日この頃です。

ブルーインパルスも常に訓練飛行によって
技術を維持・向上しているわけです。
ドラマクルーはそれにリンクして撮影したことになりますな。

お隣の中国は可能と見れば
何度も他国への侵略行為を繰り返している国家。
日本人のほとんどはそれを意識しているとは
言えませんでしょう。
まして、それに対応して戦争を抑止しているのが
自衛隊である・・・という常識さえも
ほとんど実感がないのではないでしょうか。

自衛隊そのものを否定する・・・愚か者は
その愚かさに気がついてもらえたのではないか。
少なくとも、そのきっかけにはなったドラマではないかと考えます。

生と死が隣り合わせであるように
戦争と平和も背中合わせの概念です。

困っている人に手をさしのべた時、
「自衛隊の手なんか、借りん・・・」
と頑固に手を払いのける人は
死んでよろしい・・・と悪魔は微笑むのでございます。

投稿: キッド | 2013年6月28日 (金) 02時15分

今後も転勤があるやもしれないスカイと在京テレビ局勤務の
稲ぴょん・・・そんな不利な状況も何のその!
まさか結婚までたどり着くとはびっくら~~~♪
仲人的な役割を果たした鷺坂さんだけど、奥さんいないから
実際に仲人したのは誰だろ?そもそも披露宴上げたのかな?
稲ぴょんの花嫁姿綺麗だったろうなぁ。
自衛官はやっぱ制服が盛装なので式もそうだったのかな?
等、妄想がいくらでも湧いてきて困るぅ~~~!!!

震災を扱いながらも、この爽やかな最終回に拍手なのデス!

辛坊さん救出に、莫大な税金が使われたと憤ってる人も
いるらしいけど、このドラマ見たせいで、
あの救出劇、そして辛坊さんのあれほどまでの感謝の言葉で
海自としてはかなりの宣伝効果・経済効果が
あって良かったんだろうな~とか考えてしまうずぶん・・・

てか、岩国基地が海上自衛隊だって初めて知ったヨ。
オスプレイだの航空ショーだののイメージしかないので
航空自衛隊かと勘違いしてた、にゃは♪

投稿: まこ | 2013年6月28日 (金) 16時41分

●no choco●まこ☆ミキ様、いらっしゃいませ●no choco●

いわば、夫はずーっと単身赴任なんですな。
でも、東京に戻ってくることはあり得るから
その場合は同居して
夫婦喧嘩をするのですな~。
リカとスカイも夏と忠兵衛なんですな。

トップになれば62歳、将官、60歳、佐官で55~56歳
尉官で54歳と定年が決まっている自衛官。

早めのリタイヤで再就職もしなければならないし
リカの仕事も出世しなければ
中年すぎるといろいろ大変なのですな。

そういういろいろ大変そうな二人だけに
結婚式くらいは華やかに挙式してもらいたかったですな。

まあ、広報室と情報局の連中が
それなりに仕切ったと思われますぞ~。

「空子」も「航子」もかなりなネーミングですが
スカイの家では「素華射」とか「弩瑠芙胤」とか
名付けてこわそうですな。

震災で笑顔を忘れた皆さまへの
対応はデリケートなのですな。
辛気臭いのもダメだし
ストレートな笑顔も憚られる。
しかし・・・前を向いて歩いていくしかないことは確かなのですな。

そういう意味では素晴らしい最終回だったと思います。

あの日を忘れない・・・そして未来へでございまする。

自ら、危地に飛び込んだ人でも
仕方なく拉致された人でも
命の重さは変わらないのですな。

そういうものまで
経済単位で考えるのは・・・
本音はともかく建前としてはどうかと思うのですな。
それを云ったらおしまいですからな。

まあ、執事たるものは
お嬢様の幸せは地球より大切の精神で
お勤めするばかりでございます。

海自だって戦争するより
人命救助の方が
清々しいに決まっているでしょうな。

岩国基地は戦前は海軍航空隊。
戦後は昭和42年(1967年)まで航空自衛隊、
それ以後は海上自衛隊の管轄ですぞ。

基本的に日米共用基地でございます。
オスプレイはあくまで米軍機なのでございます。

航空ショーは様々な基地で基本、航空祭として開催されていますぞ~。

まだまだ・・・自衛隊のことを
日本の皆さんは知らなすぎでございますねえ。
まあ、知らなくても生きていけますからねえ。


投稿: キッド | 2013年6月29日 (土) 01時36分

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