デカオヤコ?(広瀬すず)ビター・ブラッドよ!(忽那汐里)ツタの絡まるチャリンコに祈りを捧げる日(深田恭子)君からの旅たち(黒木メイサ)
おい・・・なにしてんだよ。
いや・・・とりあえず・・・今週はね。
まあ・・・なんていうか・・・毎日、そそるよね。
とにかく・・・「ビター・ブラッド」は初回レビューのみだな。
「MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜」「TEAM-警視庁特別犯罪捜査本部-」「ホワイト・ラボ~警視庁特別科学捜査班~」「BORDER」「トクボウ 警察庁特殊防犯課」「刑事110キロ」と・・・警察ミステリ多すぎだよな。
バカだよな。
これに「SMOKING GUN~決定的証拠~」、「リバースエッジ 大川端探偵社」、「ロング・グッドバイ」、「極悪がんぼ」という探偵ものが加わるんだぜ。最後の奴は「犯罪者もの」だけどな。
当然・・・この中から・・・生き残るのは1本だな。
1本なのかよっ。
まあ・・・2~3本でもいいけど・・・。
なんだよ・・・。
とにかく・・・今回は・・・暫定的にこんな感じだ。
(月)「極楽がんぼ」(犯罪者)
(火)「サイレントプア」(貧困)
(水)谷間
(木)「続・最後から二番目の恋」(恋愛)
(金)「死神くん」(オカルト)
(土)「弱くても勝てます」(青春)
(日)「軍師官兵衛」(時代劇)
ほら・・・警察ミステリ入る隙間ないだろう・・・。
「アリスの棘」とか「BORDER」すら残らないのか・・・。
「極楽がんぼ」か「死神くん」・・・切らないとだぞ。
う・・・。
「オダギリジョー」を残すなら・・・「リバースエッジ 大川端探偵社」じゃないのかよ。
それは・・・見てから考える。
厳しいのう。
厳しいんじゃよおおおおお。
で、『ビター・ブラッド・第1回』(フジテレビ20140415PM9~)原作・雫井脩介、脚本・小山正太、演出・金井紘を見た。ちなみに原作者はあの沢尻エリカの失墜をもたらした「クローズド・ノート」の人である。原作者にまったく責任ないだろう。でもさ・・・こういのってなんとなく印象悪いんだよな。そっとしておいてやれよ。
いきなり・・・若き日の島尾明村(渡部篤郎)が部下の前田刑事(鈴木一真=二夜連続死亡)を謎の男(及川光博)に射殺されるシーンからスタート。
「犯人に背中は見せられませんよ」とか訳がわからないことを言いつつ・・・前田は死亡するのだった。
なんていうか・・・「デカワンコ」の世界で「凶悪な事件」が発生しているような強烈な違和感が最後までつきまとう・・・親子刑事ドラマが始るのである。
島尾が離婚して・・・捨てた息子の佐原夏輝(佐藤健)が何故か刑事になり初出勤の日。
遅刻しそうになりつつ妹の忍(広瀬すず)の下着姿をサービスするところは好感がもてるのだが・・・そこかよっ。
殉職した前田刑事の娘・瞳(忽那汐里)も刑事になって島尾刑事の勤務する銀座警察署刑事課捜査第一係鍵山班に配属である。
大人げないとは思いますが・・・。
なんだかなあ・・・。
なのである。
出勤途中で・・・遅刻しそうになって踏み切りで待つ人々の列に自転車で割り込んでおきながら・・・子供が転ぶと助ける夏輝刑事。
困っている人を捨てておけない性格だが・・・他人に迷惑をかけることは何とも思わないというダメ人間・・・ということでいいのかな。
で・・・この後は島尾刑事に捨てられて怨んでいる子供っぽい夏輝刑事と・・・妙にジェントルマンな島尾刑事の似たもの親子話が展開して行く。
その間にも内偵中の風俗店に夏輝刑事が勇み足でちょっかいを出し、捜査をぶち壊す・・・。
人質を平気で射殺する凶悪な銀行強盗相手に素手で立ち向かう夏輝刑事など・・・想像を絶する展開が続くのである。
しかし・・・基本的に稲木刑事(吹越満)とかが出ている時点で・・・「デカワンコ」な感じのムードなのである。
古雅刑事(田中哲司)が出ているので「ATARU」な感じもするし、富樫刑事(皆川猿時)のせいで「あまちゃん」の気配さえ漂う・・・。
タカさん出ていると「木更津キャッツアイ」を・・・おい、このタカさんは違うぞ・・・なんとなく似ているけどな・・・この人は踊る人たちの一人だ。
斬新さを狙いすぎてチンプンカンプな仕上がりに・・・。
本当に大人げないとは思いますが・・・。
これは・・・ダメかもわからんね。
しかし・・・魔王様への敬意には謝するしかない。
関連するキッドのブログ→とんび
で、『ブラック・プレジデント・第2回』(フジテレビ20140415PM10~)脚本・尾崎将也、演出・三宅喜重を見た。関東地方では今、「最後から二番目の恋」が再放送されていて・・・ものすごく面白いのだが・・・それが終ると・・・「結婚できない男」の再放送である。
「続・最後から二番目の恋」が第1シリーズより面白いかどうかは不明だが・・・「結婚できない男」の換骨奪胎にどうしても見えてしまう「黒社長」はそこそこ面白いのだが・・・「結婚できない男」のように神がかった感じにはこれまでのところ・・・なっていない。
やはり・・・大会社の社長が・・・大学生になるという設定がどこか・・・無理があるからだろう。
「働くことが人生だ」という社長が・・・趣味・大学に通うこと・・・というのは・・・ものすごく矛盾してます。
今回は・・・「サービス残業は・・・結局、社員のためである」という経営者の理想を結論とするわけである。もちろん・・・企業の経営者は万歳三唱の理論であるが・・・お茶の間の皆さんの反応はどう考えても微妙なのである。
なにしろ・・・お茶の間の皆さんはドラマなんか見ている人たちなので・・・基本的にはのんびりとだらだらしていたい人たちなのである。
そこに主人公が本格的にケンカ売ってどうする。
「結婚できない男」も基本的には・・・唯我独尊だった。
しかし・・・心の中に淋しい気持ちを飼っていてそれが・・・可愛さとなって発露するのである。
もちろん・・・黒社長も当然・・・そうであって・・・最後は黒木メイサ、国仲涼子、あるいは壇蜜、場合によってはミニスカートのヴァンパイア(門脇麦)に心開くのだろうが・・・開かないとしたら・・・どうするつもりだ・・・今の処・・・単なるエロ男爵でしかないのだな。
無能力者は能力者に少しは気を遣えよ・・・という本音が少し過ぎているような気がします。
まあ・・・そこが面白いわけだが。
今回も弁護士の美穂(田中美奈子)や・・・ブスなので女性の武器を認めない女子大生(鈴木アメリ)などを軽く翻弄する・・・ある意味、その場しのぎのエロ男爵である。
あんまりやりすぎると・・・「根はいい人」というどんでん返しが成立しなくなるのでは・・・と危惧するのだった。ま・・・キッドが危惧してもどうなるわけじゃないけどね。
というわけで・・・もどかしい気持ちが残るばかりなのでレビューはここまでの予定である。
関連するキッドのブログ→第1話のレビュー
で、『ドラマ10・サイレント・プア・第2回』(NHK総合20140415PM10~)脚本・相良敦子、演出・伊勢田雅也を見た。人助けというのは・・・一種の病気である。善というものが存在しないという立場で考えればすべてが偽善である。どちらかといえば・・・病気という感じでコミュニティソーシャルワーカー里見涼(深田恭子)の活動を描くこのドラマ・・・そうなのか。
「なぜ・・・助けずにはいられないのか」という里見の活力源は・・・どうやら19年前の1995年の出来事と深く関わっているらしい。
里見涼と弟の生死に関わる出来事であり・・・弟は死に・・・涼は生き残った。
場所は・・・神戸・・・。瓦礫の中で燻る火炎。
まだ明言はされていないが阪神淡路大震災にまつわる話であることは間違いないだろう。
2011年の東日本大震災の発生によって災害としては「昔の話」になった「こと」に対して・・・・里見涼の心の傷跡は叛旗を翻すわけである。
「私のことも・・・忘れないで・・・」なのだな。
「忘れること・・・納得すること・・・区切りをつけること」を病的に嫌悪し、恐怖し、わだかまる・・・それが里見涼の異常な福祉活動への情熱となって発露するのである。
これは・・・萌える。
一日24時間・・・福祉のことしか考えない里見涼の行動に何となく抵抗がある・・・社会福祉協議会の職員・原留美(小橋めぐみ)がピックアップされ・・・里見涼に反発を感じつつ・・・自分の担当地区の困窮家庭への援助について・・・応援を頼むという展開である。
その家庭は複雑な問題を抱えていた。
入院治療の必要な糖尿病患者である女は幼い子供を抱えて離婚して実家に戻って来た。
離婚した夫は娘の養育費を滞納である
実家ではリストラされた父親がアルコール依存症になり無収入。
母親は重い心臓病で寝たきりである。
成人した弟は就職活動に失敗して四年前から引きこもりになっている。
問題が多過ぎて・・・途方にくれた女は転居手続きもままならず・・・娘は就学もおぼつかない・・・。
何から手をつけていいかわからない困窮に原留美は茫然となる。
江墨区役所地域福祉課の山倉課長(北村有起哉)は生活保護の手続きを進めるとともに、母親を入院させ、娘を施設で一時保護するという改善案を提案する。
しかし・・・里見涼は病的な直感でそれでは問題の解決にはならないと感じるのだった。
里見涼の「弟への偏愛」は・・・女の弟・光良(渡辺大知)の立ち直りこそが肝心と決めつけるのである。
そのために・・・引きこもった部屋の扉の前で・・・連日連夜の説得を開始する里見涼だった。
今回の白眉は・・・酒が入ると粗暴になるアルコール依存症や・・・家庭内暴力を開始する引きこもりの典型的な行動を排除しているところにある。
女の父親はひたすら虚脱しているアルコール依存症患者であり・・・引きこもりの光良は死んだようにただ引きこもっている。
ものすごく大人しいわけである。
やがて・・・病的な心理から・・・女の弟と・・・自分の弟を比較し始める里見涼。
「光良くん・・・私はあなたのお姉さんがうらやましい・・・だってあなたが出てくることを待つことができるんだもの・・・」
ついに心ほどかれた光良は部屋を出る。
そして・・・裏庭に埋もれていた自転車で出来る仕事を求めるのだった。
そこで・・・里見涼は神戸から東京に脱出してきた頃に自分もやっていた日本における最も底辺の仕事「新聞配達」を推奨するのだった。
その決めつけはやめなさい。明日、新聞じゃないものが配達されたらどうするつもりだ。
なにしろ・・・早起きが苦手の人にはできない仕事なのである。
ついに仕事を始める光良・・・しかし・・・精神的に不安定な光良は・・・父親の病状が悪化し、姪が施設に預けられる事態に対応できずに再び引きこもってしまう。
すると・・・光良の代わりに新聞配達を始める里見涼だった。
「一体・・・何考えてんの・・・」と絶句する原。
しかし・・・すでに里見涼の心の病に感化されている三輪まなか(桜庭ななみ)は告げるのだった。
「あの人は・・・ただ・・・そうせずにはいられないんです」
そこまで言われては社会福祉協議会の職員の立場がないのである。
体当たりで引きこもりの壁を突破する原だった。
「私だって婚活上手くいってないの・・・だから・・・君も就活がんばろう」
「・・・」
「それに里見さんが君を待っている・・・」
窓をあけると雨に打たれた里見涼が自転車とともに立っているのだった。
もちろん・・・里見涼の正体は人魚なので・・・少しくらいずぶ濡れでも平気である・・・おいっ。
冗談はともかくとして・・・里見涼の魂に打たれた光良は働く勇気を取り戻すのである。
雨の中の里見涼よりも・・・新聞配達の方がこわくなかったのだ。
町にはコミュニティソーシャルワーカー里見涼を讃えるカエルの声が響き渡る・・・。
お茶の間はどうかはわからないが・・・ものすごく心がもっていかれるドラマなのである。
次回・・・どんな困窮が待っているのか・・・ワクワクしますな。
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