花火を見るなら風呂場で(貫地谷しほり)おつきあいは道場で(杏)剣客商売(北大路欣也)
シリーズも二作目なら・・・かなりこなれてきたと言える。
なんてったって・・・おはる(貫地谷しほり)がいい味出している。
時代劇の百姓娘(ここでは漁師の娘)をやらせたら当代一だな。
時代劇に限らず・・・原作ものには・・・百人いれば百人のそれぞれのイメージがあるわけである。
そういう中で・・・貫地谷しほりのおはるは・・・かなり・・・共通イメージなのではないか。
ちなみに・・・キッドはちょっと前は上戸彩・・・最近では長澤まさみでイメージ・キャストしています。
全然、違うだろっ。
いいじゃないか・・・男のロマンなんだからっ。
ああ・・・乳のサイズでのチョイスか・・・。
お前・・・貧乳主義じゃないのか。
ケース・バイ・ケースでございます。
貧乳・・・微乳・・・巨乳・・・それぞれに素晴らしく・・・。
もういいぞ。
で、『金曜プレステージ・剣客商売~剣の誓約』(フジテレビ20131227PM9~)原作・池波正太郎、脚本・金子成人、演出・山下智彦を見た。北大路欣也が演じる秋山小兵衛シリーズの第二弾である。悠々自適の生活を送る老いた男のロマン・・・それが「剣客商売」であることは言うまでもない。そういう意味では・・・田沼意次(國村隼)の隠し子・佐々木三冬(杏)があまり早く、息子の秋山大治郎(斎藤工)に靡くのは好ましくないのである。三冬の仄かな恋心とおはるの嫉妬こそが・・・萌えなんじゃないか。三冬が綾瀬はるかとか栗山千明だったら・・・もう本当に困るぞ・・・もういいって言ってるだろう。
今回は・・・秋山小兵衛の若き日の恋仇で・・・大治郎の剣の師匠でもある嶋岡礼蔵(林隆三)の因縁を巡る物語である。二十年来の剣のライバルとの勝負のために京都から江戸にやってきた礼蔵。ここまでの対戦成績が一勝一引き分けの柿本源七郎(金田明夫)と真剣で立ち会う約定があった。老いの気配が濃厚の礼蔵は「死」を覚悟しての勝負に臨むのである。しかし・・・源七郎も病に倒れ・・・やつれ果てているのであった。
そこで・・・源七郎の弟子、伊藤三弥(浜田学)は師匠への邪悪な愛に溺れ・・・弓による奇襲攻撃で・・・礼蔵を亡きものにしてしまうのだった。
迎撃に出た大治郎は三弥の片腕を切り落とす。小兵衛は礼蔵の骸を源七郎の元へと運ぶ・・・。さて・・・ここで舞台となる江戸の地理について説明しておこう。秋山家は江戸城の東北方面、大川(隅田川)を北に遡上した周囲に展開している。浅草寺のさらに北にまず真崎稲荷神社傍の秋山大治郎の無外流道場がある。小兵衛の隠居所はさらに北で対岸の鐘ヶ淵である。息子より年下で40歳も歳の離れた後妻おはるの実家の関谷村はさらに北である。浅草がすでに場末の地なので・・・秋山家は江戸の郊外に棲息しているのだ。江戸の中心部に出るためにおはるが舟を漕ぐのはそのためである。いい女のおとよ(床嶋佳子)が度々やってくる町医者・小川宗哲(古谷一行)の本所亀沢町の家は川向うではあるものの城下に近いわけである。四谷界隈を縄張りとする弥七(山田純大)やおみね(栗田よう子)がようやく江戸っ子なのだった。南に下って今では高級のイメージのある白金もそこそこ田舎なのだった。とにかく・・・礼蔵の遺体を真崎稲荷神社の道場から、白金の源七郎の道場に運ぶのはなかなかに大変な行程を要するのである。ある意味、一日仕事である。
源七郎は弟子の不始末を悟り、秋山父子にわびるとその場で自害して果てる。
剣に生きた男のそれなりに筋の通った末路だった。
しかし・・・部屋住みの三男坊として荒み歪んだ三弥の心はさらに捻じれていく。
江戸を逐電した三弥は一年後・・・暗い復讐心を燃やして・・・再び秋山父子の周辺に姿を見せる。
「ふりかかる火の粉は払わねばならぬ・・・」
弥七に探索を命じた小兵衛は・・・たちまち源七郎の屋敷に潜む三弥を発見する。
再び・・・白金まで一日仕事なのだった。
そして・・・狂犬を屠殺するように三弥を一刀両断にするのだった。
痛快なのである。悪をつけ上がらせないためには抹殺するに限るのだな。
一件落着・・・夏の風物詩・・・隅田川の花火を湯船から眺める小兵衛・・・。
「いい湯だ・・・一緒にどうだい」
「よろこんで・・・」
おはるとひと汗かきながら堪能する男のロマンなのである。
関連するキッドのブログ→みをつくし料理帖
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