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2014年2月 5日 (水)

その命、ワシが預かる!天誅~闇の仕置人(小野ゆり子)

二夜連続、中二病かっ。

「スケバン刑事」系の作品だからな。

昭和か・・・なにもかもがなつかしい・・・。

ヤマトもガンダムも禁止だっ。

分かる奴だけに分かる方針じゃないのかよ。

わかりすぎてはずかしいわっ。

脱法制裁ドラマがなんとなくトレンドなのかな。

でも・・・「法の裁けぬ悪を討つ」って・・・ぬるい人たちには無理じゃね。

基本・・・テロリズム万歳って話だからな。

「安心せい・・・みねうちじゃ」だよ。

この手の傑作は「怨み屋本舗」に尽きるが・・・ある意味では「ウシジマくん」シリーズもそうだよな。

うんうん・・・法の裁けぬ悪・・・までを作っているわけだよね。

ここでは・・・ある意味「ストーカー殺人なんて防止できるかよ」的な警察が「役立たず」ってところまでは描かれる。

そして・・・「鉄拳制裁」なんて・・・誰も「正義」と言えない時代だから・・・タイムリーパー制度を導入したんだよな。

400年前の殺人だと時効はなくてもほぼ立件不可能だからな。

暗殺者としての「くのいち」の設定が・・・ものすごく・・・甘い気がするけどな。

主役は大抜擢・・・でいいとして、ピン子たち「渡る世間が終っちゃいました」組とか・・・京本政樹、柳沢慎吾、三ツ矢雄二のある意味、玄人組とか・・・キャスティングがもう・・・なんじゃこりゃな感じはどうすんだ。

白石美帆がいるからいいじゃないか。

「怨み屋」からシュウ(竹財輝之助)も来ている。「眠りの森」でも刑事やってたけど・・・本当は工作員じゃないのか。

「帝都物語」から嶋田久作も来てるしな・・・そこからかよっ。

とにかく・・・サイエンスフィクションじゃないよな・・・サイエンスファンタジーでもないぞ・・・なんか・・・安易な設定のよくある現代の必殺仕置き人的な・・・感じさ。見どころは無駄にクルクル回るくのいち。しかし、そこがかわいいと思えばかわいい。

やんぬるかなっ。

まあ・・・ソチでなんか発生して・・・ドラマどころじゃないだろってことになるかもしれんと・・・主演級のキャストを持つ芸能プロが懸命な判断をしている・・・2014年の冬ドラマなんだよな。

で、『天誅~闇の仕置人~・第1~2回』(フジテレビ201401241957~)脚本・高橋幹子、演出・西浦正記を見た。脚本はフジテレビヤングシナリオ大賞2007出身者。ここまでは「月の恋人」とか「ちびまるこちゃん」とか・・・そこそこ書けてはいるが・・・お試し感はありありだし・・・二話のエピソードは「ありふれた奇跡」をふっと思い出すほど・・・お茶の間には感情移入しにくい題材すぎる。今後、フジテレビヤングシナリオ大賞2006の根津理香も投入されるみたいだが・・・「絶対彼氏」や「でたらめヒーロー」系なので・・・少しはまとめてくるかもしれない。まあ・・・どちらにしろ・・・まだまだあまちゃんな主演と脚本家を・・・その他の皆さんがどうやって鍛えていくのかって・・・ドラマだな・・・それはドラマなのか。

百年以上におよぶ戦国時代のいつか・・・あずみ的なくのいち刺客らしい・・・伊州(伊賀国)のサナ(小野ゆり子)とユウ(南乃彩希)の姉妹は敵に追い詰められ、微塵がくれか発破攻めかに巻き込まれる。

そのショックで・・・次元を突破する衝撃力はないので・・・スペック発動と推定・・・サナはなんとなく現代に跳躍してしまうのである。

見たこともない巨大な城壁。奇妙なものを身にまとった異人たち。恐ろしい速度で行きかうからくり車・・・。

「ここは・・・地獄か」

そう思うしかないサナだと思う。

そんな・・・サナを拾うのが・・・孤独な老女・村田正子(泉ピン子)である。

二十年以上前に・・・起きた連続少女消失事件のさなか・・・幼い娘のゆかり(南乃彩希・二役)が失踪し・・・それ以来、わだかまって生きて来た憐れな女である。

その「怨み」に依存するあまり・・・息子の丈朗(乃木涼介)とも息子の嫁・恭子(白石美帆)とも折り合いが悪い。

先立った資産家の夫のお屋敷の母屋に一人暮らしで・・・息子夫婦は離れに追いやっている。

「もう忘れよう」と前向きな人々が許せないタイプなのである。

その血をひいているらしく・・・孫の加奈子(葵わかな)は一見、明るくみえるがリストカットをしていたりするのである。

ここまで・・・設定は悪くないと思うが・・・ピン子があくまでピン子なので・・・すごくあっけらかんとした感じになっています。

ピン子は意外と不器用なんだよな。こういう異常人格は演じられないタイプの女優さん。

ある程度・・・演技力で正常な感じに修正してしまうので・・・結果としてドラマの底が浅くなるのである。

脚本家もまだまだそういう現実認識力を持つにはいたっていないので・・・もう少し・・・キャラの「感じ」からセリフを起こす努力をするといいだろう。

たとえば・・・正子は・・・「娘をあきらめない自分を認めない世間のすべて」に腹を立てている。

嫁の恭子はそういう面倒くさい家庭にわざわざ嫁に来ているのだから・・・それなりの度量をもっているが・・・「娘を失った母親の悲しみ」に依存している姑に抵抗がある。

この葛藤を示すエピソードを作り・・・初回でセリフにしていかないとねえ。

設定を読みこまないとそれを感じないのではお茶の間はつかめない。

娘を失った老女と・・・妹と生き別れになったくのいちが出会い・・・老女は生き倒れになりかかったくのいちに衣食住を与える。

サナは優秀なくのいちなので・・・実はここに無理がある。

くのいちは敵地に潜入して自給自足するのが当たり前である。

腹が減ったらネズミでもネコでもカラスでも殺して食うし、残飯天国のこの国で空腹で目を回すなんてことはない。

ま・・・そういうことを言い出したらキリがないのでもう言いません。

とにかく・・・くのいちサナにスニーカーを与え、おにぎりを与え、洋式便所の使い方を教える老女正子・・・。

「あんたの命は私が預るよ・・・」なのだ。

家族には恵まれない正子にもそれなりの近所付き合いはある。

古武術道場「竜冥館」で古武術式介護教室を主宰する古武術家の松田竜次(京本政樹)・・・。

スナック「天守閣」を経営するおネエの東条ミツ子(三ツ矢雄二)・・・。

宅配弁当「まごころエプロン」の配達員で警察が苦手な八巻辰(柳沢慎吾)・・・。

「大奥」からタイムスリップしてきた弥生(鷲尾真知子)・・・おいっ。

DVシェルターを運営する現代のかけこみ寺「善灯寺」の菅井知世子(茅島成美)などである。

そこに・・・性的変質者で妻を「緊縛ヘッドホンクラシック責め」にする夫の直樹(丸山智己)から逃れるために真由美(真飛聖)がやってくる。

妻が服従しなかったことで人格の崩壊した直樹は・・・トラックを暴走させ、「善灯寺」に乗り込んでくる。

警察より早くかけつけた正子は・・・ついにサナに命じるのだった。

「サナ・・・契約・・・」

サナは報酬によって契約すればなんでもする女なのである。

おにぎりの恩を返してくれるのだ。

「承知」

しかし・・・変態夫は・・・一般人とは思えない戦闘力を持っていたのだった。

おそらく・・・キャリア官僚とは仮の姿で・・・情報局の工作員だったのだろう。

くのいちと対等に戦うものの・・・戦国時代の修羅の精神には怯むものがある。

「なんだ・・・お前は・・・」

「にぎりめしひとつぶんの仕事をする・・・それだけのこと」

「バカか・・・」

見慣れぬスタンガン攻撃で一瞬、痺れるもののついに変態夫を屈服させ・・・死に至らしめようとするサナ。

「そこまでだ・・・」

殺人に不慣れな現代人の正子は・・・サナを制止するのだった。

「殺さねば・・・後腐れが残る・・・」

「でも・・・人殺しはダメなの・・・世間の声がうるさいの」

仕方なくサナはターゲットの額に「×」をくないで刻印するにとどめるのだった。

かけつけた警察に・・・もろもろの軽犯罪で逮捕される変態男。

「この程度じゃ・・・すぐに釈放されます」と一応アドバイスをする警視庁城西警察署刑事課刑事の首藤(嶋田久作)と一之瀬(竹財輝之助)だった。

そのアドバイスに絶望して自殺する・・・真由美・・・。

この世の闇の深さに胸がふさぐ正子とサナだった。

続いて・・・父親が脱サラしてオカマになったことで家庭が崩壊し・・・オレオレ詐偽の一味となってしまった我が子とミツ子の話が展開する。

オレオレ詐偽の本拠地に乗り込んで一味を壊滅させる・・・サナ。

そして・・・助っ人にやってくる・・・古武術の達人・竜次・・・。

ミツ子の息子は改心して自首するのだった。

まあ・・・親父が突然、オカマになったら・・・おかしくなってもしかたないよね。

それか・・・笑うしかないよね。

次回は・・・行方不明の娘を捜す母親役で西原亜希が登場らしい。

まあ・・・録画しておいて・・・雑用している時に流しておくドラマとしてはいいかな。

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怨み屋本舗

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