もげっ・・・じゃなかった・・・へばっ(北川景子)親の七光の独身貴族は河原の・・・(草彅剛)
無節操性欲魔人の星野進(伊藤英明)は夜毎女を替えるプレイボーイなのだが・・・離婚調停中の妻はシークレットである。優香であればガッカリにも程があって楽しいのに。
ベッドを共にしたかどうかわからないが・・・マッサージをする女(大桑マイミ)、ランジェリー姿の女(蒼井そら)、バーで口説かれる女(池田嘩百哩)、「ヤマタノオロチ」を連呼するスウェーデンの女(Elina B)・・・こんな男に密かに憧れているらしい女・緒方須美花(蓮佛美沙子)は残念な感じだよなあ。
しかし、序盤から主要人物である星野兄弟とヒロインが次々と人に会い・・・ストーリーの輪郭を現していくテクニックはさすがの脚本家である。
まあ・・・好みにもよるだろうがな。
さあて・・・どうしようか・・・やはり・・・そこそこ面白いんだよなあ。
このまま・・・ラブコメにならないで・・・映画制作のドタバタに持って行くのもありなんだけど・・・きっと三角関係になっちゃうんだよなあ。
おしゃれになるのかなあ。
とにかく・・・木曜日は・・・しばらく様子見で・・・。
で、『独身貴族・第1回』(フジテレビ20131010PM10~)脚本・佐藤嗣麻子、演出・武内英樹を見た。脚本家は言わずと知れた映画「エコエコアザラク -WIZARD OF DARKNESS-」「エコエコアザラクII -BIRTH OF THE WIZARD-」の監督である。両作品のSFXスーパーバイザー山崎貴なんだな。こんなとこでラブコメ書いてないで「エコエコアザラク」シリーズを見せてもらいたい。演出家は映画「のだめカンタービレ」とか「テルマエ・ロマエ」の監督であるが・・・テレビドラマ的には「女信長」からここである。なんか・・・両者ともに物凄く力余っちゃう感じでございますよねえ。おしゃれになりすぎないように注意したいくらいだよな。
映画制作会社「キネマ・エトワール」社長の星野守(草彅剛)は・・・運転手つきの高級車に乗り、高級マンションに暮らし、高級な靴を履いて、高級なワインを飲んで、高級そうな女(大谷英子)とデートする男である。
ただし、女をお持ち帰りすることはなく、必ず女の家に送り届ける紳士なのである。
なぜなら・・・一人暮らしの快適さを女という他人に破壊されるのが怖いからである。
ちなみに大谷英子と言えば・・・「ゴーイング マイ ホーム」では加瀬亮の内縁の妻で、「最高の離婚」では綾野剛の愛人の一人である。星野守の退屈なデート相手を勤めるのはある意味、豪華キャスティングと言える。
とにかく・・・星野守は映画を愛する男だが・・・その力量は・・・お坊ちゃん的なものであるらしい。しかし・・・それを語るのは・・・故・石田太郎が収録中に死去するアクシデントが発生し、急遽、代役を務めることになった津川雅彦が演じる伝説の脚本家・高倉雄二なのである。
星野守は亡父から受け継いだ「キネマ・エトワール」を赤字経営で身売り寸前まで追い込んでいるらしい。
そこで起死回生の一打として・・・引退同然の高倉雄二を担ぎだしたのだった。
「お前の父親と俺は樫の木のような固い友情で結ばれている・・・だから・・・あいつの息子であるお前のために俺は書く」
その言葉を信じて脚本の完成を待つ守だったが・・・期限が迫っても脚本はあがってこないのだった。
その点を危惧するのが守の弟・進(伊藤英明)である。「キネマ・エトワール」専務として・・・もしもの場合のための対策を講じるように進言するが・・・お坊ちゃんの守は首を縦にふらないのだった。
ヤマタノオロチと噂されるほど女癖の悪い進は離婚調停中で家も貯金も妻に奪われ、慰謝料について妻側の弁護士・小林征嗣(篠井英介)と交渉中の身の上である。身持ちの悪さを小林に監視されているにも関わらず女遊びが止まらないという・・・守以上に始末に負えないタイプなのだった。
そんな星野兄弟を案ずるのが・・・「キネマ・エトワール」のオーナーであり、叔母の亜希子(デヴィ・スカルノ)だった。
亜希子は星野家存続のために・・・守に映画配給会社・会長令嬢の現王園玲子(平岩紙)とお見合いを強要するのだった。
しかし・・・「女」はつまらないものと祖父あるいは父または伯父(品川徹)に教わった守は玲子の話を聞き流す「山手線外回りでターミナルに着いたらナルホドとタシカニと唱える呪文」で凌ぐのだった。
「私、占星術が趣味なんですけど守るさんと私は相性抜群なんです・・・」
「なるほど」(品川→大崎→五反田→目黒→恵比寿→渋谷)「たしかに」(→原宿→代々木→新宿)「なるほど」(→新大久保→高田馬場→池袋)「たしかに」(→大塚→巣鴨→駒込→田端→西日暮里→日暮里→鴬谷→上野)「なるほど」(御徒町→秋葉原)「たしかに」(→神田→東京)「なるほど」(→有楽町→新橋→浜松町→田町)「たしかに・・・」なのである。
それでも話が終らないときは内回りにチャレンジするのだった。
一方、「キネマ・エトワール」がかって製作した映画「あじさい」に感銘を受け・・・老いた母親(市毛良枝)を故郷・青森に残したまま脚本家を目指して上京した春野ゆき(北川景子)は苦節五年・・・書きあげた脚本をコンクールに応募すれども落選の日々である。
「へばっ・・・」
そんなゆきと交際中の男(和泉元彌)は何故か、両親とテルマエロマエな祖父と家族ぐるみでゆきに結婚を申し込む。専業主婦として・・・家庭を第一に考えてほしいという夢も希望もないプロポーズを断固拒否するゆきだった。
「だけど・・・貯金残高三万円でどうすんのよ」と親友の小原沙織(西原亜希)に問いつめられるゆき。
「沙織の会社で雇ってもらえないかな」と泣きつくのだった。
ハウスクリーニングのアルバイトを始めたゆき・・・その手にはモップである。
モップ・ガールなのである。もうそれだけでキッドは少し嬉しいのだった。
そして・・・運命は・・・星野守のマンションの清掃のお仕事へと・・・ゆきを導くのだった。
貧乏な清掃員こそが・・・北川景子にふさわしい役なんだよな・・・やはり。
叔母の亜希子から・・・次の作品がこけたら玲子と結婚することを約束させられた守。
配給会社の「日本映画」の担当者・水島(梶原善)からは高倉雄二の脚本を早く確認させてもらいたいと急かされる。
しかし・・・期限を目前にして高倉は「樫の木は折れた」とメモを残して失踪してしまうのだった。二夜連続失踪事件である。
だが、進の雇った探偵が首尾よく、長野の田舎で高倉を発見し、あわてて現地へ向かう守だった。
けれども・・・高倉の言うことには・・・。
「書きかけの脚本・・・そんなものないよ・・・白紙だよ・・・大体、お前の親父との樫の木のような固い友情なんて薄っぺらな言葉をうかうか信じるようじゃ・・・ろくな映画なんて作れやしねさ。お前は親父と違って企画力も人の能力を見極める力もてんでありゃしねえ。大馬鹿野郎のコンコンチキよ。社長なんて笑わせるない。お前はただの親の七光ってことだぜ」
悪鬼のような高倉の言葉に打ちのめされ・・・河原に佇む守る。
まさに・・・おれは河原の枯れすすき的な守る・・・。
しかし・・・流れて来たのは「禁じられた遊び」のメロディーだった。
一方、最後の応募作品「八月のボレロ」が落選したゆきは・・・ついに帰郷を決意する。
けれども・・・ついに清掃していた家が・・・「キネマ・エトワール」星野守社長宅だと気がつくのだった。
最後の望みをかけて・・・連絡先と・・・脚本を・・・部屋に置くゆきである。
そして・・・絶望して帰宅した守は・・・藁にもすがる気持ちで「八月のボレロ」を読むのだった。
「最悪だ・・・構成もストーリーも・・・だがセリフはいい・・・脚本家の魂を感じる」
守に呼び出されたゆきは・・・一ヶ月の約束で脚本家見習いとして・・・守のアシスタントを勤めることになるのであった。
進から・・・映画製作の進行役であるラインプロデューサーの川越裕太(藤ヶ谷太輔)を紹介されるゆき。
その様子を進に気がある秘書の緒方須美花(蓮佛美沙子)は嫉妬深くみつめるのだった。
初回・・・二人の出番はほとんどここだけです。
こうして・・・ゆきは突然・・・憧れの映画製作の現場に迷い込むのだった。
だが・・・ゆきの作品は本人に無断で「八月のボレロ/高倉雄二」として進が「日本映画」に提出していたのだった。
どこからか・・・「潮騒のメモリー」が聴こえてくるのだった。
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