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2013年12月11日 (水)

あの角を曲がれば墓場、黒歴史の履歴書の備考欄(中丸雄一)

もはや・・・二人のコンビに何の違和感もなくなってきた今日この頃である。

この世界の浸透力は恐ろしいな・・・。

冬なのに夏なんだもんな・・・。

そして・・・いよいよ濃厚にたちこめる「死」の香り。

襖一枚隔てても・・・そこにはラインがある。

すでに死んでいるのは・・・インタビュアーなのか・・・それともゲビヤマくん?

ゲビヤマくんはラインを越えるために相当にストレスを感じている気がする。

きっと・・・普通の女の子なんだなあ。

そういう意味では三日月くんとか北島広域捜査官は・・・普通じゃないんだなあ、たぶん。

あっさりとラインを越えてるっていうか、最初から越えてたっていうか・・・ね。

携帯用タンクに水を汲み・・・白川は何をしたかったのか。

単なるカモフラージュなのか。

それとも・・・やはり・・・お墓の掃除か・・・。

日常的な死後の世界。

それはやはり・・・生者の憧れの世界なんだな。

涅槃だ・・・世界は涅槃を待っているんだ。

そこに行けばどんな夢も叶うというガンダーラを・・・。

で、『・第8回』(TBSテレビ201312100028~)脚本・演出・三木聡を見た。ゲビヤマくん(木村文乃)の額のあせもが気になる今日この頃なのである。暑かったもんなあ・・・今年の夏は。まあ・・・ここのところ・・・夏はいつも暑いけどな。そういう気分になると・・・ふと・・・思うんだよな。本当に今年の夏は暑かったのかと・・・。そして今は年の瀬なんだけど・・・それは気のせいかもしれないぞと。じゃ・・・今はいつでここはどこなんだよ・・・お前誰なんだよ・・・などと正気を疑われる記述になっていくわけである。そうなんだ・・・好きなんだよなあ。こういう気分が・・・そういう気分で言えばもう十年以上会ってない昔の友達に・・・この曲何だっけ・・・と尋ねれば耳元で答えが返ってくる気がするんだ。でも・・・それはただの妄想なんだな。

川本写真館で「チューリップ状に緊縛された夷鈴子(工藤綾乃)の写真」を発見したインタビュアー青沼(中丸雄一)は・・・撮影者の川本穿石(森田ガンツ)に激しく迫る・・・。

「この・・・写真、あなたは何かを感じませんか」

「そう言われましても・・・もっとひどい催し物もございましたし・・・」

「ゲビヤマくん・・・」

「はい・・・」

察しの悪いゲビヤマくんもさすがに・・・ピンと来て・・・「チューリップ殺人事件の現場写真」を穿石に提示するのだった。

「この写真を見たらどうなんです」

「さあ・・・それは・・・まあ・・・こういうことは・・・まあ・・・一般常識としては・・・ないこともないわけでございましょう・・・全国的と申しますか・・・一部の特殊な子供社会では・・・と申しますか」

「つまり・・・偶然だと・・・」

「はあ・・・」

「同じ少女がスカートまくりあげて太ももさらしている写真があり・・・その後・・・少女の死体のスカートがまくりあげられて太ももさらされていても・・・何も感じないと・・・」

「はあ・・・感じないかと言われれば・・・憐れなことだと」

「・・・そうですか」

のらりくらりではなくしどろもどろに辟易する青沼だった。

「まあ・・・いいでしょう」

二人はインタビューを切り上げて・・・消ノ原町を後にするのだった。

「二人の遺体を・・・チューリップ状にしたのは・・・やはり黒曲でしょうか」

淫靡で変態で猟奇的な催し物の主催者だったらしい黒曲亜理里(松重豊)・・・。

「いや・・・写真を見たものなら・・・誰でも細工することはできる・・・たとえば・・・カメラマンだって」

「でも・・・あんなおじいさんに・・・」

「十年前なら可能だろう・・・」

「ああ・・・そうですね」

「それに・・・たとえば・・・川本の息子なら・・・ひょっとして写真を見る機会があったかもしれない」

「ズリネタですか」

「そんなセリフはないじゃないか」

「あったのかもしれないけどカットされたかもしれないじゃないですか」

「まあ・・・基本、妄想だからな」

「とにかく・・・川本の息子も要注意ですね」

「そう・・・それに催し物だから・・・他に見物人がいたかもしれない」

「ええっ」

「たとえば・・・黒曲の手下のような・・・あの支店長」

消ノ原信用金庫三貴子支店支店長の永田銀山(村杉蝉之介)は青沼と黒曲を仲介した人物だった。

「そんなこと言ったら・・・関係者はみんな怪しいじゃないですか」

「まあ・・・そうなんだけどね」

賽の河原町の温泉旅館「猫旅館」にはヘパイストス出版第二編集部編集長・風見川策志(岩松了)が未だ滞在中だった。

「しかし、やはり、黒曲が怪しいのではございませんかねえ」

「なんだか・・・他人行儀ですね」と青沼。

「だって・・・白川くんとは思えないんだもの」

青沼は「変身前の小説家・白川とは別人のようだ」という設定なのである。

もちろん・・・人間の顔の差別化が苦手なキッドには二人の区別はつかないのだった。

それはこの際、どうでもいいだろう。

「どうせ、黒曲や夷鈴子の超能力だってインチキだろう」

「でもスプーンは曲げられるそうですよ」とゲビヤマくん。

そこへ女将の櫻井野薔薇(ふせえり)が現れる。

「スプーンなんて誰でも曲げられるでしょう」

念力でスプーンをポキンと折る・・・女将。

「ですよねえ」と番頭の蝉岡蟷螂(松尾スズキ)も念力でスプーンをポキンと折るのだった。

ま・・・ラインを越えているんだな。この旅館も。

ゲビヤマくんが東京に帰ってるから・・・もう東京もラインの内側なのかもな。

じゃ・・・窓から東京スカイツリーを見ているキッドもラインの内側なのか・・・どうも今朝からそんな気がしてならないんだけど・・・。

だから・・・お前の気分とかどうでもいいですから。

話は聞かせてもらいましたよ・・・とっとと先に進んでくれ。

「やはり・・・事件の鍵を握るのは・・・真壁真奈美か」

「チューリップ殺人事件」の一年後に殺されたはずなのにどっこい生きていた真壁真奈美(中村優子)である。

まあ・・・真壁真奈美より・・・キッドとしては夷鈴子とか阿波島翠(廣井ゆう)とかウエイトレス(上間美緒)とかの方に核心を置いてもらいたいわけだが・・・だから・・・お前の趣味はどうでもいいだろうがっ。

東雲麻衣(三吉彩花)とかレミー(二階堂ふみ)に逢いたいよね。

・・・おいっ。

仕方なく、消ノ原信用金庫の永田支店長を訪ねるコンビだった。

「真壁真奈美さんは何故・・・この町から姿を消したのですか」

「さあ・・・それは・・・」

そこへ・・・姿をみせる二代目なっちゃんで給食の酢豚が大好物な樺山あきらこと消ノ原町役場職員・今村ぬえ(三浦透子)・・・。

「あはははは」

「・・・」

「あはははは」

「・・・」

「あはははは・・・あなたにだけ教えてあげる」

仕方なく・・・最新型でワイヤレスのカセットテープ型録音参号機「白虎」を繰り出すゲビヤマくんだった。

もはやゲビヤマくんは・・・青沼への好意をあからさまにするが・・・見ようによっては職業的パートナーシップの発露でもある。

「あはははは・・・キスしてくれたら・・・教えてあげる」

「・・・」

消ノ原町役場職員・今村ぬえ(三浦透子)の姉こそが永田支店長の不倫相手で元信用金庫職員・今村のえ(山田真歩)なのだった。

さっそく・・・のえにインタビューする青沼。

「真壁真奈美は・・・本当は・・・淫らな女じやないのよ・・・どちらかと言えば貞淑な女だった・・・でもね・・・弱い女だったのよ・・・まあ・・・結局、女としては強いわけだけど」

「なるほど・・・」

「チューリップ殺人事件の日・・・信用金庫に抜き打ちの監査が入ったのよ・・・真奈美はその日500万円を・・・ある老人の預金から着服していた・・・でも・・・バレなかった・・・事件が起きたからね・・・だけど・・・一年後に老人が死んで・・・遺産相続によって横領の事実が発覚する惧れが出たわけ・・・それで・・・真奈美は失踪したんじゃないのかな・・・まあ・・・結局・・・横領発覚にはならなかったんだけどね」

「そういうことか・・・」

青沼はなんとなくわかってきたようだった。

真壁真奈美の人生の遍歴が・・・である。

まあ・・・いろいろとおかしいのだが・・・なにしろ・・・ラインをこえているのだ。

【真壁真奈美】

真壁水道設備の娘として生まれる。

甘粕真一(眞島秀和)と結婚。

黒曲亜理里と不倫。

石原完一(萩原利久)を出産。

甘粕と離婚。

真壁水道設備に婿入りした男と再婚。

信用金庫に就職。

その十数年後・・・ここがおかしいぞ。

1889年、夷鈴子が同級生の石原と三貴子の泉を発見。

夷鈴子を襲った男子生徒が失踪。

夷鈴子と黒曲が催し物を行う。

甘粕が三貴子の泉の管理人となる。

阿波島翠が奇跡によって病気を治癒。

1994年、阿波島翠が彩(廣井ゆう)を出産。

永田支店長と浮気。

安藤刑事(光石研)と浮気。

1999年、安藤刑事に貢ぐために500万円を持ち裏道で三貴子の泉へ。

夷鈴子、阿波島翠の死体を発見。

帰路を天狗野郎(森下能幸)に目撃される。

2000年、失踪。

ちなみに・・・夷や石原の同級生が伊藤文枝(玄覺悠子)である。

現在が2013年なら・・・伊藤も石原も40歳前後。

真奈美が・・・16歳で結婚したとしても・・・現在、60歳前後になる。

演じる中村優子(38)なのである・・・なんちゃってが過ぎるぞ・・・大河ドラマかよ。

この・・・年代の合わなさが・・・石原を演ずる萩原利久(14)と符号することは間違いない。

まあ・・・死んだ時の姿なら問題ないよな。

真壁真奈美は40歳くらいで死んでいて・・・石原は15歳くらいで死んでいるんだな・・・きっと。

可能性としては現在の真壁真奈美は・・・本当は夷鈴子なのかもしれないということだ。

まあ・・・死後の世界のことをあれこれ辻褄あわせようとするのもおかしな話だけどな。

ついでに夷と阿波島と三貴子についてのストレートな読み替えをしておこう。

夷は蛭子とも書く。漫画家である。しかし、蛭子(えびす)はヒルコとも読むのである。ヒルコは「古事記」のイザナギイザナミによる国生み神話における・・・初子で・・・身体障害があったために流されたものである。我が国における水子第一号なのだ。続いて淡島(あわしま)が生まれるがこれも流されてしまう。主導したのが女神イザナミだったのが不具を生んでいる原因であるとされ・・・男神イザナギが主導することでその後は淡路島などの島が順調に生まれる。つまり、夷と阿波島は・・・二人の水子を示している。この流れから「三貴子(さんきす)」は古事記の三貴子(みはしらのうずのみこ)と関連することになる。三貴子とは国生みの後で生まれるアマテラス、ツクヨミ、スサノオの三柱の神であることは言うまでもない。まあ・・・だからといって物語とは無関係だと思う。しかし、少なくとも・・・夷も阿波島も最初から捨てられる運命の子だったとは言えるかもしれない。

明らかに見た目年齢の問題があるのだが・・・そこはうっかりの場合もあるのでスルーして・・・コンビは・・・安藤と真壁の関係についてもう少し追求したいと考える。

すると・・・墓地から・・・安藤が現れるのだった。

もう・・・明らかについさっきまで死んでましたね。

「おかしいですよね・・・」

「何がだ・・・」

「生きている真壁真奈美が死んでいることになっていたこととか」

「よくある初動捜査のミスだよ」

「そういう問題ですか」

「問題ともいえないことさ」

「僕たちは・・・ガセネタをつかまされ続けるんですかね」

「世の中は基本的にガセなんだろう」

「あなたは・・・三貴子の泉にいたんでしょう・・・真壁真奈美から金を受け取るために・・・」

「想像するのは自由だけどさ・・・あんたたち・・・もう一人が出てくる前に・・・もう東京に戻った方がいいぞ」

「また・・・もう一人ですか」

「この町では問題はもう一人が解決することになってるんだ」

「おくり様みたいですね」

「・・・」

「この世とあの世を往ったり来たりですか」

「まあ・・・そういうことだろう」

「これは警告なんですか・・・脅迫なんですか」

「そんなの意味は同じだろう・・・」

「・・・」

安藤がダメなら真壁真奈美だとコンビは・・・何故か三貴子の泉の管理小屋へと向かう。

そこには・・・甘粕に護られるように真奈美が戻っていた。

男性遍歴の果てに原点に戻ったのか。

それとも・・・最初から二人は・・・グルなのか。

とにかく・・・真奈美が本当は誰なのか・・・という話である。

夷鈴子だとすれば・・・チューリップの死体は・・・真壁真奈美で・・・少なくとも年齢は符号するのだった。

まあ・・・そうなると石原も二人いることになる。

真壁真奈美が生んだ石原(40)と・・・夷鈴子が生んだ石原(14)と・・・。

なにしろ・・・2013年は1999年から14年目なのだ。

まあ、いくら妄想しても原点が妄想なので正解なんかないわけだが・・・。

やがて・・・消防団が・・・思わせぶりの追跡を始める。

追手を逃れるために白川に変装・・・戻る青沼。

ゲビヤマくんは捜索の対象外だったらしい。

白川のまま消ノ原食堂「モアイ」に潜入したために・・・川島芳香(町田マリー)と真壁真奈美の本音トークを盗み聞きすることに成功する。

「あんた・・・水道工事の不正の件で・・・安藤から・・・強請られてたんでしょう」

「まあね・・・」

「そろそろ・・・重荷をおろしてもいいんじゃない」

「そうかもね・・・」

こうなると・・・甘粕と・・・真鍋の婿養子が同一人物の可能性もあるな。

キャスティングされてないし。

同じ男と再婚はないこともないしな。

とにかく・・・二人の女には怪しい男にしか見えない白川が店を出た直後・・・。

真壁真奈美は電話をするのだった。

「すべてを話したいと伝えてほしいの」

しかし・・・翌日、甘粕は変わり果てた真奈美を三貴子の泉で発見するのだった。

まあ・・・死んだって・・・平気で蘇る・・・昇天峠の彼方の話なんですが・・・。

関連するキッドのブログ→第7話のレビュー

シナリオに沿ったレビューをお望みの方はこちらへ→くう様の変身インタビュアーの憂鬱

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