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2014年3月21日 (金)

そっとしておいてくれない女(吉田里琴)

公務員の無能というものがある。

それはある意味で有能ということだ。

たとえば・・・犯人を絶対に逃がさない刑事というのは公務員として有能なのである。

代表的な刑事として「相棒」の杉下右京がいる。

しかし、妻子を殺された男が犯人を殺した場合・・・そっと見逃してしまうというのはそんなにいけないことなのだろうか。

そういう問いかけをすること自体がいけないことなのだろうか・・・。

しかし、杉下右京は「殺人は犯罪なのです」と基本的には逮捕するのだった。

基本的にはしょうもない系ドラマだった「戦力外捜査官」では最終回で主人公が警視総監に手錠をかける。

その理由は「放火犯人の息子を庇った母親をそうと知りつつ逮捕したから・・・」である。

とにかく・・・警官たるもの遵法精神が基本なのだ。

それに対し・・・裁判では「情状酌量」という不思議な制度がある。

裁判官の気分で・・・罪と罰が軽減されたりするわけである。

この・・・流れは一体どういうことなんだろうか。

とにかく・・・公務員として有能であればあるほど・・・どこかに漂う無能感があるのだ

被災地にいつまでも援助物資が届かないのは公務員が有能すぎるから・・・ということである。

しかし・・・ルール無用となれば・・・善はたちまち悪に変ずる可能性がある。

だが・・・「はだしのゲン」に差別的な表現があるという理由で教育的指導を求める人の無能感は・・・もはや痛々しいレベルなのである。

この・・・なんとも微妙なニュアンスを素晴らしいドラマは感じさせてくれることがある。

それが・・・全く感じられない傾向がある・・・檀れい版・福家警部補・・・。

そもそも・・・犯人の追い詰め方がインチキだし・・・その感性も愚鈍な感じがする。

多分・・・それは・・・誰かが無能なんだろうなあ。

それなのに・・・レビューするのは・・・ゲストが魅力的だからあああああああっ。

で、『福家警部補の挨拶・第10回』(フジテレビ20140318PM9~)原作・大倉崇裕、脚本・麻倉圭司、演出・岩田和行を見た。2014年の冬ドラマ、地上波では「三匹のおっさん」に続いてのゲスト出演となる吉田里琴。NHKBSプレミアムでは「花咲くあした」で主人公(小池栄子)の中学生時代を演じている。ここまで、石原さとみ、綾瀬はるか、黒川智花、菅野美穂、山田優、安藤希などの少女時代を演じてきたわけだが・・・女優になってもまだそのポジションをやらせるのか・・・と思わないでもない。もう少し・・・事務所がいい仕事とってくるといいと思うよ。

元指定暴力団の菅村組は三代目組長の意向で娘婿の四代目組長・菅村巽(岩城滉一)の代で解散した。暴力団同志の抗争で巽の妻・花恵(棚橋逸香)が殺害されたことが解散の要因となったらしい。その後、巽は菅村綜合警備保障社長となり、自身と元組員の更生を計っていた。しかし、元菅村組幹部の遠藤憲一・・・じゃなかった・・・遠藤次郎(デビット伊東)は堅気の稼業に嫌気がさし、ヤクザに回帰することを目論んでいた。そのために巽の一人娘で中学生の比奈(吉田里琴)を拉致監禁し、あろうことか、巽を脅迫するという暴挙に出る。

巽は相手の要求に応じるフリをして・・・覚醒剤の常用者である遠藤の舎弟・金沢肇(米村亮太朗)のドス(短刀)で遠藤を刺殺し、遠藤のドスで金沢を刺殺。二人が仲間割れをしたと見せかけて現場を去る。

しかし・・・娘の比奈は緊縛され、目隠しをされながら・・・父親の存在と殺人に気がついてしまうのだった。

原作の「少女の沈黙」をかなりアレンジしてのドラマである。

原作では巽は比奈と父娘ではない。

父を庇う娘という・・・微妙な要素をぶっこんできて・・・スタッフにそれを表現する力量が不足しているために・・・ドラマとしてはかなり破綻しているが・・・比奈を演じる吉田里琴の圧倒的な存在感でなんとか乗り切った感じである。

相変わらず・・・超能力的な思いこみで・・・犯人を巽と断定する福家警部補(檀れい)の異常ぶりは際だっているが・・・ミステリとしてはほとんど失敗していると言える。

組長の形見の金時計・・・ドスに残された傷の照合・・・二人を殺害した手際からプロフェッショナルである巽は証拠隠滅したはずだ。

被害者は加害者と会うために着替えた・・・その手の店に飲みに行く時にだって着替えるぞ。

比奈が父親の存在に気がつくイニシャル入りの靴・・・そんなださい靴を誰が履くか。

比奈の目隠しが緩んでいた・・・だからどうした。

比奈が父親の指紋を消そうとしてドスを握った・・・それが可能なら・・・完全に拭き取ればよかった。

筆箱にカッターがなかったので・・・自殺未遂をする可能性・・・自殺していたら・・・比奈を死に追い込んだのは福家である。

ランタンが置かれた理由・・・暗かったからではないのか。

まあ・・・とにかく・・・ヤクザとして有能な父親と・・・根性のすわった娘は絶対に福家の追及をしのぎ切ったと思うよ。

しのげなかったのは・・・要するにこのドラマが御都合主義の極みだからなのである。

誘拐事件の被害者で精神的に不安定な女子中学生に蛇のようにつきまとう福家。

「あなたに知ってることを話してもらいたいの・・・それだけなのよ」

「・・・」

一本調子の福家警部補の追及に・・・微妙な表情やしぐさの演技で・・・沈黙を守る比奈。

カメラの前の演技のキャリアの違いを見せつけるのだった。

「もう・・・やめてくれ」と父親の巽は本気で嫌がる。

「苦しめているのは私じゃない・・・あなたでしょう」と巽を詰る福家警部補。

いや・・・誰が見ても・・・苦しめているのは福家さんです。

「さあ・・・もう・・・白状しちゃいなさいよ・・・キーッ」

「知りません・・・私は何も知りません」

「そんなこと言っても無駄なのよ・・・犯人は脚本に書いてあるんだから」

「・・・」

「さあ・・・もう・・・エンディングになっちゃうから・・・言いなさい」

「・・・お父さんです」

「まったく・・・手間をかけさせるわねえ」

娘が・・・最近・・・冷たくてパパと呼んでくれないことに悲哀を感じていた父親はそれだけで死刑になってもいいと思うのだった。

とにかく・・・このドラマの福家警部補はどうしても有能な刑事に見えないし、人間としてもかなりの無能感を漂わせる。

あえて・・・そういうキャラクターを演じているとしたら・・・この非人間的で虚しい主人公を演じる檀れいはさすがはスター女優なのだと言えるかもしれない。しかし・・・エンターティメントとしてそれにどんな意味が・・・。まあ・・・このドラマのオリジナル設定がきっとかなりの足枷になっていると思われ・・・。これ・・・原作はかなりの人情ものなんですけどね。

きっと最終回で八千草薫さんが「どうしてあなたはそうなの・・・」と問いただし、警部補が「実は・・・私は恐竜の恥骨にしか興味がない女なんです」という展開が・・・おいっ。

関連するキッドのブログ→第1回のレビュー

Cr001 平成財閥地下サロン・CLUB Rico開催中。シャブリ見事に演じきったのでありましたーーーーっ。満足なのでありましたーーーーっ。萌えーーっ の1時間でありましたーーーー!くう里琴ちゃん、セリフないのに何か隠して戸惑ってる様子は伝わる。・・・天才子役からの成長、はんぱないねikasama4かなり・・・身長も高くなっているようですな・・・とにかく少ないセリフでの演技・・・圧巻でしたねえ」じいや「警備会社のしゃーっす(失礼します)と挨拶する社員がお茶を出す時にちゃーっすと言っていたのが礼儀作法にかなっておりました・・・山田太郎ものがたりから・・・歳月は流れましたのでございます・・・校長先生の冥福を謹んでお祈り申し上げまする」

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コメント

きゃぁ~~~!
「Club Rico」
きたぁ~~~!
リクエストが通じたぁ~~!

>もう少し・・・事務所がいい仕事とってくるといいと思うよ。
うんうん!本当にそうあってほしい。
彼女の夢はハリウッド女優なのですからぁーーっ

投稿: シャブリ | 2014年3月21日 (金) 00時52分

wine▯▯black rabbit▯▯シャブリ様、いらっしゃいませ▯▯black rabbit▯▯wine

東に宮本武蔵ダーリンがあればダーロイドを起動し、西に萌え~の皆様がいらっしゃればクラブを開催する。

執事としての勤めでございますれば~。

沈黙の少女で・・・無言の演技・・・。

女優としてもますます冴えてきましたなあ。

願わくば・・・もう少しグレードの高いポジションを
与えていただきたい・・・と心から思いまする。

世界中の皆さんに
萌え~と言ってもらいたいものでございます。typhoon

投稿: キッド | 2014年3月21日 (金) 01時06分

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