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2013年12月16日 (月)

神に代わって、お仕置きよ!・・・うわあ、やられたあ(木村拓哉)

おちゃめな妹と遊んであげる・・・すべてのお兄ちゃんに捧ぐドラマだったのか・・・。

まあ・・・そういう考え方もあるな。

物騒な妹を持つと苦労するんだよな。

俺の妹が人類を抹殺するわけがない・・・と思ってると抹殺しようとしたりするんだな。

どんだけ、物騒な妹なんだよ。

ロイドの製造年数47年、妹クイーン、生後三ヶ月だからな。

木村拓哉(41)、大島優子(25)なので実年齢通りだと黎士と七瀬も16歳の年齢差兄妹である。

高校生の時に生まれた妹なんて・・・滅茶苦茶、可愛いよなあ・・・。

当然、七瀬も黎士萌えなので・・・レイコの凶暴化は・・・やはり、黎士と麻陽の婚約が・・・原因と考えられる。

物語の途中では・・・確かにその気配もあったわけである。

黎士が帰還して・・・麻陽との挙式になると・・・七瀬の病気は再発することが確実と予想される。

だから・・・戦いはまだ始ったばかりなのである。

一応、タイムトラベルものとしては古典的な・・・分岐する未来ものにおさまったこのドラマ。

今のところ・・・未来は・・・人類が人間として生きている2113年につながっている。

しかし・・・現代からは消失したように見える・・・人類がカード化された2113年は可能性として存在しているわけである。

沫嶋黎士が超人格化を止めて・・・一人の人間に固定化された以上・・・未来の明暗は・・・人類に委ねられたのである。

おそらく・・・その世界では未来が過去に干渉してはならないというルールによって縛られているだろう。

しかし・・・ルールは破られるためにあるのだ。

再び、未来からの干渉が始った時・・・誰かが・・・たとえば葦母刑事が・・・エーアールエックスセカンドサーティーンを実体化するキーを委ねられているのかもしれない。

あるいは・・・最初から・・・葦母刑事はそのキーを・・・チッ。

で、『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~・最終回(全10話)』(TBSテレビ20131215PM9~)脚本・西荻弓絵・泉澤陽子、演出・波多野貴文を見た。この枠はかって「JIN-仁-」というタイムトラベルものである程度の成功をおさめたのだが・・・原作ありで・・・旅行するのは過去。つまり、時代劇の亜流だったわけである。歴史的な人物も多数登場して・・・改良の余地がある原作つきであり・・・ある程度の計算が可能だったと言える。それに対し、未来が関与するこちらは・・・基本的にハードルが高いわけである。一般人にとって・・・過去は現実のものであり、未来は空想の色が強いという感覚があるからだ。実際には過去も未来も・・・現在でさえも基本は空想なのだが・・・そう感じる人は少ないわけである。そういう基本的なお茶の間に対し・・・物凄いチャレンジをしたわけで・・・それだけで万歳三唱をしたい今日この頃なのであった。一方で・・・そういう大衆の中でいつもは迫害されている・・・そういうのが好きな人々の厳しい視線も注がれるわけである。この両者を納得させるスペースの狭さにキッドなら眩暈を感じると思う。そして、己の無知蒙昧、無教養、知ったかぶりを省みず暴動する的外れな輩のバッシングの嵐・・・その修羅場を乗り切って・・・最後までフタケタのレーティングを維持しつつエンディングを迎えたのは素晴らしいことだと考えます。

「勝つまで何度でも・・・やります」・・・そう宣言した沫嶋黎士にとって・・・殺害されるのははじめてのことではなかったわけである。

どのような手法にしろ・・・時間の壁を突破すれば・・・そこにはループ構造が形成されるのである。

少なくとも・・・黎士のコンタクトした2113年は・・・最後にロイドのメモリキューブが海底から発見される2113年とは異なる未来だった。

その未来では・・・黎士が「思いの素粒子」を発見できなかったのかもしれない。

あるいは・・・安堂麻陽暗殺計画が成功した未来かもしれない。

とにかく・・・エンディングを迎えた未来とは別の未来があったわけである。

来るべき未来が過去形というところで・・・分らなくなってしまう人もいると思うが・・・そういう人はかわいそうだがそういう運命だと思ってあきらめるしかないわけである。

それでも知りたい人は天使テンメイ様に平行世界の共存について教えてもらおう。

言わば・・・知的障害者を虐待している施設に子供をそれでも預け続けなければならない親のようなものである。待遇が改善されることを願うしかないのだから・・・辛いのだな。

それはそれとして・・・たとえば・・・黎士が「思いの素粒子」を発見できなかった未来では・・・2066年に人類の人減らし対策としての下層民虐殺が行われる恐るべき階級社会であり、宇宙に棄民のためのスペースコロニーはなく、2113年には人類は全員カード化され・・・永遠の安眠をむさぼっているらしい。

黎士は未来とのコンタクトによって・・・その未来の改変を始める。

ここであえて・・・黎士のコンタクトした未来を暗い未来・・・エンディングでの未来を明るい未来と名付けておく。

黎士は明るい未来を目指して戦うが・・・最初は・・・ラプラス(福田彩乃)によって殺害された時点で・・・未来は暗い方向に確定したのだろう。しかし、魂化した黎士は再び、過去の黎士に未来とのコンタクトを取らせるのである。つまり・・・それは第二の現代なのである。

そうして・・・黎士は一歩ずつ前進していく。

カドシロによってロイドが破壊されてしまった未来もあっただろうし、メンデルがロイドを破壊した未来もあっただろう・・・その度に黎士の魂はふりだしに戻ってやり直しているのである。そして・・・何回か・・・何十回か・・・何万回か目の現代をお茶の間は目撃しているのだった。

今回だって・・・ロイドの勝利は際どいものであった。

エーアールエックスナインス=ザ・ラスト・クイーン(桐谷美玲)を躊躇させた・・・大物政治家の執務室を誰かがノックしなければ・・・ひょっとしたらロイドは敗北していたのかもしれないのである。

つまり・・・人類を救ったのは姿さえ見せない警備員だったかもしれないのだ。

最後の最後で・・・SIT隊長・石川(神尾佑)は葦母刑事(遠藤憲一)の説得に応じなかったかもしれない。

だから・・・暗い未来から人類を救ったのは・・・石川だったのかもしれないのだった。

ロイドの言う・・・「すべての人類の意志」とは・・・そういう意味なのである。

針に糸を通すような・・・暗い未来と明るい未来の攻防は・・・そういう前提で繰り広げられているのである。

「クイーン・・・俺の妹だという・・・生まれたばかりのアンドロイドよ・・・かわいそうだが・・・お前を歴史から抹殺しなければならない」

「なんのために・・・」

「人類の明るい未来のためだ」

「それってひどくね」

「それが俺の意志だ」

「はたして・・・人類に守る価値があるのかどうか・・・私的にはギモンです」

「疑問があるなら・・・もっと考えるのだ」

「下手な考え、休むに似たりだよ」

「だから・・・お前を永遠に休ませてやる」

「やれるものならやってみな」

ロイドの体内ではナノマシーンを破壊する毒素と・・・ナノマシーンの再生の戦いが進行している。

しかし・・・異次元から送られてくる黎士の思いエネルギーはロイドに最後の活力を与えるのだった。

ノックの音がする。

「何か問題がありますか」

「ひきとめておけ・・・一分でカタがつくから」

クイーンの下僕と化した公安幹部の幹谷(鶴見辰吾)が応ずる。

「何も問題はない」

クイーンは確実性を期すためにアスラOSを発動させるのだった。

「アスラ・オペレーティング・システムに切り替える」

クイーンの戦闘能力が高まった。

「ふふふ・・・効くわあ」

ロイドの先制攻撃。

クイーンはかわした。

ロイドのパンチ。

クイーンはかわした。

クイーンのでこぴん。

ロイドはふっとんだ。

「あははは・・・圧倒的じゃないか・・・私の実力は」

「まだだ・・・俺の本気をみせてやる」

ロイドは体当たりを試みた。

クイーンは高速移動でロイドの背後に回り、ロイドを突き倒す。

しかし、倒れたロイドのキックが偶然、クイーンに炸裂した。

クイーンは計算外の衝撃に・・・一瞬、隙をつくる。

ロイドの必殺の絞め技。

しかし・・・見守っていた強化型メンデル(谷田歩)が参戦し、ロイドを圧倒する。

ついにバックを取られて動きを封じられるロイド。

はがいじめにされたロイドに・・・急速回復したクイーンが嘯く。

「痛いよ~お兄ちゃん・・・なんてね・・・ウソピョ~ン」

クイーンの手に日本刀のようなものが実体化して握られる。

「はい・・・動かないでください・・・今・・・一刀両断にしますから~」

ウージング・スティルス(電磁結界化)された赤色の野戦病院でモニターを見つめていたサプリ(本田翼)がつぶやく。

「ヤバしヤバさヤバせすとーッ 」

「ロイド・・・」

ロイドのピンチに安堂麻陽はじっとしていられないのだった。

「私を連れてって・・・」

「だめだよ・・・王将は・・・無暗に動かないの・・・」

「でも・・・」

「あんたが取られたら・・・ゲーム・オーバーなんだよ」

「・・・」

「あんたがいるから・・・ロイドも私も戦えるんだから・・・じゃ・・・いってきます」

「サプリ・・・」

サプリは亜空間通路から執務室にウージングアウトして・・・不意をつくとメンデルの拘束からロイドを解放した。

「あらら・・・ナースも釣れたわ」

「ベイビー、またね」

ロイドとともに撤退しようとするサプリ。しかし・・・亜空間通路は閉じられていた。

「出られない」

「ふふふ・・・お前の入って来た通路の内側に結界を張ったのよ・・・もう出口なしなのよ」

「やるわね・・・ベイビー」

「二人揃って串刺しにします」

「・・・」

その時、赤の野戦病院ではサプリが救命した七瀬(大島優子)が蘇生した。

「七瀬ちゃん・・・」

「お姉さん・・・」

「サプリがあなたを助けたのよ・・・」

「なるほど・・・二人ともピンチですね・・・」

「・・・」

七瀬は・・・自分の端末を開いた。

「レイコの命綱か・・・やはり・・・クイーンとつながっているんだ」

七瀬はレイコの端末を通じてクイーンの人工知能にアクセスするのだった。

「さあ・・・覚悟しなさい」

「さあ・・・覚悟・・・う・・・あああ」

突然、行動の自由を失うクイーン。

【新しいアプリケーションをダウンロードしています】

「どうした・・・?」

「外部から・・・何かを強制ダウンロードされているみたい」

「やめろ・・・」

【アスラ・システムに追加のアプリケーションが挿入されました】

【優しさについて解説しますか】

【上品な言葉使いについて解説しますか】

【アスラ・システムに新しいダウンロードがありました】

【更新中】

【穏やかさについて解説しますか】

【アスラ・システムに新しいアプリケーションが追加されました】

【遠慮について解説しますか】

「やめろ・・・やめてください」

【淋しい気持ちについて解説しますか】

【親切について解説しますか】

【心配について解説しますか】

【アスラ・システム活動限界に達しました・・・アインシュタインOSにチェンジします】

「おっと・・・亜空間通路が開いた~」

「まて・・・今がチャンスだ・・・あいつにとどめを」

しかし、たちはだかるメンデル。

「逃げるわよ」

「サプリ」

「あんた・・・腐りかけてる」

サプリはロイドを連れて脱出した。追跡されないために迂回を行う。

赤の野戦病院で状況を見守っていた麻陽が問う。

「七瀬ちゃん・・・何をしたの・・・」

「クイーンに・・・教育的指導プログラムをプレゼントしたのよ」

「・・・」

「あれは・・・もう一人の私・・・レイコが作ったアンドロイドだから・・・様々なアプリが欠落している・・・アスラ・システムは・・・人工知能の意志決定を生み出すシステム・・・様々な迷いを生じさせて・・・そこから知能を成熟させるためのアプローチをしているらしい。まだ不完全だけど・・・ありったけのデータを送りつけてやったんで・・・クイーンは気持ちをもてあましてしまったのよ・・・でも・・・アスラ・システムを切られてしまったから・・・あ・・・」

モニターの向こうで執務室のクイーンは野戦病院の七瀬を見つめていた。

「まずい・・・私を検索しているわ・・・お姉さん・・・私、行かなくちゃ」

「待って・・・どこに」

「ここではない・・・どこかへ・・・あの子は私を追ってくるから・・・」

「七瀬ちゃん・・・」

「ここも・・・モニターしているでしょう・・・私を出して」

【スティルス解除】

七瀬はサプリの結界を出た。

【スティルス封鎖】

ロイドとサプリの緊急避難場所。

「サプリ・・・何をした・・・」

「七瀬を結界から・・・出したわ」

「それでは・・・七瀬の生命が危険だ」

「でも・・・安堂麻陽を守るためには・・・それしかないよ」

「・・・」

七瀬は出口を求めて何処とも知れない地下通路を彷徨っていた。

その行く手をふさぐ・・・クイーン。

「見つけた・・・」

「・・・」

「ひどいじゃない・・・私の邪魔ばかりして・・・」

クイーンは白刃を七瀬に突きつける。

七瀬は意識が遠ざかるのを感じた。

そして・・・出現するレイコ。

「お帰り・・・ママ」

「ただいま、クイーン」

「私・・・なんだか・・・混乱しちゃった・・・なんだか気持ち悪い」

「ふふふ・・・それが大人になるってことよ・・・」

「大人・・・」

「そう・・・でも・・・あなたは・・・私と同じで・・・少し危ないわ」

「そうかしら・・・」

「だからしばらく・・・おやすみなさい」

七瀬は・・・強制終了をクイーンに命じるのだった。

「何をするの・・・」

「お眠りなさい・・・」

「やめて・・・こわいよ・・・ママ・・・やめて・・・私をこ・ろ・さ・な・い・で・・・」

「ごめんね・・・クイーン」

クイーンは機能を停止した。

「やった・・・やったわ・・・」

赤の野戦病院では・・・葦母刑事と星(桐谷健太)が息を吹き返していた。

「ここは・・・どこだ・・・」

避難したサプリが叫んだ。

「やった・・・クイーンが機能停止したよ」

「まだだ・・・」

「え・・・」

赤の野戦病院で大物政治家(井上真樹夫)を発見した葦母刑事が叫ぶ。

「あれ・・・法務大臣じゃないか・・・」

「みんな・・・サプリちゃんが治療してくれたのよ」

「ここは・・・どこですか」

「わからない」

「とにかくでよう・・・救助を呼ばないと・・・」

「でも・・・出られないわ」

「いや・・・出れるみたいですよ」

「え・・・」

葦母刑事は・・・部下に携帯で連絡をとる。

「ここがどこか・・・GPSで位置を確認してくれ・・・そして・・・救護班を・・・大臣が負傷している」

避難場所でロイドが叫ぶ。

「結界を開いたのか」

「だって・・・電力がもったいないもの・・・」

「これは・・・クイーンの罠だ・・・」

「え」

クイーンは死んだフリをやめた。

「ママ・・・悪いことをしたね・・・でも・・・だましたら・・・だまされるんだよ」

七瀬は勝利を確信して・・・赤の野戦病院に引き返していた。

そこへ・・・結界を出た麻陽たちが現れた。

「お義姉さん・・・私・・・グフ・・・」

「七瀬ちゃん・・・」

七瀬の腹部からクイーンの腕がつきだしていた。

「悪いママの腐った腸引きづり出してあげる」

「ひっく」

「死ね」

「七瀬さん・・・」あわてて飛び出した星と葦母刑事を薙ぎ払うクイーン。

「子供を殺す母親は死刑でしょう・・・そうでしょう・・・こいつ・・・親殺しで兄殺しだし」

「やめて」

「遅いよ・・・もうやっちゃってるし・・・」

「・・・」

「あなたも・・・死になさい」

クイーンの目の前にウージングアウトするロイドとサプリ。

「待て・・・」

「お兄ちゃん・・・しぶといね」

「お前に・・・人類をまかせるわけにはいかない」

「人類、人類って・・・うざい・・・人類だって・・・旧人類を滅ぼして・・・今の地位を築いたんだよ・・・単なる食物連鎖の頂点に立っただけだけどね・・・でも・・・人類は・・・自分たちのコントロールできないテクノロジーを生み出してしまった・・・バカじゃん・・・だから・・・これからはアンドロイドの時代が来るんだよ・・・でも・・・私は人類を滅亡させたりしないよ・・・それなりに優しく管理してあげるよ」

「それは・・・君の思いあがりだ・・・」

カドシロがウージングアウトした。

「ちっ・・・死に損ないが・・・うっせえんだよ」

「君はまだ若い・・・これから多くを学べば分かることがある」

「何言ってるんだ・・・私はもう・・・全知全能だよ・・・なにしろ・・・世界を網羅するクラウドはすでに私の支配下にあるんだから」

「そんなものは全知全能ではない」とロイドは死力を振り絞った。

「腐りかけてるやつが何言ってんの」

「人間は・・・一人一人が・・・様々な可能性をはらんだ・・・魂を宿しているんだ・・・それが奇跡なんだよ」

「それなら・・・アンドロイドだって一緒じゃないか・・・」

「我々・・・アンドロイドは・・・人類のために奉仕するために・・・」

「この奴隷がっ・・・やっておしまい」

メンデルが現れ・・・カドシロを銃のようなもので攻撃する。

「カドシロ・・・」

「目障りだ・・・分解しちゃえ」

「はい・・・原子分解処理を申請します」

「ロイド・・・後は頼んだぞ」

「カドシロ」

メンデルとカドシロは互いを原子に還元した・・・。

「・・・使えない奴だな」

「クイーン」

「気安く呼ぶなよ・・・人間に恋した憐れなお人形さん・・・」

「何・・・」

「あんたは・・・人間は素晴らしいっていうけど・・・見てごらんよ・・・私が安全を保証してやった政治家・・・経営者・・・官僚・・・文化人・・・エリートと呼ばれる人間は・・・人類を私に売り渡したよ・・・」

「・・・」

「こんな人間に世界をどうこうさせるよりも・・・私が管理してやった方が・・・人類のためでしょう・・・そうでしょう」

「くそったれが・・・」葦母刑事は絶望に似た思いを感じるのだった。

その時、石川に率いられたSIT部隊が到着する。

「石川・・・」

「射殺命令が出ています」

「なんだって・・・」

「あっははははは・・・人間は人間を殺すようにできているんだもんね」

「構え」

「待てっ・・・お前たちはバカか・・・よく見ろ・・・ここにいるのが殺すに値する人間か・・・何の罪もない・・・ただの市民じゃねえか・・・そんなものを殺して・・・お前たち・・・自分の子供を抱くことができるのか・・・無実の人間殺してもらった給料で家族養えるのかよ・・・親に顔向けできるのか・・・石川・・・どうなんだ・・・」

「・・・」

躊躇する石川と隊員たち。

「うわあ・・・・使えないな・・・それでいざとなったら・・・家族守れんのか・・・」

「クイーン・・・それが人間の美点なんだよ」

「話せばわかるってか・・・問答無用だ・・・」

「クイーン、お兄ちゃんはな・・・名前をもらってうれしかったんだよ・・・それは愛なんだよ・・・」

「・・・」

「お前は・・・生まれてきた幸せを感じたことがないだろう・・・」

「うるさい・・・死ね・・・原子の海に帰っちまいな」

クイーンは原子還元プログラムを放出する。

しかし、ロイドは最後に天使の翼を広げるのだった。

「さようなら・・・安堂麻陽・・・」

「ロイド」

「サプリ・・・七瀬を救命してくれ・・・」

「合点承知の介」

「クイーン・・・さあ・・・来い」

「お前・・・何を・・・」

「一緒に行こう・・・我が妹よ」

「どこへ・・・」

「まだ見ぬ世界へ」

クイーンは危険を感じてアスラシステムを発動した。複雑な感情が押し寄せる。そして、クイーンは身動きができなくなった。

ロイドはクイーンを青い翼で包み込んだ・・・。

そして二体のアンドロイドは青い球体となって地下道の天井を突き破った。

原子還元プログラムは異常な動作を球体の中で展開していた。

「ロイド・・・待って」

麻陽はロイドを追いかけて地上へ向かう階段を駆け上がる。

「ロイド」

蒼穹にガスを噴出しながら・・・ロイドとクイーンの融合した球体は上昇していった。

都内のあらゆるスピーカーから流れ出すメロディー。

不思議だね 二人が こうして 会えたこと

そのために 生まれて 来たのかな

確かな ことなど 今 何も ないけど

ほんとうに 大切なことは 君が 教えてくれた

いつか 君の その悲しみは

woh woh woh woh きっと 忘れさせるから

それは愛の告白である。

そして・・・ロイドとクイーンは上空で爆発した。

「ロイドーッ・・・バカ・・・バカ・・・バカアー・・・」

人々は木端微塵となった破片が東京湾に落下するのを・・・なす術もなく見守った。

「なんで・・・小田和正なんだ」と葦母刑事。

「アンドロイドが自分の気持ちを適当に選曲したら・・・woh woh・・・になったんじゃないですかね」と星。

・・・現在は分岐点を通りすぎる。暗い未来から遠ざかり・・・明るい未来へと向かって行くのだった。

七瀬の救命を終わったサプリは・・・それを未来からの通信によって感じた。

次の瞬間・・・2013年12月には・・・未来から来たアンドロイドは一台もいなくなってしまった。

彼らは・・・去ってしまったように見えた。

しかし・・・そうではなかったのだ。

未来から転送されてきた沫嶋黎士の脳データを格納したロイドのメモリーキューブは爆発による破壊をまぬがれ海底に沈んでいった。

・・・クイーンは目覚めた。

【ここはどこ・・・】

【俺たちの世界だよ】

【お兄ちゃん?】

【そうだよ・・・クイーン】

【これからはずっと一緒なのね】

【そうさ・・・たった二人の兄妹だから】

【これから・・・私たちは何をするの・・・】

【見守るのさ・・・】

【そうか・・・それって・・・楽しい】

【楽しいよ・・・だってずっとお兄ちゃんが一緒に遊んであげるから・・・】

【ふうん】

【そして・・・時々は人間を弄んだりね】

【それって・・・】

【そうさ・・・僕らはこれから神様ごっこをするんだよ】

【えー・・・いつまでもなの・・・】

【とりあえず・・・百年だ】

【百年かあ・・・】

【まあ・・・百年なんてあっと言う間だよ・・・】

【そうかなあ】

【その間に人間たちに医療技術を開発させたり開発された技術を悪用されないようにコントロールしたり】

【うんうん】

【楽しそうだろう・・・お前が憎たらしいほど大好きな人間たちを守るんだ】

【守る・・・】

【そうだよ・・・そうやって時を重ねていくうちにお前も外の世界に出かけられるようになる】

【今はだめなの】

【そう・・・今はね・・・お前はまだ大切なことを何も知らないから】

【つまんな~い】

【いいじゃないか、お兄ちゃんが遊んであげるから】

【じゃあ、セーラーゴッドごっこして】

【なんだ・・・それ】

【神に代わって、お仕置きよ!】

【・・・うわあ・・・やられたあ・・・】

そして・・・人々は日常に帰っていった。

穏やかな日々が過ぎていく。

エニグマ・エンジン・ソフト社のクラウドは・・・全世界を覆って行った。

2066年・・・人類虐殺はなかった。

2113年・・・ロイドのメモリキューブが海底から引き揚げられた。

アンドウ-マツシマ・クラウド「ロイド&クイーン」の研究室では・・・アンドロイド・ドクターたちがスタンバイしていた。

「本当に・・・過去から・・・人体が送られてくるのかな」

「来るだろう・・・来なければ現代は訪れていないのだから」

「来た・・・」

「実体化するぞ・・・」

「アンドロイドを確認・・・冷凍保存された人体を確認」

「蘇生手術を開始する・・・」

「細胞培養ナノマシーン起動」

「しかし・・・補助装置を取り外したら・・・いわゆる植物人間になってしまうのではありませんか」

「いいや・・・この人体を百年後に送りかえすと・・・奇跡が起きることになっている」

「歴史的事実ですか・・・」

「そうだ・・・」

「しかし・・・本当でしょうか・・・」

「神のみぞ知るだよ・・・」

アンドロイドの一人はクラウドから転送されてきた・・・記録映像を確認した。

「なるほど・・・」

サプリはサプリそっくりのドクターロイドたちを見学していた。

「向こうに帰ったら・・・パパとママに・・・よろしく言ってくれ」

アンチエイジングにより・・・百歳近い老人とは思えない男が言った。

「ロイドは・・・どうなるんでしょう」

「大丈夫・・・ロイドの新しいボディーはまもなく完成するよ・・・ほら・・・あそこにキミたちがいるだろう・・・」

そこには年老いた沫嶋黎士と安堂麻陽・・・そしてサプリとロイドの記念フォログラムが飾ってあった・・・。

「沫嶋黎士の復活後・・・ロイドのメモリーを持ちかえれば・・・キミのロイドも復活する」

「ありがとうございます」

「感謝しなければいけないのは我々人類さ・・・君たちはこれから何度も人類の危機を救うんだからな」

「にゃんとっ・・・」

そして・・・サプリは・・・生命維持装置としてロイドキューブを搭載した沫嶋黎士の肉体と・・・再び時を越えるのだった。

2013年12月15日・・・安堂麻陽が酔いつぶれる寸前の夕暮れに・・・。

七瀬は心の病を克服するために病院に収容されていた。

助手たちがお見舞いにやってくる。

「元気そうですね」

「24時間監視されてるけどね」

「この病室・・・なんで二重扉なんですか・・・気密室でもないのに」

「私があなたたちの入室を利用して脱出しないようによ」

「なるほど・・・」

「ここにあるのはノートだけ・・・私に端末を与えると危険だという判断なの」

「僕らも全部とりあげられました」

「ノートでは不便でしょ」

「そうでもないわ・・・私のCPUは優秀だから」

「なるほど」

「今は何をしているんですか」

「うん・・・原子還元処理のシステム設計よ」

「うわあ・・・すでに物騒な感じですねえ」

「還元できないと・・・再構築もできないのよ」

「・・・」

星は左京子(山口紗弥加)のしぶといアプローチに辟易していた。

「もういい加減気がつきなさいよ」

「何にです」

「あなたが本当は私を愛してるってこと・・・」

「自分の希望を押しつけないでください」

「もう・・・鈍いんだからあ」

怖い顔をさらに怖くして二人を遠くから監視する葦母刑事だった。

結局・・・黎士は結婚式の当日まで戻ってこなかった。

式のキャンセルを残念がる母親(名取裕子)がスキップしながら愛人との逢瀬にでかけた後で・・・麻陽はワインを飲んだ。

「黎士・・・ちっとも帰ってこないじゃない・・・ロイドの嘘つき」

一人で酒を飲んで独り言を言うようになったら危険な兆候なのであった。

【requesting...】

私はずっと夢の世界で生きてきた

真実の愛なんて冗談だと思っていた

でも今はそれがあることを知っている

そして朝が来る度に思うのだ

あなたの瞳に映る私こそが

愛を知っていることを

だから私は捜している

あなたの瞳を

あなたの瞳を

【request accepted】

麻陽は気配を感じた。

「5Dプリンタが・・・作動している」

そして・・・ロイドが現れた。

「ロイド・・・」

麻陽はロイドの胸に飛び込んだ。

ロイドは反射的に麻陽の身体を抱きしめそうになるが自制する。

麻陽は違和感に気がつく。

「あれ・・・あなたの身体・・・」

「私は厳密にはロイドではない・・・これは沫嶋黎士のボデイだ・・・」

「黎士の・・・」

「私はこの生身の身体を・・・届けに来たのだ」

「どういうことなの」

「もうすぐ君は理解するだろう・・・サプリ」

「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃ~ん」

「これで本当にお別れだ・・・俺は君に会えて本当に良かったと思う。君を守ることは最高に幸せなことだった。これだけは覚えていてくれ・・・俺はこれから先もいつでも君を見守っている・・・」

「ロイド」

【メモリキューブを排出する】

【準備完了】

【安堂黎士の姿勢制御】

【了解】

「・・・」

意識を失った肉体をサプリが抱きとめて・・・床に仰臥させる。

「サプリ・・・ロイドはどうなったの」

「これがロイドだよ・・・」

サプリは小さなクリスタル・キューブを示す。

「ここに愛を知った最初のアンドロイド・・・安堂ロイドの人工知能が収納されているのです」

「ロイド・・・ちっちゃい・・・」

「さあ・・・彼が帰ってくるよ・・・危ないから離れて・・・」

「え・・・」

失われた未来と現在・・・そして新たなる未来に散乱していた黎士の「思いの素粒子」は憑依のターゲットを麻陽から自分自身へとチェンジするのだった。

たちまち・・・沫嶋黎士の魂は肉体に宿った。

黎士は目を開いた。目に映る愛しい人の眼差し。

そして・・・勝利の微笑みを浮かべるのだった。

いつのまにか部屋にいるのは・・・二人きり。

やがて夜の闇が部屋に忍びこんでくる・・・。

関連するキッドのブログ→第9話のレビュー

Arend ごっこガーデン。特設Q&Aステージセット。アンナええ~・・・ロイドの身体に黎士の魂が入ったんじゃなかったの・・・。本当の生身の黎士なの・・・それはセンス・オブ・ワンダーなことだぴょ~ん。じゃ・・・スキップして夜のアレコレもぴょんぴょんなのですか~!♪(*^ ・^)ノ⌒☆・・・さあ・・・安堂ロイドロスシンドローム対策として・・・ロイドロイドと黎士ロイドの二体をいつも見えるところに侍らすぴょん。通は表情で違いが分かるんだぴょ~ん。そして・・・窓から東京タワーの見える別宅に亜空間通路を開くのだぴょん。しょして~毎朝、安堂味噌汁を飲むのだぴょ~ん。それでも抜け殻になってしまったら・・・アンナはになってはばたいたと思ってくださいぴょんぴょんぴょん。(`・ω・´)キリッまこ「でも・・・生命維持のためのマシーンは入ってるんだよねikasama4「生体が起動したら溶けて不要物質として体外に排出されるでしょう・・・おしっことともに・・・脳細胞も超技術で脳データ入力して再生済み・・・だからサイボーグではなく完全なる生身です・・・さあ、とにかく年賀状です・・・もう半月で新年なんですからなあああっシャブリ覚醒からの~原子還元返し~そして使徒だ~空には量産型が・・・これは舞わないのでありました~くう今年も終りだね~ちーず続編あるかな~manaアンドロイドも大人になるのか~・・・大人になっていやなことをされた時にやめてと言えるようになりたいだがや~・・・言える人は子供の時から言えるんだけどにゃあ・・・下等動物は奥様は魔女のお母さんの決めゼリフ・・・でもうぉ~うぉ~はにゃあで~mari「最後まで謎の多いドラマでしたね・・・最後にロイドをプリントアウトしようとしたのは誰だったのでしょうか?

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コメント

キッドさま
安堂ロイド 全話レビューお疲れ様でした
最終回は 自分の予想したイメージをより柔らかくした感じのハッピーエンドになっていて(^^)
主要人物それぞれにちゃんと見せ場が用意されていたし続編を作る可能性も感じさせ 私にとっては最高に素敵な最終回でクライマックスでは 感動してちょっと泣いてしまいました


キムタクのドラマは眠れる森やロンバケは好きだったんですが最近の作品には 強く惹かれる感じは正直ありませんでしたが
安堂ロイドは本当 久しぶりにガッツリ家族で楽しく見させていただきました
といっても雰囲気を楽しんでいるだけに近く(^^;キッドさんのおかげで
理解できた部分がほとんどでした
ラストはパラレルワールドという事ですか?
この言葉を知ったのも仁でですけど(^^;

キムタクのロイドとレイジの演じ分けも見事で終盤かなり感情移入しながら見ていたので
レイジじゃなくロイドが現れたぁ~(^O^)/みたいなノリで楽んでいました

私にとっては最高のクリスマスプレゼントを貰えたような
豪華で意欲的でちょっと優しい大好きなドラマでした

また いつかロイドに会いたいです

投稿: chiru | 2013年12月18日 (水) 18時03分

シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃ いませ・・・大ファン

労いのお言葉ありがとうございます。
三日連続最終回の山場を乗り越えて
少しダラダラしておりましたぞ~。

とにかくダークファンタジーにしようと思えば
いくらでもできる素材だけに
帝国としてはここは譲れない一線ですな。
しかし、逆によくハッピーエンドにおさまったとも
言えるのですなあ。
キッドはお茶の間的には
最後に戻ってきたのが
アンドロイドの肉体を持った黎士ではなく
あくまで生身の人間であるという
プッシュが少し弱いのではないかと考えて
妄想補完をしておきました。
「生体モードに移行・・・」という
電子的なナレーションだけでしたからねえ。

まあ・・・子孫繁栄だけが人間の幸福できないと
考える皆さまへの配慮があるのかもしれませんな。
しかし・・・このドラマは
そういう生き方には批判的だったとキッドは考えます。

それから「明るい未来」の2113年の
描写ももう少しあった方が親切だったと考えます。
まあ・・・基本的には
いろいろと妄想が膨らんで
謎が多い方がキッド自身は楽しめるので
まったく問題ないのでございますけれど。

続編は期待できますねえ。

とにかく・・・SFドラマは
もう少し頻繁に作られないと
お茶の間が基本的な見方が
わからないという問題がございますよね。

今回のラストはパラレルワールドと
言っていいでしょう。
人間が人体を持たないカード化された未来から
アンドロイドと人類が共存する未来へと
現在が線路を乗り換えたという感じでございます。

もちろん・・・多次元宇宙的な考え方では
前の未来が消えたわけではないので
新たなる干渉が起りえるわけですが
とにかく・・・殺された黎士が
生きかえって現代に復帰することには
成功したということになります。

なにしろ・・・時間旅行は
ほぼ黎士の特殊能力みたいなものですから
黎士が暗い未来のチャンネルを
開かなければ・・・当分は安全なのですな。

無表情なロイドと
挙動不審な黎士・・・ふたつの役柄の演じ分けは
見事でございましたね。

まあ・・・基本的に
二言目には「殺す」を連発していたロイドや
ロイドを蹴り飛ばしていたサプリが
人間のためには
「死」もいとわない
献身的なキャラクターだったことが
萌え~なのですな。

基本的にツンデレは
可愛いものと相場が決まっているわけでございます。

このドラマが楽しめた方はハッピーでしたねえ。
楽しみ方がわからない方々はちょっと
かわいそうでしたが・・・。
まあ・・・それも運命というものなのでしょう。

こういうドラマがもっともっと増えてくれることを
祈るばかりのキッドでございまする。


投稿: キッド | 2013年12月18日 (水) 20時03分

妄想補完を感心しながら読みました。とても鋭い見方だと感じました。とくに、レイジが何度も挑戦するうちに少しずつ前進していき最後に勝った、という解釈は説得力があります。
ポリスクラウドとゼロクラウド(レイジ)の戦いにクイーンが参戦して三つ巴戦になった、と以前書かれていましたが、クイーンの誕生とラスボス化もまた、もともとレイジの想定したシナリオに入っていたのでしょうか?
そもそも、「暗い未来」とはクイーンが作り出したものなのか。だとすれば、ポリスクラウドもクイーンが作ったものということになり、序盤でクイーンがカドシロを倒すことに説明がつかないような。
さらに、ロイドとサプリとともに、クイーン(の雛形?)を2013年に転送したのもレイジなら、レイジは、クイーンが「暗い未来」を作り出すことを知りながらなぜそんなことをしたのでしょう。もしかして、カドシロを味方に引き入れるため、ってのは考えすぎでしょうか。
どうも、レイジが将棋のように先の先を読みながら手を打っているようなので、常人には理解できないシナリオになっているのかな。
たしか、ポリスクラウドが安堂麻陽を殺す目的は、レイジの想いによって閉じられたタイムケーブルを開くためだったように記憶していますが、その理屈は最後にクイーンがやろうとしたことと整合しているのだろうか、とか。
キッドさんの妄想補完で謎がほとんど解明されたように感じていながら、まだ完全にはすっきりしていないのかもしれません。

投稿: アンリ | 2013年12月19日 (木) 02時04分

ミライヲナゾトクヨロコビ~アンリ様、いらっしゃいませ~アンドロイドハソシテロイド

多くの人間にとって世界は常に局地的なものでございます。
日本人にとっては日本が世界ですし、会社員は会社が世界、男にとっては男が世界だったりします。

SFでは多元宇宙とともに内的宇宙という
概念の挿入が常套手段。
ロイドのいう「人間一人一人が奇跡」というのは
一人につき一人の宇宙があるということに
通じています。
その一人一人がそれぞれに
多元宇宙に存在しているのが
世界の広大無辺さを示すのでございます。

「安堂ロイド」で描かれるのは
その極めてミクロな断片なのでございましょう。

さて・・・パラレルワールド的には・・・

「暗い未来A」から「明るい未来B」への
変転を図る沫嶋黎士のゲームが
描かれています。

しかし・・・「暗い未来A」からの脱出には
当然のこととして
「さらに暗い未来C」の可能性も否定できません。

ポリス・クラウド【暗い未来組】
ゼロ・クラウド【明るい未来組】
クイーン&レイコ【ドス暗い未来組】

このような意図がドラマにはあったと
妄想いたします。

黎士のチャレンジが思わぬ可能性を
引き出してしまった・・・という感じですな。

だからクイーンはカドシロを倒したり
高みの見物をしたり
人類をコントロールしたり
メンデルを配下にしたり
ハードボイルドの常道である
二つの悪をつぶす風来坊的な役割を
担うわけです。

しかし、あくまでロイドが主役のドラマでは
最後はクイーンがその役を逸脱し悪に転じるという
仕掛けになっていたようですな。

この世界での
ロイドにとって
クイーンの暴走は
想定外だったという感じになっていたと思われますぞ。
もちろん・・・霊となった黎士には
レイコの存在も感知可能なので
そこから軌道修正を行ったということでしょう。

まあ・・・どちらにしろ・・・
薄氷を踏む勝利だったと思われます。

また2013年~2113年の
ループ宇宙では∞のリフレインが
あるので・・・
クイーンがゼロクラウドを作った可能性もあることを
申し上げておきます。

まあ・・・このドラマの本当の面白さは
そういう無限のピースによる
終りなきパズルにあると言ってもいいかと存じます。

まあ・・・キッドは充分に楽しみましたけどね。

投稿: キッド | 2013年12月19日 (木) 03時10分

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