町医者ジャンボ鶴田(眞木大輔)VS飛鳥(忽那汐里)異性格闘技王座決定戦!!
ジャンボ鶴田(1951-2000)は日本人初のAWA世界ヘビー級王者であり、全日本プロレスでジャイアント馬場(1938-1999)の後継者として完全無欠のエースと呼ばれた男である。
生ける伝説と呼ばれるライバル天龍源一郎(1950~)との抗争を制し、鶴田越えを目指す弟子の三沢光晴(1962-2009)と死闘を繰り広げた。
・・・誰が、全日本プロレスの歴史を振り返れと言った?
ちなみに・・・ライオネス飛鳥と長与千種といえばWWWA世界タッグ・チャンピオンのクラッシュギャルズである。
・・・だから、誰が?
天龍曰く「プロレスの技はよけたら負けなんだ」
・・・もう、いいか。
で、『町医者ジャンボ!!・第一回』(日本テレビ201307042358~)原作・こしのりょう、脚本・深沢正樹、大塚徹を見た。細々と営む日本テレビ・夜の人情紙芝居に忽那汐里降臨である。20歳になった忽那汐里は2013年冬ドラマ「泣くな、はらちゃん」春ドラマ「家族ゲーム」を経てここと存在感を強めている。もちろん、2011年の「家政婦のミタ」での知名度向上も大きいだろうが、映画「少女たちの羅針盤」で「死国」の長崎俊一監督、映画「マイ・バック・ページ」で「リンダ リンダ リンダ」の山下敦弘監督、そして、映画「つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語」で「贅沢な骨」の行定勲にブラッシュアップされてきたと思われる。ここでも・・・存在感だけの主人公に対してそれなりの演技力でドラマ世界を維持しているヒロインを演じている。開眼したんだな。前二作の次がここでいいのかどうかは別として。
うらぶれた海岸沿いの街・風見町。
院長・馬場公平(久保酎吉)が死去した「馬場医院」では一人娘で世間知らずのお譲さんで、新米看護師の元へ・・・市議会議員・西川武(大谷亮介)が近所の太川酒店の夫婦・雅美(大島蓉子)と星児(川渕良和)と今後の相談のために訪れていた。
大病院と町医者のネットワーク化を推進する西川議員は「馬場医院」が「白根総合病院」の傘下に入ることを推奨するのだった。
別に悪い話ではないのだが・・・なんとなく・・・「馬場医院」の独立性が薄れてしまうのではないかと危惧する看護師にしかなれなかった後継者の馬場飛鳥(忽那汐里)なのである。
その時、海岸で患者を拾ってきたジャンボこと鶴田医師が現れる。
かって・・・馬場医院で前院長の薫陶を受け、その後、修行の旅に出たジャンボ。
患者を処置するその姿を見て・・・飛鳥の記憶は蘇る。
「ジャンボは父の一番弟子だった・・・」
ジャンボとならば・・・「馬場医院」を継続できると考える飛鳥・・・。
ところが・・・ジャンボは・・・前院長に「一億円」の融資をしており、返済されない場合の担保として土地建物の権利証も保持しているのだった。
「お前・・・看護師になって・・・何年だ」
「二年です・・・」
「それでその腕じゃ・・・見込みないな・・・クビだ」
「ええっ」
「荷物をまとめて出ていけ」
「えええーっ」
「この馬場医院は今日から俺が院長だ」と宣言するジャンボなのだった。
しかし、世間知らずのお嬢様である飛鳥は「そんなの嫌だ」と駄々をこねるのだった。
飛鳥の幼馴染で飛鳥のパンツを盗んだこともある白根総合病院の若手外科医・三沢光成(山口大地)に相談する飛鳥だが・・・まったく役に立たないのだった。
そこへ・・・下着のラインをこれ見よがしに見せつける実力派看護師の長尾千種(吉田羊)が到着する。飛鳥にとっては実力、バストともにおよばない相手なのだった。
睨み合う、ジャンボ・千種組VS三沢・飛鳥組。
電話が鳴り・・・太田酒店で飲食していた西川議員が嘔吐して肩の痛みを訴えていると連絡が入る。
「すぐに・・・救急車を呼べ」と指示するジャンボ。
しかし、飛鳥は「往診もしないで決めつけるなんて町医者失格だ」と看護師の分際で三沢医師を引き連れて往診に向かうのだった。
症状が落ち着いているのを見て「安静にして経過を見ましょう」と判断する三沢。
電話でジャンボに勝ち誇る飛鳥である。
「あんたなんかに馬場医院は渡せない」
しかし、たちまち病状は悪化。
「これは救急車を呼ぶしかない」とさじを投げる三沢だった。
そこへ到着する救急車。
西川議員はクモ膜下出血で一刻を争う容態だったが病院へのジャンボの適切な指示で西川議員の緊急手術は成功・・・一命を取り留める。
敬秀会白根総合病院の怪しい副院長・天龍一郎(尾美としのり)の元へ・・・東スポじゃなかった怪しい医療ジャーナリストの里中麗子(笛木優子)が接近する。
「ジャンボ鶴田って医師を御存じですか・・・」
「昔・・・私が指導した研修医だよ・・・」
「この街に現れたようですよ」
「私には関係ない話だ・・・」
「そうですかしら・・・」
・・・と何故か、天龍をベッドに誘う麗子だった。全く、意味不明だが・・・この枠ではよくあることである。
一方、気持ちのおさまらない我がまま育ちのお嬢様・飛鳥だった。
「どうして・・・診断できたの」
「患者の家系は脳溢血を発症するケースが多い」
「父のカルテを勝手に見たのね」
「経営に失敗して・・・借金まみれになっただけでなく・・・前院長は娘の育て方もまちがったようだな」
「なんですって・・・」
「患者を殺しかけたことを・・・土下座して謝れ・・・それができないなら・・・出ていけ」
「謝っちゃいなさいよ」とアドバイスする千種。
「すいませんでした・・・」と屈辱の土下座を敢行する飛鳥だった。
こうして・・・馬場医院はジャンボのものになったのだった。
「しかし・・・患者が少なすぎる・・・町へ出て、患者をキャッチして来い・・・そうだな・・・太田酒店の旦那がいい」
雑用係・飛鳥に命ずるジャンボ。
「なんで・・・」
不服な気分でいっぱいの飛鳥。
「良いから云われた通りにしろ・・・」
馬場医院のカルテをタブレットに収めたジャンボは・・・患者の経歴から・・・病気の発症を予測する怪物医師だったのである。
太川星児は職歴からラテックスアレルギーの可能性があった。
星児を尾行した飛鳥はランジェリー・パプの前で嫌気がさして電話をする。
「もう・・・帰っていいですか・・・いかがわしい店で遊んでるんで・・・」
「お前も体験入店しろ・・・」
「ええ・・・」
「いいか・・・絶対に奴にフルーツを食べさせるな・・・」
しかし、時すでに遅く・・・星児はラテックス・フルーツ症候群を発症し、倒れていたのだった・・・。
「どうした・・・メロンか」
「バナナを食べちゃったみたいです・・・」
「それもあるな・・・」
こうして・・・ジャンボ鶴田は夜の街へ出動するのだった。
まあ・・・なぜ・・・この時間に・・・このドラマなのか・・・はさておき・・・のんびり見る分にはそこそこ楽しめることいつもの如しである。
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