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2013年9月 8日 (日)

あまちゃん、二十三車両目の土曜日(能年玲奈)

2011年3月11日午後二時三十分・・・。

録画してあったドラマ「美咲ナンバーワン!!・第9話」(3月9日放送・日本テレビ・水曜ドラマ)を別件の資料整理をしながら視聴していたキッドだった。

ちなみに美咲先生(香里奈)が担任する御堂学園高校2年Z組の生徒の中に村野蒼汰(福士蒼汰)がいます。まだ如月弦太郎(仮面ライダーフォーゼ)になる前です。ついでに第5話には2年D組の生徒として生駒可菜(山下リオ)も登場。

その途中で・・・世界は変わってしまったのだった。

おそらく・・・ものごころのついたほとんどの日本人が記憶している・・・「あの日」だ・・・。

あの日がなければ・・・このブログも再開していたかどうか・・・分らない。

誰もがそれぞれにインパクトを受け・・・それぞれの人生が別の時空間にシフトしたに違いないのである。

バカみてえな感じで「北三陸」と「東京」を描きながら・・・確実に「この日」に向かっていた最初の連続ドラマ。

東北に生を受けた現代におけるもっとも有能な脚本家が書くべくして書いたと思われるドラマがここにあります。

「その後の第一週」はまさに・・・至上の味わいを醸し出していると言えるでしょう。

そして・・・朝ドラマ至上の最高傑作となるであろう・・・「あまちゃん」も静かに着陸態勢に入っているのだな。

凄い・・・の一言に尽きるな。

で、『連続テレビ小説・あまちゃん・第23週』(NHK総合20130902AM8~)脚本・宮藤官九郎、演出・井上剛を見た。芸能事務所・スリーJプロダクションのタレント・天野アキ(能年玲奈)は鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)とダブル主演した映画「潮騒のメモリー~母娘の島」が公開され、主題歌「潮騒のメモリー」も好調な売り上げを記録し、順風満帆なアイドル活動を展開していた。因縁深い太巻(古田新太)と春子(小泉今日子)も和解し、鈴鹿はスリーJプロダクションの二人目の所属タレントとなる。お披露目ライブを翌日に控え、マネージャーの水口(松田龍平)は上京するユイ(橋本愛)の到着を心待ちにしていた。奈落で稽古に励むGMT5とアキ。北鉄に乗り込んで東京に想いを馳せるユイ。しかし・・・それは2011年3月11日の午後だったのである・・・。

月曜日 こんにちワン、ありがとウサギ、こだまでしょうか、いいえ・・・(優希美青)

北三陸市袖が浜(フィクション)の天野家では・・・猫のカツエが予兆を感じていた。

春子が夏(宮本信子)に贈った携帯電話が緊急警報を発令する。

組合長(でんでん)と眼鏡会計婆かつ枝(木野花)は顔を見合す。

日本時間午後2時46分18秒・・・仙台市の東方70キロの太平洋の海底を震源とする東北地方太平洋沖地震が発生した。日本周辺における観測史上最大の地震で地震の規模はマグニチュード 9.0、最大震度は宮城県栗原市で観測された震度7。しかし、地震は連動型地震となり、「想定外」の地震は日本列島の広範囲を長く揺らし続けた。

ユイは大吉(杉本哲太)が車掌を務める北鉄の乗客となっている。

振動を感じた大吉は運転手に緊急停止を命じる。

ユイを乗せた車両は畑野トンネル(フィクション)内で停車した。

反動で座席から放り出される幼い乗客もある。

ユイは・・・「天野アキ・潮騒のメモリー・お披露目ライブ」のチケットを握りしめる。

もう・・・悪い予感しかしないのだった。

アキは奈落で明日のライブで共演するGMT5のメンバー・・・入間しおり(松岡茉優)、遠藤真奈(大野いと)、喜屋武エレン(蔵下穂波)、小野寺薫子(優希美青)、そしてベロニカ(斎藤アリーナ)とミーティング中だった。

そこへ、東京生まれなら未体験の揺れが襲いかかる・・・居合わせた安部ちゃん(片桐はいり)はアキを我が子のように庇うのだった。アキは安部ちゃんにしがみつく。

上の階のオフィスでは太巻と水口と河島(マギー)のトリオが異変を感じていた。

「これは大きいな」

春子の事務所では正宗(尾美としのり)が春子の手をとる。

「大きいよ・・・揺れてるよ・・・地震だよ」

無頼鮨では大将(ピエール瀧)が叫ぶ。

「鈴鹿さん、表に出ましょう・・・種っ」

「はい」

種市(福士蒼汰)は鈴鹿を誘導する。

不気味な長い揺れが東京都民を不安に陥れていた頃。

北鉄車内では大吉が北三陸駅の吉田(荒川良々)と無線で連絡をとっていた。

「こちら・・・畑野トンネルで停車中です」

「了解しました・・・そのまま指示をお待ちください」

「皆さん・・・今、安全点検中です・・・大丈夫です」

大吉が乗客に語りかける。

「ユイちゃん・・・仙台に何時だっけ・・・」

「五時半・・・」

「すまない・・・少し、遅れちまうかもしんねえな」

その時、吉田の緊迫した声が無線を通じて響き渡る。

「・・・津波警報発令・・・津波警報発令・・・避難します」

気象庁は午後2時時49分、岩手県、宮城県、福島県の沿岸に津波警報を発令した。最初は予想される津波の高さについて、宮城県で6m、岩手県と福島県で3mと発表。しかし、午後3時30分には岩手県から千葉県九十九里・外房まで高さが10m以上の予想に訂正する。しかし、その時すでに三陸沿岸には津波が襲来していた。

揺れのおさまった奈落で無事を確認するアイドルたち。

そこに太巻がやってくる。

「震源地は宮城だそうだ・・・小野寺・・・実家に連絡してみろ」

「アキちゃん・・・ユイちゃんは今仙台に向かっている頃だ・・・電話してみたら」と水口。

「・・・」

「おらも漁協に・・・」と安部ちゃん。

しかし、電話は通じない。

しばらくたってかけなおしても電話は通じないのだった。

アキは携帯電話を呪うのだった。

離陸した自衛隊の航空機は太平洋を進む津波をキャッチしていた。

死者・行方不明者18,539人のおよそ90%を水死させる大津波が各地に到達する。

小野寺ちゃんの故郷・仙台平野がたちまち水に呑まれていく。

その模様をテレビは実況しはじめていた。

「おお・・・」

「おおお・・・」

「ああ・・・」

悲鳴にも似た嗚咽がそれを見るものの口から洩れる。

アキも「映画のような光景」に現実感を失うのだった。

被災地は停電し、通信は途絶。

安否確認は困難を極める。

もどかしい時間が過ぎ去って行った。

トンネルの暗闇に停車した大吉の北鉄。

空腹を訴える子供にゆべしを与える鈴木のばっぱ(大方斐紗子)・・・。

午後4時30分・・・大吉はトンネルの外を確認することを決意する。

「ゴーストバスターズ」を歌いながら、暗闇の中をトンネルの出口目指して進む大吉。

岩手県から宮城県牡鹿半島までの三陸海岸で10-15m前後の浸水高、津波の溯上高は30m以上のところがあったとされる。

山を貫通するトンネルは当然、ある程度の高度があり、それが僥倖だった。

トンネルの外で線路は途切れ・・・眼下には壊滅的な惨状が広がっていた。

大吉は背後から近づいてくるユイに叫ぶ。

「来るな・・・ユイちゃん・・・見たらだめだ」

「ごめん・・・もう遅い・・・」

ユイは生まれ育った故郷が消滅したことを知った。

胸にふくらむ・・・絶望。

二人は立ちすくんだ。

その惨状は観光協会で保(吹越満)とヒロシ(小池徹平)が心血を注いだジオラマによって暗喩される。

海面のプレートが粉々に砕け散り・・・陸地を覆っていた。

散乱した室内の物品が・・・ジオラマを破壊している。

北三陸市は被災地となったのだ。

東京ではテレビを通して中継される被災地の悲惨な光景が絶え間なく流れていた。

素晴らしいインターネットの世界は被災地とそれ以外の場所をかろうじて結んでいる。

奈落では・・・安部ちゃんがトン汁を振る舞ってしおりに文句を言われていた。

「まめぶ汁の方がよかったですか」

「なんか・・・今日はまめぶで・・・文句が言いたかった」

「あんべちゃんといえばまめぶたい。ドラえもんのどら焼きみたいなものたいね」と真奈。

「まめぶはポケットに入りません」

しかし・・・安部ちゃんの割烹着のポケットにはまめぶの髪飾りが入っていたのだっだ。

「ま~め~ぶ~」とドラえもん化しておどけてみせる安部ちゃん。

キャンちゃんものっかって「ま~め~ぶ~」を連発しているのだった。

この後、キャンちゃんは「ぶ~」から下ネタに移行する気満々だった。

その時・・・朗報が届く。

ブログへのファンの書き込みによって・・・小野寺ちゃんの母・さとみ(石田ひかり)の無事が確認できたのだった。

どうやら・・・小野寺ちゃんの活躍によって両親の離婚の危機は回避されたものと推測できる。

ファンからの情報で・・・さとみは避難所の体育館に無事でいるらしい。

もちろん・・・この期に及んで悪戯の可能性もあるが・・・この日ばかりは・・・そういう気持ちは生じにくかったということである。

誰もが見知らぬ人の無事を祈らないではいられない時だったから。

一瞬の安堵・・・その機をとらえて・・・太巻は決断を口にする。

「明日のライブは・・・延期する・・・中止ではなくて・・・延期だ」

アキは落胆して・・・目を落とす。

「帰宅できるものは帰宅しろ・・・」

アキはミサンガが一本切れていることに気がつく。

それを捜すために机の下にもぐりこむアキ。

「お前の家は・・・そこか」と太巻。

「あった」とアキ。

アキのミサンガの神通力を知る人々は希望を見出す。

「みんな・・・無事だ」

「きっと・・・そうだね」

GMT5のリーダーとしてしおりはアキに同意する。

アキは・・・帰宅難民のあふれる夜の東京の街を横断した。

日本の最も暗い祭りの夜が過ぎていく。

午後八時・・・「夏ばっぱ」からメールが届いた。

小野寺ちゃんを演じる優希美青は福島県出身・・・2012年の「ホリプロタレントスカウトキャラバン」のグランプリを獲得したが審査には山形県から応募した・・・被災者の一人だからである。

「ばか」っていうと「ばか」っていう。
 
「もう遊ばない」っていうと 「遊ばない」っていう。
 
そうして、あとでさみしくなって・・・

火曜日 嗚呼、見なさいよ、ロンリーな皆さんの何もかもを(薬師丸ひろ子)

午後七時過ぎ・・・ずっとユイを呼び続けたアキの携帯電話がつながった。

「ユイちゃん・・・今、どこ・・・」

「線路の上を歩いている・・・」

「線路の上・・・」

「トンネルの中で電車が止まっちゃって・・・大吉さんが鈴木のばっぱをおんぶして・・・一緒に歩いてる・・・避難所があるんだって・・・」

「無事でよかったなあ」

「ごめんね・・・明日、行けなくなっちゃった・・・」

「いいよ・・・どうせ延期だから・・・だども中止でなくて延期だからな・・・必ずやるから・・・必ず来いよ」

「無理だよ・・・延期じゃなくて・・・中止だから」

「ユイちゃん」

ユイちゃんの予言は絶対だった。アキよりもクールに現実世界を見通すユイ。しかし、この場合は深い絶望を伴っている。

「トンネルを出たら・・・道がなくなってた・・・線路が途中で途切れてた・・・もう無理だよ・・・こわくて東京に行けないよ・・・アキちゃんがこっちへ来てよ・・・」

「ユイちゃん」

「ごめん・・・電池がなくなる・・・」

「・・・」

ユイは暗闇の続く線路の上を泣きながら歩く。

アキは東京EDOシアターの証明の下で茫然とするのだった。

嗚呼、見てよ、ロンリーな皆さんのすべてを

嗚呼、皆さんはどこから来たの

嗚呼、皆さんの帰る場所はあるの

嗚呼、見てよ、ロンリーな皆さんのすべてを

上野から世田谷まで・・・歩き続けるアキ。

その心はユイのことで一杯だった。

帰宅したアキを抱きしめる春子と正宗。

「寝ないで待ってたのか」

「当たり前でしょ・・・北三陸とも連絡つかないし」

「夏ばっぱからメールがあったぞ・・・」

<件名>みんな無事<本文>御心配ねぐ

春子は胸をなでおろすのだった・・・。

漠然とした不安に満ちた東京の夜が・・・この世の地獄と化した被災地の夜が過ぎていく。

3月12日・・・。

北三陸市(フィクション)からは水が引いていた。

家を失った人々は避難所に向かって行く。

避難路の確保のための瓦礫の除去に着手した地元の人々。

瓦礫の山が散在する現場を視察する北鉄の大吉、吉田、そして観光協会のストーブこと足立ヒロシ。

「とにかく・・・北鉄さ・・・動かすぞ」

「だけど駅長・・・線路も何も寸断されて・・・とてもじゃねえが」

「だからこそだ・・・今こそ北鉄が必要だ」

「僕もそう思います・・・こんなに何もかもなくなってしまって・・・けど・・・だからこそ・・・せめて北鉄が動けば希望の灯が・・・」とヒロシ。

「足立・・・良いこというじゃねえか」

吉田の中でストーブは足立に昇格したのだった。

第三セクターの意地を見せた大吉の陣頭指揮の元・・・北鉄は一部区間での運転を再開した。

3月16日・・・北三陸・袖が浜区間(フィクション)は一日三往復の無料運転を再開したのだった。

時速20キロの準徐行運転だった。

夏ばっぱがうに丼を持って駅に駆けつける。

「夏ばっぱ・・・無理しないでけろ」

「北鉄が走ってるのにおらがうに丼売らないけにはいかないべ」

「でも・・・北三陸までしか走りませんよ」と吉田。

「ちょうどよかった・・・仕入れが間に合わなくてうに丼五つしか作れなかった」

微笑む大吉。

夏ばっぱは北鉄に乗り込んだ。

「出発進行・・・」復興への長い道のりが始ったのだった。

さあ行くんだ その顔を上げて

新しい風に 心を洗おう

古い夢は 置いて行くがいい

ふたたび始まる ドラマのために

北鉄の雄姿に沿線の人々は歓声をあげる。

その姿に勇気をもらう大吉だった。

時は流れて・・・4月29日になっていた。

東北新幹線は一部区間徐行運転の臨時ダイヤながら全線で運転が再開される。

公開一週間で打ち切りになった映画「潮騒のメモリー~母娘の島」のポスターを見上げ・・・すっかり気落ちしてしまった鈴鹿ひろ美はぼやく。

「この御時世・・・寄せては返す波のように・・・はないわよね」

「鈴鹿さん・・・そろそろ働いてくださいよお」と春子社長は叱咤するのだった。

「このままじゃ・・・ここはタクシーの営業所になってしまう・・・」

「いってきます」と出勤する正宗。

「ただいま」と帰社する水口。

「おめでた弁護士のスピンオフドラマのオファーがありました」

「ありがたいけど・・・被災地の皆さんの気持ちを考えると・・・不謹慎だと思うのよ」

「被災地の人間が働けっていってるんですよ」と急に東北人になる春子だった。

アキは仕事に復帰していた。「見つけてこわそう」のタイトルは「じぇじぇじぇのぎょぎょぎょ」にタイトルが変更されている。

二、三日で終息する予定だった原発の異常事態は二、三週間でも終息せず、二、三年では先行きも見通せず、二、三十年でも解決せず、二、三世紀なら後は野となれ山となれ状態だったが・・・それでも人は生きていくのである。

本当に必要だったのか疑わしい計画停電は3月28日に終了していた。

もちろん・・・それは涙ぐましい節電の成果だったとも言える。

電力会社も必死に努力していたが・・・印象としては金儲けは上手くても人非人で無能者の烙印が残された。

唯一の英雄は早死にした。

エンターティメントに生きる人々は苦悩していた。基本的にスポンサーは電力会社と電力の恩恵を必要とする企業だったからである。

そして・・・歌舞音曲に対する世間の風当たりは強いのだった。

隅田川の花火大会までが自粛を余儀なくされ開催を延期した。・・・結局やるのかよっ。しかし、日程が重なった浅草サンバカーニバルは中止になったのだった。それは特筆するべきことなのかっ。

コンビニエンスストアからは水が消えて納豆が消えてカップラーメンが消えた。

小銭を募金しながら・・・アキもまたアイドル稼業と被災地出身の間でジレンマを抱えていた。

「何かしたいのだが・・・何ができるのかわからない」のである。

GMT5は被災地への慰問を決行していた。

ベロニカはベーグルを配った。

「どうせ・・・売名行為っていわれるけどね」と太巻はぼやく。

アキは種市と束の間のデートをする。

「先輩はゴールデンウイークはどうすんの」

「休みもある」

「北三陸に帰らねえの」

「修行中の身だからな」

「・・・」

「アキは帰らねえのか」

「わがんね」

「帰りたくねえのか」

「わがんね」

「・・・」

「帰っても・・・どうしていいのか・・・わがんね・・・なにしろ・・・被災地なんだべ・・・みんなにはあいてえけど・・・」

「・・・」

「夜、寝る前にみんなの笑顔さ・・・数えるんだ・・・夏ばっぱ・・・組合長、眼鏡会計婆、弥生さん、美寿々さん・・・いっそん・・・大吉さん、吉田さん、保さん、あつしさん・・・いっそん・・・花巻さん、栗原さん、足立先生、足立先生の奥さん・・・いっそん」

「いっそん・・・インパクトあるな・・・」

「あれ・・・誰か・・・忘れてたっけ」

「勉さんは・・・」

「勉さんは言ったべ・・・」

「そうか・・・」

「でも・・・ユイちゃんの笑顔がどうしても・・・想い浮かべらんねえ」

「・・・」

帰宅したアキは仕事中の春子の社長のイスの肘掛けに猫のように腰掛ける。

「なによ・・・」

「なんでもねえ」

「ママ、お仕事中よ・・・」

「おやすみなさい・・・」

「・・・」

春子は娘の心中を推し量る。

アキは部屋に戻ると・・・人々の笑顔を数え始める。

「夏ばっぱ・・・大吉っあん、組合長・・・いっそん」

日本で一番物憂いゴールデンウイークが始まっていた。

英国ではウィリアム王子の結婚式が挙行されている。

ああ 忘れてしまえ

あとかたもなく

流されて行く

愛のかたち

水曜日 地元に帰ろうに帰りなさい(松田龍平)2020年東京オリンピック開催決定!

アキはしまい忘れていた部屋の片隅のストーブで忘れていたストーブさんを思い出すのだが・・・。

この記事を書いている間に東京五輪が帰ってくることが決まった。国家的イベント嫌いの家人は七年の間に「関東大震災」も帰ってきて結局辞退する波目になるさと嘯くのだが、キッドはなにはともあれめでたいことだと思う。どんな戦いでも敗北するより勝利した方がいいに決まっているからだ。彼の呪いが成就しないように悪魔の祈りを捧げるのだ。

一体、東京に生まれ育ち・・・何故、東京五輪を拒否しなければならないのか・・・彼の理性には度し難いものがある。

もちろん、東京で五輪をしている時に・・・避難地域の人々がまだ仮設住宅に住んでいたり、放射能が海にどんどん流出し続けている事態は避けたいところである。どこかに真フクシマ市を作ったり、今のうちに全部海洋投棄をしてしま・・・審議のランプが点灯したので記述を中止します。

とにかく、夢と希望に満ちたスポーツの祭典を見るまで皆さんが健やかで安らかにありますように。

春子はアキの想いを読みとっていた。

「アキは北三陸に帰りたいと思ってるんじゃないかな」

春子に告げられた水口の苦悩の日々が始る。五月である。二日、パキスタンではアル・カイーダのビンラディンが殺害されている。

六日には食道がんで団鬼六が死去。

十二日には貧乏アイドル上原美優が早世した。

十六日には児玉清が胃がんで死去。

二十一日には長門裕之が肺炎による合併症で死去。

そういう世情のあれやこれやとは別にアイドルとして仕事をこなすアキ。

「地元に帰りたがっている」という春子の示唆は水口の心を乱すのである。

雑誌ライター(滝藤賢一)のインタビューに応じるアキ。

「最近、はまってるっていうか・・・マイブームはなんですか」

「腕の黒子に生えた毛をのばしてます・・・あと、寄り目とか」

アホな答えを連発するアキだが・・・「震災後の岩手県」に話題が及ぶと笑顔は消え、当惑するばかりの表情を浮かべるのだった。

純喫茶「アイドル」でアキは思い悩む。

「考え事・・・」

「やはり・・・マイブームで黒子の毛を伸ばすのはパプリックイメージ的にまずかったですかね・・・アイドルらしい答えはやはり、リリヤンとかですかね」

その時、マスターの甲斐さん(松尾スズキ)が見ているアイドル専門チャンネルのようなテレビからは「被災地慰問中のGMT5」の映像が流れ始める。

地元に帰ろう

アイヤーサー

ララララララララ~

食い入るように見つめるアキである。

地元に帰りたいのか・・・そうではないのか・・・懊悩した水口は種市を訪ねる。

「俺は・・・今、岩手県と戦っているんだ」

「・・・」

「種、お前は戦ってないのか」

「今、仕込中です・・・」

「岩手県は県の中では一番広い。ちなみに次は福島県でその次が長野県だ」

「はあ・・・」

「北海道は別格としても・・・敵が強大すぎて・・・味方が必要なんだ・・・もう、種のラブにすかりたいくらいだ・・・」

「でも・・・恋愛禁止じゃ・・・」

「どうなってんだよ」

「一度、キスしただけです・・・」

「自慢してんのかよ・・・自慢すんなよ・・・種」

「何が言いたいんですか」

「アキちゃんは・・・岩手県に・・・地元に帰りたいのかな」

「天野は眠る前に・・・北三陸のみんなの笑顔を数えるそうです」

「・・・」

「でも・・・ユイの笑顔だけは思い浮かべられないらしい」

「・・・それ・・・滅茶苦茶、帰りたがってるってことじゃないか・・・」

一体・・・アキを東京に留まらせているのはなんだろう。

ユイのところへ・・・飛んで帰らないのは何故だろう。

ああ・・・知ってるさ。それが何かを水口は知っていた。

しかし・・・それをクリアしてしまえば・・・アキがアイドルを辞めてしまうのではないかと危惧していたのだ。

天野アキが最後にやり残していること・・・それは東京の仲間たちと・・・一緒にステージに立つことだった。

水口は追い詰められた。

仕事のないアキの部屋に仕事をしない鈴鹿がやってくる。

「天野さん・・・濡れせんべいでも食べない」

「ヒマだったら・・・仕事してけろ」

「まあ・・・親子で似たようなことを・・・よかったら映画でも見ませんか」

鈴鹿は「潮騒のメモリー~母娘の島」のDVDを示す。

どっぷりと映画に没入するアキ。

鈴鹿のセリフを囁きまくるのだった。

鈴鹿はアキにとっての銀幕のアイドルなのである。

「うう・・・もったいねえ・・・こんなにいい映画なのに・・・打ち切りなんて・・・もったいねえ・・・うええん」

「そうね・・・あなたは・・・まあまあ・・・私は最高だものねえ」

激しく同意するアキだった。

アキにとって女優としての鈴鹿は「絶対的存在」なのである。

それほど神聖視する存在にタメ口をたたけるのが・・・天野アキの特殊性なのだった。

だからこそ・・・企画倒れで見捨てられつつあった・・・GMT5は再生されるのである。

アキが訪れただけで北三陸市は活気あふれる街となったのだ。

そして、ちょっとした教育番組で全国の子供たちが虜になるのである。

なにしろ・・・そういう朝ドラマのヒロインなのである。

あまりにもアホの子設定なので・・・お茶の間は時々、それを忘れてしまうほどなのであった。

理屈であれこれ思い悩んでも到達しない正解に直感で到達する人。

それが天才というもので・・・この世界ではそれはアホの子と紙一重なのだった。

太巻も鈴鹿も・・・春子との一件を抜きにして・・・その魅力を見抜いているのだった。

そして・・・水口もアキの虜になっている一人だった。

できれば・・・アキを籠の鳥にしておきたかった。

しかし、愛の奴隷には主人を囲うことはできないのである。

水口にできることは・・・アキに最高の舞台を整える・・・それだけだった。

水口は太巻に頼みこんだ。それなりにメジャーな音楽番組での天野アキとGMT5の共演を・・・。

太巻はすべてを飲みこんで・・・水口の希望を叶えるのだった。

それが兄貴分として渡世の義理を果たすことだったからである。

音楽番組「私らの音楽」で・・・「地元に帰ろう」を歌う・・・。

それは・・・天野アキを大地に放つことだった。

衣装は・・・お披露目ライブで着用する予定だった・・・潮騒のメモリーズ改3である。

頭の綿飾りがGMT5共演仕様なのだった。

スタジオで再会を喜ぶ・・・アイドルたち。

水口は夢で叫んだようにくちびるを動かすが言葉は風になってしまうのだ。

話をそらして歩いても心はそのまま置き去りになってしまうのだ。

そんな水口の心を見つめる太巻。

透明な水の底ではガラスの破片が光っているのだ。

地元に帰ろう 地元で会おう

あなたの故郷 私の地元

地元 地元 地元に帰ろう

好きです 先輩 覚えてますか?

朝礼で倒れた私

都会では 先輩 訛ってますか?

お寿司を「おすす」と言ってた私

今、アキという津波はGMT5と言う防波堤を乗り越えていた。

マネージャーという水口を押し流していく。

「泣くなら・・・外で泣け」

太巻は優しく囁くのだった。

水口はもうこらえることができなかった。

自分のものだけにしておきたかったアキ。

それを自ら解き放つのだ。

地元に帰ろう

好きよ

地元で会おう

先輩

あなたの故郷

がばい

私の地元

で~じ~

水口は一人泣いた。

埼玉

仙台

福岡ごほっごほっ佐賀

沖縄

ブラジル

岩手

岩手

岩手

岩手

岩手

水口は敗北しつつ勝利した。

ださいけれどもかっこいいのだ。

「岩手~」

事務所別館的な純喫茶「アイドル」で春子は叫ぶ。

「ひょっとして・・・アキは岩手に帰りたいのかな」とつぶやく正宗。

「え~、今頃~」とツッコミを入れる甲斐さん。

「君も帰りたいのか・・・春子さん」と甲斐さんをスルーする正宗だった。

他人の話を聞かない遺伝子発動中である。

永久保存版の「天野アキ・GMT5の地元に帰ろう in 私らの音楽」を再び再生する甲斐さん。

そこへ・・・アキが飛び込んでくる。

「ママ、おら・・・北三陸さ、帰りてえ・・・」

暗鬱な五月が終わり、時は六月一日になっていた。

まだ早い夏の陽があとずさっていくのだった。

木曜日 去る時は追わず、来る時を拒まず・・・今を生きるということ(小泉今日子)

ここで・・・春子は親として・・・アキに反省を促すのだった。

「いい加減にしなさいよ・・・何度目よ」

「ナウシカほどではねえど・・・海女になった時、南部ダイバーになった時、アイドルになった時・・・で今度・・・だから四度目くらい」

「やりたい放題で・・・中途半端なのよ・・・今は次のチャンスを狙うとこでしょうが」

水口が純喫茶「アイドル」にやってくる。

甲斐さんが解説する。

「大丈夫・・・今、スタート地点」

しかし、水口はもう覚悟ができていた。

鈴鹿はドラマの監督(古館寛治)にクレームをつけている。

「この・・・私の心は揺れているってセリフ・・・被災者の心を傷つけませんかね」

「ジオンの兵士はそれでもザクに乗るんです」

「・・・はあ・・・」

アキについていきたいが・・・心身症の大女優を残していくわけにもいかない。

マネージャーとして水口はスリーJプロを抜けることはできないのだった。

春子の説教は続く。

「途中でなんでもかんでも・・・投げ出して・・・この子は・・・」

「投げ出したり、あきらめたりするつもりはねえ・・・」

「じゃ・・・なんなのよ・・・アイドル編に慣れた人たちはGMT5のリーダーとか真奈ちゃんとかキャンちゃんとか特に小野寺ちゃんの出番が減るって騒ぐわよ」

「それなりにサービスはした・・・だけど・・・今は、歌やお芝居より気にかかることがあるんだ・・・」

「なによ・・・それ」

「夏ばっぱのこと・・・北鉄のこと・・・リアス/梨明日のこと・・・海女カフェのこと・・・琥珀のこと・・・」

「・・・もういい・・・わかったわよ・・・しょうがないわね」

「北三陸がおらを呼んでるんだ・・・ママはどうする・・・」

「え・・・私が一緒に行く前提じゃないの・・・」

「ママは東京でやりたいことがあるべ。パパともヨリが戻ったし・・・それに鈴鹿さんを一人にできないべ・・・」

「・・・」

「鈴鹿さん・・・震災以来、自分を見失ってるべ・・・ここは鈴鹿さんの影武者がしっかり支えてやらねばなんねえべ・・・それがもう一人の鈴鹿ひろ美の使命だべ」

「いいの・・・一人で大丈夫なの」

「おら・・・もうすぐ二十歳だ・・・自分の面倒ぐらいは自分でなんとかするべ」

「正宗さん・・・なんか言ってよ」

「とにかく・・・アキが東京に帰ってきて二年近く、春子さんも帰ってきて事務所を初めて一年・・・パパは幸せだった」

「おらも・・・人生の中で一番、幸せだった」

「なによ・・・最終回みたいなこといって・・・人生はまだまだ続くのよ」

「とにかく・・・春子さんとヨリが戻ってよかった・・・」

「そこじゃ・・・ないでしょうがああああ」

水口は微笑んだ。

「考えてみると・・・甲斐さんって・・・キーパーソンですよね・・・春子さんを太巻さんがスカウトしたのもここだし・・・正宗さんが春子さんにプロポーズしたのもここ・・・ここがなければ・・・潮騒のメモリーも生まれなかったし・・・アキちゃんさえ生まれなかったかもしれない・・・」

「なにそれ・・・初耳・・・そんなこと・・・本当にあったの・・・ええーっ」

水口は背後にアキが近づいてきたのを知った。

「水口さん・・・お世話になりました」

「お疲れ様・・・」

純喫茶「アイドル」でコーヒーをそっと差し出す甲斐さんだった。

無期限休養体制に入るアキは・・・業界各所への挨拶回りを開始した。

「地元に帰るんだねえ」と河島たちはつい月並みなことを言ってしまうのだった。

太巻はアキを握手と笑顔で送り出す。

スタジオで「おめでた月面飛行士」のようなものをリハーサル中の鈴鹿の元へ飛び込むアキ。

「本当にかぐや姫みたいな子ね・・・」

「お世話になったでがす」

「ずっと向こうに行くの」

「わかりません、二、三年になるか・・・二、三日になるか」

「じゃ・・・私も行こうかな・・・夏さんにも会いたいし」

「それは駄目です・・・スケジュール目いっぱいですから」

「なんなのよ・・・もう・・・ブラック企業なの」

「鈴鹿さんに言われたこと・・・生涯忘れねえです・・・むいてないけど・・・続けるのも才能のうちだって・・・」

「良いこと言うわね・・・そうか・・・むいてないけど続けるか・・・」

「いや・・・それは・・・鈴鹿さんがおらに・・・」

「そうね・・・続けるわ・・・むいてないけどね・・・あなたは・・・日本一の天野アキにおなりなさいな」

「・・・はい・・・」

鈴鹿は涙を隠して・・・愛しいアホの子に別れを告げるのだった。

Am023 東京のアキの胃袋を支えた無頼鮨。

「お世話になりました」

「いや・・・私はただ握っていただけですよ」

大将は笑顔で応える。

安部ちゃんは東京に残るらしい。

GMT5と宮下アユミ(山下リオ)とその愛児も別れを惜しむ。

「これで・・・私たちの出番・・・終りじゃないよね」とリーダー。

「たぶん・・・」と遠くをみつめるアキだった。

「北三陸の皆さんにでーじよろしくね」とキャンちゃん。

「がばいキスシーンが増えてるけどがんばるばい」と真奈ちゃん。

「アキちゃんと私は被災地仲間でかぶってるから・・・永遠のライバルでがんす・・・今度は負けんよ」と小野寺ちゃん。

「淋しさは否めないね」とベロニカ。

仲間たちは・・・アキの心を誰よりも分っていた。アイドルの頂点を極めることも大事だが・・・愛する者の側にいることも大事なのだ。アユミにはそのことが一番分っている。

種市は無言で卵焼きを焼く。

とりあえず・・・盛岡を目指す長距離バスのターミナル。

「アキ」とアキを呼ぶ声がする。

「先輩・・・」

「これ・・・卵焼き・・・バスの中で食え」

「ありがとう」

「おれも・・・一人前になったら北三陸に帰る」

「・・・」

「それまで遠距離恋愛がんばるべ・・・」

「はい」

白い鴎か 波しぶき

若い血潮が 躍るのさ

カップかぶれば 魚の仲間

俺は海の底 南部のダイバー

東京行きの北鉄で夏ばっぱのうに丼をユイの分まで泣きながら食べたアキ。

明らかに大量の種市のお土産モード卵焼きも泣きながら完食するアキだった。

六月の下旬・・・バスは北へ向かうのだった。

東日本大震災後、最初の夏がそこまで来ていた。

金曜日 「お帰り」っていうと「ただ今」っていう・・・こだまじゃねえっ!(宮本信子)

6月24日。なでしこジャパンが初優勝する2011FIFA女子ワールドカップ開幕の二日前。

応急復旧工事を終えとりあえず全線開通した東北道を北上し、盛岡で北三陸行きのバスに乗り換えたアキは北三陸駅前に到着した。

2008年夏・・・アキが最初に訪れた時よりもさびれた駅前だった。

せっかく・・・アキが来て復興したのにちょっと目を離すとこれだと舌打ちしたいアキだった。

神様かっ。

北の海女や北鉄の看板は撤去され、廃墟と化した観光協会。

埃だらけの床の上に海女カフェのミニチュアを発見したアキはあわててジオラマの残骸の所定の位置に戻すのだった。

縁起でもないのである。

北鉄は営業していることはしていたが一区間だった。

無料運転は終了し、全区間一律100円の運賃だった。

無人の改札に100円を置くアキ。

食料支援のために買いこんだ缶詰がガラガラとうるさいのだった。っていうかレジ袋破れんぞ・・・。

いつもの線路上のキツネと戯れるアキ。

せっかく覚えたのに披露する場のない「暦の上ではディセンバー」を単独公開するのだった。

暦の上ではディセンバー

でもハートはサバイバー

師走は忙しい 町は慌ただしい

だけど 虚しい そこは デリカシー

季節外れである。

しかし・・・そんなアキの背後に忍び寄る黒い影。

「対象、発見・・・キツネを相手に踊ってます・・・」

懐かしさでいっぱいになったアキは上の空で北鉄に乗り込むのだった。

思い浮かぶのは・・・ユイのことばかりだった。

アキが北三陸で発見した北国の美少女ユイ。

はじめての親友のユイ。

ミス北鉄のユイ。

二人でウニ丼を売りまくった。

ケンカして無視したこともあった。

そして・・・お座敷列車の潮騒のメモリーズ・・・。

何もかも遠い夢。みんな幻だったのか・・・とアキがブルーになった頃・・・歓声が聞こえて来た。

バカっぽいサウンドが鳴り響く。

車掌の吉田が被災地仕様の制服で窓を開ける。

「吉田さん・・・」

「おかえり・・・」

袖が浜のホームには懐かしい顔ぶれが集まっていた。

「安部ちゃんが・・・駅長に電話くれて・・・みんなで待ち伏せしてたのさ」

「びっくらこいた」

旗がふられ、「おかえり」のプラカードが揺れる。

アキは主演映画デビューを果たし、主題歌デビューもして、全国放送で子供に大人気、雑誌や新聞にも顔を出す・・・北三陸市が生んだはじめてのアイドルなのである。

歓迎されて当然なのだった。

しかし・・・そこは被災地である。

集まったのは仲間たちであった。

眼鏡会計婆、弥生さん、美寿々さん、花巻さん。

琥珀の勉さん。ストーブさん。そして保さんに大吉さん。

「お帰り」

「ただ今」

「アキがいなくてさびしかった」

「元気そうでよかった」

「有名人になってもちっともかわらねえ」

「えへへ」

「お帰り」

「えへへへへ」

「お帰り」

抱きしめられ、握手をされ、頭を撫でられ・・・すっかりうれしくなるアキだった。

みんなの笑顔はかわりなく・・・しかし・・・修羅場をくぐりぬけたものが持つ強さがあった。

「あれ・・・夏ばっぱは・・・」

「ああ・・・」と言葉を濁す花巻だった。

「とにかく・・・家に帰るべ」

家には花巻の二人の娘が待っていた。

少し大きくなったようだ。

「あれ・・・フレディーは」

「花巻さんはパートを抜け出してアキの顔を見に来たんだ」

「花巻さんちは全部流されたからな」

「おらのとこもほぼ全壊だ・・・一応仮設住宅を申し込んでるが・・・いつになるやら」と組合長。

「大変だったな・・・それなのにみんなちっとも変ってねえ」

「まあ・・・いつまでもクヨクヨしてらんねえからな」

「んだんだ・・・まめぶでも食え」と弥生さん。

そこへ・・・いっそんとあつし、吉田夫人がやってくる。

いっそんは復興ボランティアをしながら有名人のサインをコレクションしているのだった。

吉田夫人は停電した避難所で初産を成し遂げていた。

「めんごいな・・・」

「だべ・・・」

「それにしても・・・夏ばっぱはどうした・・・まさか・・・入院・・・」

人々は口を閉ざすのだった。

もしや・・・と思ってアキは・・・浜へ降りてみる。

見慣れた光景は一変し・・・残骸や・・・重機がそこかしこに目立つ。

海女の磯辺は・・・閑散とした。

「夏ばっぱ・・・」

さすがに・・・被災地では海女漁は無理か・・・とアキが思うや否やうにがアキの背後を襲うのだった。

「いじぇっ」

アキは反対側の磯を覗く・・・すると・・・鳴り響く夏のテーマソング。

星よりひそかに 

雨よりやさしく

あの娘はいつも歌ってる

海藻マフラーを身にまとい・・・ゴジラのように浮上する夏ばっぱだった。

「アキ・・・帰ってきたか・・・」

「夏ばっぱ・・・なんで潜ってるの・・・」

「面白いからに決まってるっぺ」

するとすでに武装してかけつける海女軍団。

「なんだ・・・今年も潜るのか・・・教えてくれたらよかったのに・・・今年も潜るのかってメールしたべ」

「メール・・・あっ」

「あらら・・・夏ばっぱ」

「また、携帯もったまま水さ入ったのか・・・」

「やっちまった・・・」

「四代目だべ・・・」

うっかりして・・・携帯を水没させる夏ばっぱのために・・・アキのメールは海の藻屑と消えていたのだった。

アキは夏ばっぱの豪快さとアホさに・・・さすがはおらのばあちゃんだと感じ入るのだった。

そして・・・三年ぶりにアキは夏ばっぱの採れたてのウニを頬張るのだった。

2008年夏。ウニ一個。

2009年夏。ウニたくさん。

2010年夏。ユイがウニ四個。

そして2011年夏。

そう・・・なんだかんだ・・・あの日から三年近い歳月が流れ去っていたのだった。

来週は海開きなのである。そして・・・海女のアキちゃん復活なのだった。

土曜日 私の私の彼はPurple Haze の Jimi Hendrix ~(橋本愛)

たちこめてるの紫煙が・・・。

海の中を歩いてる

上とか下とかもやもやしてる

自分が不運なのか幸運なのかもわからない

呪いをかけられているかもね

たすけてよ

たすけてよ

うううううう

あああああ

うううううう

あああああ

「そっちは行かねえ方がいい」

「なして・・・海女カフェの様子が心配だ」

「心配するようなものはなにも・・・」

「・・・」

海女たちの制止を振り切って海女カフェの残骸に足を運ぶアキ。

しかし・・・そこにあるのは屋根と瓦礫の山だった。

「懐かしいようなものは何もないべ・・・」

海女たちはアキが傷つくことを気遣った。

しかし・・・アキはアホの子なのである。

「魚たちは・・・」

「死んだ・・・水槽も壊れたしな」といつの間にか姿を見せる組合長。

「これでも大分片付いたんだ」と弥生。

「ローンは片付いてないけどな」と美寿々。

「金のことはいい・・・心配するな」と眼鏡会計婆。

アキはステージに積った土砂の下に「潮騒のメモリーズ」の看板を発見する。

そこに・・・アキがいた・・・そして・・・ユイちゃんがいた。

「せっかく・・・おめがこさえた海女カフェだけど・・・仕方ねえ・・・人はな・・・海から恵みを受けて幸せになって海のこわさを忘れることがある・・・それが人の傲慢さだ」と夏ばっぱ。

「よし・・・決めた」

「・・・」

「おら、海女カフェ復活させるべ」

「無理だよ」と応じる懐かしい声。

「アキ、夏ばっぱの話・・・聞いてなかったのか・・・」と海女たち。

「大体聞いてたぞ・・・要するに気にするなってことだべ・・・。おら・・・東京にいた頃・・・自分に何ができるのか・・・ちっとも見えてこなかった・・・入ってくるのは何万人のデモだとか、何万トンの瓦礫の山だとか、何万人の避難民とか・・・何万ベクレルだの何万シーベルトだの・・・おっかねえことばっかだ」

「何万シーベルトは恐ろしさがケタ違いだけどな」

「だけど・・・北三陸に来てみれば・・・とりあえず人は元気だ・・・食うものもなんとかある・・・後は何をするかだべ・・・あれ・・・なんの話だっけ・・・」

「海女カフェでしょ・・・」

「ユイちゃん」

「俺が連れて来た」とストーブ。

「いくら・・・アキちゃんでも・・・それは無理だよ・・・現実は逆回転できないんだもの」

紫の煙がもやもやして

昼か夜かもわからない

なんだかいやになってくる

もうすぐおわりがやってくる

そうなる前に

助けてね

二人は再会を祝して袖が浜の駅に上がるのだった。

「ここから見下ろすと・・・昔と変わらないようにみえるでしょ・・・」

「・・・」

「でも・・・下は大変だよ・・・何もかも壊れて」

「・・・」

「種市先輩・・・元気・・・」

「元気だ」

「私もね・・・彼氏できたんだ・・・ださいから紹介しないけどね」

「じぇ」

「ハゼとジミ・ヘンドリックスを足して2で割った感じ・・・」

「じぇじぇ」

「見る・・・イラストだけど・・・」

「じぇじぇじぇ・・・」

もはや人間じゃないが・・・クドカンか・・・クドカンなのか。

「私・・・もう運が悪いんだか・・・悪運強いんだか・・・わからなくなっちゃった・・・」

「・・・」

「で・・・何で帰って来たの」

「・・・」

「アイドルとして・・・大事な時なのに・・・」

「そんなの決まってる」

「決まってる・・・」

「ここが一番いいところだってユイちゃんに教えてやるためだ」

「・・・」

「東京に行けないユイちゃんの代わりに東京さ行って、アイドルになって歌って踊ってお芝居して、いろいろ体験してみて・・・やっぱりここが一番だってユイちゃんに言うためだぞ」

「本当・・・ここが一番いい」

「もちろんだ」

「ふふふ・・・大好きなアキちゃんの言うことだから・・・信じるよ。わかった・・・もう、私、どこにも行かなくていい・・・私に逢いたくなったら北三陸に来なさいって言う」

「ユイちゃん・・・」

「アキちゃん・・・帰ってきてくれてありがとう・・・」

アキとユイは相思相愛なのである。

猫のカツエも赤面なのだった。

アキの基本は地元が嫌いなユイちゃんに海辺の青さ教えたいなのである。

そして・・・海開き。

「本日は安全を祈願して御祈祷があります・・・海女の皆さんは集合してください・・・あんれま、おら普通のパンツさはいできちまった・・・濡れたら困るから替えのパンツ持ってくんべ・・・あんれえ、アキちゃん、マイクのスイッチ入れたままだべな・・・今の放送されちまったぞ」

猫のカツエも爆笑なのだった。

そして・・・海女のアキの行くところ・・・ツンデレのヒビキ(村杉蝉之介)も軍団引きつれて来襲するのだった。

真のアイドルになったアキが休養しようが何しようが世間は放っておかないのだった。

アキはアホの子だが・・・もちろん、もはやただの人ではない。おそらく・・・何十万人ものファンを持つ・・・立派なアイドルなのである。お茶の間はうっかりするとその点を忘れるのだな。

アキの「海女カフェ」の再建が叶うかどうかは別として・・・帰って来た海女のアキちゃんを・・・北三陸のドス黒いハイエナたちは逃がさないのである。

K3RKDNSP(北三陸を今度こそ何とかすっぺ)の黄色いポロシャツは復興支援特別価格で発売中なのであった。

週の前半であんなにかっこ良かった大吉が結局、金の亡者になっちまうのだった。

アキはヒビキの暴言にムッとして、なんてったって被災者の大吉たちの銭勘定に困惑しつつ、笑顔をたやさない。

だって、彼女はもはやいつでもどこでもアイドルなんだから・・・。

うわあ・・・今週もフィナーレとしてパーフェクトだった・・・。

どこまで続く・・・この絶頂感・・・。

紫色のもやの中

私が感じるいい気持ち

紫色のもやの中

ああ、もう、たまんないのよ

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コメント

ナゼハゼハゼドンハゼハゼドン?
と思っていましたがHazeか、Hazeだったのか…。

「大好きなアキちゃんの言うことだから」
「うふぇふぇふぇえ」(*´▽`*)
(脳内補完)

もう内容についてはコメントすることがなくなってしまって、袖のなまりで「パンツ」で正しいのかとか思ったり。

投稿: 幻灯機 | 2013年9月10日 (火) 08時57分

movie✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪movie

ユイちゃんはなにしろ・・・
繊細な子ですからねえ・・・
今、正気なのかどうか・・・気がかりです。

もう・・・夢の世界に生きているのか・・・。

アキとユイだけは
何があっても
相思相愛ですな。
あの自転車で二人が坂道をかっとぶシーン。
キッドにとってはベスト・ワンです。

もうずっとあの二人を
一時間くらいは眺めていたいものでございます。

微笑ましいとはあのことですからなあ。

ふふふ・・・パンツ万歳ですな。

さあ・・・果たして・・・
GMT5のリーダーや、若夏の再登場はあるのか。

幻灯機様のためにお祈りいたしますぞ~typhoon

投稿: キッド | 2013年9月10日 (火) 16時27分

今日になって 先週一週間分をまとめて見ました
よかった
すごく よかったです

まさにクドカンらしい震災の描き方ですね(^^)
震災の本質はしっかり描いているけれど映像には 配慮があって優しさとメッセージがこめられていて さすがです

なぜか私、それまでは あまり気にならなかったのに映画撮影の時のアキの言葉使いにイラッときてしまいまして(^^; 普段はいいけれど 大事な映画撮影の時までタメ口なわけ?みたいな なんだか不快な気分になり ちょっとドラマに対する愛着まで薄まりそうになっちゃったんですが 最後に鈴鹿さんに挨拶した時は敬語でキチンとしていたので 本当 気持ちがよかったし アキが また大好きになりました

なんというか

水口の真剣愛が
切ないですね
アキを地元に帰らすためのGMT5とのコラボだったんですね
鈍感な私は気がつきませんでした
男性の脚本家が愛を描くでも 本当、人それぞれですね
クドカンには包容力がある
そんな気がします

水口 完全失恋かな?ちょっと残念です
でも北三陸のみんなが元気でいてくれて夏ばっぱがウニをとる姿や正宗 春子の関係の修復も見れて本当によかったですhappy01

投稿: chiru | 2013年9月11日 (水) 00時03分

cherryblossomシンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃ いませ・・・大ファンheart04

まさに・・・絶品でしたよねえ。

これまでにも「ちりとてちん」とか「ゲゲゲの女房」とか「カーネーション」とか・・・それなりの名作はあった。

けれど・・・「あまちゃん」はダントツですな。

まあ、クドカンの描く世界が好き・・・という大前提はありますけど。

今週は「その後編」の「起」でもありますので
かなりのフリがあります。

第23週、ユイが見た「光景」を
第24週・・・アキが「チェック」します。

それは・・・四ヶ月後なので
ユイが見た「それ」よりも少し穏やかになっている。

しかし・・・アキはユイのように
見つめ続けることはできない。

目をそらして・・・一見、変わりがないように見える
「遠くの海岸」を見るのです。

被災者のユイと違って
アキは東京で「実況中継」を見てしまっています。
ある意味、そこでは「光景」は増幅されて
悲惨さはよりリアルなのですな。

その無残さはアキの心を打ちのめします。

しかし・・・畑野トンネルの向こう側は
東京への道であると同時に
畑野生まれのユイにとっては故郷そのものなのです。

ユイはその時、「夢」と「現実」を同時に
失ってしまった・・・。

第23週のアキはまだそれを知りません。

そういう・・・心の動きの緻密な描写が
キッドを圧倒します。

すごいよ・・・クドカン、まいったよ・・・。
そういう気分にさせるわけです。

まあ、クドカンはアキのように
計算ずくではなく直感で書いてるかもしれませんけどね。

たとえば・・・ダウンタウンがタモリさんに
ツッコミをいれた衝撃ははかりしれないものが
ありました。

キッドは鈴鹿さんとアキの関係は基本的に
そういうものだと思っています。

所詮、言葉は飾りですからな。

鈴鹿さんはアキが自分のことを
熱狂的に崇拝していることを感じているわけですから
タメ口のことは二の次なんですな。
ただ・・・自分にはいいけれど
芸能界のよそでやったら・・・
大丈夫かしら・・・と危惧しているだけです。

しかし、アキはやろうと思えばできることを
ちゃんと示して挨拶するわけで・・・
そういう意味ではアキもなかなかにしたたかなのです。

だってただのアホの子では・・・
アイドルにはなれませんからな。
少なくとも・・・歌詞やダンスのフリを
覚える・・・その程度の学習力はあるわけですから。

恋のあれやこれやは
墓に入るまでわからないので
水口にもチャンスは残されていると思いますぞ。
そういう意味ではストーブさんも。

しかし・・・アキは
今まで「種市先輩」以外の男には
まったく目移りしていませんからね。

そういう純情きらりは・・・外せないかも・・・
と推察しますぞ~。

アキの場合は誰に好かれるか・・・ではなくて
自分が誰を好きか・・・ですからな。
前髪クネ男なんか一刀両断ですから~。

フィナーレにつぐフィナーレ。
春子関係はほぼフィナーレですな。
あるとしたらアキと春子の立場逆転ですが
これは長い話になりそうですからねえ。
もう・・・残り時間的に無理な気がします。

基本的には・・・夏とアキ。
アキとユイのフィナーレが中心になるかと
予想します。typhoon

投稿: キッド | 2013年9月11日 (水) 02時43分

若夏、若夏、と念じていたら、
徳永えりさん主演!大分発BSプレミアムドラマ「今日も地獄でお待ちしています」
http://www9.nhk.or.jp/dramatopics-blog/30000/136392.html

が突如地上波に降りてきました今日。しかし悪魔のキッドさんと違って神様は古代からイジワルなので開幕3分見逃しました…。

投稿: 幻灯機 | 2013年9月14日 (土) 16時31分

movie✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪movie

脚本・荒井修子で
そこはかとなくドス黒い別府市鉄輪温泉の若女将・・・。

入浴シーンサービスもあって
ファンにはお得なドラマでございましたな。

まさに・・・夢は必ず叶う・・・のですな~。

投稿: キッド | 2013年9月14日 (土) 23時14分

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