未亡人と男鰥夫が棲む街でちょっと期待しちゃう女(小泉今日子)
ふう・・・久しぶりに再現性高めをやったら・・・一瞬、寝落ちしてしまい・・・手首を下敷きにして熟睡したら・・・これは・・・捻挫系の鈍痛・・・湿布である。
そして・・・木曜日なのに「なでしこ中継」のために変則なオンエア体制である。
深夜には木南晴夏の「リアル脱出ゲームTV」があるわけだが・・・こういうのがもう全然面白くないお年頃なんだなあ。
一方、「MOZU」はようやく佳境であり・・・これぞハードボイルドな展開・・・ハードボイルドを誤解している人はこの殺伐感に引くのではないかと心配する。
まあ・・・一部愛好家は喜々として堪能である。
やはり・・・内出血でふくれあがった瞼はハードボイルドの基本でございますな。
落下した場所には突起物があって続々と刺殺されるくらいがいいよね。
そういう世界とは無縁のように見えて心がズタズタになるハードボイルドなこのドラマ・・・。
素晴らしい・・・。
で、『続・最後から二番目の恋・第4回』(フジテレビ20140508PM10~)脚本・岡田惠和、演出・加藤裕将を見た。吉野千明(小泉今日子)は高山涼太(加瀬亮)を元カレと表現するのだが・・・高山涼太は吉野千明と自分が恋愛関係にあったとは思っていないわけである。ここがポイントなんだなあ。しかし、小泉今日子が演じているのでとてもそうは見えないというのが一種のマジックである。この残酷な構図が・・・なんだかほのぼのしたムードを漂わせるという・・・ものすごい展開なのだった。
ひだまりの吉野家・・・「再会したら・・・すごくいい女になっていた」と涼太に囁かれて・・・勘違いのボルテージが高まる千明。
そこに凶悪な野獣・典子(飯島直子)と着ぶくれた子猫・万理子(内田有紀)という姉妹の獣が乱入し・・・千明の恋心は宙吊りとなる。サスペンスである。
貴重な元カレを「リサイクル」だの「シェア」だの言い出した典子から・・・虎の子を隠すために・・・涼太先生と万里子先生を家から撤退させる千明。
そして・・・1シーズンやっていたとは思えない典子の衝撃の告白。
「処女で結婚して・・・男性体験は夫ただ一人」である。
恐ろしい事実に呼吸困難になる千明だった。
「男に出来心があるように女にも出来心がある」理論で・・・典子を退治する千明。
機嫌を直した典子は帰宅するのだった。
しかし・・・典子の怒りを惧れた広行(浅野和之)は最後の逢瀬を楽しむために西口不動産の女しおり(中西美帆)に別れを告げに出向いているのだった。
そして・・・広行に下心を吐露された西口不動産のしおりは・・・「関係をつづけましょう」と意外なことを言い出す。もちろん・・・それが恋愛関係の継続を意味することは絶対ないと思われるが・・・広行はすっかりその気になるのだった。
一方・・・心に恋愛の灯が再点灯した千明は・・・街で勝負下着をルンルンで購入する。
ハードボイルドだなあ・・・。
蕎麦教室で・・・美しい未亡人・薫子(長谷川京子)と蕎麦打ちデートを楽しんでいる和平(中井貴一)は「あくまで友人」を強調された上に・・・薫子が天使の真平(坂口憲二)と遭遇したことを知り・・・ちょっとブルーな気分になるのだった。
しかも・・・薫子はすっきりしたらしい。
千明に家を追い出された涼太と万里子は・・・「新作ドラマの脚本」のネタを求めて鎌倉のデート・コースに繰り出すのだった。
「深海魚が好きなの・・・」
「生まれ変わったら深海魚になりたいです」
海底を覗きこむ二人はおそろいの猫背に・・・。
スリリングである。
真平と大橋知美(佐津川愛美)が結婚式の打ち合わせをする喫茶「ナガクラ」には続々と人々が集う。
時を越えて「悪夢ちゃん」の小学生から中学生に転生した長倉えりな(白本彩奈)は「思春期」を爆発させて・・・蕎麦デートから帰宅した父親にいろいろと難癖をつけるのだった。
一方・・・和平は真平と薫子が「やったのか・・・やらなかったのか」で頭がいっぱいである。
そこへ暇を持て余した典子。下着を買い終わった千明などが続々と集結する。
そして・・・ついには・・・薫子が突入。
真平の「天使復帰」の真偽が問われるのだった。
「握手してもらっただけ」
「握手しただけ」
「兄です」
「弟です」
「便秘がすっきりしたのよ」
「やっちまったな」
「天使はもうやめました」
「ええ~せっかく決意したのに」
「ファンキーだったねえ」
「あ・・・結婚式の打ち合わせの時間だ」
「・・・」
いろいろとホラーである。
こうして・・・鎌倉の休日は終わって行くわけである。
自室に籠った原田蒼太(中島凱斗)とえりなの中学生男女がどんな勉強をしたのかは神のみぞ知るのだった。
そして・・・万里子は涼太と車内で接触して再び鼻出血である。
「精神は千明様に捧げていますが・・・置き去りされた肉体が反応しているのでどうかお気になさらずに・・・」
「僕は書いてみたいドラマがあります・・・それを書いてみてもいいですか」
「ぜひ・・・お書きください」
ハードボイルドだど・・・。
仄かな恋を薫子に抱く和平を・・・上位から慰めるために酒の席に誘う千明。
なにしろ・・・千明は昔の男から「いい女になっていた」と言われた女なのである。
「慰めてます」
「慰められます」
夜更け・・・暗闇に潜む万里子はショッキング。
帰宅した和平は悲鳴をあげる。
「どうしたんだ・・・」
「お兄さんは・・・肉体だけの恋愛をしたことがありますか・・・」
「ええ・・・ないよ」
「ですよね」
「・・・」
続いて帰宅した真平は何か言いかけてやめるミステリーである。
基本・・・ミスリードです。
一方・・・クライマックス。
執筆に励む昔の男を愛おしげに見守る千明。
今夜は・・・勝負下着着用済みである。
しかし・・・「男と女の壁を越えて・・・よくしてくれた恩に報いる」と爆弾を投下する涼太だった。
男と女の壁を越えて・・・。
男と女の壁を越えて・・・。
男と女の壁を越えたら・・・もはや男と女ではないのである。
「期待しちゃったじゃん・・・」
勝負下着は虚しく千明の身を包むのだった。
もはやバイオレンスである。
しみじみと恐ろしい・・・部下である和平に対する伊佐山市長(柴田理恵)の態度。
和平が選んだブルーを身にまとった伊佐山市長は背後に迫るゾンビの如く・・・。
未亡人キラーに迫りくるのだった。
そして・・・正体不明の女・薫子は・・・非礼をわびる和平に対して・・・。
「セックスフレンドを前提にした友情を温めよう」と宣言するのだった。
和平は眩暈を感じる。
サイコである。
そして・・・修羅場となっている製作期間が超ショートなJMTテレビ・ドラマ班。
キャスティングは難航中だが・・・なんとか演出家が決まりかける。
先立つものは脚本である。
そして・・・ついに仕上がる涼太の第一稿・・・。
だが・・・涼太が背水の陣で乾坤一擲で渾身の一作は・・・千明がこれまで読んだ脚本の中で・・・一番つまらないという・・・。
恐ろしい恐ろしい恐ろしい展開なのである。
よどみないなあ・・・。
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