特大ホームランボール(長澤まさみ)とハートに刺さったガラスの破片のSUMMER NUDE(山下智久)
恋愛ドラマの基本はエピソードである。
胸を焦がすエピソードを作るために脚本家は頭を悩ます。
主人公は三年前に理由を告げずに去った恋人を忘れられない男である。
一体、何が忘れられないのか。
それこそがポイントなのだ。
主人公と昔の彼女はおそらく一年ほどのつきあいである。
ミスみさきになった女子大生。
地ビールの広告のモデルになって主人公が写真を撮影・・・恋に落ちた二人。
一緒に暮らし始めた二人。
そして、主人公にとって突然失われた愛の生活。
主人公が次の恋に踏み出せないのは・・・もしも彼女が戻ってきたらたちまち虜(とりこ)になってしまうという虞(おそれ)があるからだ。
そこまで特別な彼女であることをエピソードだけで示すのはかなり至難と言える。
しかし・・・長澤まさみという強力なスターがエピソードを補うのである。
明日、長澤まさみが「ただいま」と言って帰ってきたら日本中の家庭は崩壊するのだな。
それはもう一度、原発がメルトダウンしたら日本の息の音が止まると山本太郎が円形脱毛症になるほど心配したり、産卵した放射能が最終的には海に流出するに決まっていたり、ねじれが解消された以上、原発が再稼働するのは当然だったり、誰が何をしようがない袖はふれないことほどに明らかなのだと考える。
で、『SUMMER NUDE・第3回』(フジテレビ20130715PM9~)脚本・金子茂樹、演出・宮木正悟を見た。ドラマの主題歌は「SUMMER NUDE'13/山下智久」なのだが・・・第1回で述べたように「サマーヌード/真心ブラザーズ」のカヴァーである。で、ドラマ「モテキ」(テレビ東京)の第11話~12話の主題となるのもこの曲である。「モテキ」の主題歌は「夜明けのBEAT / フジファブリック」(2010年)である。そして・・・ドラマ「SUMMER NUDE」は第2~3話を「若者のすべて/フジファブリック」(2007年)で縁取っている。「若者のすべて」も「夜明けのBEAT」も志村正彦の作詞・作曲だが彼は2009年12月24日に逝去しているために「夜明けのBEAT」は言わば遺作なのである。
半分の事で良いから 君を教えておくれ
些細な事で良いから まずはそこから始めよう
忘れようとしても忘れられない一倉香澄(長澤まさみ)への想いを断ち切るために谷山波奈江(戸田恵梨香)の「写真」を撮ることを決意した三厨朝日(山下智久)だったが・・・ラジオから流れ出した思い出の曲「若者のすべて」によってたちまち、再燃する香澄への想いにたじろぐのだった。
とぎれた夢の続きを
取り戻したくなって
夕方5時のチャイムが
今日はなんだか胸に響いて
何年たっても思い出してしまうな
だから朝日は・・・。
←←←←←(時間を巻戻し)←←←←←
目隠しをして・・・朝日は香澄を完成したばかりの「みさき潮騒ビール」の広告看板の前へと連れてくる。
「もういいよ」
「うわあ・・・大きいな」
「すごいでしょ」
「なんだか・・・はずかしいな」
「はずかしいことなんかないさ」
「この看板を見たら・・・ちゃんと声かけてね」
「え」
「だって・・・挨拶なしで素通りされたら・・・この笑顔がだんたん哀しい顔になっちゃいそう」
「・・・わかった」
バカヤローな二人だった。
→→→→→(時間を早送り)→→→→→
だから、本人が失踪した後も律義に看板に挨拶をする・・・朝日だった。
「おはよう・・・」
そんな朝日を・・・「レストラン青山」の臨時店長・千代原夏希(香里奈)は見ていた。
「なにやってんの・・・」
「ほっといてくれ・・・」
「おはよう・・・」
「なんだよ・・・」
「看板の代わりに言ってあげたのよ」
「・・・」
「例のDVDは無事に返せたの?」
「・・・」
「あんた・・・まさか・・・」
逃げるように立ち去る朝日だった。
三年間返却していない・・・香澄と見る予定のレンタルDVD「48時間PART2/帰って来たふたり」を返す決意が崩れてしまった朝日なのである。
二人の背中を押す目的で夏希が海に投げ捨てた「裏切りの象徴である指輪」は虚しく海の底に沈んでいる。
夏希は憤った。
一方で波奈江はカフェ&バー「港区」で店長の賢二(高橋克典)相手に「朝日に写真を撮ってもらえるのでハードスケジュール」だと告げる。もちろん・・・「とびっきりのおめかし」のためである。気分は花嫁なのだった。波奈江は「みさき海岸のパリス・ヒルトン」なのだ。
「やっぱり、オーシャン・ビューのホテルの一室で冷蔵庫からビール出して、窓辺で海岸の男たちを全員釘付けにするセクシーポーズを決めないとかしら」
「それで飲酒運転で逮捕されちゃうのか」
「オー、ノー」
「イエーイ」
「レストラン青山」には波奈江の弟・駿(佐藤勝利)が顔を出していた。
「朝日先輩が写真とってくれるっていうんで・・・姉ちゃん、大はしゃぎなんですよ」
夏希は笑顔で応じるのだった。
「私も洋服選びに誘われるてるよ」
「ふう・・・」
「なによ」
「いや・・・こで弟としても・・・一安心っていうか・・・肩の荷が下りたっていうか」
「シスコンなの」
そこへ・・・タカシ(勝地涼)がやってくる。
「いやあ・・・今日の波は最高っす」
「この混雑じゃ・・・ボードは危なくないの」
「いい波を感じるだけで充分す・・・」
「沖に出ると泳げないんで溺れるんでしょ」とおちょくる駿。
「お前は家でリフティングの練習でもしてろっ」
「タカシさんも昔はサッカー部?」
「いや・・・朝日と一緒に野球部っす」
「それで仲いいんだ」
「この街の人って野球好きですよね」
「さすがに・・・今はサッカーの話もたまにしますけどね・・・やはり、日本人は野球でしょう」
「はあ・・・」
「海と野球は兄弟みたいなもんでしょ・・・ミスターも永遠に不滅ですって言ってるし」
「まったく・・・わかりません・・・それにしてもあいつはどうしてDVD返さないのかしら」
「ああ・・・48時間すか」
「いくら・・・別れた彼女と見る約束してたからって・・・三年も」
「朝日の中では別れたことになってないっす。それほど、香澄ちゃんは特別な存在・・・つまり、俺にとっての夏希さんみたいなものっす」
「でも・・・三年も待ってるなんて・・・ちょっとやばくね?」
「おっと・・・俺の直球は無視っすか」
「ごめん・・・私、ストレートとかカーブとか・・・野球のことよくわからなくて」
「知ってるじゃないっすか」
「えへへ」
「よし、こうなったら・・・俺が朝日にDVD返すように説得してみせますよ」
「マジで・・・波奈江ちゃん、喜ぶよ」
「その換りに・・・説得できたら俺とデートしてほしいっす」
「デートねえ・・・」
レンタルビデオ店には波奈江が日課の「48時間ソフト返却チェック」にやってきていた。
しかし、それだけではなく名作映画を借りまくるのだった。
「こんなに借りるの?」とアルバイト店員のヒカル(窪田正孝)・・・。
「へへへ・・・世界の名女優のポーズを研究しないといけないんで」
「なんでさ」
「ふふふ・・・朝日が私をモデルに写真を撮りたいっていうから」
「え・・・」ど真ん中のストレート的に表情が曇るヒカルだった。
その思いにまったく気がつかずにヒカルを例の大看板前に連れ出す波奈江だった。
罪なやつさ Ah PACIFIC 碧く燃える海
「香澄ちゃん・・・最後にもう一度だけ・・・勝負させてください」
「・・・」
「どうせ・・・勝てないと思ってんでしょう」
「いや・・・」
「今日は・・・何点差で負けてるかな」
「・・・勝ってるね」
「え」
「俺の中では・・・お前が大量リード中だよ」
「ふふふ・・・慰めてくれてありがとう」
ヒカル・・・カープがすっぽぬけたな。
朝日の家に押し入ったタカシはDVDを無断で持ち出そうとしていた。
タカシはストレート勝負に出たのだった。
しかし、朝日に発見されてしまうのだ。
「なんだよ・・・こっそり・・・DVD返そうとするなんて・・・何、勝手なことしてんだ」
「こんなもん・・・ただのDVDじゃないか」
「俺の自由だろう」
「お前のじゃなくて・・・レンタルショップのもんだろ」
「ちゃんと料金払ってる」
「だから・・・その無駄をな。貯金して。もう少し、未来設計とか考えろって」
「お前に言われたくないわ・・・貸してる一万円返せ」
「いいから・・・DVDを返そうぜ」
「いやだね」
「お前がコレを返したら俺は夏希ちゃんとデートできるんだよっ」
「なんじゃ、そりゃあ」
僕ら今 はしゃぎすぎてる 夏の子供さ
波奈江の家ではデート前夜の姉と妹のように夏希と波奈江が浮かれている。
「あのさ・・・あいつ・・まだDVD返してないんだよね」
「知ってるよ・・・今日もチェックしてきたし」
「・・・」
「DVDか写真か・・・どっちもなんて・・・贅沢だと思うんだ」
「殊勝だねえ」
「とにかく・・・写真だけでも・・・私にとっては・・・すごい追い風なんだよ・・・風にのってぶっちぎりたいんだよ」
「そっか・・・」
「なにしろ・・・今はチームに頼もしい大物助っ人が来ているしさ」
「誰のこと・・・?」
「夏希に決まってるじゃん・・・私のクロマティー」
「誰なの?」
タカシと朝日は休戦していた。
「日没引き分けの後のビールはほろ苦いねえ」
「今度、おかしな真似したら・・・永久追放するからな」
「ちぇ・・・それにしても・・・香澄ちゃんのことになると・・・お前ってマジになるよな」
「・・・」
「その映画・・・面白いの?」
「だから・・・見てねえよ・・・」
「・・・」
「なんだよ」
「今、全米が泣いてるとこだよ」
「・・・」
「お前さ・・・香澄ちゃんが・・・帰ってくるって本気で思っているわけ」
「野球は九回裏まであるんだぜ」
「あのな・・・どう見てもコールドゲームだよ」
「・・・」
「まあ・・・いいわ・・・あきらめたら試合終了だからな」
「それ・・・野球じゃないだろっ」
あの日の香澄の一言。
←←←←←(時間を巻戻し)←←←←←
「あのさ・・・もしも私が消えたりしても待ったりしないでね・・・待たれるの嫌いだから」
「まるで・・・消えるみたいじゃないか」
「消えるわけないじゃないの・・・だってまだ48時間の続編、一緒に見てないでしょ・・・」
→→→→→(時間を早送り)→→→→→
朝日にとってはそれがたった一つの最後の砦だった。
(10対0で負けている最後のバッターみたいなもんだけど・・・負けたら終りのトーナメント戦なんだ・・・香澄よりも・・・いい女なんて・・・この世にはいないに決まってるんだから・・・)
朝日にとって・・・香澄はそれほどまでに絶対的な存在だった。
小南写真館にはモデル志望の帰国子女・堀切あおい(山本美月)がやってきていた。
「日本の男たちって見る目がない」
「そうなの」
「東京中のモデル事務所をまわったのに一社も採用してくれない」
「そりゃ・・・変だな」
「脱ぐならOKとか」
「脱がないんだ・・・」
「なんか・・・いい仕事ない?」
「仕事って・・・朝日く~ん、なんか、あったっけ」
「モデルが必要な撮影なんて・・・めったにないに決まってるじゃないですか」
「じゃあ・・・そろそろうちの証明写真でもとりかえるかな」
そそくさと仕事に出る朝日だった。
「あの人・・・冷たい」
「彼は・・・その気になったら・・・すごいんだけどね」
「そうなの?」
「ほら・・・大看板の子いるでしよ・・・あの子の写真撮るために・・・朝日くんはものすごく営業して仕事とってきたからね・・・」
「あはん」
狩人となったあおいはカフェ&バー「港区」で朝日を待ち伏せる。
「写真館の人がここに来たら、ユーに逢えるって」
「・・・」
「駅でナンパしてきたのに・・・」
「してないよ」
「声だけかけて放置プレーって変態なの」
「誰がだよ」
「やはり、アメリカ人はグイグイくるの」と割り込んでくる賢二だった。
「くるくる」
「なんのこっちゃ・・・・それより・・・今日、波奈江来た?」
「お前に写真撮ってもらえるって大はしゃぎだったぞ」
「・・・」
「その人って恋人?」とあおい。
「ちがいます」
「じゃ・・・他に恋人がいるの」
「なんで・・・そんなこと答えなきゃいけないの」
そこへ仕事を終えた夏希がやってくる。
「おつかれっす」
「おつかれさま」
「お・・・律義な人も来てましたな」
「律義な人?」
「この人・・・看板にまで挨拶してるんですよ」
「看板に・・・私は放置されてるのに・・・日本名物の二次元の人か?」
「間違った日本が紹介されているだろ」
「この人が変なのよ」
「なんだ・・・私、ちょっと期待してたのに・・・私に仕事をどんどん持ってくる人かと」
「無理無理」
「他に誰かいませんかね」
「ごめんね・・・ここ、地元じゃないんだ」
「あはん」
「それより・・・タカシに変なことやらせるなよ」
「変なこと?」
「あいつ・・・DVDを盗もうとしたぞ」
「なにそれ・・・」
「とにかく・・・余計なおせっかいはやめてくれ」
「知らないわよ・・・私はただ・・・波奈江との約束を守ってくれれば・・・それでいいわけ」
「・・・」
波奈江は映画「ローマの休日」を研究中だった。
「もっと切って」
生まれて初めて街の美容院に入店した冒険中のアン王女(オードリー・ヘプバーン)は美容師のマリオ・デラーニ(パオロ・カルリーニ)に「ショート・カット」を要求するのだった。
王女の美しい髪を切ることを躊躇するマリオも次第に大胆になり、王女の命令に応じていくのである。
「もっと・・・」
「オードリー姉さん、そりゃ、いくらなんでもバッサリすぎますぜ~。やりますな~。姉さんはよろしいですな~。黙っていてもパパラッチに狙われて。こっちなんか・・・カメラマンがちょっと消極的になるだけで・・・もう凹みまくりますわ~」
波奈江は友達少ない田舎のお嬢様なのである。
写真館の前には謎のカップルである米田春夫(千葉雄大)と石狩清子(橋本奈々未)が茫然としていた。
ショーウインドーに飾られていた二人の証明書写真。
清子だけがあおいにチェンジしていたのである。
春夫の裏切りを清子は詰るのだった。
「きらいならきらいと直接言ってくださいよ」
「いや・・・これはまったく青天の霹靂だよ」
しかし、失意の清子は「盆踊り大会」のチラシを投げ捨て走り去るのだった。
「待って・・・清子さ~ん」
今回は清子の水着サービスはなかった。
「レストラン青山」ではあおいが身の上を語っている。
「小学校三年生で渡米したので・・・こっちに知り合いが全くいない。いたとしてもすれちがっても気がつかないし、一人暮らしだから、日本語にもなれない」
「いろいろと大変だねえ」と愛想笑いでごまかす夏希だった。
なにしろ・・・一人で何もかもしているので客一人にさいている時間はないのだ。
そこへタカシがやってくる。
あおいは店を出る。
「今の誰っすか」
「さあ・・・」
「なんか・・・西海岸の香りがしたっす」
「ある意味、凄いな。ところでDVDの件はどうなったの」
「ああ・・・あれは無理でした」
「まったく・・・この街の男たちは大口ばかりですねえ」
「ねえ・・・夏希さん」
「うん」
「夏希さんは好きだけど・・・夏希さんは・・・朝日のあれからの三年間を知らないから・・・」
「え・・・」
「もう・・・あいつのことはほっといてやってください」
遠い目をするタカシにとまどう夏希だった。
暗雲を感じながら波奈江は朝日を待ち伏せるのだった。
「ねえ・・・私の撮影はいつにするの」
「・・・」
「明日かな、明後日かな・・・オールフリーで準備万端整ってるんですけど」
「波奈江・・・ごめん」
「ああ・・・そうなんだ」
「やはり・・・無理だ」
「どうして・・・どうして・・・どうして・・・どうして・・・どうして・・・どうして・・・」
「・・・」
「香澄ちゃんなんか・・・挨拶返してもくれないのに」
「・・・」
「しゃべんないしさ・・・手だってつなげない・・・淋しい時にも隣にいないのにさ」
「・・・」
「どうして・・・私じゃだめなのよ」
波奈江は意気消沈して「港区」にやってくる。
一同は一目で事情を察した。
夏希の怒りは頂点に達するのだった。
そんな夏希を宥めるマスター。
「私、約束を破る男が許せないタイプなんですよ」
「朝日さん・・・バカだよな・・・待ってたって無駄なのに・・・」と呟いて店を出る駿。
夏希は秘密の匂いを嗅ぎつけて駿の後を追うのだった。
残された波奈江はマスターに・・・「朝日と香澄の思い出」を語りだす。
「やっぱり・・・勝てないのかな・・・」
「絶対に勝てない試合なんて・・・ないと思うんだ・・・なにしろ・・・俺が結婚できたくらいだから」
「それって説得力ありすぎだよね」
「そこまでいうか・・・」
「もう・・・最初から・・・香澄ちゃんて・・・いい女だったもんな」
「最初って・・・」
「あそこの窓ガラスが割れた時・・・」
「ああ・・・千葉のバリー・ボンズな・・・」
「高校のグラウンドから・・・ここまでかっとばすなんて・・・彼もすごかったけど・・・香澄ちゃんもかっこよかったんだ」
←←←←←(時間を巻戻し)←←←←←
初めて朝日が「港区」に香澄を連れて来た昼下がり。
「素敵な店ね」
「でしょ・・・下にも・・・ここが港区で海まで下りると青山があるんだよ」
「青山って」
「レストランっていうか・・・海の・・・」
その時、ガラスを割って打球が店内に飛び込んだのだ。
悲鳴をあげる客たち。
「大丈夫・・・」と香澄を見た朝日は・・・香澄の手から血が流れているのを見て逆上する。
「ちょっと・・・文句言ってくる」
「ちょっと・・・いいわよ・・・わざとじゃないんだから」
「だって・・・血が」
「たいしたことないよ」
「マスター、救急箱~」
そこへ打った本人らしい少年がやってくる。
「すいませんでした・・・」
「お前・・・ケガしてんだぞ・・・どうしてくれんだよ」
香澄の血を見て我を失っている朝日だった。
「・・・」
掴みかからんばかりの朝日に割って入る香澄。
「すごいよね・・・ここまで飛ばすなんて・・・特大ホームランだよね」
「あの・・・申しわけないっす」
「このボール・・・記念にちょうだい」
「え・・・」
「そうだ・・・サインしてよ・・・未来のホームラン王をチェキラだね」
「はあ・・・」
「ねえ・・・サインペンないかな・・・」
「・・・」
坊主頭の浦野君 日に灼けて
練習したって 補欠だけれど
汗を流して走ってる ひたむきな
あなたを見るのが とても好きなの
→→→→→(時間を早送り)→→→→→
「なんていうか・・・美人なだけじゃなくてさ・・・男前なんだよね・・・香澄ちゃん・・・」
「・・・」
それだけじゃないけどな・・・と思うマスターだった。マスターは比べる。
胸と胸
同じ頃・・・部屋で一人・・・朝日もその日のことを思い出していた。
それから・・・。
←←←←←(時間を巻戻し)←←←←←
夏の高校野球のラジオ中継を二人は聞いている。
「ツーアウトで・・・ランナーはありません。ビッチャーふりかぶって第一球を投げました、打った・・・打球はのびている・・・大きい・・・大きい・・・大きい・・・・・・レフトの場外に打球は消えていった・・・ホームラン・・・四番浦野の場外ホームラン、みさき東高校1点先制です・・・」
「浦野かよっ」
「ねえ・・・さすが私の目に狂いはないでしょう」
「参りました・・・」
部屋にはあの日の浦野のサインボールが飾られていた。
→→→→→(時間を早送り)→→→→→
朝日には香澄がただの女ではなく・・・神秘的な存在に思えるのだった。
そういう祈りにも似た朝日の回想を闖入者の夏希が打ち破る。
「・・・」
「なに」
「なんで・・・また約束を破るのよ・・・ウソつき」
「あんたには・・・関係ないだろ」
「関係あるでしょ・・・あんたに呼ばれてこの街にきたし・・・波奈江はこの街で唯一の女友達だし」
「・・・」
「待ってたって・・・香澄って子は帰って来ないよ」
「なんで・・・そんなことが・・・彼女にあったこともないあんたに・・・わかるんだよ」
「聞いたもん」
「・・・何を・・・」
「香澄って子が出て行った日・・・駿くんが・・・彼が聞いたのよ。彼女、看板を外してくれって会社に頼みに来たんだって・・・それで・・・駿くんは彼女を追いかけて・・・。その理由を訊ねたの。彼女は・・・あの看板があると・・・あなたが彼女のこと忘れられないから・・・そう答えたの・・・わかるでしょ・・・彼女は戻ってくる気がなかったの」
「・・・」
「みんな・・・知ってて黙ってたんだよ・・・彼女がさ・・・戻ってくる気なんて・・・なかったってこと・・・あんたは・・・今日まで帰って来ない彼女をずっと待ってたわけ・・・可能性なんかないのにさ・・・」
「・・・教えてくれて・・・ありがとうございます」
「・・・大丈夫?」
「大丈夫じゃありません」
朝日は家に閉じこもるのだった。
「港区」では波奈江が泣き寝入りしている。店に戻った夏希が上着を着せかけているところへ「レストラン青山」のオーナー・勢津子(板谷由夏)が現れる。
「朝日に約束やぶられて・・・ガッカリなんだってね」
「私・・・頭にきて・・・あいつんとこに文句言いに言ったんですけど・・・ちょっと言い過ぎたかなって・・・いま、少し後悔してるところです」
「そうなの?」
「彼には彼の事情ってあるんでしょうからね」
「・・・朝日はね・・・あれでもマシになったのよ・・・」
「え」
「最初はひどかったわよ・・・香澄ちゃんが消えてしばらくは・・・何日もあの看板の前を動かなくなっちゃってさ」
「忠犬ハチ公ですか・・・」
「その頃は・・・タカシとか・・・みんな一生懸命になだめてた・・・波奈江なんて毎日ね」
「・・・」
「それから・・・今度は看板の前っていうか・・・香澄ちゃんのポスターのある場所にも近づかなくって・・・」
「痛いですね」
「その頃は・・・死ぬかもって思ったわ・・・予言はしなかったけどね」
「・・・」
「ようやく・・・看板の前で挨拶するようになったわけ・・・」
「はあ」
「波奈江はさ・・・香澄ちゃんがいなくなってから・・・ますます朝日が好きになっちゃったじゃないかな」
「どうして」
「さあ・・・女々しい男をキモいって思う人もいるけど・・・一途なところに魅かれるタイプもいるでしょう・・・波奈江は見すぎちゃったのよね・・・香澄ちゃんを思い続ける朝日のことを」
「・・・バカですね」
「バカなのよ」
その時・・・勢津子は測るように夏希を見つめるのだった。
勢津子は予言者だからである。
絶対に叶えられない願いなんてあるのかな
絶対に救えない人なんているのかな
他の誰かじゃなくてあなたはあなたに決まってる
そういうすごくかんたんなことだから
夏希は朝日に電話をかけずにはいられない。
「もしもし」
「ハロー」
「え・・・あのさ・・・私だけど」
「まだ・・・なんか・・・俺に文句がありますかあ」
「何・・・あんた・・・酔ってるの」
「酔ってると・・・怒りますか」
「・・・」
「酔ってるのは・・・それだけで許されませんかあ」
「ちょっと・・・あんた・・・どこにいるのよ」
気配で波奈江は目を覚ます。
「どうしたの・・・」
「朝日のね・・・様子がね・・・」
「きっと・・・あそこにいるな」
二人は大看板の前にやってきた。
「こんばんは・・・・ボクは律義な男なんで・・・看板にもそうじゃない人にも挨拶できるんですよお」
「ちょっと・・・飲みすぎだよ」
「俺だって・・・俺だってな・・・香澄が帰ってくるなんて・・・そんなことないって・・・分ってたさ・・・でも・・・もしかしたら・・・俺が間違ってるかもしれないでしょ・・・そしたらその間違いに賭けるしかないでしょう・・・だってさ・・・香澄はさ・・・特別なんだよ・・・世界でたった一人の最高の恋人なんだよ・・・絶対に忘れられない女なんだよ・・・誰がなんて言ったって・・・あきらめるなんて無理なんだよお」
「わかった・・・わかったから・・・私・・・あんたのこと・・・なめてたよ・・・わかったから・・・私だって同じだもの・・・あいつがさ・・・目の前に現れたらさ・・・どうなるかわかんない・・・でもさ・・・それで・・・私たち・・・幸せになれるのかな・・・あんたは・・・今、幸せなの」
「幸せにならないといけないのかな」
「え」
「誰にも分らないよ・・・香澄がいた頃の俺がどれだけ幸せだったかなんて・・・最高にハッピーなんだ・・・最高にハッピーなんだよ・・・なぜなら。香澄が最高の女だからさ・・・あの日のハッピーを取り戻せないなら・・・ハッピーなんてくそくらえなんだよ」
「いいじゃない・・・それで・・・無理にあきらめる必要なんてないもんね」
波奈江はずっとそうしてきたように朝日に寄り添うのだった。
「こうやって・・・飲むの・・・久しぶりだね」
朝日の中で波奈江の記憶が走馬灯のように蘇る。秋の夜。冬の夜。春の昼下がり。夏の夜明け前・・・。
「お前さ・・・いつも隣にいるよな・・・」
「だって・・・それしかできないんだもん」
夏希は「愛するモデルに逃げられたカメラマン」と「その男のモデルになりたい女」の背後で佇むのだった。そんな二人に微笑みかける巨大な看板の中の消えたモデルの女。まるで何かの呪いにかけられたような気がするのだった。
「夏希・・・夏希も飲もうよ」
波奈江に声をかけられて呪縛が解ける夏希・・・。
もう・・・飲むしかない夏の夜なのである。
翌日・・・何事もなかった如くいつものようにレンタルビデオに出向く波奈江。
ヒカルは幽霊を見たような蒼白な顔をしている。
それには全く気がつかず・・・「48時間」をチェックする波奈江。
「え・・・」
「今日の・・・昼・・・返しにきたよ・・・」
「嘘・・・」
何故か・・・涙の止まらない波奈江だった。
「レストラン青山」に報告に来る波奈江だった。
「やったじゃん・・・」
「うん・・・」
二人の間に一瞬の不安がよぎる。何かが変わるのはそれがなんであろうと恐ろしいことでもあるからだ。
そこへ・・・朝日がやってきた。
その和やかな態度に心が緩む二人。
「今日は・・・終り?」
「うん」
「じゃ・・・賢二さんのところへ行く?」
「行くよ」
「・・・」
「じゃあ・・・二人で先に行っててよ・・・私・・・ちゃっちゃと片付けるから」
「手伝うよ」
「私も」
「そう」
「波奈江・・・」
「なに・・・」
「今度の月曜・・・暇かな」
「暇に決まってるてしょ」
「じゃ・・・あけといて・・・俺、休みだから・・・撮るよ」
「何を・・・」
「波奈江を・・・約束だからな」
波奈江は微笑んだ。
朝日は微笑んだ。
そして、夏希も微笑んだ。
響くサラウンドの波
時が溶けてゆく真夏の夜
関連するキッドのブログ→第2話のレビュー
ごっこガーデン。大看板前土用の丑の日うなぎ三昧パーティー会場。エリ「DVDと写真撮影のエンドレス・サマーかと思ったらついにレンタルショップに帰って来た48時間なのでス~。エリの読み通りに波奈江ちゃんが一点リードの展開なのですよ~。しかし、油断はできませんね。じいや~、山椒、も~少し~」まこ「朝日DVD返却祭りを開催中でしゅ~。明日、みさき駅前を祝賀パレード正午出発だじょ~。香澄ちゃんの出番少なめなのは「プロポーズ大作戦」リピートよろしく作戦でしゅかっ。胸と胸の勝負に負けないためにもウナギは十段重ねで・・・山椒はストップというまでふってもらいましゅ~」アンナ「みんなの水着はまだなのかぴょん」くう「心変わりを許さない夏」ikasama4「明治維新の夏」シャブリ「新しいリキに心奪われる夏」mari「やはり・・・スリムなだけでは殿方の気持ちは・・・Pちゃまの笑顔をもう少し見たいですね~」
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コメント
キッドさん、こんにちは
毎日暑い中、真偽織り交ぜた、楽しいレビューをありがとうございます
美脚で有名な波奈江と香澄ですが、
波奈江が越えられない線はそこでしたか・・・(違)
でもまあ、光と一緒に、さすがの演技力で、魅せていただきました。
3年間、隣でビール飲んでる姿なんて、
バカップルのようで、本当に可哀想でしたわ
朝日にすれば、勝手に隣にいるだけなので、
わざわざ断らなくてもいいか、って感じなんでしょうね~
天然ってこわいわ~
香澄も、清純そうで小悪魔全開な感じが、
なるほど、まさみちゃんですね
結局、秘密は何も分からなかったので、これからが楽しみです
関東は雨不足で取水制限だとか。
体調管理も大変だと思いますが、水分補給をお忘れなくどうぞ
投稿: mi-nuts | 2013年7月24日 (水) 13時03分
✭クイーン・オブ・ザ・ランチ✭mi-nuts様、いらっしゃいませ✭親切百回接吻一回✭
暑中お見舞いありがとうございます。
ポカリと冷たいお茶とフルーツで
一体、どれだけ水分補給をしているのか
自分でもわからない今日この頃でございます。
女子の皆さまは
とにかくスレンダーに憧れ
もちろん、ロリでコンな皆さまには
それなりの効果があるわけですが
マザのコンの皆さまは基本的に
パイオツ星人ですからな。
ダイナマイトでございますな。
ヒカルの迫真の片思い演技を
軽くシカトの波奈江・・・絶妙でございますねえ。
今回はタカシも少し男をあげましたな。
この脚本家は
エピソード力は申し分ないのですが
セリフにやや難があって・・・
休養期間のブランクが
それに拍車をかけている。
少し、妄想補完の必要が生じてきましたな。
それから・・・割と重要な役の
脇役女優陣・・・とくにあおいが
ちょっと弱いのですな。
で、セリフが弱いので・・・帰国子女の感じが滲まない・・・
一番の修正点になってしまう。
同時にあおいは実は難しい役どころなので・・・
もう少し精進が必要かと・・・。
で・・・今回の見せ場は
看板前のバカップル・・・。
特に波奈江は
「娘盛り」を無駄にしまくる・・・
アホの子炸裂なのですが・・・
そこがお茶の間に伝わっているかどうか・・・
ギリギリな感じになってしまっている。
朝日のどうしようもない感じは
すごくよかったと思います。
これがクドカンなら
千葉県出身、ミスタージャイアンツ一色で
攻めて攻めて攻めまくるところですが
まあ、脚本家の「色」もありますからねえ。
房総半島色はもう少し出してもいいのになあ・・・。
なにより・・・レストラン青山を
あれだけふっといて・・・
「名物メニュー」にまったくふれないのは
あれですな。
結局・・・こだわりの夏の家というフレーズだけなのか。
あおいは・・・職がなくて・・・
とっとと海の家でバイトを始めるべきだしな。
それから、夏休みの駿も。
どう考えても人手不足だし。
香澄は毎回、このくらい出番があれば
申し分ないですが・・・この後、どうなるかな。
なにしろ・・・本命・夏希参戦が
まだ全然ですからな。
昨日はゲリラ豪雨。
今日は梅雨空模様。
関東も一息ついておりますぞ。
暑いのでおかしな人の事件もあいついでおります。
身辺にご注意なされませ~。
投稿: キッド | 2013年7月24日 (水) 14時44分
じいやSUMMER、こんにちは!
あはは・・本当にDVDと撮影エピのエンドレスかと思いましたわ~。
いい加減にしてと全国の声が届いたのですか^^;
しかし、何が不満で香澄は失踪して、
朝日はこれほど思ってるのに
探さないのかってところが謎です。
でも次に進むためにはDVDと写真は超えないといけない山でしたね。
てか、次回からようやく夏希も参戦なのですね?
しかしあの看板は本当に3年も野ざらしなんでしょうか?
海ってね、潮風と日差しの強烈さが違うんですよね。
普通に3年目の夏なんて、顔もなにもわからなくなるくらいなんですけどね・・。
あえて劣化しないのは、朝日の心象風景ということでしょうか。
ともかくぱっとしない夜ですので
今日もみさきビールでぐいっといきましょうね。
海の家らしくナポリタンのチーズ焼きでどうぞ♪
投稿: エリ | 2013年7月24日 (水) 18時49分
✿❀✿❀✿かりん☆スー☆エリ様(SUMMER)、いらっしゃいませ✿❀✿❀✿
ふふふ・・・深夜アニメならば
毎週くりかえしで八回くらいは平気なのですな。
タイムトラベルものとしてはしゃっくりジャンルです。
この脚本家は
「プロポーズ大作戦」でもコレをやってました。
ただし、あちらでは修正点は少しずつ前進なのですな。
主人公は「好きだ」と一言が言えないヘタレくん。
これをさらにパワーアップしたのが・・・
「SN」だと考えると
来週、朝日が「やっぱり無理」と言い出して
DVDを借りなおしている可能性は充分にありますな。
じいめの世代から見れば
男としてダメだろうっていうキャラクター造形ですが
女々しくて女々しくてがそこそこヒットする時代・・・
最近の若者はもっともっとへたれているのが現状かもしれません。
みんな「いい子」だけど
時々、ともだちをリンチして殺す時もある。
不気味でございます。
不気味な世代誕生でございます。
ともかく・・・来週は水鉄砲合戦へ。
夏本番の気配ですな。
がんばれ、若者と応援したい今日この頃です。
看板は今回も立候補して
落選した発明王が
30年くらい前に
「絶対色あせないペンキ」を発明しているので
それを使用しているものと思われます。
まあ、本当に色あせないかどうかは疑問ですが
少なくとも10年くらいは
その「ペンキの広告塔」が色あせないで
赤坂の街にたっておりましたぞ。
現代のコーティング技術はかなり進歩しておりますしな。
お嬢様方の肖像画は1000年保存版になっておりますぞ~。
お嬢様用に潮騒ビールオールフリーを
用意しましたぞ。
うまいかおいしいかどっちかでございます。
土用の丑の日うなぎの海の家ヴァージョンは
イカの姿焼、サザエ壺焼き、うなぎ炭火焼きの
三点セットになっておりますぞ~
投稿: キッド | 2013年7月24日 (水) 19時42分
三話はメインストーリーにはあまり関係ない会話は結構テンポよくって楽しかったんですが見終わった後 DVD返しただけだったなぁ~と(^^;
酔ってぶざまに泣く朝日もちょこんと横に座る波奈江も魅力的だったけれど 今までの回を2話にまとめて せめて3話はイメージの夏恋物語に突入していて欲しかったです
来週から朝日はちょっと明るくなるけれど新しい恋はゆるゆると進むのでしょうね
その分、男性陣の会話で楽しませてくれると嬉しいです
多少 夏希との会話に優しさが感じられない?の朝日ですがキッドさんがレビューでフォローして下さってるおかげで
落ち着いてちょっと身近にいそうな感じの朝日のキャラは好きです(^^)
夜の浜辺 月あかりの恋人たちのロマンチックシーンを楽しみに根気よくこのドラマを見ていきたいと思ってます
投稿: chiru | 2013年7月24日 (水) 23時26分
シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃ いませ・・・大ファン
視聴率的にはもはや背水の陣になってきましたな。
少し・・・サービスが足りない感じと
子供を狙いすぎたかなあ・・・。
まあ・・・脚本家的には
精一杯だと思うので
これから・・・夏の素晴らしさを
どれだけ描けるかにかかってきますねえ。
キッドとしては
出来る限り・・・エンターティメント化を
叫びたいと考えます。
もう・・・芥川賞の世界に突入しちゃってますからね。
次回・・・朝日が
「やはり・・・無理だ」と本当に言い出さないことを
祈るばかりです。
ハルヒならいいが月9では
やってはいけないと思いますからな~。
湘南ではなく千葉の海で始めた以上・・・
そこにはっきりと
特色出してくれるかも気がかりです。
まあ・・・セリフがとにかく
緩い・・・そこにつきるのですが
これはクドカンの罪もある気がしますな。
どんなドラマも緩く感じてしまうから・・・。
とにかく・・・夏の月9としては
全く悪くない。
もう・・・ひとのりなんですよね。
ラジオとかの小道具を使いっぱなしで
放り投げたりしないとかね~。
まあ・・・今回はキッドも少しドキドキしていることを
報告しておきます。
投稿: キッド | 2013年7月25日 (木) 00時40分