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2014年4月 7日 (月)

ごらん・・・あれが上月城、播磨のはずれ山鳥だけが啼いている・・・と妙寿尼(酒井若菜)

播磨国と美作国の国境が佐用郡である。

ここには四城があり、西から上月城、その北に福原城、その南に高倉山城、そして東に利神城がある。

秀吉の播磨攻略戦は・・・まず、東播磨の別所氏、西播磨の小寺氏の調略から始り、次に毛利氏に属する佐用郡への城攻めに移行する。

その経過には諸説ある。

まず利神城は城主が別所一族の別所定道であり、三木城の別所長治に従い織田方に恭順する。

福原(佐用)城には赤松士族の福原則尚、高倉山城には同じく福原助就がいて・・・上月城主の赤松政範に従属している。

赤松政範が毛利方の宇喜多秀家の傘下に入ることで秀吉はこれらをつぶす必要に迫られる。

黒田官兵衛の正室・櫛橋光の姉は赤松政範の正室だったとも、その一族の上月景貞の妻だったとも言われるわけである。

まず高倉山城が落城し、福原助就が討ち死に、次に福原城が落ちて福原則尚が自刃する。

最後に上月城が落城すると赤松政範は妻子とともに自害したと伝えられている。

それでは官兵衛が妻の姉である妙寿尼を救出できないのである。

そのために上月景貞が登場する。

景貞は宇喜多直家の援軍を得て、上月城を奪還することに成功する。

その後、安土城への戦果報告を経て播磨国に再入国した秀吉は再び、上月城を攻略するのである。

この時、出陣した景貞は宇喜多家臣の江原親次が秀吉に内応したために帰る城を失い討ち死にする。

残されたのが光の姉・妙寿尼である。

妙寿尼には一男一女があり、姉は後の美濃徳野藩主の平岡頼勝の室となり、二代藩主・頼資を生んでいる。弟は黒田家旗本の黒田正好で文禄の役に従軍し平壌で戦死している。

ドラマで娘が二人いるように見えるのはスタッフが明らかにテキストにしている「播磨灘物語/司馬遼太郎」がそのようにフィクションをしているためか・・・あるいは男子だと処刑される惧れがあったので女装していたのかもしれない。

あるいは・・・娘は二人いて・・・黒田正好は未亡人好きの黒田職隆の種なのかもしれない。

すべては時の流れの彼方である。

なにしろ・・・官兵衛を義父殺しにさせないために・・・まだ生きている光の父親を死んだことにしているドラマだからな。

で、『軍師官兵衛・第14回』(NHK総合20140406PM8~)脚本・前川洋一、演出・本木一博を見た。例によってシナリオに沿ったレビューはikasama4様を推奨します。二十行超えてきたーっ。やはり・・・岡山県が生んだ戦国最強武将のお陰ですかな・・・ということで今回は乱世の覇者・宇喜多直家の描き下ろしイラスト大公開でお得でございます。しかし、ハムの人の山中鹿助と同様に陣内直家も・・・「世にも奇妙な幻想少女・薫(能年玲奈)の戦国武将イケメンベスト5にランクインならず・・・ちなみに第五位・直江兼続、第四位・上杉景勝、第三位・伊達政宗、第二位・真田幸村、第一位・石田三成・・・なんだ、このいかにもな順位・・・それにしても西軍優位すぎるな。

Kan014_2 長かった天正五年(1577年)もついに越年である。十一月、秀吉軍は佐用郡の三城を攻め、播磨国の平定を暫定的に達成。上月城主・赤松政範・死亡。十二月、秀吉安土城にて信長より茶を許される。天正六年(1578年)二月、上月城を宇喜多勢の援軍を得た上月景貞が奪還。秀吉、播磨国に再出動。三月、上月城を再び落城させる。上月景貞死亡。官兵衛は妻の姉を保護。この頃、信長は徳川家康と対武田戦の打ち合わせのために三河方面に視察旅行中。柴田勝家保護下の尼子勝久が播磨国に派遣され、新・上月城主となる。明智光秀は細川藤孝とともに丹波国八上城を包囲中。敵将の赤井直正病没。荒木村重は石山本願寺包囲戦を継続中。柴田勝家は上杉勢・本願寺勢を相手に守勢に立たされていたが三月十三日、上杉謙信が病没。愁眉を開く。毛利勢は播磨国別所氏に対し別所長治の室の実家・波多野氏を通じて調略活動を活性化。織田勢は黒田官兵衛により、宇喜多直家への調略活動を本格化。まさにクロスカウンター状態である。実際は上杉謙信の存在により・・・この後、別所氏の離反、荒木氏の謀反の流れが形成されるのだが・・・謙信自身は死んでしまっているという皮肉である。ドラマでは三度の飯より戦が好きな官兵衛が何故か・・・戦嫌いとして描かれるのだが・・・とにかく・・・男たちはしないで済む戦をしたがる生き物なのである。なにしろ・・・戦争は血わき肉踊るものだからだ。そこを避けて通れば本当の歴史なんて描かれないのだな。

美作国竹山城主新免伊賀守の家老・新免無二斉は播磨国にあって黒田家の兵法指南役となっている。無二斉は赤松氏族衣笠氏の出自を持つ平田家の出身であるが家督を継いだ後も諸国を放浪するという渡りの忍びである。美作国はここに至る過程で・・・尼子、毛利、浦上、宇喜多の諸氏が赤松氏の所領に目まぐるしく侵攻し、その従属関係が乱れ切っている。独立性の強い忍者にとって・・・本来の主従関係はそもそもあいまいである。五年ほど後に生まれる宮本武蔵の出自が・・・美作国にあるのか播磨国にあるのか定かではないのはそのためである。もちろん・・・宮本武蔵が忍びであることは言うまでもない。

黒田家の郎党たちが一騎当千の武者揃いとなったのは無二斉の力が大きい。

また、戦略家である黒田官兵衛にとって実戦は得意分野とは言えず、兵の鍛錬は無二斉に任せている。官兵衛は強い黒田衆をどう使うかを考えればよいのである。

無二斉には美作国に新免伊賀守の娘の本妻がいるが・・・播磨国では利神城主・別所定道の弟・別所林治の娘を室としている。そういうことかありうる時代なのである。

黒田武者の無双ぶりに驚いた播磨国の城主たちは郎党に無二斉の教えを請わせているのである。

さらに戦の勘では母里太兵衛という天才が育っていた。

どちらかと言えば戦術家である竹中半兵衛は母里太兵衛を高く評価していた。

官兵衛と半兵衛は似たもの同志でありながら・・・得意分野は微妙に違う。半兵衛は内政を得意とし、官兵衛は外交を得意とした。これは性格的なものであろう。

軍師には軍使的要素が含まれるが・・・秀吉は敵陣に派遣する軍師には官兵衛を使い、たとえば信長や同僚武将に対する連絡には半兵衛を使うのである。

もちろん、播磨国は秀吉にとって敵地であり、その敵に対しての軍使が地元の武将である官兵衛に偏るのは当然のことであるが・・・死地に送り込まれる官兵衛の危険度は高まる。

佐用郡の各城を巡り・・・官兵衛が無事に帰還したことを秀吉は労う。

「利神城の開場のこと・・・痛みいる」

「しかし・・・三城を残しました」

「よい・・・少しは血を流さねば世はおさまらぬものだわ」

「順序はまずは高倉山城を落し、次に佐用城、そして上月城でよろしかろう」

精密機械のように計算した手順を半兵衛は述べる。

岩倉山城は佐用城の支城であり、佐用城は上月城の支城であるから攻める順序は正攻法である。しかし、播磨国入りして程ない半兵衛が地理的状況を完全に把握していることに官兵衛は驚きを感じる。

「毛利や宇喜多の援軍が来るやもしれませぬ」と官兵衛は言わずもがなのことを言う。

「よかろうず・・・その前に力攻めで一挙に抜く。黒田衆は高倉山を・・・本軍は佐用城を目指し、二城を落した後で上月城で合流するという手筈でいいかのん」

「は・・・」

「では・・・三日後に会おうぞ」

つまり・・・秀吉は二日で二城を抜くと宣言したのだった。

火力に劣る黒田軍には蜂須賀小六の美濃鉄砲衆が加勢される。

秀吉はすでに近江で新たな鉄砲部隊を育成し、弟の秀長に率いさせている。その二部隊だけで播磨国全土の火力を上回っていた。

前衛基地である利神城を出陣した黒田軍と羽柴軍は二手に別れて山間部を移動する。

官兵衛は蜂須賀の鉄砲衆の進軍速度に舌を巻く。

「速い・・・」

蜂須賀の鉄砲衆は全員が鉄砲忍びである。進退の難しい山岳部でも・・・案内する黒田衆に遅れることなく進軍してくるのである。

母里太兵衛の率いる槍隊が遅れをとるほどだった。

利神城に迫った黒田・蜂須賀隊は早速、陣容を整えるが・・・明日の決戦を前に早くも夕刻から鉄砲忍びたちは威嚇射撃を開始する。

「討って出る気配がありますな・・・」

戦場の気を読む術に長けた陣中の無二斉が官兵衛に囁く。

母里太兵衛もそれを感じたらしく、すでに臨戦態勢を整えている。

包囲を恐れた福原軍が城主とともに討って出たのは直後のことだった。

「愚かな・・・」

夕暮れの中をすでに展開を終えていた蜂須賀隊の猛射撃が福原軍の先陣を包み込む。

機先を制するつもりだった奇襲が失敗し・・・福原軍に混乱が生じる。

その時には官兵衛の弟・黒田兵庫助の騎馬隊が敵陣に突入する。続いて母里太兵衛が突進し・・・足軽たちがそれに続く。

たちまち敗勢となった福原勢は高倉山城への退路を断たれ・・・佐用城のある北へとのがれようとする。しかし・・・そこには黒田の本軍が伏せられているのだった。

周囲が暗闇に包まれる前に野戦の決着は尽き・・・すでに城にも黒田忍びが突入している。

「半日もかからなかったな・・・」

官兵衛は城を押さえたことを報告に来た栗山善助に思わずつぶやいた。

「織田の戦のすさまじきことでございますな」

返り血を浴びた善助は殺気だった口調で応じる。

播磨国では殲滅戦などというものには余り縁がなかった。

なにしろ・・・誰もが赤松氏というくらいに同族同士の小競り合いを続けてきたのである。

適当なところで手打ちになるのが常であった。

そうでないのは浦上や宇喜多の備前衆がかかわった戦であった。

しかし・・・織田勢はそれを凌駕する猛攻を見せるのだった。つられるように黒田衆もかってない殺戮を繰り広げていた。

「殿・・・北をごらんあれ・・・」

本陣を守る井上九郎右衛門が告げる。井上は官兵衛の妻・光の妹と婚姻し、一門衆となっている。

「佐用城もはや落ちたか・・・」

播磨国境の暗闇の中で赤い炎が輝いていた。

翌日、合流した羽柴軍と黒田軍は怒涛の勢いで上月城を攻め・・・城主・赤松政範は自刃して果てた。

一部の赤松勢は美作方面へ撤退している。

その中に官兵衛の妻の姉を室とした上月景貞もいた。

逃げ遅れた景貞の妻子を官兵衛は保護した。

「ぶっさん・・・」

「モー子・・・」

「こわかったよおおおおおおおおおお」

こうして秀吉の播磨攻略戦の初戦は二日で決着がついたのである。

関連するキッドのブログ→第13話のレビュー

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