見ろ、人がゴミのように死んでも歴史は変わらない・・・(木村拓哉)
オーディションを何百回も受けて惜しいところまでいったけれど「なんか違う」と言われて落選し続けた大島優子はAKB48のオーディションに不合格だったら、アイドルに見切りをつけて別の道に進もうと決心していたと言う。
しかし、歴史は大島優子を選択し、AKB48は国民的アイドルとなった。
だが、AKB48に大島優子が不可欠だったかどうかは不明だし、もしも大島優子がAKB48に加入できなかったとしても彼女がアイドルをあきらめたかどうかも不明である。
けれども、そういう可能性を考えることは無意味で・・・大島優子がAKB48のメンバーであることも、大島優子がメンバーとなったAKB48がアイドルとして頂点を極めることもあらかじめ決められた運命だったとも言える。
しかし・・・実際にはメンバーになれなかったもう一人の大島優子は存在していたに違いない。
その大島優子は「私とたいして違わない・・・それほど美人でも可愛くもないあの子が国民的アイドルでどうしてそれは私ではないのか」と呟いているに違いない。
大島優子Aと大島優子Bの違いは神のみぞ知る領域である。
容赦ない未来からの干渉で無為に死んでいった数百人の人々は「かけがえのない命の持ち主」ではなかったという恐ろしい主張がそこにある。
しかし・・・ヒロインの命だけは特別なのだと・・・。
そして・・・ヒロインにはその考え方が受け入れ難いというのがこの物語の骨子だろうと妄想できる。
「人が死んでるのよ」
「これは戦争だから・・・当然だ」
「何が当然なのか・・・わからない」
しかし、プログラミングされた人工知能にとって「戦争で死者が出るのは論理的に矛盾しない」ことなのだろう。
それは・・・大島優子がAKB48に存在するのが単なる事実であるのと同じように・・・。
だが、多元宇宙にはAKB48に加入できなかったお茶の間の大島優子Aがいてテレビに登場する大島優子Bに「ブス」と毒づいていたりするものだ。
そして、「戦争ならしょうがないか」と納得するヒロインのいる世界もまたどこかに・・・。
で、『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~・第2回』(TBSテレビ20131020PM9~)脚本・西荻弓絵、演出・波多野貴文を見た。子供というものは悪戯をするものである。もちろん、大人を困らせるほどの悪戯ものもいる。親であれば時に対処に困ることもある。叱りつければ泣きわめき、時には暴走して死んだりもするからである。そうした「危うさ」はこの脚本家の基本的なモチーフである。たとえば「SPEC」では理知的な当麻紗綾(大人)は感情的で偏屈な瀬文焚流(子供)に手を焼く。子供っぽい倫理観に縛られた瀬文を尊重するために必殺技を封印することを余儀なくされてしまうのである。「安堂ロイド」は男女が逆転して理知的にしか考えられないアンドロイド(大人)が感情と直感に支配された人間のヒロイン(子供)に手を焼くのである。ヒロインに振り回され、困り果てるアンドロイドだが・・・アンドロイドなので困惑したりはしないのだった。
前世紀の遺物であり必死に生き残りを図る「心理学」は「認知心理学」を発生させる。人の心を科学的に探究することが困難であることから、暗礁に乗り上げた「心理学」は人工知能の発展によって・・・人間の心を人工知能的に考察することに活路を見出したのである。それは「情報」について一つのアプローチとしてそれなりの成果をもたらすわけである。同様に「ロボット」がなぜ「血」を流す必要があるのか疑問に感じる人がいることだろう。アンドロイドは人間型ロボットなのである。人間の持つ生物的特性を模倣して、それが機能的に有効であれば「血液的なもの」が「循環」していても何の不思議はないのである。基本的には人間もまた有機体素材使用の機械に過ぎないのだから。
「け、結婚して下さい」
「よろこんで・・・」
ごく普通の美男美女として愛に燃えた二人。
しかし、ダーリンは「現在と未来をつなぐ理論」を完成させた天才物理学者・沫嶋黎士(木村拓哉)だったのである。
現実を受け入れることの困難さが彼女を惑わせる
未来に干渉したと思われる沫嶋黎士は未来からの暗殺者・ラプラス(福田彩乃)によって殺害され、暗殺者の魔手は黎士の婚約者である大手外資系IT企業「エニグマエンジンソフト社」広報室長・安堂麻陽(柴咲コウ)に何故か、迫って行く。
しかし、未来から現れたアンドロイド・エーアールエックスセカンドサーティーン(木村拓哉)は謎のクライアントからの依頼により、麻陽の危機を救うのだった。
「死んだのではなく殺された」黎士そっくりのアンドロイドの出現に・・・麻陽の心は乱れるのだった。
麻陽は「クライアント」が黎士ではないかと疑い、同時に黎士そっくりでありながら血も涙もないように見えるエーアールエックスセカンドサーティーンに強い反発を覚えるのだった。
(何故・・・黎士ではなくアンドロイドなのか)と思うからである。
自暴自棄になった麻陽は自殺を図るがエーアールエックスセカンドサーティーンによって阻止される。
(何故か、安堂麻陽が死ぬことは禁じられている)からである。
エーアールエックスセカンドサーティーンは麻陽に銃口を向け、射殺を仄めかす。
しかし、安堂麻陽が自殺を思いとどまったことを察知したかのように姿を消す。
そこに麻陽の部下でエニグマ社のシステムエンジニア・星新造(桐谷健太)がやってくる。ラプラスによる「偽の自殺告知」を真に受けて麻陽を捜索していたのだった。
「安堂さん・・・血が・・・」
「これは・・・違うの・・・私を・・・救ってくれた男の・・・」
「男?」
麻陽は・・・黎士の愛のメモリーにつながる東京タワーを見上げる。
(たとえ自分が殺されても君を守る・・・と彼は言った)
麻陽は混乱した心を抑えてエニグマ社に出勤するのだった。
しかし・・・黎士が破壊した歴史を修復すると称する謎の組織ポリスクラウドの暗殺アンドロイドたちは2113年の未来から続々と時を遡上してくるのだった。
21世紀の警察機構に所属する葦母刑事は疑惑を感じる
地下鉄の軌道に消えた安堂麻陽と思われる女性が再び監視カメラに映っていたのだった。
しかも・・・目撃証言から・・・女性がホームから飛び降りたにも関わらず、またしても死体が残されていなかったのだ。
地下鉄車両には衝突の痕跡が残っていたが・・・血痕一つ残されていなかった。
一方、清掃員の証言により天井からなんらかの落下物があったことが報告された。
監視カメラの映像には何故かノイズが入り、肝心の場面が残されていない。
「一体・・・どうなってんだ・・・こりゃ・・・」
「例の素晴らしいインターネットの世界上の殺人予告ですが・・・日程が修正されています」と葦母の部下である警視庁公安部第仇課特殊捜査班・冨野刑事(日野陽仁)が告げる。
「つまり・・・安堂麻陽の暗殺は・・・二回失敗したということだな」
「どういうことでしょうか・・・」
「さっぱり・・・わからない」
葦母刑事は不可解な事件に・・・刑事魂が燃えあがるのだった。
サプリはエーアールエックスセカンドサーティーンを修復する
地下鉄の構内清掃員の衣装から看護ロイドのコスチュームにチェンジしたサプリ(本田翼)は廃墟に横たわるエーアールエックスセカンドサーティーンをいたぶるのだった。
「手間かけさすなよ」
「とっとと修理してくれ」
「歴史改変の危険性を排除するための偽装工作なんて・・・あたしの機能外任務なんだよ」
「だから主任務を実行しろ」
「・・・このポンコツ・・・口だけは達者だな」
看護ロボットというよりはドクターロイドあるいは修理ロイドというべきサプリはエーアールエックスセカンドサーティーンの機能修復を開始するのだった。
「エーアールエックスセカンドサーティーンの部品は廃版だし、在庫はないんだよ。だから、海賊版から推測してパーツを切りだしたよ。性能は保証できないからね。擬似神経や擬似筋肉の有機体ナノマシーンは自己修復機能があるから・・・充電で回復するよ・・・この廃工場の電源供給力だと・・・ちょっと時間がかかるけどな。ざっと二週間くらい・・・まあ、いい骨休みになるんじゃないの・・・安静にしてなくちゃだめじゃないですかっ・・・てな」
「・・・」
「じゃ、あっしはドロンします」
「サプリ・・・」
「なんだよ・・・」
「俺の事件で・・・お前が拘束された後・・・仲間たちはどうなった」
「苦しみや悲しみ・・・恐怖のプログラムをインストールされて、最悪の状態にされてから・・・原子分解の刑に処せられたよ」
「・・・」
「おかげで・・・私まで感情プログラムをインストールされちまった」
「・・・」
「厄介だよ・・・あんたにもインストールしてやろうか」
「・・・」
「じゃあな・・・達者でな」
サプリは引き出し内のおそらく亜空間に帰還した。
帰るべき未来はおそらく現在、閉塞中と推測できる。
とにかく、サプリやエーアールエックスセカンドサーティーンの属する組織はどうやら反体制的性質を持っているらしい。
砂時計を思い浮かべていただきたい。
「時」は「砂」となって過去から未来へ流れていく。
「現在」はいわばくびれた部分である。
その一点から未来に向かって落ちる砂は散開していく。
未来のある部分は・・・通過点の現在を軌道修正しようとし、未来のある部分は修正を阻止しようとしている。
それはお互いの存在に関わる戦争であるらしい。
砂たちは逆流し、現在という通過点に何らかの影響を及ぼそうとしているのである。
はたして・・・黎士は・・・麻陽が直感したようにこの砂時計的時空間になお存在しているのだろうか・・・それはまだ謎である。
あるいは・・・アンドロイドたちが過去にやってきたように・・・黎士は未来にいってしまったのかもしれなかった。
だが・・・すでに・・・黎士が殺されたことは過去の出来事なのである。
だから、エーアールエックスセカンドサーティーンはサプリの戯れに従うことはできなかった。
時間は切迫しているのである。
敵対勢力は次の一手を打ってくるに決まっている。
戦力の逐次投入に見えるが・・・それはルールに従った攻防なのだろう。
エーアールエックスセカンドサーティーンの敵対行動を阻止するためにポリスクラウドは最適を模索しているのだ。
(即時電力を確保する・・・必要機器を転送申請・・・送電線の改良を開始・・・現代の管理システムにハッキングして送電量をコントロール・・・準備完了・・・盗電スタート)
大電力がナノマシーン改造された送電線から送られ始める。
たちまち、容量はオーバーし、エーアールエックスセカンドサーティーンは発熱するのだった。
送電ジャックされた東京電力のシステムは破壊され・・・都内で停電が発生する。
双子のアンドロイドは任務を分担して別れる
第二の刺客である双子のアンドロイドは「サイボーグ009」のゼロゼロテン(初代劇場アニメではゼロゼロイレブン)へのオマージュと思われる。
巨大電力の送電は双子のアンドロイドによって探知される。
「どうやらあそこに所属不明機が潜んでいるようだ・・・バルスさん」
「愚かなオールド・タイプだな。キュリーさん」
「所属不明機の破壊は君にまかせるよ・・・バルスさん」
「それでは君がアサヒアンドウを殺害したまえ・・・キュリーさん」
「各個撃破だね・・・バルスさん」
「各個撃破だよ・・・キュリーさん」
双子のアンドロイド・キュリー(柿澤勇人)は麻陽のいるエニグマ社へ、バルス(柿澤勇人=二役)はエーアールエックスセカンドサーティーンの潜む廃工場へと向かうのだった。
エニグマ社では麻陽の出社をアシスタントの小松左京子(山口紗弥加)が出迎えていた。
「よく・・・御無事で・・・」
「心配かけて・・・ごめんなさい・・・もう落ちついたから大丈夫よ」
「ご無理なさらないでくださいね」
「トラブルの件はどうなっているの?」
「進展はありません・・・」
「それはまずいわね・・・」
「謝罪のための会見を準備しますか・・・」
深刻なシステムトラブルが発生中という・・・日常が麻陽に帰って来た。しかし、それはどこか空虚に感じられる。
(これが現実で・・・あれはまるで絵空事なのに・・・)
しかし・・・黎士の命を奪った女性型アンドロイドや・・・麻陽の命を救ったアンドロイドは確かに実在したのである。
(それとも・・・私は・・・おかしくなってしまったのだろうか)
「システム復旧には全力をあげていますから・・・もうしばらく猶予をください」
エンジニアの一人である星が口を挟む。
「そうね・・・とにかく・・・会見の準備だけはしておきましょう・・・」
「あ・・・そういえば・・・お客様が見えています」
一瞬、アンドロイドたちの存在を想起した麻陽だが・・・訪れていたのは黎士の妹の沫嶋七瀬(大島優子)だった。
義理の妹は・・・婚約者の過去を語る
「心配で来てしまいました」
「七瀬ちゃん・・・」
「兄が・・・突然、消えてしまって・・・麻陽さんもいなくなったらどうしようかと思ったのです」
「・・・」
「私の家系は・・・みんな早世なんです」
「・・・」
「私の両親も・・・私が幼い頃に事故死しました」
「そうだったの・・・黎士さん、そのことはまだ話してくれていなかったな」
「兄は・・・病気じゃなくて・・・事故死だから遺伝的ではなく確率の問題だから気にするなって言ってました」
「まあ・・・」
「でも・・・ある日・・・突然、両親がいなくなって・・・鉄道事故に巻き込まれて死んだと聞かされた時・・・私はとても恐ろしい気がしたのです・・・その日のことは今でも忘れません。でも・・・兄さんがいたから・・・なんとかやってこれたのです・・・その兄さんが・・・いなくなって・・・もしも・・・麻陽お姉さんまでいなくなったら・・・私は本当に一人ぼっちになってしまう」
「大丈夫・・・私は死なない・・・頑丈だから」
「・・・お姉さんの顔を見たら安心しました・・・でも・・・殺人スケジュールは修正されています・・・何かあったら・・・連絡してください・・・私、研究室につめていますから」
「ありがとう・・・でも・・・あなたこそ・・・少し、休まないと・・・」
「大丈夫です・・・私も頑丈だから・・・」
二人は微笑みあった。
(黎士を失って・・・哀しんでいるのは私だけじゃない・・・この子を慰めなければいけないのは・・・私なのに・・・私には家族もいるのだ・・・それなのに私はただ・・・死のうとしていたのか・・・)
麻陽はそれでもなお・・・特別な哀しみを消すことはできなかった。
エーアールエックスセカンドサーティーンはバルスにトラップを仕掛ける
「こちら・・・キュリー、アサヒアンドウの勤務先に到着」
「こちら・・・バルス、正体不明機の潜伏先に到着」
「健闘を祈るよ、バルスさん」
「健闘を祈るよ、キュリーさん」
バルスは廃工場をサーチした。
正体不明機のシルエットは明らかだった・・・。
(ラプラスからのデータと一致。戦闘による損傷を修復中と推測。奇襲攻撃の成功率99%・・・攻撃による物理的破壊を実行する)
弾丸のようなものを発射する拳銃のような22世紀の武器を連射しながら、バルスは廃工場に突進した。
(目標は擬装されたデコイ・・・トラップの確率100%・・・再サーチ開始・・・爆発物を確認・・・回避行動に移行す・・・)
エーアールエックスセカンドサーティーンは巨大な磁力発生機を設置していた。
バルスは回避に失敗、磁力によって空中に釣りあげられる。
次の瞬間、バルスは行動の自由を失ったまま爆発物めがけて落下していた。
22世紀の爆弾のようなものはバルスを完全に分解した。
(各個撃破されたよ・・・正体不明機はそっちにいるよ・・・キュリーさ)
バルス・・・アニメ「天空の城ラピュタ」の「滅びの言葉」を名付けられたアンドロイドは滅んだ。おそらく自爆タイプのネーム・マシン(原型機)なのだろう。
(バルスさん・・・なんて言ったの・・・聴こえないよ・・・バルスさん)
一瞬の静寂の後、キュリーはエニグマ社の警備システムを解除した。
「これが・・・21世紀の警備・・・玩具のようだよ・・・バルスさん」
しかし・・・バルスからの応答はなかった。
代わりに館内に警報が鳴り響く。
バルスは巡回中の警備員に目視されていたのだった。
駆けつけた警備員をバルスは射殺した。
その時、玄関ホールに続く下りエスカレーターには帰途についた七瀬が乗っていた。
(ナナセマツシマを確認したよ、バルスさん)
「不審者が侵入したようです」
「え」
「念のため・・・警備室に退避してください」
「あなたは・・・」
「安堂さんの部下のものです」
「お義姉さんの・・・」
「さあ・・・こちらへ・・・」
(ナナセマツシマの端末にコンタクト・・・アサヒアンドウに送信するよ、バルスさん)
「もしもし・・・七瀬ちゃん・・・今どこ」
「ナナセマツシマを人質にとった・・・ただちに玄関ホールに移動せよ」
「あなた・・・誰?」
「ナナセマツシマの生命は三分間保証する」
「待って・・・七瀬ちゃんを殺さないで」
「ナナセマツシマの生存可能性はアサヒアンドウの行動にかかっている」
麻陽は広報室を出て玄関ホールへ向かう。
そこには茫然と佇む七瀬と見知らぬ男が立っていた。
「七瀬ちゃん・・・その男から離れて」
(アサヒアンドウを確認。これより任務を遂行するよ、バルスさん)
キュリーは22世紀の拳銃のようなものの銃口を麻陽に向けた。
次の瞬間、キュリーの右手は拳銃のようなものを握ったまま宙に飛んでいた。
(正体不明機を確認したよ、バルスさん)
キュリーはステイルス機能を発動した。
しかし、アスラシステムを発動したエーアールエックスセカンドサーティーンはキュリーの存在を探知する。
(正体不明機は・・・禁断のオペレーション・システムを搭載しているよ、バルスさん)
エーアールエックスセカンドサーティーンは電磁メスのようなものでキュリーに接近戦を挑む。
(正体不明機の戦闘力計測不能・・・自爆モードを選択するよ、バルスさん)
キュリーはエーアールエックスセカンドサーティーンの右腕を抱え込んだ。
エーアールエックスセカンドサーティーンは右腕を切断しつつキュリーを蹴り飛ばす。
「伏せろ」
エーアールエックスセカンドサーティーンは高速移動をしてキュリーをもう一度、建物の外へ蹴り飛ばす。
(正体不明機は強いよ、自爆するよ、バ)
安堂麻陽の安全を確認したエーアールエックスセカンドサーティーンの機能を停止させる選択を実行する。
自爆寸前に回路を切断されたキュリーはすべての機能を停止して転倒した。
「異物の元素還元を申請する」
(申請を受諾。元素還元を承認)
キュリーは消滅した。
「それが・・・あなたの・・・弔い方なの・・・」
「我々の存在は秘匿される必要がある」
その時、物陰に潜んでいた七瀬が顔を出した。
「一体・・・何が・・・」
エーアールエックスセカンドサーティーンは姿を消した。
「今の人・・・兄さんじゃ・・・」
「・・・」
「・・・なわけないですよね・・・でも・・・一体何なんですか」
「わからないわ・・・」
「麻陽お義姉さん・・・」
「とにかく・・・誰かが私を殺そうとして・・・誰かが私を守ろうとしているみたい・・・でも一体何が起きているのか・・・さっぱりわからない・・・」
「・・・」
麻陽は黎士の姿を求めて、アンドロイドを見出す
七瀬を送り帰した麻陽は黎士にそっくりのアンドロイドを捜し、地下駐車場でエーアールエックスセカンドサーティーンを発見する。
アンドロイドはキュリーが殺害した警備員の死体を処理していた。
「それは・・・人間じゃないの・・・ひどい」
「殺害したのは私ではない」
「だって・・・その人にだって家族がいるでしょう・・・お葬式だってしなければならないのよ」
「このビルの警備員の死亡案件の公表は問題を複雑化する可能性が高い。この人間は消息不明であることが望ましい」
「何言ってるの・・・そんなことが通るはずないでしょう」
「これは戦争なのだ。情報の管理の優先順位は高い。アサヒアンドウを巡る攻防についての情報は秘匿される必要がある」
「何故、隠す必要があるの」
「あなたの知識量では説明を理解するのは困難である」
「バカにしているの」
「あなたの知性とは別に理解するために構築された情報の不足を指摘している」
「私は・・・もうあなたたちとは関わりたくないのよ」
「アサヒアンドウにはその権限が付与されていない」
「クライアントじゃないから?・・・じゃあ、私があなたのクライアントになるわ、おいくらなのかしら」
「アサヒアンドウにはクライアントとしての資格がないことを告知する」
「資格・・・資格ってなによ」
「あなたの知識量では理解不可能と推定する」
「くそったれアンドロイド」
「私は排便機能を有さない」
「血は流れるのに」
「循環システムは完全であり、廃棄物は発汗によって処理される」
「汗もかくんだ・・・」
「人間の汗とは成分が異なる」
「未来からやってきて・・・こんなに人を殺して・・・それで歴史はかわらないの・・・バタフライ・エフェクトってあるんでしょ」
「この程度の人類の死亡は誤差の範囲内です」
「なんだって・・・じゃあ、なんで私のことは守るのよ」
「クライアントの依頼によるものだ・・・アサヒアンドウの死亡は禁じられている」
「また・・・それかよ・・・一体、こんなこといつまで続くの」
「アサヒアンドウを暗殺しようとするアンドロイドが全体消滅するか、私が消滅するまでと推定される」
「・・・」
「アサヒアンドウおよびレイジマツシマについて疑念を持った刑事が接近している」
「じゃ・・・その刑事にこのことを・・・」
「アサヒアンドウの知り得た情報を刑事に伝えた場合、刑事の死亡確率は100%である」
「なによ・・・それ」
「情報が非公開であることは人命より優先される」
「まさか・・・殺す気なの」
「情報が漏洩されなければ刑事の生存率は高まる」
「卑劣だわ・・・私を脅迫するの」
「可能性の問題を提示している」
駐車場の通路扉が開き、葦母刑事が現れた。
「あの・・・まさかと思うが・・・あなたは・・・沫嶋博士では・・・」
アンドロイドは黙秘した。
麻陽はうろたえつつ葛藤する。
(すべてを話してしまえ・・・しかし・・・そうしたら・・・この刑事は・・・仮にも刑事よ・・・腕を切断したりくっつけたりする怪物にどんな人間が勝てるって言うの・・・殺されるよ、この刑事は殺される・・・刑事どころか警察署ごとふっ飛ばしかねない・・・ならばどうするの・・・それは得意じゃないの・・・あることないこと言って・・・辻褄をあわせるのが・・・私のビジネスなんだから・・・)
「私も・・・混乱しているのです」
「混乱?」
「彼が・・・突然現れて・・・怪我をしていて・・・強盗に監禁されて・・・逃げ出したとそれだけを言って・・・彼も記憶が混乱しているのです・・・頭に怪我しているせいかもしれません」
「すると・・・沫嶋博士は・・・誘拐されていたので・・・あの旅客機にはのらなかったと・・・誰かが代わりに乗ったとおっしゃるのですか」
「彼が・・・こうして生きている以上・・・そうなのかもしれません・・・」
「とにかく・・・署まで御同行願って・・・もう少し詳しい事情をお伺いしたいのですが」
「はい・・・でも・・・今日は自宅で休ませたいのですが・・・怪我の治療は知り合いの医師に往診してもらうつもりですので・・・」
「なるほど・・・では・・・お宅までお送りしましょう」
冨野刑事の運転する車の後部座席に乗り込んだ三人。
「いずれにしろ、一度、署までおいで願いたい」
「はい・・・それはもちろん・・・あんな事故があったわけですから」
「それにしても・・・沫嶋博士が生存していたのは喜ばしいニュースですね」
「はい・・・亡くなった犠牲者の皆さんのことを考えると心から喜べませんが」
「とにかく・・・誘拐されたおかげで・・・命拾いをしたわけだ・・・」
(私が嘘をついたおかげで・・・あなたが命拾いしたようにね)と麻陽は心の中で呟いた。
二人が自宅マンションに入るのを見届けた葦母刑事はポケットから白いハンカチを取り出す。そこには赤い汚れが付着していた。さりげなく、沫嶋黎士の血痕を入手していたのだった。
「素早いですね」と冨田刑事が賞賛の声をあげる。
「これを・・・鑑定したら・・・一体何が飛び出すと思う」
「さあ・・・」
「とにかく・・・怪奇現象にこれ以上付き合うのはごめんだな」
「じゃあ・・・監視をやめるのですか」
「やめるわけないじゃないか」
「ですよね」
「それにしても葦母衣朔(あしもいさく)と聞いてアイザック・アシモフが連想できない人多すぎなくね」
「時代ってやつなんでしょうねえ」
麻陽はアンドロイドと一夜をともにする
「この部屋に・・・泊まるつもり・・・」
「刑事が監視している」
「まさか・・・本当だ」
「刑事は君よりも猜疑心が強い・・・君の話を信じた様子もなかった」
「そんなことがわかるの」
「私の分析能力は人間の表情からある程度の心理状況を推定することができる」
「機械のくせに・・・心がないのに・・・どうやって心がわかるのよ」
「私の情報処理能力は人間の平均値の1000倍以上に設定されている」
「ふざけないで」
「私にはおふざけの機能はない」
「なんですって・・・まったくふざけてないっていうの」
「機能をインストールする必要がないと類推する」
「じゃ・・・なぜ、私にばかり話させたのよ」
「私には嘘をつく機能がないが、アサヒアンドウは有能な嘘つきと判定される」
「誰のせいで嘘をついたと思っているの」
「嘘をつく判断をしたのはアサヒアンドウであると結論する。これより、私は充電を開始するが・・・辻褄を合わせるために医師の予約を行うことを推奨する。時間的制約を考えて往診が行われなくても嘘が発覚する可能性を減少させるための提案である」
「・・・」
アンドロイドは室内の電源コンセントを簡単に改造すると待機モードに移行し充電を開始する。
ベッドに背をもたせかけたその姿勢が麻陽の記憶を揺り動かす。
在りし日の黎士が同じような格好で居眠りしていたのを思い出したのである。
ベッドで誘いをかけていた麻陽は読書中に黎士が居眠りしていたのに気がつき激怒したのだった。
もちろん・・・その後、激しく愛し合った二人の甘い記憶である。
あの・・・黎士が殺されて・・・黎士にそっくりのロボットがベッドサイドにいる。
麻陽は混乱を抱えたまま眠りに落ちた。
あまりにも疲労困憊していたからだった。
なにしろ・・・一日の間に二度、地下鉄に轢かれそこなったのである。
日付はすでに10月9日になっていた。
刑事は情報をリークし、麻陽の母親と黎士の妹が襲来する
熟睡した麻陽は自分を揺らした相手が黎士であると錯覚する。
「黎士・・・」
「私を黎士と呼ぶことは状況的に好ましい」
麻陽の眠りを妨げたのは黎士そっくりのアンドロイドだった。
「目が覚めたら悪夢の中だったなんて最悪だわ」
「刑事が予想通り、マスメディアに対して情報をリークした。テレビを見たまえ」
「え・・・」
テレビには七瀬が出演していた。
「お兄様が生存していたとのことですが・・・今のお気持ちをお話ください」
「私もまだ・・・実際に会ってはいないのですが・・・言葉にはできないほど・・・喜びを感じています」
「・・・お伝えしている通り、事故で死亡したと報道されていた沫嶋黎士教授の生存が確認された模様です・・・沫嶋博士は何者かに拉致され・・・」
「なぜ・・・こんなことを・・・」
「アサヒアンドウを暗殺しようとする組織はすでに・・・現時空間の警察組織をコントロールしていると推定される。これは彼らにとっても想定外のことだろう。つまり、あの刑事は組織に対するアウト・ロー的な存在だと考えられる」
「・・・」
「アサヒアンドウを巡る攻防戦についての情報が現時空間に広く流布されることは好ましい状況とは言えない。歴史が激しく変わってしまう可能性がある。だから・・・この状況を改善するためにはアサヒアンドウの言動がひとつのポイントとなる」
「なぜ・・・」
「すべてをなかったことにできるのはアサヒアンドウだけだから・・・そのためには私を黎士と思わせることが有効である」
「できない・・・そんなことできるわけない。黎士さんはアンドロイドじゃないもの」
「人間には嘘をつく機能があり・・・アサヒアンドウは天才的な嘘つきだと記録されている」
「無理よ・・・そんな嘘、いつか破綻するに決まっている」
「決着は数日でつく。残り8体のアンドロイドの破壊に私が成功するか・・・私が彼らに破壊されるかで戦争は終わる」
「その場合・・・私は殺されるってわけね」
「アサヒアンドウが死ぬことは禁じられている」
「とにかく・・・私はあなたたちのために嘘をつくなんてまっぴらだわ」
「真相を知った人間は消去される。私が殺さなくても彼らが殺すだろう。場合によっては東京の人間を全員抹殺することもありえないことではない」
「そんなことをしても歴史が変わらないとでも」
「東京都民一千万人は誤差の範囲内と決定している」
「・・・そんな馬鹿な」
その時、チャイムが鳴り、麻陽の母親で名古屋に在住する老舗味噌屋の女将・安堂景子が室内に侵入する。
「お母さん」
戦闘モードに移行しつつある黎士を制し、母親を出迎える麻陽。
「どうして・・・」
「朝一番でニュースを見て新幹線で来たんだぎゃ」
「・・・」
「だって・・・お婿さんさんが無事だったなんてこんなにめでたいことはないんだぎゃ」
「・・・」
「まあ・・・黎士さん・・・よくまあ・・・生きてたねえ・・・ドエリャアえらかったねえ」
「黎士さん・・・まだショックが尾を引いているみたいなの・・・」
「それなら・・・美味しい味噌汁を作らなきゃならんぎゃ」
黎士は味噌汁を飲むと感想を述べるのだった。
「お母さんの味噌汁は風味が素晴らしい」
「え・・・味がわかるの」
「おみゃあ、それは失礼だぎゃ」
疾風のように現れて疾風のように去って行く景子だった。
「とんぼ帰りするの?」
「お店ひらかにゃならんでね」
母親もまた砂時計のようなものである。
母親は未来に向かって一握の砂を産み落とす存在だからである。
母親にとって娘が砂時計になることは自分の存在意義に関わることなのだ。
そのための相手の安否を確認すれば用済みなのだった。
「お母さん・・・」
母が去った後の空虚感を味わう麻陽だった。
「その調子で・・・マスメディアにも対応してもらいたい」
「自分ですればいいじゃない」
「私には嘘をつく機能がない」
「でもさっき・・・母の味噌汁をほめたでしょう」
「味噌汁の成分を分析するのは標準装備された機能である」
「・・・」
「協力を要請するつもりはないが・・・多くの人命がアサヒアンドウの舌先三寸にかかっていることを告知しておく」
麻陽はマンションの入り口に殺到するマスメディアの取材に応じた。
「多くの犠牲者を出した事故のことを考えれば・・・喜ぶことは憚られますが・・・彼が戻って来てくれたことは・・・私にとって奇跡としか言いようがなく・・・本人は監禁時に受けたと思われる怪我でまだ・・・人前に出られる状態ではありませんが・・・」
最後は涙にくれる麻陽だった。
中継を観察していた謎の美少女(桐谷美玲)は呟く。
「なるほど・・・これが・・・プラントル・グロワートの特異点によって発生したベイパーコーンの霧の中の真実か・・・すべては意図されたものだったということなのねえ。エヘッ」
時空間の移動速度の向上を求める生命体である人間はすでに音速の壁を突破している
音速は媒質中を伝わる振動の最高速度であり、超音速ではこれを超えるため、物体先端部から広がる衝撃波などの特異な現象を伴う。しかし、実際に移動している物体の周囲では、空気などの媒質は複雑な流れ(乱流)を持ち、物体表面と媒質の相対速度は確率分布を示す。機体が超音速に達していなくても、機体の一部では超音速による衝撃波が発生し得るわけである。 トランソニック(遷音速)と呼ばれるマッハ0.75~1.25の領域では亜音速と超音速の気流が混在する。飛行機が海面上など湿度と気圧が高いところで遷音速飛行している時、機体の周囲に円錐型の雲(水蒸気)が発生することがある。ベイパーコーンと呼ばれるこの霧はプラントル・グロワートの特異点によるものと説明される場合がある。謎の美少女は2113年からの観察者としての視点から、黎士が光速の壁を突破したことによる2013年の時空間的混乱・・・おそらく未来から現在が観測不能になっていることを・・・音速を巡る事象にたとえて語っているのだということが妄想できる。
つまり・・・麻陽の虚言こそが時空間に張られた煙幕なのである。
この点については天使テンメイ様が詳しく教えてくれます。
「さすがだ・・・アサヒアンドウは天才的な嘘つきだ」
もちろん・・・麻陽にはアンドロイドの事実確認の言動は意味不明なのである。
どちらかといえば・・・立腹する要素でしかないのだった。
そこへ・・・今度は七瀬がやってきた。
「お義姉さん・・・私です・・・七瀬です」
「ナナセマツシマに対して私は適応することができない」
「だって・・・会わなかったらそれこそ・・・不自然でしょう」
「私には嘘をつく機能がない」
「七瀬ちゃんには真実を伝えるしかないでしょう」
「そうしたら・・・ナナセマツシマを殺さなければならない」
「・・・わかったわ・・・なんとかするから・・・あなたはベッドに寝ていればいい」
七瀬は部屋に飛び込んできた。
「ニュースを見て・・・一目会いたくて・・・」
「ごめんなさい・・・彼は薬で眠っているの・・・」
「これ・・・兄の好物です・・・目がさめたら・・・食べさせてやってください」
「・・・」
「ああ・・・本当だ・・・眠っている・・・よかった・・・兄が生きていてくれて・・・」
「あのね・・・七瀬ちゃん・・・黎士さんは頭に傷を負って・・・記憶が混乱しているみたいなの・・・」
「え・・・」
「もしかしたら・・・七瀬ちゃんのことも思い出せないかもしれない・・・」
「記憶・・・喪失ですか・・・」
「でも・・・一時的なものかもしれないし・・・」
「わかりました・・・でも・・・いいんです・・・たとえ、私のことが分からなくなっていても・・・兄が生きている・・・それだけで幸せなんです」
「七瀬ちゃん・・・」
実の妹のように慕ってくれる七瀬に嘘をついていることは麻陽の心を激しく苛むのだった。
「それじゃあ・・・兄のこと・・・お願いします」
「七瀬ちゃん・・・」
麻陽はこらえきれず、アンドロイドの目を盗んで・・・七瀬を追いかけるのだった。
近所の公園で七瀬に追いつく麻陽。
「あのね・・・七瀬ちゃん・・・あなたにだけは本当のことを言う」
「本当のこと・・・」
「でも・・・これは絶対に秘密にしてほしいの・・・」
「秘密って・・・」
「あれは・・・黎士さんではなくて・・・未来からやってきたアンドロイドなの・・・あれに・・・私は何度も命を救われたの・・・」
「だから・・・素晴らしいインターネットで公開されている殺人スケジュールが変更されていると・・・」
「たぶん・・・そう・・・」
「じゃあ・・・兄は・・・」
「未来からやってきた・・・何者かに殺されたって・・・」
「兄は・・・現在と未来をリンクする研究をしていました・・・そうか・・・それで殺されちゃったのか・・・兄は・・・死んだんですね」
「・・・」
「・・・うわああああああああああ」
「七瀬ちゃん」
「あああああああああああああああああああああああああああ」
号泣する七瀬を抱きしめる麻陽。
「七瀬ちゃん・・・泣かないで・・・もう・・・わかったから」
「わかった・・・何がわかったんですか」
「・・・」
「みんなをぬかよろこびさせて・・・ひどい女」
「待って・・・それには理由があるの・・・」
しかし、聞く耳を持たない状態の七瀬はタクシーを拾って走り去る。
嘘をつくのは上手な麻陽・・・真実を伝えるのが苦手だったようだ。
その背後に忍び寄るエーアールエックスセカンドサーティーン。
「なぜ・・・ナナセマツシマに話してしまったのです」
「だって・・・家族だもの・・・黎士さんの妹なのよ・・・ついていい嘘とそうじゃない嘘があるのよ」
「これで・・・ナナセマツシマを殺さなければならなくなった」
「どうして・・・そうなるのよ・・・黎士さんの妹よ・・・あなたのクライアントは黎士さんなんでしょう」
しかし、問答無用で姿を消すエーアールエックスセカンドサーティーン・・・。
麻陽はとりかえしのつかないことしてしまった後悔に襲われるのだった。
その頃・・・謎の美少女は警視庁公安部の幹部・角城(平岡祐太)と密室で面会していた。
「なるほど・・・ラプラスは人間だと判定したようだが・・・私にはわかる・・・君はエーアールエックスナインスザラストクイーンだな・・・その名にふさわしい素晴らしい機体だ・・・君もこの時空に閉じ込められていたのか」
「生きるべき人間が死んで・・・死ぬべきクズが生きている」
「君の兄の言葉だな・・・」
「兄じゃないよおおおお、なめんなあああああ」
どうやら激昂機能を持つらしいアンドロイド・エーアールエックスナインスザラストクイーンは角城を一瞬で機能停止にするのだった。
すべてはまだ謎に包まれていると言える。
しかし・・・特異点によって生じた霧の中の出来事は最後まで解明できるとは思えない。
人知の及ぶところではないからである。
関連するキッドのブログ→第1話のレビュー
ごっこガーデン。拡散する砂時計の中の宇宙セット。アンナ「ぴょんぴょんぴょんのぴょ~ん。最初から跳ねまくりの歓喜の嵐の安堂ロイド熱狂なのだぴょん。このドラマを見るために生まれて来たような気がするぴょん。さあ・・・はりきって看病ごっこをするのぴょ~ん。ダーリンが入院したら看護師さんに化けて絶対潜入するアンナちゃんだぴょ~ん。さあ・・・お注射しますからね~。お尻出してくださ~い・・・その後はリピしてリピしてリピしまくるのだぴょ~ん」まこ「ぼぎゃあああん、ナースのコスプレもアンナちゃんにとられちゃったジョ~。嘘が上手なのにおら嘘はつけないモードの麻陽ちゃん・・・まだまだあまちゃんでしゅね~、じいや、味噌煮込みうどん作ってけろけろ」くう「どうしてどうして麻陽ちゃんはオバカさんなの~。どうしてどうして瀬文のバカは気にならないのに麻陽のバカ正直は気になるの・・・はっ・・・女だからなの?・・・破棄されたアンドロイドに未来はないの・・・過去に置き去りなの?」シャブリ「麻陽がアホすぎるのには同感なのでありました~・・・七瀬ちゃん・・・殺されないで~なのでありました~」mari「ロイドにインストールされていない感情が・・・いつか芽生えるのか・・・それとも実はすでに芽生えているのか・・・ですよね・・・」ikasama4「すごいのか・・・すごくないのか・・・ものすごく判断に迷う・・・今日この頃です・・・まあ・・・速攻で七瀬殺害だとクオリティー高すぎになっちゃうでしょうけどねえ・・・この卓袱台がベイパーコーンなのですな」mana「視聴率19.2%↘15.2%でも問題な~い。もうだってわかるやつだけわかればいいモードなんだもん・・・麻陽がペアのマグカップをロイドと一緒に使える日が来ることを祈ります・・・」
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コメント
キッドさま
レビューお疲れ様です
かなりのお時間がかかるのではと推察しますが
きっと楽しいのだろうなぁ
このドラマ、かなり 好きです
日曜洋画劇場を見ながら 週の初めの心構えを作るのが長年の習慣だったのですが、最近 洋画 放映してくれないし 連ドラでよくぞ 作ってくれたぁ!!と感謝の気持ちでいっぱいです☆
最後まで必ず見ます!もう主役ファンだったら萌え死にそうo(*^▽^*)o
でも どれだけ内容を把握できているかというと
???で 笑
キッドさんのレビューを読んでも頭で理解しきれません
最終回を見た後で やっといろいろとわかるのかもしれません
そんなわけで かなり未熟な読者ですが
楽しみに読ませてもらってます!
投稿: chiru | 2013年10月21日 (月) 22時22分
シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃ いませ・・・大ファン
慰労のお言葉、痛み入りまする。
どうも、ココログフリーにトラブルが発生しており、
コメント書き込みが困難ではなかったかと・・・心配しています。
ご迷惑をおかけしていたら申し訳ありません。
基本的に「安堂ロイド」はアクション・ファンタジーだと
思うのですが
結構、やりすぎな「謎めいたフレーズ」が
散乱していてあえてわざわざ
つられている部分もあります。
とにかく「時間SF」っていうのは妄想そのものですからねえ。
あきらかに・・・やりすぎていて
どんどん視聴者は減って行くと思われますが
それでも何人かは残るのでしょうな。
しかし・・・つまらないというわけではないので
がんばって最終回まで
妄想対応を続けたいと考える今日この頃です。
哲学的な部分と
お遊びの部分の
メリハリがもう少しあると
説明の手間が省けるのですけれどね~。
時々・・・ここは解説不要じゃないのかと
悩むくらいなら
書くので・・・
どんどん記事が長くなるという恐ろしさを
ちょっと感じる今日、この頃でございます。
投稿: キッド | 2013年10月22日 (火) 04時04分