信長曰く、上村愛子はまたもや四位かや、我は従三位参議になるのだがや(桐谷美玲)
格調・・・というか、もはや時空を越えたね。
上村愛子の劇的なこと・・・恐るべしである。
そもそも・・・日本アスリート史上ナンバーワン美少女である。
そして、女子モーグルというヤンキーな感じのする種目の選手である。
日本人初のワールドカップ年間総合優勝を達成している実力者だ。
18歳で初の五輪出場となる長野オリンピックでいきなり7位入賞を果たすと・・・五輪では6位→5位→4位と・・・階段を昇るように順位をあげ・・・「なんで一段ずつなんですかね」という名言を残している。
そして・・・34歳・・・さすがにピークを過ぎた感じのある五度目のソチ五輪。最年長である。
しかし・・・四人にいた日本代表が、棄権、準々決勝敗退、棄権と・・・次々と姿を消して・・・。
上村愛子は・・・予選を7位で通過、準々決勝を9位通過、準決勝を6位通過・・・決勝の舞台に立ったのだった。
事実は小説よりも奇なりとか、スポーツは筋書きのないドラマとか・・・言うわけだが・・・上村愛子はまさにその体現者と言う他ない。
そして・・・決勝を自身最高のパフォーマンスで終えた上村は残り三人を残し、一位・・・。
誰だ・・・誰が脚本書いてんだ・・・と思わず叫びたくなる展開である。
しかも・・・残り選手が一人、また一人と上村の獲得点を抜いて行くのである。
最後の選手が三位になると・・・上村は四位だった。
ここで足踏みなのかよっ。
すげえな・・・大河ドラマの幕の内弁当的なドラマチックのかけらもない脚本・演出とは雲泥の差がある。
ともかく・・・足利将軍を事実上追放した織田信長は天正2年(1574年)、従三位参議となり・・・織田政権を開始する。
で、『軍師官兵衛・第6回』(NHK総合201402091915~)脚本・前川洋一、演出・田中健二を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。今回は大河ドラマ「秀吉」(1996年)時代の羽柴秀吉(竹中直人=当時39歳)と「軍師官兵衛」の羽柴秀吉(57歳)の二大イラスト描き下ろしでお得でございます。あれから18年も経ったのでございますかあああああああああっ・・・遠い目。時は流れていきますなあ。今回は・・・荒木の妻・絶世の美女・だし(桐谷美玲)登場・・・その最後を思うと・・・残念無念また四位的に涙を禁じえない・・・そして描き下ろしイラストも期待したい・・・しかし、あくまでマイペースでお願いします。
永禄13年(1570年)7月、うち続く戦乱を理由に元亀に改元がなされる。元亀は将軍に就任した足利義昭の奏請によるものである。短い治世を行う義昭のための元号と言える。信長は朝倉討伐に出陣し、妹婿の浅井氏の裏切りにより撤退。6月、姉川の合戦で浅井・朝倉連合軍を織田・徳川連合軍で打破する。安芸国の戦国大名・毛利元就死去。8月、信長が石山本願寺と野田城、福島城で開戦。この後、十年に渡る対本願寺戦争に突入。11月、浦上宗景が赤松政秀を毒殺し西播磨を制覇。官兵衛の妻・光の実姉の夫・上月景定が浦上氏によって上月城主となる。浦上・小寺連合は東播磨の別所氏を圧迫。別所安治が死去し、長治が後継者となる。元亀2年、武田信玄が三河に侵攻。信長は浅井・朝倉軍に加担した本願寺を焼き打ち。摂津国の池田家家臣・荒木村重、足利奉行の和田惟政を殲滅。信長の直臣となる。村重は伊丹氏、さらに主家の池田氏を滅ぼし、中川家、高山家を従えて摂津国の領主に成り上がる。松永久秀が信長に叛旗を翻す。10月、相模国の戦国大名・北条氏康死去。元亀3年(1572年)、信長、浅井攻めを開始。武田信玄、遠江三方ヶ原の戦いで徳川家康を撃破。松永久秀が信長に降伏。浦上宗景が毛利輝元に降伏する。元亀4年、武田信玄死去。別所長治が西播磨に侵攻。浦上・小寺連合軍は印南野でこれを撃退する。双方犠牲多くドロー。信長、足利義昭を追放。室町幕府滅亡。7月、信長の希望で天正に改元。槇島城で織田軍、足利軍を殲滅。8月、信長が朝倉氏を殲滅。さらに浅井氏を殲滅。12月、織田信長が浦上宗景を備前・播磨・美作の3カ国の領主に任命する。この時点での主従関係・織田信長の家来・浦上宗景、浦上宗景の家来・小寺政職、小寺政職の家来・小寺官兵衛。
「キリシタン・・・とは何です」
15歳で産んだ松寿丸が5歳となり、ようやく大人びた正室の光が姫路城の奥の間で8歳年上の夫・官兵衛に問う。
「南蛮の宗門だ・・・」
「浄土宗とはどう違うのです」
実家の櫛橋家は浄土宗に帰依している。光もまた・・・信徒であり、阿弥陀仏を信仰している。
「仏の教えは・・・この世の虚しさを教えるが、キリシタンは救いを与えるそうだ」
「救いですか・・・どんな風に救ってくれるのです」
「人は罪を犯すが・・・神に赦しを請えば・・・罰を免れるという」
「まあ・・・」
「仏は・・・突き詰めれば・・・この世に罪などないと教えるのだが・・・」
「しかし、戒めがございましょう」
「確かに・・・殺生を禁じておるが・・・そもそも・・・仏の教えでは命など元からないということになっておる」
「嘘・・・そんな話は聞いたこともありませぬ」
「色即是空は知っておろう」
「般若の教えでございますか」
「そうだ・・・色即是空とはこの世はそもそも存在しないと言う意味だ」
「まさか・・・妾も旦那様もこのように・・・生きているではありませぬか」
「ふふふ・・・そうだのう・・・俺の一物はこのように屹立しておるし、そなたの秘所も濡れそぼっておる・・・」
「あれ・・・」
「そして・・・そなたを抱けば極楽浄土じゃ・・・」
「ならば・・・なぜ・・・キリシタンなどに・・・なられるのです」
「鉄砲じゃ・・・」
「鉄砲・・・」
「そうじゃ・・・鉄砲があらねば・・・これからの戦はどうにもならぬ・・・」
「あ・・・」
「キリシタンになれば・・・鉄砲が手に入りやすくなる・・・」
「あああ・・・」
黒田家が縁を結ぶ・・・備前・福岡や長船には刀剣や武具の生産地がある。
しかし・・・今や、堺で商いされる鉄砲の入手こそが軍備増強の最大課題だった。
播磨では相変わらずの小競り合いが続いているが・・・官兵衛はいくつかの軍制改革を行っている。
その一つは・・・兵農分離である。英賀城の三木氏と婚姻関係が成立したことにより、姫路小寺家は再び、経済活動を重視することが可能になった。
領地の生産量はあがり、余剰物資を商売に利用することができる。
その儲けを・・・兵の養成に用いるのである。
もちろん・・・農民を臨時の兵力に使うことはまだ必要である。
(しかし・・・)と官兵衛は考える。
(それだけでは・・・戦には勝てない)
たとえば・・・鉄砲の使用には熟練が必要となる。それは農業の片手間に達成することはできない。
摂津で・・・合戦があり・・・荒木村重が摂津衆の長になった時・・・敗北した和田惟政の一族に甲賀の忍びたちがあった。
彼らは主と同じく、キリシタンだった。
官兵衛は彼らを受け入れ・・・彼らを中核とした鉄砲忍びの一団を養成している。
そして・・・その結束力を高めるために・・・官兵衛自身が洗礼を受け、ドン・シメオンとなったのだった。
500人ほどの動員力しか持たない官兵衛だったが・・・その1割の50人の鉄砲忍びを持つことによって・・・戦術の幅が大きく広がることに官兵衛は喜びを感じていた。
「一族全員が・・・強力な軍団とならねば・・・この乱世を乗り切ることはできない」
寝息を立てている光の顔を幽かな月光をたよりに眺めながら官兵衛は来るべき戦に思いを馳せる。
天正元年、東に織田・・・西に毛利・・・巨大な勢力が播磨国を挟みこんでいた。
関連するキッドのブログ→第5話のレビュー
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コメント
ドラマのタイトルを「信長伝」に
変えたらいいのにと思う今日この頃
「天地人」「江」よりも
もうひどい作品はないなと思ったのですが
この時点であの二作品を超えるかもしれないと
ある意味大物感を感じる作品ですな
まぁあの当時は皆
ツッコミどころ満載で楽しんでたはずですが
この作品に限っては
皆あまり官兵衛の事をよう分からんから
品行方正みたいなキャラにハマれない
それよりも槍をふるうオリーブオイルさんを
見てる方がまだ楽しいときたものです
個人的には「毛利元就」のような
人間関係ドロドロの大河を期待してたのですが
どうもこうもNHKの大河は劣化の一途でございます
最近見た漫画では「黒田三十六計」という良作も
あるというのにルックスと品行方正さを売りにしてます
という残念感がぷんぷんしてきます
氏素性もようわからんのに村重よりも
着飾っている奥さんとかどういうことでしょうね
着飾り方では濃やねねよりも上でございます
とりあえず政職と宇喜多が完了で
今は村重さんを描き進めて
後は壮年期の信長と関白になった秀吉を描くのを
楽しみにするくらいでしょうか
だしに関してはそれなりに間に合わせる予定です ̄∇ ̄
後はどうしようかなぁという感じですね
過去の大河に出ていた方でも描いてみようかなぁ
今期のドラマ
イマイチだしなぁ; ̄∇ ̄ゞ
ちなみに井上九郎左衛門を描こうとして
彼を演じる高橋一生さんの顔にあるほくろが
尾野真千子さんと同じくらいの場所にほくろがあると先程気づきました
投稿: ikasama4 | 2014年2月11日 (火) 01時27分
「信長伝」見たいですなあ。
結局・・・殺人=凶悪の倫理観が支配する大河ドラマでは
もはや織田信長は主役になれないのではと感じたりもします。
「平清盛」を名作と考えるか・・・視聴率的な失敗作と考えるかでも評価が変わってくる世界。
「天地人」を成功と考える人々の存在も無視できないのですな。
まあ・・・そうなると老兵は消えゆくのみです。
しかし・・・こんなスカスカの戦国絵巻しか
与えられないお茶の間が憐れでなりません。
元亀といえば信長が何度も
「もうダメ・・・」と覚悟したおよそ三年間。
なぜ・・・比叡山焼き討ちをしなければならなかったのか。
なぜ・・・足利義昭を追放しなければならなかったのか。
そういう描き方をなぜしない・・・ですな。
まあ・・・信長がいなかったら歴史は変わり、
官兵衛がいなくても歴史は変わらない・・・。
そのぐらいのウエイトの差があるので
主役の今後を考えると・・・
信長の存在感をこれ以上強くできない・・・という意図を感じます。
しかし・・・元亀の播磨国はさらにドロドロっとしているわけで
赤松、小寺、浦上と・・・複雑な支配関係が変遷し
誰につけば生き残れるか・・・官兵衛は
フルスロットルで頭を働かせたはず・・・。
美人過ぎて(死刑)記録に残った村重の愛妾の一人だしを
そんなに前面に押し出してどうする・・・ですよね。
正室は光秀のところから来るわけですし・・・。
義兄弟の二人がせっかく槇島城攻めに参戦したので
織田軍と黒田軍のどこが違うのか・・・
言葉でなく絵で見せてもらいたかった気もします。
「黒田三十六計/平田弘史」の入魂ぶりを
このスタッフに期待するのは・・・ねえ。
武田信玄が来るからなんとかなると思った将軍。
これは毛利や上杉が来るからなんとかなると
思っていた本願寺の予告編でもございます。
信長が決戦しないことで生み出す
兵糧攻めの地獄絵巻こそが
「戦わない戦」の真実ですからねえ。
とにかく・・・特殊な例を除いては
女子供の出る幕がない戦国に・・・女房出過ぎなのでございまする。
濃姫の存在は・・・最後まで正室という説もあるので
生駒氏とのドロドロとした部分を
描いた方がいっそ潔い気もしますな。
生駒氏は永禄年間に亡くなっている説もあるので
養母として信忠と交流があったという描き方の方が
新鮮ではないかと愚考しています。
まあ・・・このスタッフは「国盗り物語」(1973年)的な
ニュアンスで織田家を造形している気がします。
そのあたりがなんともいえずにださいのですが・・・
若いお茶の間には気にならないのかもしれません。
おたつにしろ・・・だしにしろ・・・櫛橋力にせよ
濃姫にしろ・・・ねねさえも・・・みんな不幸になる女性。
黒官と光は例外で・・・。
黒官は妻を不幸にしませんでした的・・・方程式が
明瞭なのも・・・実にうんざりするポイントでございます。
まあ・・・それはさておき・・・
政職、宇喜多、村重と・・・
公開が楽しみでございます。
新信長、新秀吉も期待ですな。
だしは・・・落城のその日まで首を長くして待機いたしまする。
ゲスト姫は光以外は点描で・・・
キャラが全くたってませんよねえ。
このスタッフは人間の描き方がダメダメですな。
ふふふ・・・尾野真千子と高橋一生さんといえば
熱愛の噂もございましたからな
こめかみほくろのペアルックなのかもしれませんぞ。
ちなみにこめかみほくろは散財の相と言われております。
同時に感情表現の豊かさを示しているとも言われ
役者には大切な要素でございますな。
投稿: キッド | 2014年2月11日 (火) 04時46分