オバケのこわい人この指とまれ(堂本剛)天魔さんがゆくのは気絶した後で(川口春奈)
久しぶりの谷間である。
そして・・・毎度おなじみの深夜の福田雄一ドラマである。
まあ、「33分探偵」も「ヨシヒコ」もスルーしてきたのだが・・・深夜の福田雄一は大好きだ。
キッドのブログ的にふりかえってみよう。
最初の登場は、『ドスペ2・キングコングの動物図鑑Ⅲ・オーストラリアの動物一気に図鑑にしちゃうぞSP』である。
ドラマじゃないが・・・構成・福田雄一で・・・その後の活躍を予感させるひどさがある。2006年といえばこのブログを書き始めた年で・・・なにもかもがなつかしい。
次は2008年で『1ポンドの福音』の脚本。バラエティーの構成からドラマへ・・・シフトチェンジして・・・好感がもてた。ドラマもまずまずだったと思う。原作の魅力が大きいのだが。
そして、2009年。「東京DOGS」・・・月9である。大抜擢である。そして・・・惨憺たる結果を残したのだった。
まあ、それからは「プロゴルファー花」(2010年)とか「コドモ警察」(2012年)とかで深夜のゆるい恋人になったのだった。
深夜に福田ドラマがあると・・・なんだか安心なのだな。
ちなみに「花」にも「コドモ」にも上野なつひがゲスト出演しており、なんかおなじみなのである。
で、『ドラマNEO・天魔さんがゆく・第1~2回』(TBSドラマ201307160028~)脚本・演出・福田雄一を見た。テレビドラマの著作権は基本的にテレビ局が持っている。その中で脚本家や演出家はある程度の部分的な権利を保持することになる。そういう意味ではギリギリアウトなんじゃないかと思う「勇者ヨシヒコ」(テレビ東京)テイストのオープニングやらエンディングである。しかし、まあ、そういう部分までがネタなんだからしょうがないと思うしかないのだった。少なくともテレ東側はセンスを賭けて笑う(すましてなかったことにする)のだな、きっと。
まあ、そんなことを言ってると佐藤二朗なんてどこへいっても佐藤二朗なんだけどさ。
月夜。夜の学校全景。公務員室。
実にオーソドックスなホラーの序盤で・・・懐中電灯片手に公務員は夜回りに出る。
暗い廊下の彼方に突如、出現する・・・落ち武者の幽霊(ムロツヨシ)・・・なのだが・・・。
それを演じているのがムロツヨシだとわかるのはなんと第②回なのだった。
それどころか・・・レギュラーの椋木リカ(芹那)や、足利実(森崎博之)までが第①回には登場しないのだった。
主人公の法界天魔(堂本剛)は有限会社おばけ警備保障の社長で・・・法界家は降魔調伏の家柄である。ただし、天魔は極度のお化け恐怖症で毎回必ず気絶するという設定である。しかし、第①回はなんとか気絶するが第②回はもう気絶しないというお約束なのだった。気絶すると先代社長で父親の法界天童(佐藤二朗)と霊界で交信できると言う設定である。もちろんアバウトなので第二回は交信しない・・・まあ、もうグズグズで構わないし、深夜なんだもんだな。
略称・オバケーに就職した岡崎旭(川口春奈)は先輩社員の大覚慶三(皆川猿時)にいきなりクレームをつける。
「え・・・オバケーってゲームを作る会社じゃないの・・・」
「ゲーム感覚でオバケを成仏させる会社です」
「そんなあ」
「社会人の自覚もなく返済不能の借金作ってそれをうちの会社に肩代わりしてもらってるのにそんなあとか言わないでっ」
「・・・」
一体、岡崎旭の過去に何があったのかは気になるところだが・・・とにかく天魔社長の好みのタイプだったようだ。
旭(アキラ)の初仕事が・・・中学校に出る落ち武者の霊を成仏させることだった。
「うん・・・ただならぬ妖気を感じる」
天魔の髪の毛を見て鬼太郎の妖気アンテナを旭が感じ取ることができるのもくりかえし「ゲゲゲの鬼太郎」をリメイクしてきたアニメ制作会社の努力と企画力不足の賜物である。
「お化けをころすんですか」
「お化けは死なない・・・病気もなんにもない」
「じゃ・・・ころさないんですね」
「場合によって・・・というか企画のなりゆきでは殺す場合もある」
依頼者は中学教諭の小宮香織先生(上野なつひ)である。
吉野公佳、佐伯日菜子、加藤夏希に続く四代目・黒井ミサ(実写版「エコエコアザラク」シリーズ)だけに・・・業者に頼まなくてもな・・・と思わせるキャスティングなのである。
案の定、こわがりの天魔に代わって女子トイレの幽霊をチェックするのは小宮先生だった。
幽霊はゆるキャラのふなっしーの幽霊(ふなっしー)だった。
お風呂上がりの小宮先生の黒髪に恐怖して気絶する天魔である。
この中学校は霊的密集地で・・・「呪怨」系の霊なども散見できるのだった。
お化けに恐怖した旭はトイレの個室で白目をむくのだが・・・。
ここは「ヨシヒコ」で展開に呆れたムラサキ(木南晴夏)が白目になる。
「あまちゃん」で歌を歌うアキ(能年玲奈)が白目になる。
という流れに対する本家的主張なのだと思われる。
アイドル女優にそんな顔ばかりさせてはいけません。
本人ノリノリなんだからいいんじゃないか。
旭「昼間から幽霊退治ですか」
天魔「これだから・・・素人は・・・幽霊は昼間だっておんねん」
大覚「怨念とかけてます」
というなんだかんだがあって・・・ついに落ち武者と対峙するオバケー社員一同。
・・・で第②回に続くのであった。
落ち武者は「俺はさ・・・木曾ノ道国吉って明智光秀のダチでさ、本能寺で信長を殺したのは俺なのに一緒に焼け死んじゃってさ・・・歴史に残ってないのが口惜しや~」なのである。
そこで・・・小宮先生に頼み、特別授業をしてもらう天魔。
「歴史には記されていないけど・・・織田信長を殺害したのは木曾ノ道国吉という武将なんですよ・・・試験には絶対でませんけどね・・・歴史もフィクションだということを忘れないでください」
なんとなく納得する生徒たちに・・・落ち武者は昇天する。
霊が見える天魔以外の人間は霊の見えるメガネでその様子を見物する。
旭はなんとなく仕事にやりがいを見出すのだった。
で・・・第①回には未登場だった天魔の好みではなかったので就職できなかったリカが天魔に横恋慕したり、怪事件を解決できないのに横槍をいれる足利警部と部下の大平三太刑事(鎌倉太郎)が紹介されるくだりがあって・・・。
第二の依頼者、AKB48の藤江れいな(藤江れいな)が登場する。
監視カメラによって幽霊の実在をチェックする天童。
ベッドルームで寝像の悪い姿を監視される藤江だった。
寄り添いからはじまり、うしろやぐらだの、こたつがくれだの、まつばくずしだの、しぐれちゃうすだの、みだれぼたんだの、ぶつだんがえしだの・・・四十八手を一人披露するアイドルなのだった。
興奮した大覚は関係ブログが炎上しかねないほど藤江にまとわりつくのだった。
そして・・・巻き起こる怪奇現象。
しかし・・・何故か・・・その霊は天魔にも見えないのだった。
「もう・・・設定くずしたいだけでしょう」と思う旭なのである。
まあ・・・そう言う感じですよ。
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