あまちゃん、最後の最後の火曜日(能年玲奈)
あけましておめでとうございます。
まあ・・・視聴率20%ということは・・・単純に5人に1人しか見ていないということである。
たとえば「じぇっ」というのは袖が浜(フィクション)の方言であることは「あまちゃん」視聴者には常識なのだが・・・「Rの法則」で・・・岩手県民が「じぇ」とは言わないことに「え」と思う人はいるわけである。
だから・・・「紅白歌合戦」の会場でも・・・お茶の間でも5人に4人が・・・本当の意味で「あまちゃん」劇場で「夢の続き」を楽しんだわけではない。
しかし・・・「分かる人には分かる」・・・2013年の紅白歌合戦が今世紀最高だったことを・・・。
ふるさとに向かう最終に乗れる人は急ぎなさい・・・と語りかける紅白歌合戦。
憧れの東京に空飛ぶタクシーでやってくるユイちゃん。
北へ向かう人の群れは誰も無口で・・・襟裳の春は何もない春で。
小泉今日子は松田聖子に会いたくて・・・。
薬師丸ひろ子は再び会うために戻ってくる・・・。
そして・・・海女のアキは念願の紅白出場を果たす。
祭りだ・・・祭りだ・・・祭りだ・・・祭りでがんす。
そして・・・ジョニーへの遺言が涙こらえて花開くのだった。
で、『第64回紅白歌合戦』(NHK総合201312311915~)を見た。「あまちゃん」のテーマで始る紅白歌合戦。抜群の臨場感で・・・「いきます・・・第64回NHK紅白歌合戦・・・オープニングを飾るのは浜崎あゆみさんです。曲は・・・INSPIRE」と曲紹介をする紅組司会の綾瀬はるか・・・。そして・・・夢は現実となり・・・現実は夢となるのだった。
連続テレビ小説・あまちゃん・第157回「おら、紅白出るど!」・・・が幕をあげるのである。
火曜日 潮騒のメモリーよ、永遠なれ
ついに・・・紅白出場を果たした海女のアキ(能年玲奈)・・・。天野アキを演じたら日本一の天野アキが・・・ついに東京NHKホールで大河ドラマの主人公やアイドル・グループ嵐と同じ舞台に立った・・・2013年の大晦日なのである。
そんなアキの晴れ姿を・・・北三陸の人々はスナック梨明日で見守るのだった。審査員の脚本家・宮藤官九郎は変な人々を充分に楽しむのだった。
幻の北三陸駅ではフェイクとしてのCGもしくはVTRの吉田くん(荒川良々)が生中継(フィクション)として登場し・・・「副駅長さんにとって今年はどんな年でしたか?」というスタジオからの呼びかけにいっぱいいっぱいで応じられない態で・・・スナック梨明日へ「郷土料理といえば・・・」としどろもどろを装いつつ移動。
そこには・・・まめぶ大使安部ちゃんをはじめ・・・眼鏡会計婆(木野花)、んだんだ弥生(渡辺えり)、ゴーストバスターズ大吉(杉本哲太)、琥珀の勉さん(塩見三省)、保(吹越満)、ヒロシ(小池徹平)、ユイ(橋本愛)、そして春子(小泉今日子)が揃っているのだった。
春子は「紅白なんだからがんばりなさいよ」とアキを叱りつける。
そこへ・・・鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)も登場し・・・「天野さ~ん、テレビのリモコンどこなの?」と決めゼリフ。
お茶の間のテレビとスタジオのカメラが即時双方向でつながる状況で物語は進んでいくのだった。
楽しすぎて眩暈を感じるのである。
この他に「サカナクションのファン」として曲フリに登場したアキは「どこが好きなんですか?」という司会の質問に「サカナが好きだから」・・・。
特別ネタゲストの鉄拳が「こんな紅白歌合戦はイヤだ」ネタをやろうとすると総合司会の有働由美子が「すみません・・・ニュースです」と封じ・・・ニュース担当が武田アナで仄かにリアクションしているというニヤリなどがあって・・・。
いよいよ・・・アキは「GMTスペシャルユニットreat.アメ横女学園」【入間しおり(松岡茉優)、宮下アユミ(山下リオ)、きゃんちゃん(蔵下穂波)、遠藤真奈(大野いと)、有馬めぐ(足立梨花)、成田りな(水瀬いのり)、ベイビーレイズ】と「暦の上ではディセンバー」を熱唱。
そして・・・NHKホールからアキは北三陸のユイに呼びかける・・・。
「ユイちゃん・・・きてけろ」
しかし、梨明日では大吉がセリフをど忘れた微妙な間で「今から行っても間に合わない」と応じ、保が「到着したころには深夜でさだまさしがだらだら喋ってるころだ」ともう何が現実だか不明のメタネタをかます・・・。
だが・・・すでに北鉄のユイに着替えたユイちゃんは「すぐに行くから待っててね」と店を飛び出すのだった・・・。
タイトルである。
潮騒のメモリーズがジャンプして・・・いつものように北鉄が走り出すと・・・やがて画面は鉄拳パラパラアニメと変わり・・・。
宮古駅で北鉄を降りたユイちゃんは駅前で待つ黒川正宗(尾美としのり)の魔法のタクシーに乗り込むのだった。そして、星空を飛翔して・・・ついに夢にまで見た東京へ着地するのだった。
長い・・・長い・・・ユイちゃんの夢がついに叶ったのである。
もう・・・涙で前が見えません。
スタジオでユイちゃんは審査員席にすわる夏ぱっぱそっくりの宮本信子に驚く。
しかし「他人の空似だべ・・・それより歌おう・・・」とアキ。
そして・・・「紅白歌合戦」に響く・・・。「潮騒のメモリー/潮騒のメモリーズ」・・・。
「二番はおらの大好きなママが歌います・・・」
どよめく会場・・・「潮騒のメモリー/天野春子」である。
小泉今日子こだわりの「好きよ・・・嫌いよ・・・」がまさにしっとり・・・である。
そして・・・さらにどよめきの中で「潮騒のメモリー/鈴鹿ひろ美」・・・「三代前からマーメイド・・・親譲りのマーメイド・ヴァージョン」・・・圧巻である。
さらにたたみかけるように・・・GMTスペシャルユニットreat.アメ横女学園とワープして北三陸メンバーが合唱する・・・「地元に帰ろう」・・・「埼玉」「徳島」「佐賀」「沖縄」「岩手」とサンバのリズムで盛り上がるのだった。
そして客席にはお約束でヒビキ(村杉蝉之介)・・・。
ああ・・・これは夢か・・・まぼろしか・・・。
いつも「あまちゃん」を見ていた嵐の松本潤も感激なのだった。
アキ「また・・・どこかで・・・逢いてえと思います・・・じぇじぇ・・・」
ああ・・・その日を待ちながら・・・今日も明日もテレビを見ます。
明日はとりあえず・・・「鍵のかかった部屋」の再放送で・・・初々しい・・・秘書役の能年玲奈を・・・。
関連するキッドのブログ→あまちゃん、最後の土曜日
| 固定リンク
コメント
明けましておめでとうございます~!
昨日の紅白には本当に懐かしい切ない思いにさせられましたわ(;_:)
あのコーナー、ちょうど15分だったそうで…素晴らしい最終回でございました。
新ドラが始まってから世の中、アンチあまが現れてブツブツ言ったりしている
くらいですから、昨日のあのコーナーにシラッとしている視聴者も少なくないでしょう。
しかし「わかるやつだけわかればいい」のですわ~!
私は楽しかったし幸せだったーー!
そして、あまロス…(;_:)でございます。
今年もあまロスからの出発…。
クドカン、罪なやつです。
では、今年もよろしくお願い致します~!
投稿: くう | 2014年1月 1日 (水) 22時43分
❀❀❀☥❀❀❀~くう様、いらっしゃいませ~❀❀❀☥❀❀❀
♪罪な奴さ~oh~クドカン~・・・でございますな。
まもなく・・・始る「鍵」の再放送、第一話で
戸田恵梨香を案内する秘書(能年玲奈)・・・。
時期で言えばスリーJプロ所属となり
「みつけてこわそう」で人気が出たあたりの
チョイ役オファーに応じたものか・・・。
「島田さん、引っ越しましたよ」的な緊張感が
漂う・・・。
ドラマの再放送にまで
そんな余韻が響く・・・「あまちゃん」って・・・。
まあ・・・とにかくお茶の間の1/5として
同じ病状の同志がいる・・・。
それだけが「救い」ですな~。
同病相哀れむのですな~。
「相棒」でスタートするか・・・
「モテキ」でスタートか・・・。
迷いつつ始る2014年。
今年もくう様とご家族にとって素晴らしい一年で
ありますようにとご祈願申し上げまする~。
投稿: キッド | 2014年1月 2日 (木) 01時48分
あけましておめでとうございます、キッド先輩☆
『あまちゃん』関係番組を見聴きすると
脳内に懐メロ状態の快感物質が流れる今日この頃です。
数か月前のことなのに、とても懐かしいですね。
2013年は『あまちゃん』と、
キッド先輩のブログを毎朝拝見する楽しさに支えられて
なんとか生き抜きました。
お芝居の魅力と魔力を教えてくださったのも
(間接的にとはいえ)キッド先輩でしたし……
私めの魂も、遥かなる故郷に戻って行こうと
してしまうのかもしれません。
『あまちゃん』の伝説が、琥珀の中の命のように
いつまでも残っていくことを予感しています。
2014年がキッド先輩にとって
幸多い一年でありますように
本年も宜しくお願いいたします
P.S.私めは『モテキ』を観ました。
シナリオは読んでいたはずなのに
小気味良い展開と云ったら……
腰痛持ちの私がエンドロールまで
堪能できた貴重な作品でした。
投稿: ともえり | 2014年1月 2日 (木) 06時59分
あけましておめでとうございます。
「そりゃこれは白とか赤とか何番目とかの『出場』の枠には収められないワ(^_^;」
ここ(紅白)に着地することが最初から、本当に最初から企てられていたとしても不思議ではない出来の良さでしたね。
タクシーを運転していたのがきちんと政宗さんであったことに本気を感じ、そのあとの小芝居(ワロタ)に感激。
いまなら思えるのは、鉄拳のパフォーマンスがカットされたのも仕込みなんじゃないかということですね。あんな素敵なオープニングアニメが控えていたわけですから…。「こんな紅白はいやだ」がリアル「こんな出演させられかたはいやだ」になっている炎上商法?
まめりんと成田りなとベイビーレイズによる脳内アメ横女学園が!
山下"ラブレター"リオのアユミさんを含めた脳内GMT5 (年齢制限があったこと、水口・センパイはリンク先もご参照) が!
潮騒のメモリーズが! 天野春子が! 鈴鹿ひろ美が「あの」イントロで!
締めのデザートはヒビキかっ。
『あまちゃん』好きを揶揄する人が自分の周囲で少なくなかったけれど、アレは単純なライブ感覚でもなくましてや普通に言う「テレビドラマ」でもない何かだったから、 観ずしてそれを身をもって知らない人(自局のドラマ特設コーナー長すぎ、みたいなことを言う人) のことまで世話焼けない…って感じ。
もう受信料10年まとめて払ってもいい気分でした(笑)。
投稿: 幻灯機 | 2014年1月 2日 (木) 13時17分
~ミドリノコダチ~ともえり様、いらっしゃいませ~ソヨグカゼ~
あけましておめでとうございます、ともえり様。
『あまちゃん』は空前絶後の傑作。
テレビドラマを越えたテレビドラマでしたからねえ。
だから2013年の紅白歌合戦もまた
紅白歌合戦スペシャルだったわけです。
もちろん、わからない人にはわかりません。
ふふふ・・・キッドの貴重な舞台作品。
「ベニスの商人/シェイクスピア」
「父帰る/菊池寛」
を目撃した人は天然記念物指定ですからねえ。
「それは美しい娘なんだ」
「なに・・・見えん・・・見えんことがあるか」
この二つのセリフは枯野をかけめぐりまする。
「ブス」と本能が告げた時も
前者のセリフで優しさを取り戻すことができますし
「絶望」を感じた時は
後者のセリフで足掻くわけでございます。
つまり・・・シェイクスピアも菊池寛も
「希望」について述べているわけですな。
「あまちゃん」はすでに永遠です。
そして「あまちゃん」を知るものは
永遠の絆で結ばれているのでございます。
まあ・・・悪魔である以上、
幸福は幸福だし
不幸は格別幸福なのでございます。
ともえり様にとって素晴らしい一年であることを
地獄からお祈り申し上げまする。
ふふふ・・・「モテキ」もまた
最高ですけどねえ。
キッドはずーっとモテてモテて困っちゃうなので
見知らぬ世界にうっとりするのですなあ。
予定では・・・「相棒」→「モテキ」という順になりそうです。
投稿: キッド | 2014年1月 2日 (木) 16時56分
✪マジックランタン✪~幻灯機様、いらっしゃいませ~✪マジックランタン✪
あけましておめでとうございます。
「あまちゃん」のために「紅白歌合戦」はあるの~♪
でございましたねえ。
鉄拳はネタが「ネタをやろうとしたらニュースでカットになった」というネタでしたぞ。
神芝居をよく見ると
「ニュース」の絵になってます。
お約束ですな。
正宗さんこそが・・・「あまちゃん」における魔法使いなんですな。あのタクシーは時間も越えるに違いないと確信しています。
小野寺ちゃんは直前に震災番組に出てましたからな。
ベロニカ、吉田里琴、ベイビーレイズの一人も年齢制限残念組でしたし
じっちゃんは遠い海のどこかで
水口は袖に・・・そして梅さんと先輩は無頼鮨で
見ていたと思われます。
アユミは第二子を妊娠しているのではないかと思い
ダンスをハラハラしながら
見守っていましたぞ~。
大吉と若き日の大吉も時空を越えてすれ違っていたような気がします。
そして・・・ややすべった感じのアキの
締めの言葉に・・・
春子社長と鈴鹿ひろ美が
絶妙のリアクションをしてました。
そして・・・アイドルたちと
地元の人々との
自然な笑顔の・・・演技・・・。
まさにこれぞ・・・大団円でしたな。
なにしろ・・・視聴者代表が松潤なんですからねえ。
ゴージャスの極みでございます。
まあ・・・「こんなおいしいものを食べられないなんて」と・・・。
「わからない人」が憐れな気もしますが・・・。
そういう人にはそういう人の人生があるわけですし・・・。
わかる人にだけわかればいい・・・これが「あまちゃん」の極意なんですな。
そんな人が5人に1人いることが
すでにミラクルなわけでございますから~。
とにかく・・・NHKが・・・
存在したのは・・・
すべて「あまちゃん」をお茶の間に
お届けするためだった・・・ということですな。
ああ・・・いつの日か・・・「あまちゃん」スペシャルが
ありますように・・・。
みんな、それまで元気でいますように・・・。
祈るばかりでございます。
今年もよろしくおつきあいくださいませ。
投稿: キッド | 2014年1月 2日 (木) 17時26分
キッドさん
あけましておめでとうございます
一緒に行くはずだったユイちゃんがお父さんが倒れてアキの乗る三陸鉄道を見送るしかできなかった時 ユイちゃんは上京してアイドルになることは出来ないんじゃないかと うっすら思ってしまいました
アイドルどころか上京することまで許されず地元でアキと明るい未来を夢み トンネルから光りのあるほうに二人で走っていくエンディングはとっても感動的だったけれど
アキもユイちゃんも夢をどこか諦めてしまってない?という思いもあって…
そんな夢が一夜限りだけれど 実現して生放送で見ることが出来るなんて本当幸せな事ですね
鈴鹿さんが着物姿であの時と同じようにアイ ミス ユーから歌い出し カメラがしっかり夏ばっぱに向けられる。。
ものすごく綿密に視聴者のために用意された完結編
15分という尺をとって紅白で
ありえないことがたまに起こるって素敵ですね
逆にあまロスが激しくなってしまった気もします
キッドさんのレビュー今年も楽しみに読まさせていただきます
よろしくお願いします
投稿: chiru | 2014年1月 2日 (木) 22時59分
シンザンモノ↘シッソウニン↗・・・chiru様、いらっしゃ いませ・・・大ファン
chiru 様、本年もよろしくおつきあいください。
ユイちゃんは何度、夢を砕かれたのか・・・。
骨折で行けなかった修学旅行。
循環バスにはばまれたあの日。
父危篤でアキを送り出した朝。
母出奔で堕ちる所まで堕ちて。
母帰るで夏ばっぱを送り出し。
そして・・・東日本大震災へ。
それでも・・・ユイちゃんの夢は不死鳥のように蘇る。
2012年の夏から一年半・・・。
アキは時々、東京に出てきて・・・。
地道にドラマやバラエティーの仕事をして・・・。
「潮騒のメモリー/天野アキ」
「潮騒のメモリー/天野春子」
「潮騒のメモリー/鈴鹿ひろ美」
「潮騒のメモリー/潮騒のメモリーズ」
はそれぞれにロングセラーとなり・・・。
もはや・・・潮騒のメモリーズは・・・
「国民的地元アイドル」になっていた・・・
それが2013年の大晦日だったわけでございます。
ドラマは現世となり・・・現世はドラマになった・・・。
これが本当の「奇跡」でございますよね。
まさに・・・忘れ得ぬ2013年の紅白歌合戦。
それは永遠に輝く・・・「あまちゃん」のメモリーなのでございました。
生命ある限り・・・今年も頑張って書き続けたいと考えます。
投稿: キッド | 2014年1月 3日 (金) 00時35分