家畜と奴隷どっちにする?(椎名桔平)選べんわっ(尾野真千子)そこに愛はありますか(三浦翔平)
家畜より・・・奴隷だよな・・・人間だもの。
奴隷なら滅多に食べられないよね。
・・・選ぶのか・・・。
愛の奴隷はあっても・・・愛の家畜はあまりないよな。
いや・・・家畜あつかいもなかなか・・・。
それはあんたが変態だからだろう・・・。
奴隷だろうと、家畜だろうと・・・人間としてのプライドを忘れなければな。
言ってる意味がわからねえよ。
今回はスマートな演出。
極端に軽くなるんだよな。
まあ・・・三人の演出家の個性が出て面白いとも言えます。
株券偽造したら・・・本物とすり替えると完璧だよな。
それだと窃盗がつくじゃないか。
いや・・・もう・・・なんでもありだろう、このフィールドは。
ある意味、「麻雀放浪記」の死ぬまで終わらないゲームみたいな。
で、『極悪がんぼ・第6回』(フジテレビ20140519PM9~)原作・田島隆・東風孝広、脚本・いずみ吉紘、演出・石井祐介を見た。刑法第162条で「行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造し、又は変造した者は、3月以上10年以下の懲役に処する」のが有価証券偽造等罪である。この場合、真矢樫キリコ(仲里依紗)が罪に問われる。刑法第163条で「偽造若しくは変造の有価証券又は虚偽の記入がある有価証券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者は、3月以上10年以下の懲役に処する」のが偽造有価証券行使等罪である。神崎薫(尾野真千子)はこの罪に問われるが・・・あくまでそれは日本国の話である。ここは地の果て金暮市(フィクション)なのでなんでもありなのだった。
小清水経営コンサルタントの看板料を冬月啓(椎名桔平)に立て替えてもらった薫は・・・借金の返済に追われるのだった。
そんな・・・薫に・・・仕事を与える冬月だった。
「ありがとうございます」
「奴隷は・・・生かさず殺さずだ」
「・・・」
顧客の巻上金融社長(宇梶剛士)から投遣警備保障社長(今井雅之)の借金取り立ての依頼を受けた冬月は・・・借金の担保として・・・投遣警備保障の株券60株を入手する。
冬月はそれを善意の第三者である薫に渡し、大株主として株主総会の開くように要求させるのだった。
投遣警備保障の総株数は200株。
現在は60株なので30%を保有しているわけだが・・・冬月は他の株を入手し、会社の乗っ取りを計画しているのである。
早速・・・薫は投遣警備保障に乗り込むが・・・冬月から撤退命令が下るのだった。
巻上金融社長から・・・投遣警備保障のバックに警察幹部がついているという情報を得たからであった。
伊集院刑事から関連情報を聞き出す冬月。
黒幕は・・・かって汚職を摘発されそうになり・・・先手を打って冬月を冤罪の罠にはめた犬神(國村隼)だった。冬月は警察を追われ、犬神は金暮県警幹部に昇進していたのだ。
道路工事等の警備を行政指導の名目でペーパーカンパニーに誘導し、投遣警備保障などの下請けに発注することで中間搾取をするシステムである。
もちろん、汚職であるが・・・犬神を摘発する浄化力は金暮県警にはないらしい。
冬月にとって犬神はうかつに手が出せない相手だった。
中止命令に不満を感じる薫。
腐れ外道(三浦翔平)とともに再び投遣警備保障に乗り込み、仕事を続けようとする。
しかし、投遣社長に泣きつかれた犬神が強権を発動し、小清水経営コンサルタントは警察の手入れを受ける羽目になる。
命令を無視した薫を鉄拳制裁する冬月。
「奴隷は主人に忠実であれ」
「・・・」
だが・・・小清水所長(小林薫)は薫にシャトーブリアンのメダリオンカット・ステーキを振舞って・・・冬月と犬神の因縁を話し・・・薫に冬月の手助けを示唆するのだった。
薫は冬月を慕うキリコと協力して株券の偽造に踏み切るのだった。
人質として無価値=愛されていない腐れ外道が拘束されている投遣警備保障に偽造株券を持って乗り込む薫。
腐れ外道・・・60株
薫・・・・・・・・100株(偽造)
投遣・・・・・・100株
その他・・・・40株
しかし・・・投遣の株は偽造株と通し番号が同じなので相殺され・・・。
腐れ外道・・・60株(60%)
その他・・・・・40株(40%)
腐れ外道が筆頭株主となり、投遣社長は解任され、薫の乗っ取りは成功する。
もう・・・なんでもありである。
「俺が社長か・・・」と先輩のホストCLUB騎士団(ナイツ)を経営する諸子氏武(綾小路翔)に憧れる腐れ外道は思わず呟く。
「アホかお前は奴隷じゃ」と毒づく薫だった。
一方でリベンジに燃える冬月は密かに調査を進め・・・政界進出を目論む犬神が献金している政治家の蟹股歩(浜田晃)の秘書(山本浩司)に接近する。
犬神と蟹股との癒着の暴露の抑止と引き換えに・・・犬神とペーパーカンパニーの関係についての証言を得る冬月だった。
ペーパーカンパニーから犬神への送金と薫が手に入れた投遣警備保障からペーパーカンパニーの送金・・・双方の資料を押さえた冬月は犬神に迫る。
「なんだ・・・私を告発するつもりか」
「そんなことをしても一銭にもなりませんよ・・・ペーパーカンパニーの権利をいただいて・・・あなたを食うだけです」
「私は君の家畜になるわけか」
「ええ・・・豚は太らせて食えっていいますからねえ」
薫もようやく・・・「悪を野放しにするのか」とは言わなくなった。
なにしろ・・・薫本人がすでに完全な犯罪者なのである。
薫と冬月の前に所長が現れる。
「投遣警備保障は私にくださいね・・・欲しがっている人がいるんですよ」
「はい・・・」と冬月。
「ええっ・・・私の取り分・・・」と薫。
「ちゃんとやるから・・・黙ってろ」と冬月。
所長はにこやかに去って行く。
「俺たちもな・・・あの人の家畜なんだよ」と冬月。
「生かさず・・・殺さずですか」と薫。
「そして・・・いつか・・・食われちまうんだ」
それが闇の食物連鎖なのだった。
所長→冬月→薫→腐れ外道なのである。
関連するキッドのブログ→第5話のレビュー
| 固定リンク
コメント