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2013年9月29日 (日)

あまちゃん、最後の木曜日、金曜日、そして土曜日(能年玲奈)

フィクションとノンフィクションの間で人は現実を思い夢を見る。

嘘っぽい現実もあればリアルに感じる夢もある。

そのちょうどいい感じの「ツボ」にちょうどいい感じの「刺激」を受けて・・・夢見心地の半年だった。

そして・・・感じる・・・すべてのものが終わるという現実。

痺れます。

視聴率を分析すれば・・・朝ドラマのレギュラーが15%ぐらいでクドカンが5%くらい。

あわせて20%なのかもしれないが・・・それをはるかに超えた超絶的な高みがあったような気がする。

もう一度、舞台装置を振り返ってみよう。

物語の発端となる北三陸市(フィクション)はモデルが久慈市だと言われる。

久慈市は岩手県北部の町である。ここは北へ向かう八戸線の終着駅でもある。南に向かって伸びるのが三陸鉄道北リアス線である。本来それは野田、田野畑を経由して宮古にと続いて行く。

北三陸市から発着するのは北三陸鉄道リアス線(フィクション)である。

内陸部の国道45号線に沿った北リアス線と違って北鉄は海沿いの国道268号線に沿って走る幻の路線なのだ。

だから・・・袖が浜(フィクション)のモデルとされる小袖海岸は鉄道の沿線ではないのである。

北三陸から天野家のある袖が浜を経由した北鉄は足立家のある畑野駅(フィクション)に着く。

現実の陸中野田や、田野畑をあいまいに表現しているわけだが・・・観光協会のジオラマを見る限り、位置的には野田っぽい。どちらかと言えば山側に開かれた山村だが・・・当然、海にも面している。

ちょうど、久慈川と宇部川に挟まれた山間部が現実の北リアス線の描く半円と幻の北鉄の描く半円を合わせて一つの小さな円環状の閉鎖空間を作っていることになる。

それが・・・主人公アキの親友であり、アキにとってのヒロインであるユイの「世界」なのである。

この幻の世界は現実の世界と同じように2011年3月に東日本大震災に被災する。

しかし、それはあくまでフィクションの出来事なのである。

一方でユイは遥か南西の地にある「東京」という理想郷を夢見ている。

そこには北三陸にとっては夢でしかない大芸能界があり、禁断のネズミさえもが自由に描けるユートピアが広がっているのだ。

紆余曲折あって・・・東京出身であるアキはユイを「北三陸」に残し、フィクションである「東京」へ冒険の旅に出る。

そこで・・・アキは自分の「出生の秘密」を知ることになるのだ。

しかし・・・「東京」(フィクション)はいたってせまい世界である。

上野駅、アメ横の東京EDOシアターと無頼鮨、谷中のハートフル女子寮、アキの通学した二つの高校、世田谷の黒川家のあるマンション、アキの苦手ないじめっ子のいる路上、原宿の純喫茶アイドル、表参道、そしてテレビ局とスタジオ、神田川にかかる橋周辺、そして黒川タクシーの車内。

何と言う部分的な東京だろうか。だが・・・そこには確かにリアルな東京が存在するのだった。

基本的には世田谷のマンションから原宿のアイドルに行って、地下鉄で上野周辺へ。

これだけしかないのにそこには東京のすべてがあるように思えてくるのだった。

しかも・・・1960年代から2012年まで時空を越えて・・・幻の北三陸と幻の東京は結ばれているのである。

なんという明確なフィクションの舞台装置であることか。

しかも・・・この世界は忠兵衛というアキの祖父によって全世界とリンクしているのである。

北三陸の小さな世界と東京の狭い世界を主人公が往ったり来たりするだけで・・・人生が100年あったとしてもその1/200を確実に奪っていた「あまちゃん」の物凄さに思わず「ルパン三世・・・」とつぶやきたい今日この頃である。

そして・・・今、「あまちゃん」後の世界が始るのだった。

で、『連続テレビ小説・あまちゃん・最終週・後半』(NHK総合20130926AM8~)脚本・宮藤官九郎、演出・井上剛を見た。2012年6月30日、岩手県袖が浜の海女カフェで振袖姿の鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)は「音痴」を感じさせない歌声で「潮騒のメモリー」を熱唱し、夏(宮本信子)、春子(小泉今日子)、アキ(能年玲奈)と続く北三陸マーメイド三代に敬意を表するのだった。鈴鹿ひろ美が歌ったら恐ろしいことが起ると危惧していた春子とアキ、太巻(古田新太)、水口(松田龍平)、そしてユイ(橋本愛)は安堵するとともに・・・奇跡が起きた感動にひたるのだった。その奇跡は・・・プログラムの残り九曲の間も続き・・・観客たちは鈴鹿ひろ美のスターとしての輝きに魅了されるのである。その頃、忠兵衛(蟹江敬三)は正宗(尾美としのり)の制止を振り切って一人旅立つのだった。

月曜日 常夏色の風追いかけてあなたをつかまえて生きるの(小泉今日子)

マーメイドたちは・・・それぞれの王子を求めて・・・生きる。夏は橋幸夫への憧れを胸に秘め忠兵衛を待ちながら海に生きる。春子は華やかな世界を求めて海を捨て夢破れてタクシー王子に出会う。アキは東京を捨てマーメイドになって種市先輩(福士蒼汰)を追いかけて東京でアイドルになりマーメイドの世界のプリンス・ユイを救うために海に帰還する。

秘密を知りながら一人だけ・・・鈴鹿ひろ美の歌を聞きそこなった正宗は・・・人々の賛美の声を聞き・・・きっと、影武者の春子が歌ったのだと誤解するのだった。

正宗は忠兵衛との会話を思い出す。

「せっかく帰って来たのに・・・ちっとも構ってくれないから・・・おら、漁に出る」

「なにも今日じゃなくても」

「今日、宮古から船が出るんだ」

「お父さん・・・一分だけ・・・僕に時間をください・・・僕たち、再婚してやり直します。・・・お騒がせしました・・・あ、時間、余っちゃった」

「そうか・・・正宗くん、君も苦労するな・・・なにしろ・・・春子は夏さんのDNAと俺のDNAのブレンドだからな・・・」

「・・・」

「とにかく・・・船旅も一度目より二度目の方が危険だっていう・・・油断するなよ」

「それは・・・ハチに刺されて危ないのは一度目より二度目ってことですよね」

「うんうん・・・結婚生活はアナフィラキシー・ショックにご用心だべ」

「お父さん・・・」

アンコールに応えた鈴鹿は・・・「実は私の事務所の社長は・・・この街の出身なんです・・・そしてその人の娘が・・・皆さんもご存じの海女のアキちゃんです。そして・・・その親友が北鉄のミス・・・ユイちゃんです。そうです・・・潮騒のメモリーズです」

呼びこまれて歓声に応えるアキとユイ。

「私は・・・以前から・・・歌には苦手意識があり・・・長い間、歌を封印してきたのですが・・・彼女たちに出会い・・・そして未曽有の震災によって意識が変わって・・・自分自身の声で皆さまと触れ合いたいと願い・・・今日の日を迎えることができたのです。改めて・・・御礼を申し上げます。皆さん・・・どうもありがとう・・・」

盛大な拍手が送られる。

観客の背後で肩を並べるのは・・・春子と太巻だった。

「よくも・・・あの人を・・・ここまで・・・仕上げたもんだな」と感謝の意を示す太巻。

「さあ・・・」と首をかしげる春子。

春子の中ではなんなら二時間サスペンスだってやりますよ的な名探偵が覚醒しかけているのだった。

ここまで・・・鈴鹿を巡るミステリは・・・もっぱら・・・鈴鹿が「影武者の存在」を知ったのはいつなのか・・・だったのだ。

音痴ゆえに・・・太巻に知らされるまで知らなかった派とさすがにいくらなんでも・・・薄々気がついていた派がそれぞれの疑惑を深めていたわけである。

しかし、ここで春子は身の毛もよだつ第三の疑惑を提示するのだった。

「わざとかもね・・・」

「わざとって・・・わざと上手くは歌えないだろう・・・絶対無理音感なんだから・・・」

「わざと移ろいやすい音程を演じて立ってことよ・・・考えたくもないけどね」

「どういうこと・・・」

「彼女・・・最初から女優志望だったでしょ・・・」

「うん」

「だけど・・・事務所は鈴鹿ひろ美を歌手デビューさせようとした」

「うん」

「駆けだしの彼女にはその方針には逆らえない」

「うん・・・え・・・まさか」

「わざと・・・下手に歌ったのよ」

「・・・」

「ところが・・・事務所っていうか・・・あんたが私を影武者に起用した」

鈴鹿ひろ美と天野春子がスタジオの片隅ですれ違った日。

「・・・そんな」

「彼女・・・驚いたでしょうね・・・」

「・・・いや・・・いくらなんでも」

「潮騒のメモリーはヒットして・・・第二弾、第三弾、さらにはアルバムの話も出る」

「・・・う」

「そこで・・・今度は・・・テレビに出て・・・音痴を披露しようとした」

「・・・」

「だけど・・・そこでも影武者が・・・彼女は困り果てたんじゃないかしら・・・」

「・・・」

「でも・・・私が逃げ出して・・・歌手・鈴鹿ひろ美は封印されてしまう」

「そんなあ・・・春子さん・・・それは考え過ぎだよ」

「とにかく・・・影武者になったために・・・アイドルになれなかった誰かの存在を知った時・・・あの人の心はさぞや・・・痛んだろうねえ」

「・・・まさか」

「アキが・・・影武者の娘だと知った時・・・どんなにか・・・驚いたことか」

「・・・」

「そして・・・自分が歌を歌いたいと思った時にどれほど後悔したことか・・・」

「・・・」

「でも・・・いまとなっては真相なんて・・・どうでもいい気がする。私はアキという最愛の娘を得たし・・・その娘が・・・私の歌や・・・女優・鈴鹿ひろ美を愛してくれた・・・そして・・・みんなで協力して・・・音痴の・・・歌を忘れた歌姫の・・・彷徨いやすい音程を・・・失われた歌声を取り戻すことができた・・・人魚姫は幸せになったのよ・・・めでたし・・・めでたし・・・なにしろ・・・事務所の社長としては所属している大スターがディナー・ショーをこなせるなんて美味しすぎる話だから」

「は、春子さん・・・」

「とにかく・・・ただ一つ言えることは・・・鈴鹿ひろ美はプロフェッショナルだってこと」

春子の推理が正しければ・・・関係者一同は手玉にとられまくりだし・・・栗原しおり(安藤玉恵)と吉田くん(荒川良々)の愛児・さおりちゃんは魔性の女優の洗礼を受けたことになるのだった。

なにしろ・・・すべては・・・「みんなのおかげで奇跡的に音痴が治っちゃったんですけど大作戦」の一環だったことになるわけだから。

鈴鹿ひろ美・・・底知れない女なのである。

奇跡が起ったにせよ・・・深遠なお芝居の閉幕だったにせよ・・・こうして歌える女優・鈴鹿ひろ美は北三陸の地で復活したのだ。

その頃、会場から姿を消していた夏を・・・裏方中の裏方で部外者で蚊帳の外の正宗がキャッチしたのだった。

「ああ・・・正宗さん・・・忠兵衛さんを見なかったか・・・」

「・・・一緒に探しましょう」

「うん・・・ひょっとしたら浜かもしんねえ・・・」

しかし・・・夏は正宗の表情から一瞬で事態を悟っていた。

それでも岸壁に向かう二人。

夏の胸に鈴鹿ひろ美の歌声が去来する。

置いていくのね さよならも言わずに

再び会うための 約束もしないで

北へ行くのね ここも北なのに

寒さこらえて 波止場で待つわ

一方、夕暮れの海女カフェでは・・・合同結婚式の準備が進んでいた。

アキ、春子、夏のナレーションが激しく交錯する最終回につぐ最終回である。

控室に飾られたウエディングドレスについて・・・弥生(渡辺えり)から意見を求められる春子。

「どうだ・・・これ」

「うん・・・鈴鹿さんの年齢にしてはちょっと派手かもね」

「いや・・・鈴鹿さんのはこっちだ・・・」

「え・・・安部ちゃんのにしては・・・ちょっと丈が短いんじゃないの」

「春子ちゃん、私は文金高島田なのよ」

「じゃ・・・これ・・・誰の」

「おめのだ」

「じぇっ」

「どうせ、やるんなら二組も三組も同じだべって思っておらが発注したんだ・・・マサのタキシードもな」と大吉(杉本哲太)・・・。

「やだやだ・・・やんないわよ」

「おめ・・・夏さんに花嫁衣装見せて親孝行しろ」と眼鏡会計婆(木野花)・・・。

「いやいやいや・・・今更・・・」

そこへ夏と正宗がやってくる。

夏の気落ちした表情に気がつく春子。

「どうしたの・・・なんかあった・・・?」

「忠兵衛さんがいっちまった」

「ごめん・・・おとめできたらよかったんですけど」と恐縮する正宗。

「気にしないでけろ・・・いくなってもいく。いけっていってもいく。そういう人だから」

「とにかく・・・夏さん、店で一休みしてけろ」と気を使ってかつ枝が夏を連れ去るのだった。

そこへ今度はアキとユイが到着する。

「ママ・・・明日のお座敷列車の練習、見てけろっ」

春子は夏に花嫁衣装を披露する気になっていた。

「ねえ・・・アキはママのウェディングドレス姿なんて見たくないわよねえ・・・?」

「おら・・・見てえ・・・」

「でも・・・ユイちゃんは見たくないよねえ?」

「・・・見てえ」

囃したてる一同だった。

こうして・・・三組の合同結婚式が始った。

鈴鹿・太巻ペア、大吉・安部ちゃんペア、そして春子・正宗ペアの登場で夏は驚くのだった。

大吉は心乱れるのだった。

ちなみに杉本哲太は・・・岩崎良美をデートに誘い、付添でついてきた神津はづきを妻にしたとまことしやかにささやかれる男である。

安部ちゃんは大吉の醜態をひたすら謝罪するのだった。最前列で顔をしかめているのが大吉の母(星野晶子)である。

そして・・・牧師代わりの立会人は勉さん(塩見三省)が勤めるのだった。

大人の事情で大人の誓いのキスは割愛されるのだった。

指輪はウニではなくて・・・琥珀だった。

とにかく・・・薄笑いを浮かべる六人の中年男女をアキは心から祝福するしかないのだった。怒涛だ・・・怒涛のトリプル・ハッピーエンドだ。

火曜日 私はひとり爪など切りながらなぜだか重いためいきついている(宮本信子)

結婚式は滞りなく終わり、結婚披露宴が始るのだった。

大吉の醜態に大吉の母はめでたい酒が進み、酔いつぶれて介抱される次第である。

しかし・・・とにかくいっそん(皆川猿時)は南部ダイバー。

♪白い鴎か 波しぶき・・・(以下略)

そして・・・ずっとタキシードの下で鳩の鳴き声がする足立先生(平泉成)のマジック。

続いて・・・種市の南部ダイバー。

♪白い鴎か・・・(以下略)

メイクだのなんだの膨大な準備期間を経て一瞬で消えさる弥生、美寿々(美保純)、かつ枝のPerfume。

例によって肩を脱臼するヒビキ(村杉蝉之介)・・・もう、芸名ヒビキ一郎にしちゃいなよ。

そして・・・いっそん、種市にアキも加わり南部ダイバーにつぐ南部ダイバー。

♪白(以下略)

最後まで馬鹿みてえな展開にも手を抜かない一同だった。

そして・・・花束贈呈・・・。

どうやら太巻・鈴鹿ペアの関係者はゼロで、安部ちゃんは天涯孤独、大吉の母親泥酔で・・・三組の花束は夏がまとめて受け取るのだった。

そのまま・・・夏に挨拶をおねだりする保(吹越満)だった。

「一言・・・お願いします・・・花嫁の御母堂であり、海女クラブの会長・・・天野夏様よりお言葉を頂戴いたします」

「・・・初代・・・マーメイドでがす・・・鈴鹿さん・・・こんな田舎にわざわざ来てくれてどうもあんがとうごぜえます。おかげさまで・・・ずっとずっと何十年も前から夢にまで見た娘の花嫁衣装さ・・・見ることができました・・・まあ・・・皆さん、どうか・・・おかけになって・・・まんず・・・みんな年も年だから・・・大吉、今度こそ・・・安部ちゃんを幸せにしろ・・・そうでねえと・・・おら・・・金輪際、北鉄さのんねえぞ・・・太巻さん・・・あんたみてえな金持ちが金を出すのはええことだ・・・あんたが金を出せば・・・おらたちは元気出すぞ・・・本当に今日はおめでとうございます。こんな珍しいものできれば忠兵衛さんにも見せたがったが・・・欲を言えばキリがねうからな。さて・・・皆さん・・・明日は海開き、そんで北鉄の開通式だ。去年はウニさいなかったが・・・今年はリベンジすんべと思います。そして・・・一段落したら・・・私は・・・これは毎年言ってることですが・・・引退したいと思ってます。これからは若いものの時代だ・・・老兵はただ消え去るのみとマッカーサー元帥もおっしゃってました・・・どうか去るものは追わないでください・・・本日は・・・みんなしておらの夢さかなえてくれて・・・本当にありがとう」

「夏ばっぱ・・・」

「なんだ・・・アキ・・・」

「いや・・・返事するとは思わなかった」

アホの子に一同爆笑なのであった。

そして・・・お約束の記念撮影。

ふと・・・アキが気がついたのは。

「あれ・・・水口さん、どした」

「そういえば・・・見ないね」とユイ。

「いても気付かねえのに・・・いないと意外と気付くもんだな」

「そうだねえ」

その頃・・・冠婚葬祭に全く興味がない・・・ゆとりを代表する男、水口は琥珀の採掘に熱中して・・・あらぬものを発見してしまうのだった。恐ろしいほど引きの強い男なのだった。

そして、漸く・・・前夜祭の夜が来た。夏の日は長いのである。

新郎たちはスナック梨明日で・・・琥珀の指輪を見せあうのだった。ちょっと気に入ったらしい。

一方、春子の部屋でくつろぐ鈴鹿は・・・突然の闖入者に驚く。

それはビール片手の春子だった。

「なんで・・・鈴鹿さんが・・・ここに」

「ずっと・・・お借りしてたんです・・・春子さんこそ」

「ここ・・・私の部屋ですから」

「ああ・・・そうだったわね」

ベッドに並ぶ・・・大女優と・・・アイドルになれなかった女。

しかし・・・ふたりは昔からの親友同士のようである。

「ここ・・・なつかしいよね」

「でしょ・・・これなんかどうです・・・渋谷哲平・・・」

「もってる・・・もってる」

「じゃ・・・太川陽介でどうだ」

「Lui-Lui」

「Lui-Lui」

「Cry Cry Cry」

「ヨーヨー」

「うふふ・・・」

「鈴鹿さん・・・今日は楽しかったですか」

「ええ・・・とっても」

「すっきりしましたか」

「もちろん・・・あなたはどうかしら・・・」

「すっきりしましたよ・・・」

「そう・・・それはよかったわ・・・」

アキとユイは北三陸の駅舎にいる。

ユイはアキにパピーのペットボトルを買ってあげるのだった。

「鈴鹿さんすごかったねえ」

「んだねえ・・・」

「鈴鹿さんと春子さん・・・いろいろあったんだねえ」

「影武者問題か・・・」

ついに落ち武者から影武者に転身したアキ。やはり・・・ユイちゃんの言葉はアキにとって絶対らしい。

「どっちも・・・つらかったろうけど・・・私は鈴鹿さんが一番つらかった気がする」

「なんで・・・?」

「なんとなく・・・」

春子と同じ魂を持つユイにも第三の疑惑が膨らんでいるらしい。

「明日・・・全国中継が入るんだって・・・どうしよう」

「んだ・・・ママから聞いたぞ」

「そうだよねえ・・・アキちゃんは平気だよね」

「んだ・・・なんてったって・・・ユイちゃんと一緒だからな」

「・・・」

「訛ってる方だけじゃ潮騒のメモリーズって言えねえもんな。もちろん、可愛い方だけでもな・・・二人でやるの・・・いつ以来だ」

「三年前だよ・・・」

「もう・・・三年か・・・長いような・・・あっという間だったような」

「私には・・・長かったよ」

「・・・」

二人はそれぞれの来た道を振り返った。

そして・・・再び出会った二人なのである。

そんな二人のために・・・「潮騒のメモリーズ第二章」の看板を描く勉さんと栗原ちゃん。

そして・・・種市とストーブ。

熱心に口の部分を描く種市が・・・アキちゃんにチューしているように見えるストーブだった。

「アキちゃんばっかり描かないでよ」

「そんな・・・平等に描いてます」

「ほらほら・・・二人とも・・・早くしないと朝になっちゃいますよ」

人妻となり・・・一児の母となった栗原ちゃんは二人のイケメンを軽くあしらうのだった。

季節は巡り、時は過ぎ去って行く。よろしく哀愁なのである。

長い一日が終り・・・開眼したまま眠りに落ちるアキ。

そして・・・2012年7月1日の朝がやってきた。

春子に起こされるアキ。

有線放送のアナウンスが響く。

「あれ・・・この声・・・」

「びっくりした・・・?」

「サプライズだべ・・・」

微笑みながら猫のカツエに別れを告げる春子だった。

「ママ、もう言っちゃうの・・・せめて、海開きと開通式・・・見ていけばいいのに」

「ふふふ・・・なんだかんだ思い出しちゃうからね・・・私は私のするべきことをするまでよ・・・」

「そっか・・・」

「あんたも・・・がんばんなよ」

「うん」

放送室の前にかぶりつきになる海女たち。

「・・・午前七時からは海女カフェ前で恒例の安全祈願の御祈祷があります。海女の皆さんは遅れずに集合してください」

「鈴鹿さん・・・僕らも七時の新幹線に乗らないと・・・」

「・・・くりかえします」

ノリノリの鈴鹿ひろ美だった。鈴鹿にとって世界は舞台。演じることが人生なのである。

アキは海女の装束に着替えた。

眼前に広がる袖が浜の海。

まっかに燃えた 太陽だから

真夏の海は 恋の季節なの

渚をはしる ふたりの髪に

せつなくなびく 甘い潮風よ

アキは何かすごくいいフィーリングを感じるのだった。

アキは今、無敵なのだった。

土曜日 呼吸を止めて誰も愛さなければ淋しさなんて知らずに過ぎて行く(橋本愛)

北三陸駅に人が殺到する。

大吉は思い出す。春子が去って行った1984年の夏の日。北三陸鉄道が開通した日。

それを上回る人出なのである。

「これはドッキリカメラじゃないよな」

「こんだけ・・・人が集まったらドッキリカメラでもいいですよ」と吉田君。

Am026 その時・・・あの日の春子のように階段を人ごみを分けて降りてくるものがいる・・・正宗だった。

「あの・・・春子さんを知りませんか」

「鈴鹿さんと一緒に七時の新幹線で・・・出発したぞ」

「ええーっ・・・どうして教えてくれなかったんです」

「いやあ・・・特に頼まれなかったから・・・」

「ふふふ・・・再婚しても蚊帳の外ですね」と最後までちょっと意地悪な吉田君だった。

そうこうするうちにも人の群れはどんどん増えていくのだった。

足立市長の挨拶が終わり、紹介されて登場する永遠のミス北鉄・ユイちゃん。テープカットのために車両先頭に向かいかけたその時。

群衆におされた正宗が転倒し、ホームで将棋倒しになるスーツを着たすとーぶなどのメンバーたち。最後にユイがくす玉のヒモにすがると・・・くす玉が割れて、なし崩し的にセレモニーは進行するのだった。

春子・正宗リレーによるくりかえしのギャグである。長い長いコントだったなあ。

「バンザーイ」と叫ぶしかない正宗に見送られ・・・ユイを乗せた開通式記念列車は走り出すのだった。地元の高校生たちがテーマ曲を奏でるからである。

やがて・・・フィクションの北鉄は・・・フィクションの袖が浜を通過していくのだった。

「アキちゃ~ん」

「ユイちゃ~ん」

朝ドラ史上最高の主人公とヒロインのエール交換である。

北鉄のユイちゃんの乗る北鉄が満員御礼なのを見て、海女のアキちゃんも発奮するのだった。

もちろん、夏ばっぱが発破をかけるのだ。

「がんばんねえどなんねえぞ」

「わかっだあ、おら、がんばんべえ」

そして・・・観光海女の初潜りが開始される。

夏ばっぱが陸で見守る中、堂々としてちょっと可愛い潜水ぶりを見せるアキ。

浮上したアキの手にはウニが握られている。

「どうだあ」

「最高だあ」

喜びに沸く大観衆だった。

借金を背負った海女カフェだが・・・銭となるウニは海の中でうなっているのである。

夏は商売繁盛に目が眩む思いがするのだった。

観光協会の看板も完全復活し、ジオラマの復興も終っていた。

不思議な小宇宙を軽快に走る北鉄のミニチュア。

観光客をカウントする保も計測を断念するほどの盛況である。

そして・・・勉さんの琥珀洞窟も観光名所として行き場を失くした観光客から一時間五百円の入場料をまきあげていたのだった。

そして・・・客の小学生はまたまたあらぬものを発見してしまうのだった。

あわてて、満員御礼の喫茶リアスに駆けつける勉さん。

「大変だ」

「今、僕・・・焼うどん待ってるんです」

「これをみろ・・・」

「動物の糞かな」と足立市長。

妻のよしえ(八木亜希子)はカウンター内で注文に次ぐ注文をさばいているのだった。

「八千五百万年前の恐竜の化石です・・・琥珀なんかよりずっと凄いんです」

「あ・・・琥珀なんかって言っちゃったよお」と吉田君。

「じゃ・・・これも・・・そうかな・・・箸置きにピッタリなんですけど」

「じぇじぇじぇ・・・ああ・・・なんだ・・・発見者は俺ってことにはなんないかな」

と勉さんも北三陸のドス黒い大人たちの仲間入りを果たすのだった。

「それは・・・ちょっと・・・みんな・・・話、聞いてたし・・・」

と水口もそれなりに抜け目なく振る舞うのだった。

「お待たせ~」と飛び込んでくる海女のアキから潮騒のメモリーズに衣装チェンジしたアキ。

水口が待ちに待ったお座敷列車・・・復活の時。たたみかける最終回なのである。

開通式で海開きで恐竜の骨発見で・・・お座敷列車なんだぜ・・・。

しかし、またもや蚊帳の外の正宗だった。

「予約はずっと一杯なんだよ・・・マサ」と告げる大吉。

「そんなあ・・・」

そんな正宗に差し出される一枚のチケット。

「のんなよ」とヒビキ。

「いいんですか・・・」

「俺は明日のチケットもあるし・・・それにあんた・・・潮騒のメモリーズの生みの親だしね」

「いや・・・出産はしてないですけどね」

「出発進行~」

ヒビキは外の絵を抑える必要もあったのだった。

アイドルの実の親とのコネクションを構築するのも嫌いじゃないヒビキだった。

そして・・・待ちに待った潮騒のメモリーズ完全復活である。っていうか、潮騒のメモリーズゼェット・・・。

すれちがいや まわり道を

あと何回過ぎたら

2人はふれあうの

お願い

二人のパワーは今、全開で解き放たれるのだった。

そして・・・海までも輝きを増すのである。

今、北三陸の幸せな夏が始ったのだ。

来てよ その川 乗り越えて

三途の川の マーメード

友達少ない マーメイド

マーメード 好きよ 嫌いよ

ニュースに乗った二人の画像は・・・北の果て、ベーリング海で一攫千金を狙う忠兵衛の元にも届く。

「孫じゃ・・・これがおらの孫じゃ」

そして、甲斐さん(松尾スズキ)も最後に一言。

「失礼しましたあ・・・」

ちなみに純喫茶「アイドル」の新ウエイトレス(上住マリア)は「潮騒のメモリー」カラオケ動画の人である。

そして・・・翌日の新聞の一面は・・・水口と少年の恐竜発見のニュースがトップを飾るのだった。・・・おいっ。

フィナーレである。

何度目かのお座敷列車公演を終えて畑野駅で撤収中のアキとユイ。

「今日は・・・一回間違えちまった」

「あたしも・・・ダメダメだった」

「でも・・・おらたちには明日も明後日もあるからな・・・がんばんべ」

「来年もね」

「そうだ・・・来年には北鉄も全線開通して・・・東京さつながるべ」

アキは畑野駅の先をホームから覗く。

するとユイがその肩をつかむのだった。

「行ってみようか・・・未来へ」

「じぇじぇじぇ」

一般の女子高生は絶対に真似して画像をアップしないでくださいという誰かの余計なお世話がこだまする中・・・。

二人のフィクションのアイドルは・・・未来へと続くトンネルの中へ入って行く。

ユイが歌う。

アキが歌う。

春子が歌う。

鈴鹿ひろ美が赤いドレスで歌う「潮騒のメモリー」が響く中・・・。

アキとユイは嬌声をあげてシルエットとなり・・・光の中へ消えていく。

アキが一人で疾走した堤防を二人は駆け抜けていく。

そして・・・灯台の下へ。

しかし・・・二人は海に飛び込んだりはしない。二十歳を過ぎて成人式も終えているからである。

それでも・・・二人は歌い踊り続けるだろう・・・共に白髪が生えるまで。

ユイの予言は絶対だからである。

ただ・・・登場人物たちがふざけながら走るだけで涙で前がみえなくなる。

これがドラマだ。

関連するキッドのブログ→第26週・前半のレビュー

あんぱんち様の「じぇじぇじぇ展」渾身レポート

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コメント

熱いですわね。
ホントに熱い半年でございました。
じいやがおっしゃる通り、夢見心地の半年でございました。

北三陸(架空)から始まって東京(架空)そして北三陸へ…。
東京で様々な事がありすぎてドップリと北三陸に帰りたくなっていた所を
ラストはその大好きな地元で閉める。
たぶん、このドラマを愛している人たちは、どのキャストが好きとかではなくて
北三陸そのものを愛しているんですね(ノ_-。)

と、大変なあまロス状態を抱えての最終回の夜でございました。

架空の町と架空の人たちにこんなに入れ込んでしまって、この先
どうするぅと自分でも思いますが、どうせ架空なのだから
ずぶんはこの先も架空の夢を見て行こうと思っています。
「明日も明後日も来年も…」
ですね。

じいや、レビューお疲れ様でした!

投稿: くう | 2013年9月29日 (日) 04時24分

❀❀❀☥❀❀❀~くう様、いらっしゃいませ~❀❀❀☥❀❀❀

身体も心も火照っているのでございます。
お腹がチクチクともシクシクとも痛むのです。
それは・・・結婚式ごっこで暴飲暴食したからでは・・・ないと思います。
いや・・・胸がシクシクするのですな。

朝からあまテレビはやってくれるのかなあ・・・とか。
年末年始はまとめて再放送かなあ・・・とか。
新作は無理でもなんかやってくれな気持ちでございますねえ。
紅白歌合戦はなんかやってほしいですよねえ。

はっと気がつくと
「最終回」をリピートしている日曜日。
アキとユイが二人揃っているだけで
ほっとする気持ち。
・・・病気でございますねえ。

そんな二人が歌っているのに
つい海を見てしまう登場人物たち。
そういう「気持ち」がうれしいのですな。

幻の太平洋ラブでございます。
その先を東北にどんどん進んでいくと
ベーリング海があって忠兵衛が漁船の上で
くしゃみをしていたりするのですなあ。

幻の地球がまわっているのでございます。

ドラマ版「おらたち、紅白歌合戦に出る」とか
「おらたち、正月のハワイにやってきた」とか
「おらのユイちゃん、東京一人暮らし」とか
そういうのも見たいですけどな。
見たくて見たくてたまりませんけどな~。

架空の2012年から一年・・・。
架空の人々に何があったのか・・・
想像するだけでワクワクする。
そんな・・・2013年、秋なのですな。

くう様も完走、御苦労さまでございました。
大変、お世話になりましたぞ~。

投稿: キッド | 2013年9月29日 (日) 14時51分

脇役たちの「最後の見せ場」の用意の仕方が嬉しい。

太陽の王子ホルスの生まれ変わりである鈴木のばっぱは北鉄試運転に手を振り(開通運転ではなくここでこそ!) 、
足立先生の奥さんはリアスの手伝いで焼きうどん(ビーフシチューでもパスタでもなく焼きうどん!)を作り、それを見せるために水口は体験学習の手伝いとかせずになごんでいる配置。
甲斐さんはやっぱり空気を読まずにはしゃいで「失礼しました~」と言い(松尾スズキは、「俺はこれからどこで『熱いよね!』を言えばいいんだ!」と言っているらしい)、そのウェイトレスはまたきっと「何か」なんだろうと思ったらやっぱり?「潮騒のメモリー」カラオケ動画の出演者だった(ビックリ!)。
GMT5はユイの起爆剤としての役目を果たして早々に舞台を去り余分な出番は用意されない(OK!)。大吉の母は出さないとおかしいから出すけど出しすぎない(式と、酔いつぶれる後ろ姿)。

あと、あと、セリフの無い、表情だけのカットが素晴らしい。
東京のスタジオで憑きものが落ちたような春子の顔とともに、舞台「袖の春子」に「もういいのよ」という顔の鈴鹿ひろ美も素敵だった。
「♪タクシー」というところで黒川のタクシーが映り、忠兵衛さんの旅立ちのために一つの唄が多重露光されて頭に焼きつく…。

一言で言うと、テレビドラマが好きで良かった(;_;)。

いややっぱり一言では言い表せない。
朝ドラはどうせいつもチャンネルを合わせているのだけれど、俄然観たくなったのは『鍵のかかった部屋』に出演した能年玲奈を見たからであって、そこにも感謝。
あと、少なくともテレビでは変質者みたいな役の多かった杉村蝉之介(実は名前も今回覚えた)にも花束を。ホント、ヒビキ一郎でいいよ(あと入間しおりと(笑))。

そしてこの時期にキッドさんがまたここにいてくれたことにも感謝です。

投稿: 幻灯機 | 2013年9月29日 (日) 16時51分

✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪

一人、また一人と退場して行く登場人物たち。

アキがのほほんと立つ横でユイちゃんはストレッチ。
灯台は見ていた・・・のですな。

鈴木のばっぱのいぶし銀のような大笑い。
初回、お座敷、トンネル、拝観、試運転と・・・
要所要所でしめてくれましたな。
ユイちゃんはヒルダでございます。

八木さん、ファンです・・・でございます。

水口は・・・なめられてるゆとり世代代表選手ですな。

甲斐さんは元祖「ブスっ」て云っちゃう人です。

ウェイトレス2012(上住マリア)は温泉女子の人ですな。
http://www.onsenjyoshi.jp/profile/index.html

情報、ありがとうございます。

GMTはあまちゃんごっこでしおりんコスプレをサービスしておきました。

大吉の母は脇役の神様ですな。

とにかく・・・アキの
むくれ顔というか途方にくれた顔というか
現状に不満ありだけどどうしていいかわかんない顔は
最高の最高でございます。

とにかく・・・全員が
役者でしたなあ。

ユイにからむ不良。
アキにからむ不良。

本当に嫌な奴はこの方たちだけというミラクルでございます。

ま、ほとんどがそこそこ嫌な感じを見せてたともいえるわけですがああああっ。

テレビドラマ万歳ですな。

能年玲奈万歳ですな。

そして・・・杉村蝉之介は村杉蝉之介が正解です。
キッドも三回に一回は誤記いたします。

だからヒビキ一郎にしちまえよっと吉田くんに言ってもらいたい。

ご愛読に感謝します。
そして・・・メガ・クエイクが来ることもなく
無事最終回を見ることができて・・・
本当に幸せであり、その幸せを分かち合いたいと考えます。

「あまちゃん」に乾杯!

投稿: キッド | 2013年9月29日 (日) 17時44分

終わってしまいましたね
直後より 月曜日がその現実を目の当たりにして辛くなってしまう気がします

喪失感がハンパないです(;_;)

最終回 畑野駅で
2013年全線開通の横断幕を見つけた時から胸がいっぱいになってずっと泣いてました
クドカンの被災地の人へのエール
それは いつもあからさまではない気がしますが 被災地の住民の側として異を唱えたいことを さりげなく混ぜこみ 元気にいこうよ
と住民をそっと後押しする
いつまでも長続きするような温かな励ましがそこにあるような気がしました
若い世代に夢を託し地元の復興を願うような 素敵な最終回でした

登場人物 誰もが魅力的で役とダブっているせいもあり 薬師丸さんが主演した若かりし頃の映画をまた見てみたいな なんて思ってます

でも やっぱり能年さんいての あまちゃん☆天真爛漫で朝ドラのヒロインにぴったり!でした(^^)
紅白で以前 キッドさんがお話していたとおりの4人の夢の競演
是非とも実現してほしいし
それを見終わるまでは終わった気がしまん

一週間まとめてのあまちゃん
レビュー
本当にお疲れ様でしたm(_ _)m
大変な労力だったと思いますが
コメントにもすぐにお返事いただきありがとうございました
私にとってもキッドさんとお喋りさせて貰えた事も含めて最高に幸せな贅沢な半年間となりました

キッドさんのあまロスが最小限ですむような心踊る秋ドラマの登場に期待したいです
きっと
大丈夫ですよね
(*^-')b

投稿: chiru | 2013年9月29日 (日) 23時19分

シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃ いませ・・・大ファン

もうすぐ・・・「あまちゃん」のない月曜日の朝が来ます。

アホの子のあとは「くいしんぼちゃん」の話。
それなりに面白くなるのではないかと推察しています。

とにかく、「純と愛」と「あまちゃん」の
脚本料が同じかもしれないのが
この世の醍醐味ですな。
下手すれば前者の方がランク的に高額かもしれません。

世界不思議発見気分でございます。

畑野駅の世界の向こうに続く「それでも、生きていく」の世界。
メガクエイクの迫る日本では明日は我が身かもしれませんからな。

アキがユイを思うように・・・
ユイがアキを思うように・・・
助けあって生きるのが「トモダチ」作戦でございます。

まあ、夏ばっぱは
なんだかんだ・・・死ぬまで潜るでしょうけどねえ。
お味噌汁のわかめがきれた場合。

とにかく・・・しばらくは
薬師丸を見れば鈴鹿さん。
小泉を見れば春子。
良々を見れば吉田。
大吉を見れば哲太・・・そこ、逆だから。

そういう感じになるでしょうねえ。

だらだらと毎朝、あまちゃんを見て
のんびりしている能年玲奈・・・。
それを想像するだけで緩い気持ちになれますな。

紅白歌合戦までは三ヶ月・・・。
とにかくなんかやってほしいですねえ。
こんなに待ち遠しいのは「ぽにょ」の年以来です。

関東ではタイガー&ドラゴンを再放送中。
鈴鹿さんゲストの回が待ち遠しいですねえ。

レビューのご愛読、ありがとうございました。

ほとんどアクシデントの許されない
ハードでタイトな週末スケジュール。
半年も続けられたのは皆さまの加護のおかげと
肝にめいじておりますぞ~。

どうぞ、ごっこガーデンのあまちゃん感謝祭
たっぷりうに丼セットをご堪能くださいませ。
妄想的にふっくらしてますぞ~。

さて・・・秋ドラマは・・・
(日)八重の桜
(月)安堂ロイド
(火)変身インタビュアーの憂鬱
(水)リーガル・ハイ
(木)独身貴族
(金)都市伝説の女 Part2
(土)東京バンドワゴン
というラインナッブ(仮)ですが・・・。
谷間が欲しい・・・今日、この頃です。
特に(土)~(月)・・・。
また修羅場か・・・。

投稿: キッド | 2013年9月30日 (月) 02時55分

キッドさん、こんにちは

半年間のレビュー、本当にお疲れ様でした。
「あまちゃん」が終わって数日経ちますが、
あまロスのほうは大丈夫でしょうか?

私は、DVDボックスに手を出しかけては、引っこめている毎日です。

今までの朝ドラも、クドカンドラマも、
軽くジャンプして越えていった印象のある「あまちゃん」。

震災後も、変にお涙ちょうだいに走ることなく、
最後まで、泣いて笑えるドラマで嬉しかったです。

「地味で暗くて協調性も向上心もない」と母親に言われて育ったアキが、
「アマチュアでいい」と自分で言えるまでに成長していく姿が、胸にこたえましたわ。

殻を破ったのは、アキだけじゃなくて、
ユイも、春子も、夏さんも、鈴鹿さんも、太巻も、
ほぼ全員の登場人物が、年齢も立場も超えて、それぞれ成長していける、と
優しく示してくれたのも、さすがクドカン、と震えました。

初聴きの時は、何だこれ、とのけぞった「潮騒のメモリー」にも、
何度も泣かされるとは思いませんでしたわ。
演出家の方が「その火」=「その日」かもしれない、と公式HPに書かれていました。
そうなると、歌詞ひとつひとつにも、深い意味があるようにも思えますし、
何でも深読みしようとする人をおちょくっているようにも思えて、面白いです。

紅白では、アメ女、GMTとともに、聴きたいですよね。
ついでに、有働アナといのっちにも、司会をしてほしいくらい。
(いのっちは、若鈴鹿さんのあの歌を、
上ハモリのコーラスメロディだと、看破したんですよね。
最初から、春子、鈴鹿さんも潮騒のメモリーズだったということですね。)

長々と駄文失礼しました

秋ドラマも、楽しみですね。
くれぐれも、お体に差し障りのないように、お願いします

投稿: mi-nuts | 2013年10月 1日 (火) 12時58分

✭クイーン・オブ・ザ・ランチ✭mi-nuts様、いらっしゃいませ✭親切百回接吻一回✭

労いのお言葉、ありがとうございます。
2クールというのは倍返しですからねえ。
そして単純な計算では毎週2時間ドラマのボリューム。
その上、クドカンです。
そして、基本がアイドルの話。
まさに、毎日が「殺す気か」状態ですねえ。

クドカンドラマのレビューには
「小ネタ対応問題」というのがあります。
もう・・・「わかるやつだけわかればいいこと」を
全部チェックしたくなってくる。
そうなるとキリがないのですな。

だから・・・早朝あま、朝あま、昼あま、夜あまなんていうことになる。

キッドの場合は朝アマの録あま×6ぐらいの平均値でしょうか。

一日、一時間半くらい「あまちゃん」を見てただけということになります。

そうしないと「要素」を見逃す気もするし・・・何よりくりかえしみたくなる麻薬性がございましたな。

キャストから受ける印象としては
「木更津」の美礼先生と
「マンハッタン」の赤羽ちゃんの
豪華共演になっている本作。

鈴鹿ひろ美と天野春子に転生した
「面倒くさい女二人」の物語でしたな。

アキとユイはそのヤングヴァージョンといえるかもしれません。

キッドはクドカンは死後の世界の描き手と考えるので
震災後も震災前もトーンはかわらないだろうと
考えていましたが
その通りだったのでは・・・。
なにしろ、登場人物はみんな最初から死んでいるのですからねえ。

だから・・・好きなシーンは
一に自転車で坂を下るアキとユイの幽霊
二にトンネルではしゃぐアキとユイの幽霊
三に幽霊のGMTと奈落で初めて踊るアキの幽霊
四にヤング春子の幽霊のすべて
五に影武者と落ち武者の違いがわからないアキの幽霊
六に断末魔と思われる白目のアキの幽霊
七に正宗が鈴鹿ひろ美の幽霊を乗せるシーン
八に幽霊の声で太巻が水口を怯えさせるシーン
九に勉さんの霊が無限増殖するシーン
十に乳酸菌飲料パピーに執着するアキの怨念のすべて

・・・などがあります。

あまちゃんの海女ちゃん→甘ちゃん→アマチュアちゃんの
意味の変化は素晴らしかったですね。

死ぬまで成長していける・・・それは希望であり
成長しなくても良い・・・これも希望なんですな。

「潮騒のメモリー」一つにしても
クドカンの「ベース」に・・・
たくさんの音楽家や・・・小泉、能年、橋本、古田、成田(仮)、薬師丸といった歌手が関わって
グローイング・アップしていくわけです。

小泉今日子の付け加えた
松田聖子の完全なるパクリである
「好きよ 嫌いよ」
があるとなしとでも大違いですからな。

それを最後に
アキ
「好きよ」
ユイ
「嫌いよ」
・・・と割ってくる・・・痺れます。

まさに「面倒くさいけど、死んでいる」なのですな。

「それでも、生きていく」と対になってます。

ヤング鈴鹿と推定される成田りな役の水瀬いのりは
絶対音感の持ち主なので上手く音痴になれなかったと噂され、それが・・・本当は音痴ではなかった鈴鹿ひろ美の発想の元になったのか、それともだからこそ水瀬いのりだったのではないかとも妄想できますな。

まあ・・・基本的に「声」を失くした「人魚姫」がベースにあるので後者だと思われるわけです。

ドラマの上の「暦の上ではディセンバー/アメ横女学園芸能コース」は

「暦の上ではディセンバー/ペイビーレイズ+水瀬いのり」が音源ですが・・・

歌番組などでベイビーレイズが「ベイビーレイズ版」を歌う時はもちろん水瀬いのり抜き。

少し、物足りないし、衣装が迷彩色でなく黒なのもインパクトにかける。

もちろん、事務所の戦略もあるでしょうが
ここは・・・アメ女(ベイビーレイス)にするべきだし
一度はベイビーレイス+まめりん+成田りなヴァージョンで歌番組に出てもらいたいと考えます。

存在しない「涙目セプテンバー」「空回りオクトーバー」「肌寒いノベンバー」「ペンフレンドはバンクーバー」「宇宙船リメンバー」「せつなさはアンバー」はまさに幽霊ソングですが・・・聴きたいなあ。

もうベイビーレイズはアメ女(ベイビーレイズ)になっちゃうのがよかったと思います。

ま、ベイビーレイズのプロデューサーにも意地があるでしょうけどね。

・・・的に妄想が未だ止まらない・・・恐ろしいドラマでございました。

とにかく・・・さしあたっては
10月14日午前8時20分からの「総集編」が
待ち遠しい今日この頃。

ダイジェストでも絶対に面白いはずですからなあ。
「朝まであまテレビ」も面白かったし・・・。

秋ドラマは・・・今夜、「待ちながら」記事を書く予定でございます。

季節の変わり目・・・mi-nuts様もご自愛くだされますように・・・。

投稿: キッド | 2013年10月 1日 (火) 17時45分

今は10月の1日です。

半年以上前、「魔法の国、魔法の国」と言っているドラマがありましたが、まさにこの半年間こそが魔法の国が液晶画面の向こうに見えていたのだな……。

今日、ランチを食べに入った喫茶店で「暦の上ではディセンバー」が流れてきたとき、ふいに目頭が熱くなってそう思いました。

まるで記憶喪失の者が意味は分からないものの何か懐かしい感触を味わったような……。あるいは、今は行く方法が失われた世界への扉はもう閉じてしまったのだということをかみしめるような……。

短調でカモフラージュした太巻版のあとで初めて正調サビあたまのイントロを聴いて興奮した…そんなことも確かに、たしかにあったのですよね。

(村杉! 村杉だったんですね! )

投稿: 幻灯機 | 2013年10月 1日 (火) 19時27分

✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪

そうですねえ。

全国に二千万人くらいの
「あまちゃん」ネバーランドからの
帰国者がいて
もう一度・・・行きたいなあと
ぼんやりしている今日この頃なんですな。

さっきまでストーブさんとアキちゃんが
ぶらり旅してましたが
それだけでなんだか
気持ちが良くなってくると言う・・・。

純や愛の顔を見るだけで
イライラしてくるのとは大違いですよね。

いや、純や愛には責任はないわけだけど
生理的なものだから・・・いかんともしがたいのですな。

キッドの近所では
商店街の有線で「暦」がかかっています。
ふと・・・幻の2009年暮れの気分になりますな。
2013年秋を失いそうになり恐怖さえ感じまする。

少なくとも・・・海女アキ&海女ユイの揃い踏み袖が浜と海女ソニックZ2012は見たかったなあ・・・。

まめりんは「七人の魔女」のチョイ役やって
このまま消えていくのかなあ・・・とか
とんでもない妄想が止まりません。

「暦」のイントロと歌い出しの落差のインパクトは
凄いですよね。
実に不気味だった。

そうです。ああ、彼は村杉だったんだね~。
でございます。

投稿: キッド | 2013年10月 1日 (火) 21時20分

キッドさん、『あまちゃん』との伴走、お疲れさまでした。
そしてこちらでは、はじめまして。
今は幻と化したM中学で、一期後輩のともえりと申します。

本来はひそかに愛読していた者ですが、
『あまちゃん』のない今日この頃がもの寂しくて、
思わずやって来てしまいました。

キッドさん流に言えば、
「いつまでもあると思うな、夏とあまちゃん」状態です。。。

そうそうおっしゃる通り、紅白での『あまちゃん』SPメドレー!!!
大いに期待しています。

『あまちゃん』は、私たち同時代人にとって、
3・11というパンドラの匣から最後に出てきた“希望そのもの”ですものね。


季節とドラマの変わり目、お体に気をつけてお過ごしください。
これからも愛読させていただきます、先輩☆

P.S.私たちの地元には、琥珀はないけれど
Z光石!が在ります。

投稿: ともえり | 2013年10月 3日 (木) 06時20分

~ミドリノコダチ~ともえり様、いらっしゃいませ~ソヨグカゼ~

ねぎらいのお言葉ありがとうございます。

あら、まあなつかしい。

幻の故郷・・・MSJCの一個下かあ・・・。
思わず・・・閉口記念誌をひもときました。

1組シミセンで2組ムーさんの代ですな。
トモコはいるけどエリコはいないんですな。

さすがに顔と名前は全員は思い出せない・・・。
老化ですな。
ああ・・・甘酸っぱい。

大病なされているようですが・・・
若い・・・美空ひばりでおいたわしや・・・。

ふふふ・・・「あまちゃん」のリハビリは
キッドの場合、「タイガー&ドラゴン」再放送中でバッチリですぞ。

後は・・・時々、「朝まであまテレビその2」の最後の方を見ます。

紅白はねえ・・・琥珀歌合戦になればいいのに。

・・・意味不明じゃねえか。

そうですねえ・・・3.11以後の世界が・・・
「あまちゃん」後の世界に変わったということで
キッドの場合、かなりインパクトがありました。

10月なのに・・・今日は真夏日、明日は晩秋という
温度差にビクビクしています。
絶対に腹を出して寝そうな気がするからっ。

ともえりくんもしっかり養生してください。

そうですね。尾花のうなぎもあるし。駅周辺は再開発だ。そしてチャリンコでスカイツリーに行ける!

そしてだささでは北三陸にはまさるともおとらないですもんねえ。


投稿: キッド | 2013年10月 3日 (木) 22時09分

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