悪徳経営者(でんでん)にうううってうなっちゃうダンダリン(竹内結子)
さて・・・フジテレビ水曜日夜10時にドラマ枠が再開して・・・。
日本テレビ水曜日夜10時のドラマと激突中である。
「家族ゲーム」13.0% VS 「雲の階段」*9.3%
「ショムニ2013 」11.1% VS 「Woman」13.6%
・・・と血みどろの争いを繰り広げて一勝一敗である。
フジテレビは過去に実績のあるコンテンツを焼きなおしてぶつけてきている。
そういう流れの中で「リーガルハイ」は強力な第三弾だと言えよう。
それに対抗するのが・・・近年ひどいドラマを作ることには定評のある・・・脚本家の「ダンダリン」なのだ・・・う、撃たないで~。
もう・・・最初から勝負あっちゃった感じがするが・・・まあ、別にいいドラマなら録画して見ればいいよね・・・という時代である。
「黄金の豚 - 会計検査庁 特別調査課 -」の堤芯子(篠原涼子)、「トッカン -特別国税徴収官-」の鈴宮深樹(井上真央)に続く、この枠ならではの知られざるお役人シリーズです。お役人マニアは必見ですな。
で、『ダンダリン 労働基準監督官・第1回』(日本テレビ20131002PM10~)原作・田島隆、脚本・秦建日子、演出・佐藤東弥を見た。失敗作の続く脚本家だが、かってはコミック原作の傑作「ドラゴン桜」をヒットさせたこともある。ここは手堅く汚名挽回してもらいたい。そういう意味で第一回は相変わらず奇をてらいすぎの部分もあるがこじんまりとまとまったと思う。つまり・・・そこそこ見れるということである。
いきなり、喪服の人々が主人公の部屋に片付けにやってくる。つまり、主人公は死んだ態である。・・・ねえ。そして・・・殺風景な部屋に残された一匹の熱帯魚は「闘魚」の和名で知られるベタ・・・。
「あいつらしい・・・」と呟かれるのである。そして・・・話は三ヶ月前に遡るのだった。・・・ねえ。
西東京労働基準監督署に赴任してきた労働基準監督官の段田凛(竹内結子)は職務に忠実なあまりに問題児とされ過去に死人まで出している働く人を守るルールを厳守する女である。労働基準監督官は国家公務員II・III種試験より上位に位置づけられている労働基準監督官試験に合格した者であり、特別司法警察職員だ。つまり、ややエリートなのである。
「扱いには慎重を期する必要あり」と前の勤務先上司から伝達された・・・西東京労働基準監督署・真鍋重夫署長(佐野史郎)は戦々恐々である。
早くも通勤途中で「ルール違反」を発見した段田凛は業務改善を指導しながら署にやってくるのであった。
「退屈な男」と元妻・紺野みどり(西田尚美)にレッテルを貼られている監督課課長・土手山郁夫(北村一輝)は・・・問題発生の直接の被害を避けるために・・・段田凛より若輩の東大卒で監督官五年目になる南三条和也(松坂桃李)に指導係を押しつけるのだった。
計画にのっとった業務を遂行しようとする南三条は「ルール違反」を嗅ぎつける嗅覚をもった労働基準法の犬・段田凛を鎖につないでおくことができない。
南三条は段田凛の暴力により車道に突き飛ばされ、リフォーム会社社員の運転する車両に轢かれてしまうのだった。
幸い命に別条のなかった南三条。しかし・・・段田凛は加害者の西川(渡辺いっけい)に「ルール違反」の過酷な労働による「死に至る匂い」を嗅ぎつける。
「彼の会社はブラックです・・・業務改善を指導するべきです」と進言する段田凛。
しかし、ことなかれ主義の同僚たちはとりあわない。
そこで・・・単身乗り込んだ段田凛はブラック企業の鴨光社長(でんでん)と大立ち回りを演じ、傷害で起訴寸前となるのだった。
そのために・・・執拗ないじめを受けた西川は自殺未遂を起こす。
基本は「サービス残業」問題である。現在は違法すれすれの「みなし残業問題」があるわけだが・・・ここではざっくりとブラックで勤務状況の擬装が行われているという展開である。
その実態を突き止めてしまう段田凛なのである。
「だからといって・・・あの社長が・・・素直に従うもんか・・・」という一同。
「しかし・・・最終手段があります」
「え・・・」
署長、課長、南三条を始め、田中(大倉孝二)、温田(水橋研二)、小宮(トリンドル玲奈)ら同僚は唖然とするのだった。
しかし・・・感情を制御できない異常人格で気に入らないことがあると狂犬のように唸りだすダンダリンには・・・誰も逆らうことができないのだ。
「逮捕権を行使します」
「・・・」
こうして・・・ある雨の日、ブラック企業の鴨光社長は「賃金の未払いの罪」によって労働基準監督官は逮捕されてしまうのだった。
「なんで・・・余計なことをするんです・・・」と失職に怯える西川。
しかし・・・段田凛は労働基準法・第2条を教え諭す。「第2条・・・労働条件の決定・・・労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである・・・です」
「・・・」正論に返す言葉のない西川だった。
仕事を終えた段田凛には一通の発信者・非通知のメールが届くのだった。
<お前は殺される>・・・ねえ。
とにかく・・・この枠にはおなじみのちょっと強情でどうしても譲れないものがある・・・ちょっと変な女の登場でございます。
ちなみに・・・南三条の母親でいかにも危険な浪費家の南三条恭子(石野真子)や南三条の友人でブラック企業の味方である社会保険労務士・胡桃沢(風間俊介)が配置されており、今後の活躍が期待できる感じですな。
ものすごい微妙な題材なので・・・この脚本家には荷が重い気がするが・・・杞憂であればよいと思う。
まあ・・・来週からレビューするのは・・・「リーガルハイ」ですけれども~。
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コメント
お節介かもしれませんが、汚名挽回が気になりました
挽回とは取り戻すことですここは名誉挽回
汚名は返上ですね。
投稿: おせっかい | 2013年10月 3日 (木) 09時55分
~汚名返上~おせっかい様、いらっしゃいませ~名誉挽回~
ふふふ・・・残念ながら、
汚名返上と言うほど一作で返せるほどの汚名でなく
名誉挽回と言うほど・・・そもそも名誉がない。
ここは汚名挽回が正しいのです。
意味は「汚名から少しでも巻き返すこと」ということです。
しかし、お気づかいはありがたく受け止めておきます。
知ったかぶりを直して差し上げたので貸し借りはなしでございますよ。
投稿: キッド | 2013年10月 3日 (木) 22時30分