スキップしたくなるくらい魂を揺さぶってくる女(中西美帆)と援助交際中のおっさんみたいな女(小泉今日子)
金太郎飴のようなドラマだよな。
ポキンと折っても金太郎・・・か。
どっから見ても見ることができるという。
何があっても・・・そろそろ・・・二人がイチャイチャっていうか・・・口喧嘩を始めるぞと思えるという。
そうすると・・・いろいろなことがどうでもよくなってくるという。
昔、ひどい目にあった男に未練たらたらだったり、美女に最初からお友達になりたいって言われたり・・・そういう惨めな女と惨めな男がとりあえず言いたいことを言ったり言いかけたりなんだかんだと睦みあう・・・。
幸せってなんだっけ・・・こんなことだったっけ・・・という感じである。
凄いな、おい。
で、『続・最後から二番目の恋・第2回』(フジテレビ20140424PM10~)脚本・岡田惠和、演出・宮本理江子を見た。「天使」や「天国」が付くドラマは当たらないという定説があるかどうかは別として、脚本家は「JNN50周年記念スペシャルドラマ」である「天国で君に逢えたら」(2009年・・・二宮和也・井上真央共演)の脚本を担当して視聴率*9.3%を記録している。まあ・・・メモリアルな作品としては微妙な数字だよな。天国では最近では昼ドラマ「天国の恋」(2013年)があったがまあ・・・ヒットしたとは言えない。奥菜恵と藤原竜也の「天国のKiss」(1999年)が平均視聴率*7.8%、佐藤浩市・本上まなみの「天国への階段」(2002年)が平均視聴率*7.2%・・・このあたりがアレだったかなあ・・・松岡昌宏の「天国に一番近い男」(1999年)は平均視聴率13.4%でそこそこだった。1999年には観月ありさの「天使のお仕事」があって平均視聴率8.3%である。20世紀の終りに天国や天使は苦戦していたのだな。観月ありさは「天使のわけまえ」(2010年)で平均視聴率*6.8%を記録している。堂本光一と藤井フミヤの「天使が消えた街」(2000年)には内田有紀が出演している。酒井法子もな。まあ・・・遡れば萩原健一と水谷豊の「傷だらけの天使」(1974年)とか沖雅也と多岐川裕美の「俺たちは天使だ!」(1979年)とか伝説の作品もあるけどな。去年のクリスマスにはももいろクローバーZの「天使とジャンプ」があったっけ・・・。
まあ・・・そういうわけで「天使の結婚」は企画会議でダメ出しされる可能性はある。「天使の血痕」はもっとダメだと思うがな。・・・温めていたのに・・・。
天使である真平(坂口憲二)は金太郎こと大橋知美(佐津川愛美)との結婚を前に「天使」(淋しい女性のための性的サービスを提供するボランティア)を廃業すると和平(中井貴一)に打ち明ける。
しかし・・・真平が天使であることに悩んだ知美は「天使である真平」を受け止める「愛」に到達するのだが・・・それはどうかなとお茶の間の心の汚れた人々の首をかしげさせるのだった。
一方、天使から一番遠い男、広行(浅野和之)を尾行した典子(飯島直子)は夫が浮気相手との愛の巣を確保するために西口不動産に通っていると勘繰るが・・・広行が捜しているのは妻と子供と暮らす一戸建てだった。
典子は・・・「疑って悪かった・・・」と反省するのだが・・・。
どう見ても広行の目当ては・・・西口不動産の職員(中西美帆)と過ごす一時だと思われ・・・。
「50代のセックス特集記事」のある週刊誌を自宅に持ち帰ることのできない自意識過剰な小心者・・・和平はさらに自意識過剰な前市長の未亡人で現・市長の伊佐山良子(柴田理恵)から「恋愛対象ではない」と釘を刺されるのだった。
お茶の間の感情移入の激しい男性陣が全員失神したと思われる。
もちろん・・・48歳の吉野千明(小泉今日子)のひざ上ミニスカートも絶対許せない男性もいるかもしれない。
千明の前に金も家もない昔の恋人・高山涼太(加瀬亮)が現れたわけだが・・・そのエピソードはふってひくの連続である。再会した後・・・二人で焼き肉を食べた後・・・鎌倉にやってきた後・・・と順番に隠しておいて・・・「何があったのか」を千明に語らせるというくりかえしを行っている。そのあげくに・・・「ごめん、無理」と千明の元を去った涼太の「無理の理由」をこれ以上なくくどいくらいにあれこれ膨らませておいて・・・結局、明かさないという高度な技術である。お茶の間に「言わないのかよ・・・ふざけんな」と言わせない超絶技巧だな。
千明に一途な万理子(内田有紀)はスマホでチョチョチョチョチョを復活させながら・・・千明のアドバイスをメモし、執筆中の脚本「離婚の条件」を訂正するのだが・・・一方で賞金500万円の脚本コンテスト「JMT新人シナリオ大賞」に応募するという野望を宣言する。第四回を迎えるコンテストだが・・・その第一回の受賞者が・・・「絶望の国の恋人たち」を書いた高山涼太なのであった。
路頭に迷い千明の家に転がり込んだ涼太は一体どういうつもりなのか・・・まったく明かされないのだった。
まあ・・・千明が「昔の恋を思い出して着たマリンルック」を・・・「ものもちがいい」とか・・・哀愁の鎌倉生活を・・・「老けて隠居」とか・・・無神経なほどの毒を吐きまくっている以上・・・とてもいい感じにはならなさそうなわけだが・・・。
一方で・・・挨拶代わりにアイスクリームを落す・・・えりな(白本彩奈)のボーイフレンドの母親・・・原田薫子(長谷川京子)に「異性の友人が欲しい」と言われて応ずる真平。
「男の人と友達になったことがない」というのを言いかえると「男の人はみんな私に恋をしてしまう」ということだ。
もちろん・・・女の人には「たまったもんじゃないわ」と思われるタイプなのである。
まあ・・・キョンキョンも深キョンも可愛いが・・・ハセキョンも可愛いということなのだな。
そして、三井さん(久保田磨希)は柔らかい。
ついでにゆかりさん(広山詞葉)は訳知りだ。
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