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2014年6月22日 (日)

好きだ!(福士蒼汰)好きだよ(有村架純)小中高東大一貫カップル誕生!!(二宮和也)

そこかっ。

まあ、・・・美少女だからひどい目にあうことが多いドラマの世界において・・・たまには幸せになってもらいたいよね。

奇跡の(木)有村架純(金)桐谷美玲(土)有村架純(日)桐谷美鈴という展開で・・・。

(木)「MOZU」ジャーナリストの有村架純→拷問の末の凌辱死

(金)「死神くん」カラスの桐谷美玲→無能な主人公により連帯責任で存在消滅

(日)「軍師官兵衛」荒木村重の妻の桐谷美玲→無能な夫のために成敗され晒し首

・・・という無残な末路の連続である。

ここで・・・有村架純がヒロインとして幼馴染のハートをゲットした上に東大生になるというハッピーがあって救われた気持ちがします。

まあ・・・ここはいつもそうだけどな。

基本、争いごとが嫌いな人が勝負にこだわってみた・・・と言う感じてすかね。

結局、勝ちとか負けとかどうでも良い感じに仕上がってますけどね。

勝負とか敵味方とかが苦手な人は多いからなあ。

まあ・・・競技場では自分以外、みんな敵だけどな。

チーム・プレーでもか。

味方に足を引っ張られるのが基本じゃないか。

ああ。

で、『弱くても勝てます 〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜・最終回(全11話)』(日本テレビ20140621PM9~)原作・高橋秀実、脚本・倉持裕、演出・菅原伸太郎を見た。小さな小さな世界の話である。高校生の部活動の話なのである。教室があって、部室がある。練習場があったりなかったりする。時には他校との交流や、競技会への参加がある。地区予選があり、時には全国大会がある。そういう中で野球部はある意味、特殊かもしれない。何と言っても目指す場所として甲子園大会がある。そこまで行くとテレビやラジオで全国中継である。サッカーやバレーボールがこれに準ずるだろうか。「国立競技場」とか「代々木体育館のセンターコート」とかがあるからな。テレビは多チャンネル化されて結構マイナーな競技も中継されたりするが・・・注目度は全然違う。吹奏楽部とか合唱部とか書道部とは別次元である。柔道や剣道というかっての国技でさえも地味だ。「甲子園」のある野球部は特別な部活動と言えるかもしれない。

しかし・・・半分の学校は地区予選の初戦で姿を消すのである。二回戦ではさらに半分が姿を消す。特別な「甲子園」も特別だからこそ遠い存在なのである。

しかし・・・甲子園に行く学校よりも・・・行けない学校が大半である以上・・・そこに大衆性があるわけである。

今回は・・・そのような大衆の中から・・・偏差値の高い学校がチョイスされているわけだ。

ある意味・・・物凄い矛盾である。

こういう矛盾は・・・創作にはつきものなのだ。

珍しくなければ面白くない、わかりにくいと面白くない。

わかりやすい珍しさ・・・このありえないものを人々は求めてくるんだなあ。

頭がいいけど普通の少年少女が野球は下手だけど頑張る姿は清々しい・・・そういうお茶の間の理解がどれほどあったのか・・・不安な気持ちになる。

なにしろ・・・最後の夏が終わった野球部の三年生が図書館が語りあう内容が・・・。

「さすが・・・赤岩・・・全部A判定かっ」

エース赤岩(福士蒼汰)の模試の合否判定の話である。

東大 A

一橋 A

早稲田 A

慶応 A

合格確率は限りなく100%に近いのだった。

「私なんか東大Bだよ」

とマネージヤーの柚子(有村架純)・・・。

「僕も・・・」

とキャプテン江波戸(山﨑賢人)・・・。

もちろん・・・二人ともそれ以外はAなのだ。

夏まで野球ばっかりやっていたのにである。

このままでは全国の受験生の神経を逆なでするとばかりに・・・天下御免の無敵男・岡留(間宮祥太朗)は・・・。

「むひょおっ」と叫ぶのだった。

東大 E

一橋 D

早稲田 D

慶応 D

お茶の間の親近感は大切である。

小さな世界の住人である喫茶店「サザンウインド」オーナーの楓(薬師丸ひろ子)は・・青志(二宮和也)が小田原城徳高校の監督を辞することに納得が行かない。

なにしろ・・・連戦連敗だった城徳高校に勝利をもたらした奇跡の監督なのである。

だが・・・高校時代の忘れものをすでに取りかえした青志の決意は固い。

青志は・・・高校野球部の監督よりも・・・生物学の研究者として成すべきことがあるのである。

なにしろ・・・東大が待っているのだ。

これで母校の野球部に残るようでは「男どアホウ甲子園」である。なんのこっちゃ。

同棲中の現地妻・利根璃子(麻生久美子)も気が気ではないのだが・・・。

主人公設定的には・・・最初に研究ありきで・・・たまたま野球で・・・女性関係にはほとんど興味がないわけである。

ほとんど冷たいと言っていい・・・青志に・・・大人の意地で生温かく接する年上の女なのだった。

まあ・・・東京まで押し掛けて行ってもそれなりにつきあってくれそうな青志だった。

基本、女なんてどうでもいい感じのキャラクターだからな。

きっと、楓や柚子が迫ってきても対応はするが・・・だからといって愛とかはよくわからない鬼畜な感じが漂う主人公なのだった。

それは・・・お前が悪魔だからだろう。

やがて・・・秋から冬へと季節は過ぎゆく。

卒業の気配が漂う・・・帰り道。

海辺のピッチング練習場で・・・ストライクがとれたら告白しようと考える赤岩。

「私・・・もう帰るよ」

「もうちょっと待って・・・」

「いい加減・・・うざいと思ってるんでしょ・・・小中高と一緒の幼馴染なんて・・・東大は不合格になればいいと思ってるんでしょ」

ストライクである。

「好きだ」

「え・・・」

カップル誕生だった。

特撮ヒーローと昼メロのヒロインが・・・朝ドラヒロインの恋人と母だったり、宇宙人同士なのに地球人に負けたりする紆余曲折あって・・・ついに結ばれるという長編恋愛巨編完結なのだった。

そして・・・たちまち大晦日なのだった。

受験生にとっては恐ろしい時計の進み方である。この間、春だったのにもう受験直前になっているのだよ・・・。

カップル誕生に・・・遊びに来た退学者・亀沢(本郷奏多)は叫ぶのだった。

「こっちは家業を手伝っているのに・・・お前らときたら・・・何やってんだ」

仲間に祝福される息子に親馬鹿の赤岩晴敏(光石研)は目を細める。

そして・・・一夜明けると・・・卒業式なのである。

早い、早すぎるぞ・・・時の流れ・・・。

三年生の受験勝負の結果・・・。

東大野球部進学・・・赤岩、柚子、江波戸、亀沢。

早稲田野球部進学・・・白尾(中島裕翔)・・・やはり、柚子・赤岩のカップル成立が・・・。

岡留・・・浪人。

野球部から東大生が四人も・・・。

「野球部に入って東大に進学しよう」で来年、部員確保できるだろう・・・。

残された部員は・・・。

柚子のストーカー志方(桜田通)

特命戦隊ゴーバスターズのレッドバスターの樫山(鈴木勝大)・・・。

利根璃子好きの牛丸(栁俊太郎)・・・。

堂東学院高校のエースの弟・光安(平岡拓真)・・・。

メガネのライト伊勢田(阿久津愼太郎)の五人。

前途多難確実の城徳野球部だった。

その上に監督が・・・増本信樹(荒川良々)なのだった・・・。

そして・・・卒業式の後で・・・部室に全員集合。

青志は部員たちの一人一人に声をかけ・・・涙にくれる。

「柚子・・・野球部に誘ってくれてありがとう」

「監督になってくれてありがとうございました」

全員、泣きすぎである。

そして・・・お別れ野球紅白試合が開催されるのだった。

三条校長(笹野高史)や何故か、堂東の峠監督(川原和久)も借り出される。「相棒」のシーズン・オフだからか。

(紅組) 

青志

柚子 

増本部長 

三条校長 

白尾 

岡留 

牛丸 

江波戸 

伊勢田

(白組) 

 

赤岩 

赤岩(父) 

樫山 

亀沢 

志方 

光安 

利根 

青志はエース赤岩と投げ合うのだった。

青春・・・夢と希望のパレードの終焉である。

一人・・・グラウンドに残った青志の前に・・・谷内田健太郎(市川海老蔵)が現れる。

「君に・・・アウトを贈りに来たよ・・・」

「・・・」

プロ野球のコーチと東大の研究生・・・。

野球を通じて・・・敵味方を越えた絆が芽生えた二人だった。

「肩は大丈夫なのか」

「心配だったら・・・しっかりキャッチしてくれ」

キャッチボールという名の愛のしごきが始るのだった。

若さゆえに吐いた言葉。

若さゆえに傷ついた心。

二人は・・・お互いを思いあう。

白球はミットに吸い込まれる。

小さな小さな世界に永遠が見えます。

関連するキッドのブログ→第10話のレビュー

シナリオに沿ったレビューをお望みの方はコチラへ→くう様の弱くても勝てます

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コメント

たびたびお邪魔します。昨夜、「死神くん」にコメントを入れた者です。名前を付け忘れました、すみません。
お返事ありがとうございました。すごく嬉しかったです!

学園ドラマでは、一人だけメガネの秀才くんが居たりしますが、全員が偏差値が高いとなると、表現が難しいのかもしれませんね…。
私は、5話?で亀沢君が退学してしまう時、青志がヒンヤリした人に見えてしまい、軽く恐怖をおぼえました(笑)
脚本では、苦学生・亀沢君と、野球を挫折した青志を結び付けよう~としてましたが、それ次元がぜんぜん違うでしょ!!なんて思い、私がこのドラマを挫折…。
死神くんで大喜びしといて、そんな突っ込み入れられる身分じゃないですが、うーん。

でも、最終回は見なきゃ、と見てみたら、亀沢君ニコニコみんなと一緒にいたので、よかったよかった。やっぱり5話以降も見れば良かったです。

最終回のキッド様のレビュー素晴らしいです。もう最高です。全員、泣きすぎ…でしたね。微笑ましいと同時に、なんかおかしくて…
ほのぼのした可愛いドラマでしたね。

長々と失礼しました。

投稿: なつ | 2014年6月22日 (日) 20時49分

カイブツクンノトモダチハ?~なつ様、いらっしゃいませ~ヒロシクンデス

連夜のお運びありがとうございます。
お名前を伺うことができてうれしゅう存じます。
よろしくお付き合いください。

まあ、今回は伊勢田くんをメガネ。
牛丸くんをワカメで差別化しておりました。
キャプテン、スケジュール、エースの弟の三人は
なかなか見分けがつかなかったものでございます。

青志は基本的にクールですよね。
もちろん・・・内に秘めた情熱はものすごいわけですが
なにしろ・・・進学校の主席なので
それなりに内向的にならざるをえない・・・。
なにしろ・・・凄い嫉妬の対象であることは間違いないですからな。

女性関係については来るものは拒まず去る者は追わずという感じだと妄想します。

だから・・・ある意味、三十過ぎてるけど童貞の可能性もあるわけですな。

世界にはみっつの人間関係を基本としています。

まずは家族。

そして地域社会。

そして所属組織です。

所属組織の中で・・・教育機関に属している場合、

師弟関係が生じる場合があります。

それは時に擬似親子関係を生じさせます。

しかし・・・そうなるのは極めて私情過多と言えますので
青志は亀沢との距離をとっていたという感じになるでしょう。

しかし・・・心の底では・・・熱く燃えるものがあったわけです。

このドラマは「自尊心の尊重」という形でそれを表現していました。

まあ・・・このドラマを高く評価するのは・・・
かなり変態である・・・とは言えるでしょう。

このドラマのプロデューサーは

「すいか」

「1ポンドの福音」

「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」

「妖怪人間ベム」

「泣くな、はらちゃん」

「野ブタ。をプロデュース」

「セクシーボイスアンドロボ」

「銭ゲバ」

などを作っています。

キャストや脚本・演出などで重複しているものもありますが
ある意味、バラバラ・・・。

だが・・・何か・・・ああ、あの人のプロデュースと分かる匂いがあるわけです。

けして・・・人生を素晴らしいものだとは言わない。

人間が美しいものと決めつけない。

だけど・・・人間ならわかるでしょう・・・この淋しさが・・・というような。

そう・・・人間が生きていくのは物悲しいことだと匂い立つ。

悪魔としては深く共感を覚えるところが多いのですな。

まあ・・・地獄は寂寥というよりは阿鼻叫喚が似合うわけですが。

とにかく・・・普通の人間は小さな世界で
小さな喜びを発見できれば
それなりに幸せ・・・。

あとはのびしろ・・・なんですな。

とにかく・・・またしても・・・このプロデューサーのリストに・・・小さな宝石が加わったということでございます。

どんな長いコメントでもOKでございますよ。ぜひ、常連の天使テンメイ様越えをお目指しくださいませ

投稿: キッド | 2014年6月23日 (月) 00時53分

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