今宵もながれくるTennessee waltz!街角救助隊出動せよ!!(桜庭ななみ)
17年間の軌跡をふりかえる深夜のNHK・・・。
遡上して行くので引退曲で合流してくる古のメンバーたち。
そしてデビュー曲で消えていく。
時間旅行感が半端ないな・・・。
いや・・・モー娘。の話ですけど。
そして・・・火曜日10時は感傷を許さない仁義なき戦い勃発中である。
「サイレントプア」・・・・・・・・・*6.3%↘*5.3%↘*4.4%
「プラック・プレジデント」・・・・*8.3%↗*8.4%↘*8.0%
「なるようになるさ」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・*9.4%
あえて*印を拾いにきてるのか。
頑張れ・・・CSW(コミュニティソーシャルワーカー)、裏番組に負けるな里見涼(深田恭子)・・・。
モ娘。よりも一年早くデビューして未だに君臨する・・・トップ怪物アイドルは君だから。
で、『ドラマ10・サイレント・プア・第4回』(NHK総合20140429PM10~)脚本・相良敦子、演出・伊勢田雅也を見た。コミュニティーの話なので・・・一話完結のスタイルを取りながら住民たちは消去されずに再登場する。貧困救済ネットワークという綺麗事の話なので登場人物たちが継続されて行くのはリアルさを醸しだす要素になっている。今回は里見病(困窮する人々を放置しておけない病)に感染した三輪まなか(桜庭ななみ)がさらに感染を広げ、新保佳苗(横田美紀)も善人化してしまう。こうなると、江墨区社会福祉協議会地域福祉課では沢木郁子(押元奈緒子)が、江墨区役所地域福祉課では水澤純子(山口紗弥加)が「必要以上の仕事はしない、問題には真剣にとりくまない、沈没しそうな時は真っ先に脱出的な邪心に満ちた抵抗勢力」としてもっと毒を吐いてもらいたいよね。
心に穴があいた里見涼・・・1995年の阪神淡路大震災で瓦礫に埋もれた弟・光(馬渕誉)を残し・・・一人で脱出した少女時代(山田萌々香)の記憶が涼を燃えさかる炎と暗闇に閉じ込めていのだった。
だから・・・涼はもう誰も見捨てることができないのである。
今日も「助けを求めている人の声が聴こえようが聴こえまいが助けて助けて助けまくる」里見涼の活躍は24時間体制で実行されるのだった・・・死ぬぞ。
かってのゴミ屋敷の女主人・江田房枝(香川京子)に新たなる魔手が忍びよっていた。
あらたにツインテール香苗とユニットを結成したまなかは・・・区内に浸透してきたゴキブリのようなリフォーム詐偽グループの情報を入手したのだった。
まあ・・・内装業者も・・・不景気で必死なわけだが・・・。
しかし、それはそれで、これはこれである。
まなかと香苗は警戒を強めるが・・・時すでにおそく・・・房枝は息子の知人を名乗る甘いマスクのリフォーム業者の触手にからめ捕られていたのだった。
一人暮らしの淋しさに付け込まれたのだった。
「こうなったら・・・本体をつぶすしかない・・・」と涼は詐偽グループの摘発をまなか&香苗に命じる・・・いや、それは警察の仕事ですから。
「そんなこと言ってたら助けられるものを助けられない」
ある意味・・・CSWはブラック企業体質です。
しかし・・・その最中に・・・里見涼の同志である民生委員の石田敬子(坂井真紀)の家庭で問題が発生する。
幼い頃に生き別れになっていた敬子の母・敏子(左時枝)が認知症を発症したために・・・一緒に暮らし始めた石田家だったが・・・敏子の症状が悪化し、妄想や徘徊を開始したのだった。
失くしてもいないサイフを失くしたと主張し・・・娘の顔を時々、忘れてしまい・・・記憶が混乱する敏子。
敬子は幼い頃に家族を捨てて男と出奔した母に対してわだかまりを抱えながら・・・母の狂態に不安を抱くのだった。
複雑な過去を持つ母と娘の同居に賛同した涼に愚痴をこぼす敬子。
「本当にこれでよかったのか・・・今は心が揺れているの」
「揺れちゃだめ・・・家族は一緒にいるのが一番なんだもの」
姥捨て山とか・・安楽死とかは辞書にない涼だった。
しかし・・・ついに敏子の認知症は新たなステージに突入し・・・孫である敬子の娘を連れたまま消息不明になってしまうのだった。
「あの子にもしものことがあったら・・・」・・・蒼白になる敬子。
涼は救済ネットワークに敏子と敬子の娘の情報をリークし・・・街をあげて捜索態勢に突入するのだった。
「個人情報保護なんてくそくらえです」
しかし・・・行方をつかませない・・・敏子。首から発信器ぶらさげておけばいいのに・・・。
眠れない夜を過ごす・・・涼と仲間たち。
「昔の記憶に沿って行動しているかも・・・」と涼は敬子の幼稚園を探索する。
しかし・・・そこにはすでに敬子が先着していた。
私はワルツを踊っていた
そこへ悪い男が現れて
愛しい人を攫っていった
今も胸を疼かせる
美しいテネシーワルツの調べ・・・
敬子は幼い頃、母が歌っていた歌を怨みを込めて口ずさむのだった。
一人カラオケでストレスを発散する涼の信者の一人、原留美(小橋めぐみ)もカラオケ店で目を光らせる。
そして・・・早朝。
涼によって引きこもりを脱した新聞配達員の郷田光良(渡辺大知)は幻影の江墨区を走る都電の停留所で・・・敬子の娘・愛用のぬいぐるみを発見するのだった。
「都電・・・」
キーワードによって蘇る敬子の追憶。
「母が家出する時に・・・私を連れて都電に乗ったわ・・・」
涼と敬子は自転車で路線周辺の捜索を開始する・・・そして敏子と敬子の娘を線路沿いのスペースで発見する。
敏子は若い頃の記憶に縛られ・・・敬子を捨てて男の元へ走る過去を再現していたのだった。
「ごめんね・・・私は・・・行くしかないの・・・さよなら・・・さよなら」
茫然と立ちすくむ敬子。
たちまち幼女モードになった涼は敬子に代わって叫ぶのだった。
「いかないで・・・私を捨てないで・・・」
思わず振り返り・・・大人になった敬子を発見すめ敏子。
混乱する敏子の記憶。
あの人が待っているのに。
敬子が大人になっている。
敬子がお母さんになっている。
あの人なんてもういない。
私に孫娘がいる。
私は何をしているのか。
ああ・・・私は恥ずかしいことをしている。
いやだ・・・鬱になる。
母親の戸惑いをすべて察した敬子は手を差し伸べる。
「お母さん・・・」
「ごめんね」
「私の手をにぎって・・・」
「ごめんね」
「もう・・・離さないで・・・」
女たちは泣いた。
あの手この手を駆使してついに警察にリフォーム詐偽グループを摘発させたまなか&香苗は房枝にお説教をするのだった。
「危なく騙されるところだったんですよ」
「注意しなきゃダメじゃないですか」
「騙されてもいいと思ったのよ・・・だって・・・あの人ったら死んでる息子が生きてるみたいなことを言って・・・騙すつもりならもっと下調べしなさいよって話なの。でも・・・なんだか息子が生きているような気分になって・・・夢のためにお金を払ってもいいかなって」
「何・・・ホストクラブにいれこんだ女みたいなこと言ってんです」
「騙されていいことなんて一つもありませんよ」
「はい・・・もう・・・息子のことは卒業しないとね・・・あなたたちみたいに本気で心配してくれる人がいるんだから・・・」
女たちは笑うのだった。
赤飯の得意な房枝は近所の主婦の片平祐美(中島ひろ子)と無料宅配弁当のボランティアをする。配達を担当するのは郷田光良である。貧困ネットホワークの相互扶助による再生は進んでいるのだった。
地域福祉課の山倉課長(北村有起哉)もすっかり涼に洗脳され・・・徘徊捜査網の確立を約束するのだった。
課長補佐の水澤純子(山口紗弥加)は思わず舌打ちをするのだった。
だが・・・ヒーローの涼も家に戻れば悩める子羊である。
祖父の一郎(米倉斉加年)は娘の幸子(市毛良枝)の身を案じて・・・孫娘の涼に意見する。
「お前が・・・あの日のことを秘密にしたままだと・・・お前の母親はずっと苦しむんだ・・・いい加減・・・あの日・・・何が起ったのか・・・話してやってくれ」
しかし・・・涼にはそれが最も困難なのだった。
弟を見捨てて自分だけが助かったことを・・・その場に不在だった母親に打ち明ける・・・。
その恐ろしさに立ちすくむ涼なのである。
弟の身体を焼きつくした地獄の業火は・・・涼の胸の内でまだ燃えているのだから・・・。
美しいスキャンダルは・・・秘すが花なのである。
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